781. FAKE
《ネタバレ》 耳の悪い人は、きれいに喋れない。それが頭にあったもんだから、映画冒頭は佐村河内氏の人とのやりとりが気持ち悪かった。 だって滑舌いいんだもん、彼は!この嘘つき野郎と思いだすと止まらない。 で、始まって何分かして観るのを止めてしまった。 時間を置いて、せっかくだからちゃんと観ようと思い、また観始めた。 某テレビ局のいかがわしい営業マンが画面に出てきてから、氏のしゃべりが気にならなくなり出した。 そりゃ嘘つきだらけだもんね、世の中は・・。持ち上げられなきゃ叩かれることもないだろうに・・。 障害者の友だちが氏を訪問してくるあたりから、もう好きでも嫌いでもなくなりだし、でラストのクライマックスである。 もうやられました。このラストの曲が氏の曲なら、俺ももっと聞きたいよと思い、某レンタル屋に行ったところ、 なんと無い!新垣氏のはあるのに・・。ショックだわぁ・・。youtubeで聞くことにしよっと。 ヤラセとの解釈も成り立つ。そこは観る人次第ですね。うん!この映画は面白い! 耳が聞こえなくても作曲はできるってホントなんだね。ベートーベンもそうだし・・。 やはり本物ってこんな苦労もするんだなと思いました。 [DVD(邦画)] 8点(2018-02-18 00:32:17) |
782. レポマン
《ネタバレ》 イカレてる(笑) タランティーノとも違う、イカレッぷり。 映画的とかそんなんじゃないんだね、これは・・ 何か話のまとまり方も無茶苦茶で、ぶっ飛んだMV(ミュージックビデオ)を 1時間半みたような、ぶっ飛び方。 でも何だろ・・何か魅力あるんだよね。 それはアメリカの荒涼さ(実際そんなもんあるのか知らないけど)への憧れか・・ [DVD(字幕)] 7点(2018-02-14 23:50:09) |
783. 瞼の母
《ネタバレ》 山田洋次の「男はつらいよ」は、これが原型だったんだろうね。 寅さんの母親のミヤコ蝶々のイメージは、これがヒントじゃなかろうか、と思った。 寅さんのしゃべり方って、腕っぷしが強くないのをのぞいたら、股旅のそれだもんね。 そういう気づきがありました。 で、本編なんだけど、分かりやすい話に、分かりやすい展開。 大事にしたいよね、こういう分かりやすい演出。 人情ものってしみじみしてて、いいなぁ。 この映画の後、おふくろに優しく接しちゃったもの(笑) [ビデオ(邦画)] 8点(2018-02-13 00:40:51) |
784. 隠し砦の三悪人
《ネタバレ》 圧巻!天才の仕事ぶりを堪能できた。 絶体絶命の敵中突破。 特に素晴らしいのが火まつりの場面。 文句なしの10点。 [ビデオ(邦画)] 10点(2018-02-12 08:30:02) |
785. あゝ、荒野 後篇
《ネタバレ》 いやぁ、近年観た邦画の中では文句なく観応えがある方だ。 最後まで観て、エンドロールでやっと原作が寺山修司と知った。 そりゃあ、昭和の臭いがするわけだ。 でも何で平成の今、これを創ろうと思ったのかな? 早速、図書館でキネマ旬報のバックナンバーでチェックしようっと。 とにかくボロジムに二人が入会した時点で、あぁこりゃ二人の死闘で締めくくるなとは思ったけど、 そこに至るまでの過程が本当に厚みがあって、良かった。 前篇とは違い、後篇はヤンイクチュンが存在感を見せ、目力のつよい菅田将暉との死闘までの流れをつくる。 キネマ旬報の主演・助演男優賞をこの二人で勝ち取るくらい、二人が魅力たっぷりでね。 ユースケ・サンタマリアも、でんでんも魅力充分で、いつまでもこのメンバーの話を見ていたいなぁと思うくらい。 でもラストがあれとは・・。 ちょっと切ない。 ヤンイクチュンの切なさすぎに、マイナス1点の9点献上! [DVD(邦画)] 9点(2018-02-10 21:28:54)(良:1票) |
786. あゝ、荒野 前篇
《ネタバレ》 面白い! ボクシングものとしてもよく出来てるが、そこに自殺予防サークルや3.11を微妙にトッピングしてくるのが、平成風で良い。 後半、これらの要素がどう絡み合うのか、楽しみでしょうがない。 連休使って、楽しんでます♪ さて、後半へ! [DVD(邦画)] 8点(2018-02-10 15:33:52)(良:1票) |
787. 彼らが本気で編むときは、
《ネタバレ》 皆さんの言われてる通り、確かに難しいテーマをさわやかにさらりと描いています。 荻上監督らしい一品だと思います。 昔から、ゲイの人たちと子どもの相性はいいみたいです。 そのような映画が多いですもんね。 始まりは「非バランス」あたりからでしょうか・・。 でも、リンコさんが引き取って子育てをしてみて、難しい年ごろになった時の女の子と格闘してみて、 本当の「母親」になるような映画も観てみたいです。 こうなるともうメルヘンではなく、人間を描いた大作ですね。 でも日本映画界に居並ぶ有能な女性監督たちに、是非挑んでいただきたい内容だと思ってます。 にしてもトモちゃん、いいですね~。 何かこの子役の俳優さん、将来、活躍してくれるんじゃないかって思いました。 [DVD(邦画)] 7点(2018-02-03 19:27:54) |
788. 1984(1984)
《ネタバレ》 1984年以降は、あまり振り向かれない映画だろうけど、これはSF社会派には、見逃せない古典ですよね。 タイトルに年数がつけられると、損しますね。 「2001年宇宙の旅」だって、あれだけの作品なのに、あまり観られなくなるんじゃないかな。 勿体ないね。 全体主義の恐ろしさ。 この映画の後の91年にソ連がなくなっちゃうんだよね。 何かそこら辺をついた、「1984」論を読んでみたい。 徹底した全体主義のなかでのラブストーリー。 結局、愛は負けたかのような描かれ方ですが、その愛の格闘を描いたのが「ブラジル」でしょうか? もう一度、「ブラジル」を観なおせねばと思うに至りました。 [DVD(字幕)] 7点(2018-02-03 19:24:50) |
789. フック
《ネタバレ》 インディジョーンズ3部作の成功で、そのテーマパーク的映画術を如何なく、ここで発揮してます。 監督のスピルバーグは2回結婚し、子どもも養子も含め、たくさんの子どもに囲まれて、生活している頃です。 父親のモチベーションの持って行き方の彼の問題意識が、ピーターパンを使った本作にふんだんに盛り込まれています。 その哲学はひたすら陽気です。 しかしスピルバーグには、ただの陽気さにはない知的なものが感じられてなりません。 彼は「リンカーン」以降、特に政治的な映画を創るようになるのですが、 この頃の彼の娯楽作品には、知的な陽気さがとても魅力になってます。 この後に「シンドラーのリスト」を創るのですが、その魅力が陰をひそめる、 最後の大作がこの「フック」なのだと思います。 「ジュラッシックパーク」後、彼はハリウッドの在り方を最前線で考える演出に傾いていくのですが、 僕は彼の本作でも見られる知的な陽気さ、その為の演出がとても大好きです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2018-01-29 00:21:04)(良:1票) |
790. マンチェスター・バイ・ザ・シー
《ネタバレ》 悲劇を経験して、陰気になってしまった男。 これがまたアメリカ人らしくない。 というか今までアメリカ映画が描いてこなかった陰気な男だ。 北欧的というか・・ この男の子のこれからも心配だ。 16歳の男の子を置いて、他の男と結婚してしまう母親って・・ 後見人がいるから、これもアリなのかな? アメリカ映画らしくない、アメリカの地方の人間模様。 こういう人たちの方が多数なんだろうね。 どこの国もよくある映画みたいな世界はないんだろうね。 [DVD(字幕)] 6点(2018-01-22 10:58:24) |
791. ダンケルク(2017)
《ネタバレ》 クリストファーノーランは「ダークナイト」「インセプション」「インターステラー」で見せた映画的問題意識は、映像の追求だったのか? 戦場をリアルに描くのに力を入れるのもいいんだけど、ノーランの魅力はその知的なストーリーテリングにあると思っていた自分にはがっかりだった。 まぁ確かにあの狭いドーバー海峡を超えるかどうかで戦士たちの休息が待っているかどうかってテーマはイギリス人として、駆り立てるものがあったのかもしれないけど・・ 次回作はまたストーリーの素材に凝って欲しいとファンは願うのみだ。 [DVD(字幕)] 7点(2018-01-21 19:53:06) |
792. 武曲 MUKOKU
《ネタバレ》 面白かった。熊切監督は名もない人たちのドラマを撮ったら、本当にいい作品を仕上げてくる。 今作は一見なさそうだが、どこにでもあるような親子の話をデファルメしたような作品だった。 「親殺し」の自責につぶされそうな青年を綾野剛が熱演している。 そして台頭してくる若手に個性的な青年、村上虹郎を配すとこなんか絶妙である。 そしていつの日か息子につぶされるのを分かっている父親の小林薫。 涙なしでは見られない。 綾野が悶絶する場所は、お寺こそふさわしい。 実に重厚なドラマだった。 ラストの清々しさがまた良かった。 まるで一曲の音楽である。 まさしく武曲! [DVD(邦画)] 8点(2018-01-21 10:39:27) |
793. 22年目の告白 -私が殺人犯です-
《ネタバレ》 面白い!入江監督はSRシリーズでファンになりました! ただ夜の描写がみづらいのと、女性をあまり動かさないんですよね。 話の二転三転ぶりは見応えありました! 画面から集中力切らさない演出もすごいと思います。 楽しみな監督の一人です! [DVD(邦画)] 7点(2018-01-20 22:18:34) |
794. 映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ
《ネタバレ》 日本中どこ行っても、問題だらけなので、東京だけが不安を抱えているわけではない。 でもかなり昔、東京にいた頃を思い出しながら、この映画を観た。 相変わらず、別れた、やり直そうとかの言葉が連発する街ではあるが、 それでも不安定な人との付き合いの中で、大きな不安を抱えつつも、自分を見失わぬよう 必死で踏ん張っているカップルに拍手。 池松壮亮が主役だが、意外や意外、純愛映画で、 それがまた東京の映像にマッチして心地いい。 映像がきれい。 特に夜のシーンは、まるで大友克洋の近未来のような色合いで見事です。 DVDが欲しくなる一本ですね。 [DVD(邦画)] 9点(2018-01-20 14:48:08) |
795. ムーンライト
《ネタバレ》 静かな、きれいな映画だった。LGBTやゲイを汚いものを見るかのように見る人には必見だろう。 一人の黒人のゲイの人生を追った映画だったが、特に何も事件はない。 ただ普通の人と同じように思春期にちょっとしたことがあるだけだ。 後は同じだ。 差別などできるわけがないよ・・。 [DVD(字幕)] 7点(2018-01-20 14:30:06) |
796. エイリアン:コヴェナント
《ネタバレ》 リドリースコットはもともと女性をいたぶるコンセプトでエイリアンを創ったのだろう。 造形からして、そうだもんなぁ・・(納得) そして今回では最悪の展開に、主人公の女性船長が気付いた時点で、彼女が睡眠カプセルで眠りに就くというラスト。 もうカプセルの中では悪夢しか見ないよね。気の毒に・・ 今回のエイリアンシリーズの面白さは、あの凶暴な最強エイリアンが、強いAIで創られたアンドロイドによって 生成されたという発想。 どの道、人間には暗い未来しか残されてないのだという、暗~い暗~い気分になる話だった。 もうこの話の続編も、新しい移植地についても悲劇が待ち受けてるしかないわけで、もう続きなんか観たくないよ~。 でもこのままだとブルーな気分のまま、いなきゃいけないし・・ はやく続編創って! しかもハッピーなラストで締めくくって! [DVD(字幕)] 7点(2018-01-15 20:06:45) |
797. 3月のライオン 前編
《ネタバレ》 将棋のような動きの少ない勝負を、棋士の表情で見せきってしまう、その力量に唸ってしまう。 さて後編へ。 [DVD(邦画)] 7点(2018-01-15 11:48:58) |
798. 3月のライオン 後編
《ネタバレ》 藤原さくらの「春の歌」が流れるエンドロールではもう泣けて泣けて・・。 おじさんを泣かしてどうすんの、って位のラストへの話の収れんの仕方。漫画が原作だからエピソードがてんこ盛りなんだろうね。 後藤との対局と、守りたい温かい三姉妹の決断と、自分を育ててくれた家の修復していく過程と、 それらが一気に収れんしていく様は、本当に見せ場中の見せ場だった。 面白かったです。 [DVD(邦画)] 7点(2018-01-15 11:46:38) |
799. ダメージ
《ネタバレ》 人生の落とし穴ですね~。 ジェレミーアイアンズが堕ちていくのにピッタシの役どころ。 安心してダメになるのを見ていられましたね~。 欲望の化身になった時、女性から「私は逃げないわよ」とか言われたら、もう男心としては平常心は吹っ飛ぶでしょう(笑) しかしビノシュの心理が最後まで読めなかった。 近親相姦と身内の死、これらがぐちゃぐちゃになり、もう人間の心は壊れてしまったという感じですかね。 でも母親は健在なのに・・。 それになぜあの家族に的を絞ったのかがよく分からなかった。 とにかくサスペンスではなかったですね。 ルイマルはセリフを極力しぼって無駄のない映画を創りますね。 いや、これは邦訳の戸田奈津子さんの力のなせる業なのかな? 絞まってる映画でした。 ルイマルの映画って締まってるもんね。 [ビデオ(字幕)] 6点(2018-01-09 21:44:22) |
800. 1999年の夏休み
《ネタバレ》 う~ん、これが団塊世代のオタクたちを魅了した萩尾望都の世界かぁ。 (でも原作の漫画を読まずにこう言っちゃうのはいかんですね(笑)) まぁこんな映画もあっていいでしょうけど、やはり異質な感じがしますね。 鑑賞中、こんな男の子いないよと思いながら、こりゃ女の子の映画なのだと思うと、多少観やすくなりました。 深津絵里が別の名前で出てることに驚き! [ビデオ(邦画)] 5点(2018-01-08 00:18:58) |