901. U・ボート ディレクターズ・カット版
《ネタバレ》 初見、予備知識ゼロ。荒天模様、爆雷を受けての艦内の模様、それぞれ息を呑むものですが、何度も見せるクドさと物語の先行きの見えなさにイライラが募る一方。ボーッと観てたのが海底に沈んで初めて頭がシャキッとなり座り直しての鑑賞に。一人また一人と息を引き取るのだろうと思ったのが「えー! 直ったって、無理でしょうが、信じられない!」無事到着に「まさかのハッピーエンドとは!」と思った矢先の、まさかまさかの結末に「そんなアホな話があるかいな!」ダラダラが削がれた劇場版だったら感動もひとしおだったのではないかと思えた力作。 [DVD(字幕)] 7点(2020-02-11 23:59:26)(良:1票) |
902. 恋愛準決勝戦
《ネタバレ》 ほうき相手でもプロレスが出来ると言われたのがリック・フレアー。帽子掛けとでも踊れると言われたのがフレッド・アステア。前者は未見(当然か^_^;)ですが、後者を本作で見せて貰えました。円熟の名人芸であります。MIPミュージカル・ナンバーはHow Could You Believe Me When I Said I Love You When You Know I’ve Been a Liar All My Life?で、ジュディ・ガーランドを思い浮かべながら観ていました。 鑑賞後に知ったエレン役がジューン・アリスン(妊娠)⇒ジュディ・ガーランド(素行不良)⇒ジェーン・パウエルに変更されたという事が残念でなりません。 ドラマパートは他愛ないものの気楽に楽しめるものでした。二組のカップルからの邦題となったそうですが、納得出来ませんね。 [DVD(字幕)] 7点(2020-02-02 22:17:10) |
903. プールサイド・デイズ
ネクラ少年ダンカン一夏の成長物語。MIPはオーウェンを演じたサム・ロックウェル。その魅力溢れる言動に驚かされ、最低男トレント(スティーヴ・カレルのネットリ絡み付く演技が印象的)に放つ「3点の友人です」は名台詞で見事な脚本に感じ入りました。こぢんまりとしているものの、心に響いた良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2020-01-22 00:33:29) |
904. 幸福なラザロ
1980年にイタリアで起きた詐欺事件を元にしたという本作。 ???な内容であえなく寝落ち。後日気を取り直しての再見で?の部分が理解出来、更に再見で無私について考えさせられる事となりました。聖書に造詣ある方でしたらスッと入り込めるのかもしれません。私利私欲で劣等感やストレスに苛まれる事を思えばラザロの生き様は幸福と言えるのでしょうが、凡人の私にはたどり着けない境地であります。見た目が冴えないラザロですがその澄んだ瞳に、聖人というのは彼の様な普通な人物なのかもしれないと思わされました。良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2020-01-05 00:04:46) |
905. オンネリとアンネリのふゆ
前作鑑賞後の本作鑑賞が絶対お勧め。ドラマ性は前作よりは劣るものの童話として楽しめる内容。色彩美は キュンキュン×無限大 で気がヘンになりそうだった前作よりはこれまた劣るものの、キューンとさせられました。モノトーンが好みの私が原色を取り入れるようになったのですが、方針路線拡大!を改めて意識する事に。子供が小さい時の楽しく過ごしたクリスマスを思い出し、孫と一緒に本シリーズを鑑賞し、ツリーの飾りつけもしたいなぁと思わされました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-12-24 14:16:10) |
906. オーヴァーロード
ナチスもの戦争映画として任務完遂出来るのか息を詰めて観ていたのが、人体実験SFゾンビもの要素が出始めて「はぁ? ヘンなの借りてしもたなぁ」戸惑うものの、グロシーンのグッチャグチャ模様も延々と続くとマヒしてしまうのか、劇場鑑賞だったらもっと迫力あったかなぁと思ってしまう。ワフナー、伍長(カート・ラッセルの息子ワイアット・ラッセル)、クロエそれぞれの熱演が印象深い。荒唐無稽ながらキチンとした起承転結でお金をかけているなぁと思われる映像(スタッフの皆さんに拍手)に引きずり込まれた作品。 [DVD(字幕)] 7点(2019-12-21 22:53:16)(良:1票) |
907. ハンターキラー 潜航せよ
《ネタバレ》 ロシア≠悪という展開が目新しく、ロシア艦長生存を筆頭にご都合主義に白けながらもアクションに徹した演出に楽しめる事が出来た作品。お目当てゲイリー・オールドマンの誰が演じてもいいようなステレオタイプな人物像が残念。もう一人のお目当てリンダ・カーデリーニは小野文恵アナが思い浮かぶ姿でこれまた物足りなく残念。そんな中で大統領SPの「ご無事で」(リプレイタイム)が胸熱シーンでした。 [DVD(字幕)] 7点(2019-12-19 16:56:09) |
908. 女神は二度微笑む
目を瞠った、猥雑さの中でしぶとくというか力強く生きる人々のエネルギー溢れるコルカタを舞台に松本清張作品ばりの展開に釘付けに。裏の顔を見せる森永卓郎氏に(違うか、失礼)に震え上がる。「もしかして」の通りだった真相結末に爽快感は無く、地下鉄無差別大量殺人犯の背後関係も良く分からず、観終わってからモヤモヤが残る作品。ご鑑賞は予備知識無しをお薦めします。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-16 13:18:52) |
909. ブロンクス物語/愛につつまれた街
価値観の異なるロレンツォとソニーに愛情を注がれたカロジェロがどのように成長するのかが描かれていないので、通り一遍のホームドラマのようでした。男盛りデニーロの魅力溢れる姿に久々に接し、素敵だと改めて思う次第。「待ちくたびれましたで」「えーっ、一瞬やんか(泣)」のジョー・ペシはそれでも輝いておりました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-16 12:54:31) |
910. 解散式
《ネタバレ》 深作監督が撮る任侠映画。本作から仁義なきシリーズへと移行する事を思うと、時代の流れに適応出来ない鶴田浩二と丹波哲郎二人きりの解散式が印象深い。和服から洋服に変わったところでやる事は一緒の悪方ども。内田朝雄、小松方正、金子信夫の憎ったらしさは、血圧上がりまくりの名人芸。本作で最も魅力的だった渡邊文雄の最期は唐獅子シリーズとは異なる監督の任侠に対する視線なのだろうか。そこからのど迫力(ここでも血圧上がりまくり)の殴り込みを経て結局誰も彼も皆が死んでしまった物語が侘しい。建設にまつわるこのような話は絵空事ではないように思えるところ。 [DVD(邦画)] 7点(2019-11-07 02:26:34) |
911. 希望の灯り
《ネタバレ》 「街のあかり」「希望のかなた」を意識したかのような邦題に釣られて鑑賞。東西ドイツ再統一後のライプチヒにある会員制巨大業務スーパー(コストコの様な)閉店後業務で描かれる人間模様での色彩と淡々とした展開はカウリスマキテイストを思わせるもの。しかしながら、心の拠り所となるような希望もあかりも感じられなかった。時代の変化で生甲斐でもある仕事を毟り取られて食べるためだけの仕事をこなし、夜中に誰もいない家路につくブルーノの姿は身につまされてしまう。しかし、マネージャーが毎日退勤時に一人一人に声をかけながら握手を交わすという羨ましい限りの職場(映画の中だけなのだろうか、ドイツ標準の光景なのだろうか)で仲間との結束も固い。だからこそ、彼の選択が残念でならない。原題の「通路にて」がしっくりくる作品。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-06 12:35:57) |
912. ビリーブ 未来への大逆転
ルースが完全無欠の女性ではない事が意外でした。完全無欠だったのはマーティンで献身的にルースと子供達を支え続けた信じられない程の人格者で、鑑賞史上最高の夫をアーミー・ハマーが好演しています。男性女性の生物学的な区別と差別の違いを問い続けた夫婦の生き様が眩し過ぎました。フェリシティ・ジョーンズの抑揚のない演技が残念。僅かな出番で存在感を示したキャシー・ベイツの健在ぶりが嬉しい所です。 [DVD(字幕)] 7点(2019-11-01 22:42:15) |
913. ボーダーライン ソマリア・ウォー
《ネタバレ》 広報戦略に引っかかって「アル様大暴れ」を期待した私はションボリですが、チョイ悪親父風でのクサイ台詞も違和感ないのが流石の貫録。トム・ハンクスの「キャプテン・フィリップス」を観ていたせいで話はよく呑み込めました。功名心>使命感であったとしてもソマリアに一人乗り込み生きて帰って来る行動力は眩しいものがありました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-10-13 13:36:03) |
914. ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男
ボルグの大大大ファンの私は、テレビ観戦時には必ず正座して競った場面では祈りを捧げ、勝利の瞬間は一緒のポーズで喜びを爆発させたものであります(懐) FILAは今に至るまで愛用しています。 この一戦は見ていないのです(理由が思い出せず)翌日の新聞で興奮していました。 本作でボルグがマッケンロー以上の悪童だったのが仰天であり、それを封印したプレースタイルが可能である事に信じ難い思いがします。 そして好きな仕事を楽しんで出来ていないように見える彼の姿は、ワーワーキャーキャー声援していた当時の私には頭の隅にも浮かびませんでした。 王道的な作りで見応えある良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2019-10-07 12:45:35)(良:1票) |
915. フロントランナー
大いなる自業自得劇であり、撤退宣言でのもっともらしい言い草にも同情の余地は無し。ヒュー・ジャックマンの淡々とした演技に好印象。彼よりもマスコミの仕事ぶりに目がいきました。編集会議での局員とヒゲブトコバエ(別名クロメマトイ)の如き現場リポーターどもに失笑。共にジャーナリストとしての志をお持ちなのでしょうね。(何じゃそれ?なんて言わないでしょうね) 余談ながら、ビル・クリントン元大統領が22歳の実習生と執務室で!性行為に及んだあの大騒動が思い浮かびます。それがドラマ化されているそうで、米大統領は面の皮が分厚い事も資質の一つと言えそうです。 [DVD(字幕)] 7点(2019-10-03 15:59:18) |
916. クリスマス・イン・コネチカット
《ネタバレ》 バーバラ・スタンウィックがコネチカット在住で良妻賢母の料理レシピが絶大な人気を誇るコラムニストであるはずない! 案の定、ニューヨークで生活する料理下手独身女性と言う役どころ。英雄帰還兵(イケメン)を農場に迎え入れる羽目になる物語で展開が想像した通りとなりました。毒婦役で無いスタンウィックもなかなかの魅力。彼女をとりまく男性陣が素晴らしく(シェフ役S・Z・サカールが一押し)品のあるコメディ劇を楽しめた良作。クリスマスの実感が無かったところが-1点。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-27 13:48:48) |
917. クロスロード(2015)
青年海外協力隊50周年記念事業として製作され、シナリオを公募入賞作を基にしたという本作。地味ながらも手堅い作りに好感が持てます。見返りを求めない心の難しさを感じさせられた良作。 [DVD(邦画)] 7点(2019-09-19 01:57:45) |
918. ペレ 伝説の誕生
ペレ誕生のドラマは見応え満点。両親、幼馴染、スラム街の面々、ブラジル国民、それぞれの熱い思いにこちらも熱くなります。また、初めて知ったブラジルサッカーとジンガの関係も印象深い。直線的に怒涛の攻めを見せるドイツサッカーが好みの私にも充分楽しめた一品。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-19 01:46:28) |
919. 征服
シャルル・ボワイエとグレタ・ガルボによるナポレオンとマリア・ヴァレフスカのロマンス。日陰者との逢瀬での色男としての魅力は流石のものだけど、カリスマ性が感じられなかったのが物足りない。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-19 01:32:51) |
920. オクラホマ・キッド
《ネタバレ》 1893年ランドラッシュが背景の西部劇。インディアンとの約束を反故にしたアメリカらしいご都合主義の正義を思うとあほらしくて観てられないのでその点は置いといて。西部劇に於いて善玉でもチョイ悪キャラのジェームズ・キャグニーは瑞々しくて華がある存在。対する悪玉ハンフリー・ボガートの計算高いネチ~ッとした厭らしさが絶品。その激しさから吹き替えだろうと思われる二人のファイトシーンはリプレイタイム。ボギーのキャグニーの引き立て役時代は役者としての勉強時間だったのだろうか、後に虚無的な魅力を振り撒く大スターとなった事が感慨深い。現米大統領が好きそうな終始一貫した「力づく>法」の物語は、目くじら立てずに娯楽作品としてなら楽しめる良作。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-11 15:29:10)(良:2票) |