901. 関東緋桜一家
《ネタバレ》 オールスター競演抗争もの。 丁度同じ年にアメリカで「ゴッドファーザー」が公開されたのは、偶然か? マキノ監督なりにあの作品に喧嘩を売ったのではないか? 敵も味方も腕に覚えのある剣客をそろえて、 組同士の抗争ものである。 そして我らが藤純子は、組の頭として最後は大立ち合いを見せてくれる。 女性に殺陣をやらせたらどうなるか? マキノ監督と藤純子の真骨頂である。 時代は明治末期。時代考証も見ものである。 藤純子が富司純子に代わる最後の作品でもある。 [DVD(邦画)] 7点(2020-03-15 22:19:15) |
902. 昭和残侠伝 死んで貰います
《ネタバレ》 何でこんなに泣けるんだろう? メロドラマじゃないのにね。 姐御役ではなく、可愛い芸者役の藤純子。 「アタイ馬鹿だけど・・」の台詞が切ない。 高倉健とのマッチングが最高です。 権利書を取り返すのに、お世話になってる親分が殺されてしまう。 もうこの辺から、ヤクザの世界の凄まじさが出てくる。 健さんもカッコいいが、池部良が堅気の凄まじさを現わしてくれてる。 二人で斬り込みに行くときの、健さんの歌「唐獅子牡丹」(4番、5番)が 聞かせてくれる。 [DVD(邦画)] 7点(2020-03-15 18:36:32) |
903. サッドティー
《ネタバレ》 面白い! 今泉監督は、ワンルーム映画と言える 日本ならではの、ラブストーリーを綴るのが上手い! 令和(創られたのは平成だけど)時代の若者がよく描けてる。 一言で言うと、令和日本のエリックロメールだ! [DVD(邦画)] 7点(2020-03-07 17:31:19) |
904. ターミネーター:ニュー・フェイト
《ネタバレ》 ターミネーターシリーズのあの音楽。 ダダンダンダンダン♪ あれは、リンダ演じるサラコナーにピッタシなんだね。 だからシリーズ3以降、しっくり来なかった。 サラで締めくくれば、あの音楽が活きるんですよ。 つまり女性の仁王立ちしてるイメージを被せるとピッタシ。 もう男なんかいらないってお話でした(苦笑) [DVD(字幕)] 7点(2020-03-06 00:44:40) |
905. 忍びの者
《ネタバレ》 仏をも恐れぬ信長が、延暦寺、一向一揆のつぎに 目をつけたのが伊賀の忍者たち。 殺られる前に殺れ。 信長を暗殺すべく、仕向けられた忍者のはなしである。 しかしそう一筋縄ではない。 忍者の親方はかなりのしたたかな人。 雷蔵演じる信長の刺客の忍者は、その親方がその忍者の親を殺すところから、 任務を全うするよう、練り上げられた忍者だった。 刺客の忍者は、愛を知り、それに気づくが、結局任務を遂行する。 ここで信長が死なないところは、歴史を知っていれば分かる。 かくして、天正伊賀の乱で親方は朽ちる。 最後、愛する人のところに戻る、元忍者の笑顔がまぶしい。 しかし、続編があるぞ?むむむ。ハッピーエンドではないのかしらん? [DVD(邦画)] 7点(2020-03-04 23:48:43) |
906. カナリア
《ネタバレ》 12歳の女の子が、大人のロマンスをしてる。 そこにドキドキがある。 自分の慕う信者の改宗。 そもそもが出家したのは、母と一緒だったから。 その母を失い、絶望の中、由希の「私が一緒に死んだる」の一言。 こんなラブストーリーを12歳の少年少女が経験することの どこか心のツボにストレートに刺さる話。 塩田監督の映画は、どこか心の琴線に響く話が多いですね。 [DVD(邦画)] 7点(2020-02-29 12:36:38) |
907. アウトブレイク
《ネタバレ》 2020年、コロナウィルス問題が大きくなってきたので、 昔、話題になったこの映画を観た。 感染症封じ込め騒ぎから始まって、大統領がついに感染した町全部を 爆撃しようとするという恐ろしい話。 ダスティンホフマンとキューバグッティング(実はものすごく頼りになる人だった)の二人の コンビが阻止しようとする下りは、娯楽モノとして上出来でした。 あっという間の2時間だった。 はよ、コロナ騒ぎ、終息してほしい。 [ビデオ(字幕)] 7点(2020-02-23 22:24:25) |
908. 新聞記者
《ネタバレ》 ありそうでなかった霞が関を舞台にしたサスペンス映画。 最後の「ごめん」の一言が、若い松坂桃李君に似合ってる、大人への苦い味。 結局、上司の死で感情的になった若い官僚の暴走なのか・・う~む・・ 最後の上司の手紙も、アメリカ映画なら偽装なのかも?なんて疑って観るが、 ここは日本。 「この国の民主主義は形だけでいいんだ」という今の上司の一言。 アメリカ映画なら確実にスナイパーの場面があるだろう。 (ボーンシリーズの見過ぎ?(笑)) 女性の新聞記者があまりにも可哀そ過ぎ。 日本の女優には、やらせられないよな~。 キワド~イ映画だった(笑) [DVD(邦画)] 7点(2020-02-22 17:58:42) |
909. 四万十川
《ネタバレ》 丁寧な作品で、心情の動きが細かく描かれている。 NHKでタモリが四万十川を歩いている番組があったので、 映画の背景がつかみやすい内に鑑賞した。 沈下橋や台風で氾濫する四万十川など、うまく話しに取り込まれている。 川と共に住む人々なので、稲作などの農業はそう盛んではない。 だから、そこに住む人の家族と工事現場作業員などの一時的に住んでいる人の家族との別れがある。 この話では、父親の事故により、しっかりものの長女が隣の県まで出稼ぎに行く別れもある。 思春期の別れは強烈なインパクトがある。 そこを静かに丁寧に、アツくんの成長を通して描かれている。 まだ列島に経済成長の勢いがあった頃で、 四万十川流域の学校にもたくさんの生徒がいた頃の話だ。 令和の今となっては、隔世の感がある。 [ビデオ(邦画)] 7点(2020-02-09 00:28:20) |
910. ザ・バニシング-消失-
《ネタバレ》 こんな絶望のラスト、あるだろうか・・ 行方不明の恋人がどんな目にあったか、知りたいために 犯人の差し出す睡眠薬のコーヒーを飲む。 そして、このラスト・・ 「キルビル2」では脱出すんだよね。こういう状況でも・・ 漫画「ワイルド7」では仲間の隊員がこの方法で絶命する・・ この犯人面、映画史上忘れられない顔だ・・ [DVD(字幕)] 7点(2020-02-08 17:34:36) |
911. 居眠り磐音
《ネタバレ》 いや、これはシリーズ化すべきでしょう! とぼけていると思えるほど、切れ者のおっとり磐音。 生活は貧しく、周りのみんなも手を貸すほど。 ところが映画前半に描かれてる彼の背負った痛み。 どうもそこに釈然とせぬ、何かがある。それは本編では語られない。 また彼の心から恋い慕う幼馴染が、やはり前半での出来事ゆえ、 生活が追い詰められて、吉原の世界に入っていく。 頭も切れ、剣も抜群、性格もおっとりして好青年の磐音だが、それを 阻止できぬラスト。 もう切なくて・・ 是非!彼女との恋の結末を描くシリーズ化を! [DVD(邦画)] 7点(2020-01-19 18:45:57) |
912. 七つの会議
《ネタバレ》 池井戸潤の作品、おっもしろいなぁ! サラリーマンの哀しさを描きつつ、こうあるべき理想を語る物語。 これも野村萬斎のユーモアさがあって、楽しく見れました。 次の池井戸作品が楽しみです。 [DVD(邦画)] 7点(2020-01-18 17:42:02) |
913. アルキメデスの大戦
《ネタバレ》 面白かった。 ラストの二転三転する心理描写は、見応えあった。 山崎監督の中では、この作品が一番好きです。 さて、この調子でオリンピックの総合演出をお願いしますよ~ [DVD(邦画)] 7点(2020-01-13 19:20:32) |
914. アド・アストラ
《ネタバレ》 静かな映画だった。 思うに、アメリカは日本の人口の3倍くらいしかいないのに、 あれだけ広大な大陸にいるわけだから、孤独感も日本よりもありそうだ。 夜、荒野をBGMなしで自動車で走らせる彼らは、宇宙船にいる心境なんじゃないかな? それでもしばらく走らせば、レストランとかあったりして、ほっと一息つける。 あぁ一人じゃないんだと・・ でも宇宙の広さは計り知れない。 知的生命体いないかもしれないわけだし、そりゃ宇宙の孤独感は半端ない。 だから身近な人を大事にしないと・・ お父さんはそこに気がつかず、開拓者精神ばかりの人だったんだね。 [DVD(字幕)] 7点(2020-01-13 19:16:27) |
915. グリーンブック
《ネタバレ》 いや、なかなかの良作。 まずヴィゴモーテンセンがすっかり太ってしまったことに驚く。 その彼が演じるトニーがなかなか良いのだ。 一見、汚い言葉連発するわ、すぐ殴るわ、チキンを食べた手でハンドル握るわ・・ しかしそんな粗野な彼が、物語が進むにつれ、情の細やかな頭のいい男と分かる。 奥さんもそんな彼を知ってるからか、家庭は貧しいが温かい。 対する天才ピアニスト。複雑な事情を持ち、当時にしては珍しく、黒人なのにエスタブリッシュ。 そんな彼と一緒に偏見の強いアメリカ南部を通って、ツアーに行くのだ。 色々あるが、ラストはしっとりと・・ これはアメリカ人て、誤解されやすいかもしれないけど、情の細やかな人たちなんですよ~と トランプアメリカ時代に外国に発信されたメッセージなのかもしれない。 [DVD(字幕)] 7点(2020-01-11 19:24:58)(良:1票) |
916. 止められるか、俺たちを
《ネタバレ》 若松監督の作品は数本しか観てないが、異質な監督だとは思ってた。 こんな人だったんですね。納得したような気も・・ 井浦新がこれからも増々面白い何かをしてくれそうで期待がもてそう♪ ※めぐみちゃん考 彼女の母親は2度離婚し、父親にも会ってないめぐみちゃんは、 幼稚園の頃、おばあちゃんに育てられ、母親が時々会いに来るという環境で育つ。 カメラマンの彼には、父親を求めたのかもしれない。 子どもができた時、若松から離れ、カメラマンと家族を持つこともできたかもしれない。 しかし、若松の下にいて、彼との対決をしなければ、彼女は自由になれない。 若松が憎く、また愛していたのかもしれない。 彼女は、性に悶える映画を撮り続ける若松に、そのことにこだわるあまり、 生を軽んじている彼に、自分の死をもって、対決したのかもしれない。 僕は、その後の若松からどんな映画が生まれるかを描写しなければ、 この映画は完結しないと思う。 結局、エネルギーの塊の若松を越えることなどできないのだと言ってる感じがする。 [DVD(邦画)] 7点(2020-01-11 13:04:46) |
917. 縮図
《ネタバレ》 新藤兼人と乙羽信子のコンビ。 乙羽信子さん、きれいですね~。 チャキチャキしていて、魅力あります。 で内容の方は、貧しい故に芸者に売られた娘の生涯。 売られていく娘に対し、父親がひたすら靴づくりの仕事に没頭する。 父親の気持ちは堪らないものがあったろうな。 芸者たちの色々あるが、それでも生きていこうとする気持ちに 芸者道があるような気がした。 [ビデオ(邦画)] 7点(2020-01-05 12:31:07) |
918. スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
《ネタバレ》 共和国のトップのパルパティーン。 彼こそがシスの暗黒卿その人だった。 彼のシナリオ通り、ジェダイに汚名を着せ、アナキンの嫁さん大事さを利用し、 悪の部分を増長させ(アナキンに昔付き合ってた女性でもいれば、もっと面白いのだが・・)、 共和国を手中に入れる。 それこそが、第4話からのシリーズの帝国軍の母体になるんだね。 ジェダイにとってみれば、自分たちの居た場所との宣戦布告になるわけだ。 ってことは第4話からの正義側は、実は共和国離脱組だってこと? それとも暗黒卿の帝国になってからの不満分子?(反乱軍ってくらいだし・・) まぁでも暗黒卿をベイダーが自分の息子との出会いから、善がよみがえり、 やっつけちゃった第4話からの3部作はもう何度も観たので、これから 最終話に向けてのおさらいは第7話から入るぞ~!! 第7話の「彼」は、クローンだってとこまで、頭が整理できて、さぁどうなる? 3POとR2の記憶が消去される、細かいとこまで抜かりはないのだから、嬉しい。 [ビデオ(字幕)] 7点(2020-01-02 20:49:10) |
919. スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
《ネタバレ》 だんだんSWがアニメみたいになったのを心配しだすファンが出てきたのは、この作品のせい。 ファントムメナスで役者が揃った。 この第2話で、とうとう戦争が始まってしまう。 そういう流れ。 王女を暗殺しようとするシリーズお馴染みの殺し屋ヘッド(の父)の存在。 これを追っていくと、かつてのオビワンの師がダークサイドに堕ちていて、 共和国が暗黒サイドに徐々に支配されつつあることが発覚。 ここに昔、ジェダイの一人が共和国軍のために発注したクローン兵士の存在が 絡んできて、共和国離脱組との戦争の前触れともいうべき、ジェダイ勢揃いの コロシアムでの見せ場がある。 SWの分かりやすい構図、シス対ジェダイではない、 かなり入り組んだ話である。 もうかつてのSWファンが大人になっているためか、かなり大人向けの内容になっている。 [ビデオ(字幕)] 7点(2020-01-02 00:37:44) |
920. スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
《ネタバレ》 2019年の年末はSWシリーズが終わったという歴史的ポイントになるであろう。 (新3部作の噂は知らないことにして・・) で、最後の結末を観る前におさらい。 まず生命体が暗黒面に堕ちざるを得ないほどの運命を描いた ダースベーダー誕生シリーズ3部作の第1弾。 まずは劇的なジェダイとアナキンの出会いを描く。 奴隷の身分にいた少年が、恐るべきジェダイの素質をもっていたところが今話のミソ。 この後、4話から6話までエンタメ要素の強い善悪の戦いを描いて、さぁ7話からの話につながる。 まぁ焦らず、次は第2話を再見するとしよう。 今話の戦闘シーンは、貿易で窮地に立たされた星と強国との戦い。 宇宙をまとめる共和国は腐敗が進んでいて、体を成してなかったとこが描かれてる。 [DVD(字幕)] 7点(2020-01-01 19:47:01) |