81. レッド・バロン(1971)
今ではB級映画の帝王と呼ばれるロジャー・コーマン御大ですがその由来からは想像もできない凄まじい映画を作っちゃってます。実際の伝記を元にしながらも本物の戦闘機を飛ばして全編にわたって美しい映像を作り出し空中シーンでは手抜き一切なしに大迫力の戦闘と大空襲シーンは圧巻の一言。コーマンさん、やればめっちゃできるんやないですか(笑)この映画以前は彼独特の映画が多かったですが初めて壮大なスケールで描いた戦争映画なので意外性ではある意味貴重すぎる?んじゃないかなぁ。台詞を少なくし画でその映画を伝えるコーマンらしさが存分に発揮されてるかと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2011-02-11 02:32:25)(良:1票) |
82. 死刑執行人もまた死す
第二次世界大戦中にも関わらず、凄い映画作ったもんだなぁ。ナチスの恐怖を最初から最後まで衰えることなく表現し、最初と最後に出てくるヒトラーの肖像画からすさまじい権力の力を感じた。フリッツ・ラングのナチスに対する考えっていうのが如何なく発揮されてモノクロが怖い。ゲシュタポに振り回されまくり、ゲシュタポの力によって全てのを握られてる行動が後半に繋がってくんでしょうねぇ。The End前の衝撃の報告には身ぶるをしてしまった。あぁ、これもやっぱり仕組まれてなんだなぁ・・。 [DVD(字幕)] 9点(2010-10-21 11:29:51) |
83. 突撃隊
久々に感じたモノクロ映画の素晴らしさ。カラーでは表せない見事なる戦争の迫力。広大なスケールで描いたクライマックス15分の雰囲気はたまらん。スティーヴ・マックィーンのカッコよさもたまらんしカッコよすぎて思わず突っ込んじゃいそうになる見事な散り様、男たちが果敢に攻めて見事に散っていく姿、ああ!!みんなカッコいいじゃないかっ!!他の戦争映画とは何かが違う、ドン・シーゲルの男を描く見事な手腕は今回もいかんなく発揮されてることに思わず感動。個人的戦争映画のbest5入り決定です(笑) [DVD(字幕)] 9点(2010-05-31 01:12:07) |
84. アイガー北壁
すごい、すごすぎる。数多くの実話映画がありますがこれほどリアルで過酷すぎる話を見事に映像化できた映画はほとんど知らない。普通に生活してたら耳にすることなんてない「アイガー」ですがとにかくあり得ないその姿(笑)実際にアイガー北壁で撮影された「アイガー・サンクション」よりも強烈だし岩と氷だけでできた断崖絶壁の岩山で万年雪が残り夏・冬関係なしに猛吹雪が吹く山を見るだけで怖さを感じます。山岳初心者には山岳道具等の名前がイマイチよくわかんないのはちと残念ですがどうやって撮影したんだろう?と俳優たちの拍手を送りたくなる名演技に涙が止まらんかったです。山ってやつは残酷すぎだ・・・。 [映画館(字幕)] 9点(2010-04-06 23:50:38) |
85. 女相続人
なんちゅーかもうオリヴィアさんの演技が凄いなぁ。今でいうイケメンだけど金はねぇ、だけど世界中で君が誰よりも好きだっていうような感じだけどここまで突き放すとは・・・。ラストショットが「泳ぐひと」に似ててアメリカニューシネマのさきがけ?みたいに思えて怖い。重厚すぎる人間ドラマにウィリアム・ワイラーの演出がさえまくった恐ろしいほど女の怖さが表現されたオリヴィアさんの演技にアッパレ。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-11-16 10:54:45) |
86. ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!
あぁやべぇ、ツボにはまってもた。サイモン・ペッグの変なかっこよさに変に豪華なキャスト・B級映画にまさか元ジェームズ・ボンドがメイン脇役で出てるなんてこたぁすごいこったですぜ!!素早いカット割りが思わずジャンプカットしてるんじゃねーの?と思ったりしましたけどテンポの良さを盛り上げてるのでしゃーないか。でも「ショーン・オブ・ザ・デッド」の時もそうだったけどとにかく後半に進むにつれて驚きの展開が続いてラスト直前のあっと驚く展開には「うそぉん!!!!」と叫んでしまいました(笑)邦題の副題が最悪ですけどB級映画ファンにはたまんねー一本でした。 [DVD(字幕)] 9点(2009-04-21 11:17:52) |
87. NINE QUEENS 華麗なる詐欺師たち
リメイク版は未見ですが、最初っから最後まで純粋なる詐欺師映画。ハリウッドがリメイクしたそうなネタやねぇ。オープニングの手の込んだ(1回見ただけじゃ分からん)コンビニレジ詐欺や今じゃ日本では社会問題になってしまってるオレオレ詐欺をもうこの映画ではやっちゃってます。ペソの通貨価値がよくわかんないので100ペソとか言われてもイマイチピーンとこないけどもその後の騙しあいは見事なもんです。すぐ前に見た「ビッグ・バウンス」がどっかに飛んでいってしまいました(笑) [DVD(字幕)] 9点(2009-01-23 18:27:53) |
88. メル・ブルックスの大脱走
シェークスピアならずとも文学を知ってる人ならだれでも知ってる「To Be or Not To Be」ですけどもここまでパロっている映画も初めて見た。最近メル・ブルックスの映画を見るようになったけどもなんか一番彼らしい映画のようにも思うし、奥さんのアン・バンクロフトとの掛け合いも見事。オリジナルは未見ですけどもテンポがいいのげハラハラさせてくれますし、笑いを絡め方が絶妙なのでちょっと安心して見れました。ラスのフィナーレ舞台はたまらんかったです。 [DVD(字幕)] 9点(2008-12-24 11:58:07) |
89. スミス都へ行く
ジェームズ・スチュアートの熱演ぶり、すごい。フランク・キャプラの映画はまだあんまり見てないけど心に響くのばっかり、アメリカの良心といわれる由縁がよーくよーくわかります。内容はストレート、後半の演説シーンも展開から仕方ないんだけど目が離せないの。でも今から70年近く前に作られたのに関わらず汚職があったり議会妨害があったりと政治の世界っていつまでも変わんないんだなぁというのを見てて実感しました。彼みたいな人が日本に一人でも二人でもいれば何か変わると思うんだけどなぁ、、、あ、これも理想か。 [DVD(字幕)] 9点(2008-11-28 09:28:32) |
90. 夜と霧
世界一有名な収容所にして史上最悪の場所としても有名なアウシュヴィッツ収容所。見たあとこんなにも考えさせられた映画は「セブンス・コンチネント」以来、ってかそれ以上。出てくる映像、写真、すべてが真実。過去の話とはいえ、悪はいつになろうが消えることはないし一番恐ろしいのは人間。「こんなことがあったんだよ。」じゃすまされない出来事だし、ブルドーザーで死体を埋めるシーンは身震いがしてしまった。30分という短い時間にまとめた監督は拍手を送ります。 [DVD(字幕)] 9点(2008-10-25 10:20:48) |
91. 赤い風船
今までこんな映画があったんだ、というぐらいマジで衝撃を受けた。オープニングショットなんてのはあまりの綺麗さに見とれてしまい、風船をもちながら少年パスカルが颯爽と街の中を走る1ショット1ショットが映画を超えて芸術の粋に達したか、と思わせてくれました。どーやって撮影してん!!と言ってしまう意思を持った風船の動きや無邪気すぎる少年の笑顔がたまらなく心に響く。故・水野晴朗さんの「いやー、映画ってほんとに素晴らしいものですね」という言葉はこの映画の為にある、と思います。オスカー脚本賞受賞、納得。 [映画館(字幕)] 9点(2008-08-11 23:50:18)(良:3票) |
92. キートンの大列車追跡
ちょっと久しぶりのキートンさん。キートン映画史上最大のスケールで描く(独断)この映画ですが何といってもスゴイのは陸橋崩壊機関車転落シーン。あんなシーンいまじゃCGでしか作れないし橋の真ん中にきたら凄まじく綺麗な絵で崩落していく、、、普通に4回ぐらい巻き戻してみちゃいました(笑)セリフがやや少ないのがちょっと残念だったけど機関車でのキートンの動きはありえないです。恋人との掛け合いでクスリ笑いさせてキートンを見て驚きとどめはラストの崩落だ、ビデオ買ってよかったぁ~。 [地上波(字幕)] 9点(2008-02-07 09:50:59) |
93. 君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956
初めて見たハンガリー映画、衝撃的です。ハンガリー動乱はこんなんですよーって書いてたのをリアルに映像化されたのを見てその迫力と無残さ、ソ連の裏切りに世界がハンガリーを見捨てたことがとても悲しく思えます。水球のシーンは最初と最後ぐらいしか出てきませんけど、映画全体の迫力はハリウッド映画を超えてるかもしれません。アンドリュー・G・ヴァイナはハンガリー出身だから製作を担当したのは分かるけどな~んで脚本がジョー・エスターハス?と思って調べてみたらなんだ、君もハンガリー出身かぃ。 [映画館(字幕)] 9点(2007-12-04 11:40:36) |
94. トーク・レディオ
オリヴァー・ストーンって監督はほんと凄い。どこまで社会批判をした映画を作れてどこまで毒舌な映画を作れるんだろうか。自分で出した毒で最後は自滅するという皮肉な結果でみんな表では思いっきり文句やら批判やら言っても心ではそんなこと全然思ってない、今のネットの世界と一緒っていうのもなんか皮肉。エリック・ボゴシアンに何かが乗り移ったかのような雰囲気は見もの。ストーン映画が思う存分発揮されてました。 [DVD(字幕)] 9点(2007-09-15 14:45:07) |
95. ロッキー・ザ・ファイナル
オープニングからおなじみのテーマで派手に始まるタイトルテロップ。あかん、ここで感動してもた。ロッキー栄光の歴史をばく進するんではなくてロッキー・バルボア自身のその後を上手く描いてました。なんで60歳になってまでこの映画を作ろうとしたのかがこの映画の中で全て台詞で表現しています。後半の死闘なんてのはスゴイの一言。映画館で見るからこそこの映画の素晴らしさが分かるこの映画、映画館で声を出してガッツポーズできなかったから、DVDが発売されたらもう一度見て家でガッツポーズをするぞっ!! [映画館(字幕)] 9点(2007-04-23 18:36:39) |
96. ワイルドバンチ
ジョン・ウーのストップモーションも有名だけどやっぱりサム・ペキンパーのストップモーションは超えられないだろうし「男たちの挽歌」もスゴイけど、これはもっとスゴイ。死ぬということを男の美学かのように描いてる。ウエスタン映画らしく豪勢な銃撃戦は結構お気に入り。「特撮なんか使わねぇ!!リアルに追求して文句あっか!!」ばりなシーンは脱帽ですよ。 どんな悪人でも子供に戻りたい夢がある、悪人ならなおさらだ。 この映画でこの台詞、強烈だよペキンパーさん。 [DVD(字幕)] 9点(2007-03-09 19:42:00) |
97. 大列車強盗(1903)
やっと見れました。有名なブロンコ・ビリーが誰だかわからなかったのはなんか嫌だったけど、映像の荒々しさが超初期の映画らしさを表してる。メリエスのような魔術映画と比べるとコミカルなシーンが全くなく、本格的なウエスタン映画なんだけどサイレント映画ではおなじみ出てくる物の動きがなぜか早く感じなかった。最近の映画は特撮ばっかり使って面白くないのばっかだけど、白黒映画、なおかつサイレント映画となるとチャップリンのように自然と笑顔が出てくるような映画やメリエスや、バスター・キートンのように驚きを与えてくれる映画もあり。本当に楽しんで見れる映画ばかりなので安心してみることができる。なんかD・W・グリフィスの映画が見たくなってきた。 [インターネット(字幕)] 9点(2007-01-24 15:38:05)(良:1票) |
98. スノーマン<TVM>
子供の夢を見事に描いた作品。雪だるまが動けばなぁ。空を飛べたらなぁ。サンタさんに会えたらなぁ。セリフがないサイレント映画だからこそ、このアニメの素晴らしさが存分に伝わってくるんだろうかと思う。優しい心になれてほんわかな空気が漂い、子供の純粋な笑顔とスノーマンのおちゃめっぷり、とどめのラスト。夢は思うようにはいかないものだ。 [DVD(字幕)] 9点(2006-12-15 22:43:41) |
99. サルバドル/遥かなる日々
オリヴァー・ストーンって人はどうしてこんな映画を作ることができるのだろうか。序盤の虐殺現場、中盤の集団強姦シーン、後半のゲリラ戦。全てが凄いです。何をされようが、エルサルバドルから離れようとしない、見た目は頼りない感じがしても、やるときゃ死んででも戦場に立ち向かうという役柄を演じたジェームズ・ウッズやどことなくトム・ハンクスの若かりし頃に似てるような感じのするジェームズ・ベルーシ、脇役陣の演技も素晴らしいです。強姦シーンは迫力が強すぎて、引いてしまうぐらいなんだけどそれが戦場と考えると、怖いです。アメリカ合衆国を痛烈に批判し、大人子供容赦なしに死んでいく戦争っていうものをうまぁ~く描いていると思います。ラストも決してハッピー・エンドにならないところも、彼らしい。 [DVD(字幕)] 9点(2006-12-08 20:19:39) |
100. モダン・タイムス
チャップリンが作った、半トーキー的なサイレントですが、ラストについに封印を破る、その瞬間のチャップリンっていうのは物凄く悩んだろうな。曲がパントマイムを大いに使った「ティティナ」を選んだのもよかったのかもしれませんが、サイレンと時代のチャップリンと比べるとやっぱり、、、。。。ポーレット・ゴダードが異常に可愛いのと前半・中盤・後半と見事に舞台転換を出来ているのはほんとスゴイ。笑顔=スマイルの常識の基礎を作ったチャップリンっていうのはいつ見てもほんと、すごいです。 [DVD(字幕)] 9点(2006-11-20 22:12:42) |