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81.  相棒 -劇場版Ⅲ- 巨大密室!特命係絶海の孤島へ 《ネタバレ》 
青い海、青い空、緑の島に、迷彩服の男女たち・・・・・・このビジョンをずっと流されると飽きてしまった。そのうち、東京の街なかで、ふつうに殺人事件が起こり、ふつうにカジュアルな服を着た人たち、フェミニンな女性たちが登場してくれないかと望み薄ながら期待し始めた矢先、相棒チーム全員がヘリで送り返され驚いた。(本当に舞台を街なかに移してくれるのか!?)・・・・・・そんなはずはなかった。生物兵器の扱いは、薫ちゃん最後の事件、レベル4のイメージが強烈に残ってるし、映画といえどもあれを越える展開はありえないだろうとたかをくくっていたら本当にありえなかった。映画が終わる頃には、『レベル4』 または 「一粒の麦もし死なずば」 の 『顔のない男』 の2作品を猛烈に見返したくなった自分がいた。
[地上波(邦画)] 3点(2015-04-20 00:53:44)
82.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 
もし10代20代の頃にこの映画を見ていたら、きっとあれこれと物足らなくて消化不良に終わっていたかもしれない。思った以上に深かった。次郎が心血を注いで作り上げた飛行機は、機関銃を載せざるを得ず、強くて勇ましいが、防御力は弱く砲を浴びればひとたまりもない。愛妻は他者に感染する病気を患い一見弱々しいが、気持ちは最期まで凛とし、決して折れない。どちらもただ美しいでは済まない存在であり、のちに夢のようにはかなく消えていく。次郎の愛するこの二者が美しい協和音のように響いているように見える。そういう意味で、堀越二郎と堀辰雄を融合させたキャラは成功していると思う。  個人が自由に生きることが難しい戦時中に病身の妻を支える暮らしは、どれほど大変なことかと思う。しかし二郎は不平をこぼさず、その時々の条件下で自分にできることのみ集中し、黙々と努力を続けていく。心の声に驚くほどスピーディに反応して、リスクを恐れず迷わず行動に移す。生きることの集中力とでもいうか、侍スピリッツにあふれる二郎を見ていると、今自分が抱えている問題ごとなどやる気次第で案外何とかなりそうな気力が湧いてくる。夢破れても、亡き愛する人へ「ありがとう」という言葉でしめくくるラストも爽やかだ。
[DVD(邦画)] 9点(2015-03-04 00:44:12)(良:3票)
83.  009 RE:CYBORG 《ネタバレ》 
00ナンバーたちがほぼ全員、能面でもかぶっているみたいだった。生身の体ではないというコンプレックスこそが彼らの持ち味だったのに、「攻殻機動隊」を手掛けた監督がかかわるとサイボーグはアンドロイド化するんだろうか。チームワークが魅力であるはずのメンバーたちが単独プレーで能力を使ったり、「超銀」のボルテックスのオチが使われたり、話の整合性がめちゃくちゃだったり、難解で長いセリフが多かったり(日本のアニメを日本語の字幕で見なければならんとは)と、突っ込みどころ満載だったけれど、仲の良かったはずの002と009が仲たがいをしていて、再会したらさっそく空中で取っ組み合いの喧嘩というノリは面白かった(その間に原爆を落とされちゃったから目も当てられないけど)。そもそも001が009を宇宙空間へテレポートできるくらいのベビーなら、ミサイルの発射に15分もあったんだから信管くらいどうにかできたんじゃないのと思うけど、それをいってはおしまいなんだろうか。
[DVD(邦画)] 6点(2015-02-22 22:26:29)
84.  リンカーン弁護士
別れた妻子、敵対する警察側、裁判所の職員、お抱えの運転手に、いかにもヤバそうな暴走族。主人公ミックが彼らと話す言葉には心に十分な余裕があり、テンポがあり、粋でさえある。ウケ狙いのジョークを飛ばすことなく自然に口にのぼるセリフばかりだが、これほど惹きつけられる会話も珍しい。また勝つためには依頼人相手でもコンゲームを挑み、暴力をも辞さないが、社会的に弱い者、はみ出し者、有色人種をかまわず対等に話すミックがふところ広くて頼もしい。彼らもまたミックに力をかし、そうした相互扶助の痛快さがいっそう話を面白くしている。松田優作主演ドラマ「探偵物語」の〝bad city〟の雰囲気をちらっと思い出した。
[インターネット(字幕)] 10点(2015-01-04 23:14:42)(良:2票)
85.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 
鑑賞し終わった後、DVDを再度再生してあちこちを「飛び見」してみた。鑑定士をとりまく登場人物たちのセリフが再び耳に入ってくる。・・・・・・はっきり言って聞くに堪えない。裏切り者たちの言葉は何一つ真実がこもっていない。そう考えると、この手のサスペンスは「一度見たらたくさんだ」という思いにどうしてもかられる。しかも、壁の中の女性のぺらぺらしゃべるセリフが軽すぎてミステリアスに聞こえず、最初からかなりの違和感があった。姿が見えないという特異な条件を活かしていない脚本だった気がする。壁の向こう側とこちら側を行き来する彼女のオーラが全く同じだから、観ているこちらは次第にその味気なさに退屈してくる。存在感のある女優さんだったら、姿を消したり現わすたびに、その場の空気が一変すると思うのだが。それでも、怒りにまかせて書類を派手に放り投げるジェフリーのかっこいい演技にはほれぼれした。願わくば哀れな鑑定士のために、忠実な秘書の存在に彼があらためて気づくことと、年若い技術者との友情が本物であるようにと祈っていたが、叶わず、視聴後は寂しさと虚しさが残る苦み走った思いが残った。  (後日、再び書き込んでます→)初めて視聴してからかなり経ったが、やはりこのストーリーは許せない。生理的にどうしても受け付けない理由が今頃やっとわかった。高齢者をターゲットにする日本の劇場型オレオレ詐欺が、この犯罪の本質だからだ。
[DVD(吹替)] 6点(2014-12-05 01:13:30)(良:1票)
86.  運命のボタン 《ネタバレ》 
途中からSFネタになる作品は苦手だが、これは相性がよかった。他人の命と引き換えに大金を得るという究極の選択は、さまざまなことを考えさせられる。たとえば、私たちは普段からニュースで災害地、異国の戦場など、対岸の火事として人の不幸を右から左へと聞いている。キリスト教でよくいわれる「無関心の罪」だ。この感覚が「運命のボタン」の存在と結びつくとき、人はどう行動するかということ。おそらく「想像することのプロ」である赤毛のアンなら、決してボタンを押せはしないだろう。ところが、職場の事情でヒロインは手当を打ち切られ、経済的な苦境に立たされた直後に甘い誘惑を持ちかけられる。この時点で、「パーフェクト・ストーム」のイメージが来た。長期間の不漁続きの果てにやっと大漁を得、嵐を突っ切って港に帰ろうとする漁師たちの判断ミスが、ヒロインのそれとダブって見える。彼女のボタンの押し方は、まるで猫の手のようだった。初めから押したくてたまらなかったからだ。ところが、大金を手にしたとたん、今まで全く見えていなかった不穏な気配がまざまざと広がり始める。その矛盾した感覚の生々しさがダイレクトに伝わってきて、不謹慎ながらこの映画はけっこう面白かった。こまごまとしたSFの設定は、つまり私にはどうでもいい。これは近未来版の「ファウスト」だ。人間がいかに誘惑に弱いか、非合法で楽に幸を手にしたとたん、とてつもない不安がしのびよってくる。最後には、その価値を味わう余裕すらなくなり破滅する。これが決してこの映画だけの事情にとどまらないのは、人を殺害する可能性のある危険ドラッグを、一時の快楽と引き換えに楽しむ輩が現代に多いことからも明らかだ。心のすきを突かれても誘惑を払いのけ、退屈で平穏な日常を選ぶ勇気のある人がどれだけいることか・・・・・・ということではないのだろうか。
[インターネット(字幕)] 7点(2014-11-24 00:34:48)(良:1票)
87.  フラガール
日頃の入力生活がたたりドライアイのひりひり痛む目で鑑賞。泣ける映画はストレスの浄化作用に加えて二重にお得。
[DVD(邦画)] 9点(2014-11-10 20:49:12)
88.  バッド・ルーテナント
蛇といっしょに水の中で撮影に応じた俳優さんにのっけから同情した。ありえない・・・・・(涙)。ニコラス・ケイジの演技はセリフをしゃべっているようには見えない。この映画、本当に台本が存在するの!? あのナチュラルさには演技に感動すべきなのか内容にのけぞるべきなのか・・・・・・本当にアメリカって、こんなに巷でヤクがはびこってるの? 巨大なワニが仰向けにひっくりかえって片脚ブラブラには目をむいたけど、それ以上に強烈だったのが、ドラッグや酒、ギャンブル等の依存者がぞろぞろでてきて、「おかしいなあ、麻薬がらみの映画なんて今まで山ほど観てきたのに」 と不思議に思いつつ、何の免疫もできてなかった自分を再発見する始末。後半から視聴が辛くて、だるくて、「早く終われ!」 と何度も何度も時計を見た。なのに、点数をつけるとなると、不思議なことに・・・・・・
[DVD(字幕)] 8点(2014-10-09 00:31:11)(笑:1票)
89.  once ダブリンの街角で 《ネタバレ》 
女性の 「マチガイが起こるかも」 の一言の重さに、そして男性との約束をすっぽかした行為に驚いた。よくぞ紙一重で耐えたなあ、と感動・・・・・・。この寸前で身を引く潔さは、「源氏物語」の空蝉のイメージが頭の隅にすっときた。男性がやけになって怒りもせずに、彼女にピアノをプレゼントするサプライズも心憎いばかり。あのとき女性が身を引いていればこそ、2人は泥沼化せずに美しい思い出だけを残すことができたのだ。そう思うと、恋愛のかけひきは、まさにギャンブルに等しい。どちらの方向に進めば何が待っているか知れたものではないということ。幸せになるためには、常に何かを犠牲にしなくてはならず、その犠牲を最小限にするにはどういう選択をすればいいのか、恋人たちはいつも答えを探しあぐねる。この物語では、CDが完成した時点で2人の別れは自然の流れになっただろう。別れてこそ、収録されている音楽の価値が希少性を帯びて上がるというもの。男女関係を続けて思い出がCDからはみ出るようでは、この映画の中の「CD」という小道具が活きてこないのだ。ほろ苦くて寂しいけれど・・・・・・。
[インターネット(字幕)] 9点(2014-09-28 22:46:13)(良:1票)
90.  美しき諍い女 《ネタバレ》 
音楽なしで、画家の走らせるペンや絵筆の音が心地よく、無駄と思える冗長な時間の流れも、観終わるとどっしりとした質量で心に残る。物語の細部まで語らず、さまざまなドラマを匂わせるセリフ回し、隠ぺいする完成作品、いたるところに深い余韻を感じる映画だった。家猫のようにだらんとした姿勢をとったり、山猫のように機敏に動いたりと、エマニエルの緩急のメリハリが効いた諸動作が魅力的だったし、貴金属もつけず、櫛の入らないばさっとした長い髪姿のナチュラルさも素晴らしかった。ただ、視聴の途中から苦痛に感じてきたのは、画家のデッサン。プロの画家の手によるものらしいが、私には彼の線が硬く見えて惹きつけられなかった。あんなにもなめらかな女性の腕が、なぜ棒切れのような平行線で描かれなければならないのか。線の太さの強弱もあまりないし、黒い染みの入れ方も効果的には見えず、観ていて次第に飽きてきた。・・・それと、フランス人は、こんなにぶっきらぼうな物言いや態度をふだんからとるのだろうかと勘繰りたくなることもしばしば。セリフのやりとりには、心がやすりで擦られるような気がした。しかし、そうした語調や態度も、この作品のスパイス風な魅力でもあるのだろう。
[インターネット(字幕)] 7点(2014-09-25 01:30:37)
91.  のんちゃんのり弁 《ネタバレ》 
昭和が色濃く残った、人情あふれる下町の新米バツイチ奮闘記。深刻になりすぎず、くだけすぎず、ちょっぴり辛めだけど暖かくて、全体的にバランスの取れた佳作。あの殴り合いのシーンを見て、あれ、この夫婦ひょっとしたら、お互いちょっと意識を変えたら案外まだ続くんじゃないかなと思った。のんちゃんのためにも小巻と元ダメ亭主とは完全に切れないでいて欲しいと思う。小巻の奮闘ぶりにこちらも元気をもらったが、この作品を見終わった後、離婚後もいい関係を続けている中年男女のハートウォーミングな映画を見てみたくなった。
[DVD(邦画)] 7点(2014-03-03 12:55:13)
92.  みなさん、さようなら(2003) 《ネタバレ》 
「あなたのことが大好きだよ」と、余命いくばくもない本人に幸せな気持ちをプレゼントしてあげる、お酒と料理を囲んで大勢で晩餐会、そういうことができる日本人がどれだけいるだろうかと、深く深く考えさせられた。ハグや握手など、人に触れる文化に乏しいシャイな日本人は、家族が人生のラストを迎えるとき、あの息子が父親に見せた愛情表現をいざ見せられるかというと・・・・・・。こういうシーンを見るたびに、いとも簡単に壁を越えてダイレクトに愛情を伝えられる欧米人が羨ましくなる。また、モルヒネで死ぬタイミングをはかるという演出がズルいというか悔しいというか羨ましいというか、この時間さえわかっていれば、どんな演出も間に合うし、粋な計らいも可能になるというもの。法的に許されないことでも軽々とクリアされているノリを見ると、この映画は「どんな主義を信奉していようがどんな過去を抱えていようが、細かいことは全部忘れて人生の終わりは平らな気持ちで迎えよう(あるいは見送ってあげよう)」ということを人間賛歌として伝えたいのではないかと思う。人づきあいが不器用で問題を多く抱えた人を全身で受けとめる姿は、本当に美しい。
[DVD(吹替)] 8点(2014-03-03 00:19:51)
93.  ジャガーノート
人間関係の各ドラマが薄いし、子供の不祥事や母親の無責任さなど不愉快な思いもあったが、ヘリから爆発処理チームが降下し船に乗り込むシーンや、爆弾処理の緊迫感には目が離せない迫力があった。特におどろおどろしい音楽が入らず静寂な中での作業がいい。リチャード・ハリスの癇癪声は哀愁を帯びていてセクシーだ。彼の仕事ぶりはうずくまって手先を動かすものばかりで、派手な動きはほとんどない。しかし作業中の集中力が生み出す緊迫感は、観ているこちらがまるでアクションものを味わっているかのようだった。
[DVD(字幕)] 7点(2014-03-02 00:19:32)
94.  マリー・アントワネットの首飾り
英語でフランスの史劇を見るのは辛いから、あえて日本語吹き替えで。首飾り事件を「ああ、こういう話だったな」と確認しながらの視聴だった。不満な点は、ナレーションが無粋で余計なお世話だったのと、全体的にセンチメンタルが過ぎたところ。いくらかドライに演出したら、救いがたいほど幼稚に見えた悪巧みも (実際にあった話というから、文句のつけようがないんだけども) 少しはピリッと引きしまったかも。あとは意外と楽しめた。芯が強そうでも悪になりきれない捨て猫のようなヒラリーのジャンヌも悪くなかったし、羽ペンやシーリングワックス、リボンで結んだ書簡など、当時の文房具の小道具類も目の肥やしになった。そして、実は何よりも王妃。ジョエリー演じる王妃は、アレクサンドル・クシャルスキなどの宮廷画家が描いた肖像画から抜け出てきたかと見まごうほど、アントワネットと雰囲気がそっくりで驚いた! 抜けるような白い肌に、瀟洒なドレス、立ち居ふるまいの上品さなど、目が釘づけに・・・・・・『ドラゴン・タトゥーの女』で北欧系の役も演じた女優さんだと知って納得。
[DVD(吹替)] 7点(2014-03-01 00:52:14)
95.  告発のとき 《ネタバレ》 
戦友を殺害後空腹を満たすという話が出たとき、殺人後にカニを食べたというオウム真理教の犯罪を思い出した。遠い昔の事件でも類似の話が出たら瞬時に思い出すほどの強烈な異常性だ。 『プラトーン』を見て戦争がいかに人間性を破壊するかを、『理由』ではいかに先入観が恐ろしいかを、『戦火の勇気』では恐怖心を克服することの難しさを学んだ。この作品においては、それらを併せてさらに愛国心とは何かを深く考えさせられた。さまざまなテーマが詰まっているのにこれらが見事に融和している上、謎解きの意外さあり、トミー・リー・ジョーンズをはじめ各俳優陣の真に迫った自然な演技あり、これ以上ない国旗の演出で締めくくられたラストありと、圧倒されるばかりだった。この映画では、敵国であったイラクを悪く描かず、むしろ身内側の人道的な問題点を潔く世に問うている、その姿勢が素晴らしい。自国の愛国心を促すようなプロパガンダ映画は、どこか慈善的でざらついた妙な違和感が残ってしまうものだ。 
[DVD(字幕)] 9点(2014-02-27 11:22:11)
96.  ボビー
かつて堂々たるニクソンを演じたアンソニー・ホプキンスが出演しているので驚いた。どんな心境で元ドアマンの役を演じたのか・・・。社会主義国、ベトナム戦争、人種差別、大統領選挙、重要なキーワードが次々と語られるたび、アメリカが国際社会の正義を定義づけるのに躍起になっていた当時の混沌ぶりを感じた。ことベトナム戦争に関しては、国を守るため愛国心から戦うというよりは他国へ干渉する戦いに参加させられるという、うんざりした国民感情がよく表れていた。いくつもの人生が語られていたが、不思議とどれもこれも一様に印象に残っている。
[DVD(字幕)] 7点(2014-02-25 12:58:41)
97.  女はみんな生きている
途中からリスベット・サランデル(『ドラゴン・タトゥーの女』)がゲスト出演してきたかと思った・・・・・・。
[DVD(字幕)] 8点(2014-02-24 10:56:44)
98.  舟を編む 《ネタバレ》 
タイトルの「ふね」は「船」ではなく正しく「舟」だ。軽くてもろく、孤独な舟で言葉の海を渡るのだから、本来なら「舟で編む」が正しいのでは?と思うところだが、「に」を「を」にするだけで、単なる説明ではなく詩的な深みが出るのだから、言葉というものはつくづく油断がならないと思う。馬締君や西岡君の成長ぶりを見ていると、辞書とともに編集者たちも年月とともに練られている。だから、辞書作りの現場や空気感、人間関係、作業の成果などひっくるめて、「舟を」になるのかなと思う。ただ、時の流れを表すのに、キャラたちの髪型だけでは辛い。もっと明確に、10数年たったという背景映像が欲しかった。 それと、バーガーショップでのシーンではたと気がついた(このシーン、かなり好き)。ラーメンや税金、スーパーなど1つのテーマをとことん追究して面白い作品を撮った伊丹監督なら、「辞書の男」とでも名づけたんじゃないかと。彼の作品だったら、煙草の煙が充満した編集室になり、かぐやさんはくわえ煙草のミニスカートで登場したかも。伊丹バージョンの「舟を編む」 できることなら見てみたかった。この映画は個人的にはすごく好きだが、ユーモアが中途半端だった。原作は笑いどころがいっぱいあるのに、それだけが残念。
[DVD(邦画)] 8点(2014-02-13 13:55:13)
99.  ゼロ・グラビティ 《ネタバレ》 
さすが無重力をタイトルにすえるだけあって、3Dによる宇宙遊泳のリアリティはハンパじゃない。「アポロ13」のファンとしては、細々な設定では「ん?」と首をひねりたくなることも多かったのだが、ありとあらゆる点を徹底的にリアリティに描く必要はない作品なのだと途中で気がついた。特にラスト。ポッドが海に落ちて飛行士が1人で這い出し、陸地にたどりつくなど考えられない。あのラストでこの作品は、臨死体験して命が生還する、輪廻の叙事詩のようなものだったのではと感じた。no_the_warさんの書かれているとおり、「出産」をイメージして描かれている作品だと考えれば、数々の事故でヒロインが感じる苦痛や苦悩は、陣痛に苦しむ胎児、ヒロインの呼吸は、出産時の産婦があえぐ呼吸と思えなくもない。映画「ガタカ」の或るレビュワーが、主人公自身を卵子に向かって泳ぐ精子ととらえていて、その鑑賞力に感動したことがあるが、この作品も同じようなニュアンスを感じる。 またこの作品は伏線も何点か張られていて、そのうちの1つ、火災が発生して消火器が登場するが、これを噴射素材として利用するアイデアにはびっくりした。まるで「ダイ・ハード」のノリ! それにしても「ザ・インターネット」といい、サンドラはよくよく消火器に助けられる女優さんだ(笑)。
[映画館(字幕)] 10点(2013-12-18 23:48:02)(良:2票)
100.  アウェイク(2007) 《ネタバレ》 
終盤のつじつまの合わし方には驚かされた。何もかもピースがうまくピタッとはまって、まさに「こう来たか!」という感じ。優秀な外科医と、悪事に手を染める医師が応酬するセリフにも工夫がしてあって、医師に対する間違った先入観を視聴者に抱かせるよううまく誘導させている脚本は、さすがだと思った。 ただ、2つだけ大きな違和感があった。  1つは、あれだけ患者が痛がっていれば血圧は不自然なほど急上昇するだろうになあ?という疑問。手術中、血圧の変化に気づかないドクターなんているんだろうか??? なんといっても術中覚醒している患者は心臓が疾患なんだから、モニターで何らかの異常が見つからないはずなかろうに・・・・・・ここら辺が不自然で、「この先生、胸を切り開く時点でさっそく医療ミスか?」と不安になった。  2つ目は、ラストの医師のもっともらしいつぶやき。しでかしたことが悪質きわまりないのに、優等生ぶりな反省の言葉にどっちらけ。4件も医療訴訟を起こされてることを考えたら、まさに正真正銘のヤブ医者だ。いっそ、本気で手術して失敗したら、罪に問われることなく完全犯罪が成立したのではと嘲笑ってやりたくなる。  最後に、主人公であるクレイトンに深く同情する。手術する数時間前には、新妻も、親友も、母もいたのに、やっと生還してきたら「そして誰もいなくなった」状態。不用意に肋骨は折られるし、手術前に突き放した母からもらった心臓で生き延びるなんて・・・・・・罪悪感なしで生きていけるんだろうか・・・・・・なんて哀れな余韻に浸っているところへヤブ医者の独白がかぶってきて、くどいようだがほんと腹立つ!
[DVD(吹替)] 8点(2013-10-25 01:10:31)(良:1票)
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