81. 98分署 香港レディ・コップス
サモ・ハン、ユン・ケイお得意の刑事モノ。まぁ語るところといえばラストバトルくらいしか無いんですが、犯罪者が逃げ込んだ船に夜中に潜入したハズが、バトルしながら船外へ出ると真っ昼間というおちゃめさ加減。/船の中の狭い場所でのバトルはなかなか。狭い場所を生かしてジョイス・コウの表情を映しながらカメラがパーンしていくシーンが緊迫感をうまく演出。ここはかっこよく仕上がってます。/ラストのアグネス・アウレリオとの1対1バトルでは、アグネスがフィリピン語でなにやらまくし立ててる(字幕無しで)のが心理的コワさを醸し出していたりと、たまにセンスを感じるところあり。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-06-15 01:07:59) |
82. カンフーハッスル
まず主人公がストーリーに乗りきれておらず、ぶつ切りな感じ。覚醒するシーンを中盤くらいに持ってきて、後半からハチャメチャな展開が始まるようにしていればだいぶ面白くなったと思うんですが、とにかく全編にギャグやアクションをちりばめたために、メリハリなくその場その場のアイデアばかり見せつけられて、ストーリーとしての流れが今ひとつうまくいってない。/ヒロインもあの豚小屋砦住人だったら、シンの最後の心変わりに説得力が増すと思うんですが・・・。/斧頭会の暗躍ぶりを妙なダンスで表現する冒頭のシーンとか、ネコの影が木の葉のようにハラリと切れるシーンなんかのセンスは好きです。 [DVD(字幕)] 6点(2006-06-05 16:56:32) |
83. 詠春拳
ミシェル・ヨー版ワンチャイです。特に豆腐対決(崩したら負け)は、豆腐がブーメランのように戻ってきたりとスゴイことになってます。/ストーリーの大筋は山賊退治ですが、香港映画お得意の勘違い、思い込み、人物入れ替わりからグダグダなオチまで、 香港映画の〈良い〉ところが詰まっていて、何も考えずに安心して観られる内容です。バトル量もけっこう多め。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-14 14:37:25) |
84. ツーフィンガー鷹 -Two Finger Fist-
《ネタバレ》 オニクマという殺人鬼が、出てくるたびにハァハァしてるただのアブないおっさんです。獅子舞やら黄飛鴻の火を使った治療やら殺人鬼との追い駆けっこやら、軟弱なユン・ピョウが強くなりたいために黄飛鴻に弟子入りするものの、結局修行する間もなくそのままラストバトルへなだれ込み、友達を殺されて最後の最後にやっと本領発揮、洗濯で覚えた自前の拳法でオニクマを倒す─という盛り沢山な内容ですが、その分いったいメインはなんなんじゃ、という感じです。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-03-25 21:58:35)(良:1票) |
85. 九龍の眼/クーロンズ・アイ
前作は「不正はゆるさーん!」という熱い思いがジャッキーを動かしていたのに、この作品ではバトルに至る理由が薄弱で、私情でレストランめちゃくちゃにしたり、挑発されて公園で乱闘したり、犯人グループに動かされたりするジャッキーなんですよね。だから見ていて気持ちのいいもんでもないし、爽快さもあまり感じない。/ラストの舞台も味気ない工場だし、敵とはいえアパアパにパーム弾を投げつけて優位に立つジャッキー。 やりようによっては名勝負になりえたのに、アパアパの強さとジャッキーの反則勝ちみたいな印象だけが残って終わってしまう。前作の派手さ、ストーリーの良さに比べたらあらゆる点で劣っていることは否めません。 [DVD(字幕)] 6点(2006-02-23 16:59:39) |
86. タイガー刑事
ハードボイルド系刑事もので、クンフーシーンは中盤のドニーvsウッズくらいです。ドニーが気のいい兄ちゃん風キャラなのが新鮮。シリアスなストーリーに不釣り合いなジャッキー・チュンのコミカルな顔が終始気になった。 [DVD(字幕)] 6点(2006-01-31 14:38:14) |
87. サンゲリア
ガキの頃、カブトムシの幼虫探しに腐った肥料など掘り返したり、そんな環境で育ったせいか、ウジやミミズの這った死体がモリモリと這い出てきても平気な自分がいた。 [ビデオ(字幕)] 6点(2006-01-13 15:27:12) |
88. タイガー・オン・ザ・ビート
《ネタバレ》 いい加減で女好き&真面目でマッチョの刑事コンビもの。前半~中盤までのクンフーシーンは打撃音がスカスカで迫力もイマイチ。しかしラストバトルだけはものすごい気合の入ったデキで、劉家輝vsコナン・リーのチェーンソーを持っての激しいぶつかり合いは、手に汗握ります。/壁際に隠れた周潤發がショットガンに紐をくくり付けて、隠れたまま壁の向こうの敵を撃つトリックもカッコいい。 [DVD(字幕)] 6点(2006-01-06 22:50:50) |
89. プロジェクト S
『ポリス・ストーリー3』から派生した作品で、よくある刑事アクションものですが、アクション+コメディ超特急のような『3』に対して、こちらは、恋人に「お願い、自首して!」的な泣かせようとするストーリー。/ルンが犯人を尾行した時に、犯人から丸見えの位置でチラ見、犯人としっかり目が合ってからわざとらしく辺りをキョロキョロしてごまかすが、逃げられる──というありえない馬鹿らしいシーン(ルンがドジな刑事を演じてるわけじゃなくて、ストーリー進行上)があるのが気になった。/あとジャッキー&エリック・ツァンが女装して出てくるシーンは、このシリアスな内容の作品にストーリー上なんら関係なく、完全に蛇足です。/ということで、損はしないが特に・・・という感じ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-04 17:47:04) |
90. 少林寺・激怒の大地
《ネタバレ》 緩急のつけ方、盛り上げるべきシーンになった時の勢いはこの監督らしい。少林寺が乗っ取られるまでの流れ・引き込み方はうまく、館長が火だるまになるシーンでは多くの門弟の叫び、悲壮なBGMと相まって、観てる方も「館長ーー!」と叫びたくなります(笑)/遊牧民の馬の群れが逃げ出して草原を駆け回っている場面を、なぜか延々と撮り続けるわけ分からなさもあったり、悪役を演じるユー・ロングァンに比べて、「もしや本物の僧なのか?」と思ってしまうほど主人公の俳優としてのオーラの無さがもったいない。遊牧民の長役の人が目黒祐樹にそっくり。 [DVD(字幕)] 6点(2005-12-01 15:46:37) |
91. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ V/天地撃攘
なりゆきで海賊退治をするストーリーで、並んだ壷の上で戦ったり、重力を無視した戦闘が展開する辺りはワンチャイテイストなんですが、我らが黄飛鴻も西洋化の波に抗えず、とうとう拳銃を使用してしまいます。ちょっと使うどころではなく、弟子も含めてバンバン海賊を撃ち殺します。いくら相手が悪者でも、黄飛鴻に女性の目玉を銃で撃ち抜かせるとは、なかなか思い切った演出です。/その違和感さえ乗り越えれば、内容的には他のシリーズ作品と同じくらい(『天地大乱』は特別として)の面白さかな。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-29 21:39:30) |
92. リング0 バースデイ
貞子が瞬間移動で追ってきて"先回り"のシーンで、会場中「ひゃ~!」という悲鳴が響き渡った。それだけでも観た甲斐があった。 [映画館(吹替)] 6点(2005-11-27 02:59:03) |
93. ランド・オブ・ザ・デッド
"ゾンビ"というものが、一体何を象徴した存在なのか、解釈は人それぞれだと思います。ある時はチカラを持つ者に対する復讐者であり、ある時はただ目の前にある資源を食い尽くしていくイナゴのような矛盾した存在であり、ある時はこの地球上で日々繰り返される殺戮により、地獄から溢れ出すほどに膨大になった霊魂の象徴だったりするわけです。/『えじき』までの3部作は、そういった色々な側面をそれとなく(←これ重要)、また人間同士のエゴ、業というものをストーリーに織りまぜることで、ただのホラーではない傑作映画として語り継がれることになったのだと思います。/それが今作でゾンビ達は"虐げられた者達の代弁者"とばかりに、"自ら"行動を起こします。いままでのロメロゾンビに見られた、色々な側面を象徴する不条理な存在ではなく、ある種の政治的主張を背負いながら、富の象徴である高層ビルへと行進するゾンビ達が陳腐なものに見えてしまいました。/そして正義感あふれる{カッコイイ}主人公の活躍。そこには人間ゆえの業やぶつかりあいによるドラマは存在せず、勧善懲悪のヒーローアクションとしての印象しか残りません。/グロシーンも『えじき』に比べると目を覆いたくなるほどのシーンは無く、デニス・ホッパーの最後くらいスゴイの見せてくれるのかと思ったら・・・。/今回メジャーゆえに求められた"分かりやすさ"が悪い方へ出てしまったという印象。ロメロゾンビとしての重みや余韻を感じない残念な作品でした。 [映画館(字幕)] 6点(2005-09-08 23:43:39) |
94. ガッツフィスト 魔宮拳
《ネタバレ》 家宝の壷が盗まれ、犯人の手がかりは坊主頭、そして変装の達人ということで、カツラをかぶって正体を隠しているチャーフィと、途中から仲間になるホイサン、カーウィンのコンビが、目星をつけた奴をかたっぱしから襲う・・・というかなり無茶なストーリー。/魔宮の奥で待っていたロー・リエとの最終決戦。チャーフィがカツラと服を脱ぎ現れたのは・・・「少林寺三十六房」の○徳です!/その戦闘中に別の部屋に入り、上から垂れてきたのは・・・またもや「少林寺三十六房」の頭を鍛えるサンドバッグ!頭でガスガスしながら闘ってます。そう、これは○徳のサイドストーリーだったのです(無理矢理だけど)。/ホイサンのおとぼけキャラがいい味出してます。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-08-12 02:05:43) |
95. 金城武の死角都市・香港
メイン3人はほとんど同等の扱いなのに、サモ・ハン、ユン・ピョウを差し置いて「金城武の~」だと~!?/ふたりは冴えないけど正義感のある刑事、金城はイギリス帰りのエリート警部で、この3人の恋愛模様(ほとんどおっさんの風体のサモ・ハンに若いヒロインがアタックかけてくるのが無理ありすぎ)と麻薬密売組織との対決が話の中心です。/ラスト近くのユン・ピョウvs外人2人のアクションシーンがけっこう暗く、状況を分かりづらくしていて残念。笑いあり、アクションありでバランスよくまとまってると思います。/「無問題2」でもそうだったけど、コリン・チョウが悪役やってる時の顔つき、何してくるか分からなそうで怖いけど好き。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-07-27 23:54:42) |
96. 愛と欲望の街/上海セレナーデ
《ネタバレ》 ジャッキー「奇蹟」のユン・ピョウ&サモ・ハン版(ハードボイルド風)という感じの作品。サモ・ハンもただの悪役ではなく懐の大きさ、貫禄を漂わせてます。混乱期の上海で、立場の違いによるそれぞれの正義というものが描かれていて、深めのストーリー。/見所はユン・ピョウとサモ・ハンの対決シーンでしょうか。決着はつかずにサモ・ハンは豪邸を破壊されどこかへ消えちゃいますが。同時進行でアニタ・ムイvs手下のシーンもかなり激しく、飛び回し蹴りの後のスタッと立つ姿のカッコよさにしびれました。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-07-27 22:58:30) |
97. 宣戦布告
邦画はほとんど観ない方ですが、これはけっこう面白かった。しかし邦画ならではのショボい部分(自衛隊ヘリ登場シーンとか)があるのがねぇ・・・。/ラストの方で、情報を得るためには北朝鮮からのスパイをシャットアウトするのではなく、監視しつつ泳がせとく──というのもリアルで説得力があった。/ちなみにこれを観た東京都知事は「自衛隊はあんなに貧弱じゃない!」というようなことを言っていたが、まぁ問題点を浮き彫りにするための演出と考えれば仕方なし。/面白かったので、思想的には真ん中くらいだが安保闘争世代の父親に薦めたが、「ああいう考え方は危ないんだよなぁ」と一言。心中複雑。 6点(2005-01-07 05:20:32) |
98. リベリオン
日本で上映された頃にCMをやっていて、ラストバトルのシーンがチラっと映るんですが、そのシーンを見た瞬間<私の好きなタイプのお馬鹿映画だ>と思い、レンタルが出るまでけっこうわくわくして待っていたのですが、いざ鑑賞してみたらけっこう重いテーマ/<馬鹿をマジメに>やってるとばかり思ってたら、監督さんはいたってマジに作ってんですね。騙されたとまではいかないけど裏切られた感が強いので、悪い部分ばかり指摘しちゃいますが、世界観にもう一工夫ほしいし、ストーリーも間延び気味。あっちこっち行ってる間にアクションをもうワンシーン入れられるだろ、と思う。/ガン=カタアクションは、戦ってる間は美しく見えるシーンもあるし新鮮なアイデアには賛辞を贈りたいのですが、なんか小粒というか、ガン=カタの前では敵が徹底的に弱いということもあり、決着がついた後の爽快感があまりなく、アイデアを生かしきれてない印象。/銃のグリップから釘みたいのが出て戦うシーンは、スローにするとポカポカ殴ってるみたいで妙にマヌケな絵に見えます。とくにラストバトルは敵さんにもっと頑張ってほしかった。/ガン=カタシリーズ第1弾という触れ込みらしいので、第2弾があるならもっと突き抜けた演出を期待します。 [映画館(字幕)] 6点(2004-02-10 00:23:21) |
99. アウトレイジ ビヨンド
前作はたけしをはじめ皆さんのキレっぷりが面白かったんじゃないのかなぁ。今作はすっかりたけしがご隠居モードで、「ごめんなぁ・・・」「あぁ俺はいいから、いいから・・・」という感じになっちゃってる。唯一、塩見三省さんとの掛け合いがこの作品の中では一番アツかったかなぁ。このような「コラコラ問答」のごときアツくも滑稽なシーンの連続を期待していたのですが、加瀬さんもなぜか今回はチビっ子ギャングにしか見えないし、残念ながら前作のような「熱」が非常に抑制されていて、やろうと思えば前作のようにできたところを、あえてこのような作りにしたのであれば文句つける気はありませんが、自分は前作の方が好きです。なので、ラストもそれほど感じるものがありませんでした。 [DVD(邦画)] 5点(2013-08-26 20:46:16) |
100. ライジング・ドラゴン
本当にこれが最後なのかは分かりませんが、「これが最後だ!」と言える作品なのかと言われると、昨今の作品の延長線上にあるような内容の域を出ない、良くも悪くもいつものジャッキー映画。変にくだらない展開になるところ(孤島での宝探し)も、見どころのコミカルアクションも、作品上必要ないのにホロリを入れようとするところも、いつものジャッキー映画。/ただ、今作は手慣れた窃盗団がメインであるためにスピーディーでしゃれた編集にしたかったのでしょうが、それがいちいち説明不足で、「どうしてそれを捨てたの?」とか「どうしてこうなったの?」「いま何を追ってるの?」と疑問だらけで、ものすごくストーリーが分かりづらかったです。 [DVD(吹替)] 5点(2013-08-21 22:22:12) |