81. アヒルと鴨のコインロッカー
「叙述トリックをどうやって映像化するのか」。そんな難問を、かえって真っ向勝負を挑んで解決した珍しい作品。語り口も原作っぽいシニカルさが活きていて良い。 [映画館(邦画)] 8点(2010-08-17 13:33:49) |
82. 遊星からの物体X
ピボーン! ドカーン!! グチュグチュ…。南極という逃げ場のない空間で、得体の知れない物体に徐々に侵食されてゆくおぞましさ。視覚的にも精神的にも怖がらせてくれる、数少ない名作だと思います。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-04-18 22:09:26) |
83. 大脱走
《ネタバレ》 各キャラクターの設定が徐々に活かされてゆく展開で、3時間近くを一気に魅せてくれる一本。臨機応変な対応ができ、かつ運に恵まれた一握りの者が自由を手にするという結末が、なかなか興味深かった。あとは、前半のナチスの包囲体制にもう少し迫力があればなぁ… [地上波(吹替)] 8点(2009-04-18 21:56:35) |
84. 蜘蛛巣城
《ネタバレ》 弓矢、馬、森、妖怪…。もう、戦国時代を象徴するかのようなシチュエーションのオンパレードで、それだけで全く飽きることがありません。そこに印象的なSE、音楽がぴたりぴたりと嵌ってくる。お話よりも寧ろ、勢いだけで観せられてしまったという部分は、個人的に羅生門と似た印象。しかし、音声の聴き取り難いこと難いこと…。DVDで観てください [ビデオ(字幕)] 8点(2009-03-04 01:45:27) |
85. ベニスに死す
《ネタバレ》 自らの醜態を晒しても、美を追い求め続ける主人公。それだけで130分の映画として完成されている。他に類を見ないほど贅沢で、豪華で、哀しい物語だった。マーラーの楽曲の力が壮絶に凄い…。 [DVD(字幕)] 8点(2009-02-11 21:58:04) |
86. インソムニア
舞台であるアラスカの冷涼な空気に、作品全体を包む残酷さがマッチして素晴らしい効果を出していた。悪であるR・ウィリアムスと、善であるH・スワンクの間で葛藤するA・パチーノの感情がひしひしと伝わってくる。後の大傑作へと引き継がれるダークさが垣間見える一本。ウィリアムスの怪演も充分。 [DVD(字幕)] 8点(2009-02-07 00:05:24) |
87. 現金に体を張れ
緊張感に満ちた展開と、まさにカタルシスの得られる結末。娯楽作の鏡です。怪作ばかりを撮る鬼才とっては、この程度の娯楽作はお手の物ということか。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-02-02 02:22:08) |
88. バリー・リンドン
主人公が経験することは非凡そのものなのに、この淡々とした語り口は何なのか。大掛かり過ぎるセットと大勢のエキストラが全て無駄に思えてしまうほど。しかし、そう思わせることこそがキューブリックの狙いだったに違いない。戦争中に呆気なく死んで行ったイギリス人にも、主人公にも大した差はないということか。映画の持つ虚構性を逆手に取った凄い作品。 [DVD(字幕)] 8点(2009-02-02 01:31:18) |
89. 死霊のはらわた(1981)
停滞感を微塵も感じさせないエネルギー、そしてドロドロとグチョグチョのイマジネーションだけで構成された唯一無二の傑作。サイコー [ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-30 02:54:40) |
90. トウキョウソナタ
《ネタバレ》 家族の崩壊だけでなく、それが再生するまでを完璧な演出で描ききった一本。登場人物の感情に呼応するように、動き、止まり、揺れるカメラワークと照明効果が素晴らしすぎる。大学の授業で習った“フィルム体験”とはこのようなことなのかと思い知らされた。 [DVD(字幕)] 8点(2009-01-30 02:31:55) |
91. ヒッチャー(1985)
《ネタバレ》 怖い、怖いって……本当に怖いね。序盤は近づいたり離れたりし過ぎてちょっと緊張が途切れたが、警察署での皆殺しから一気に引き込まれた。L・ハウアーの怪演はJ・ニコルソン、K・ベイツ、R・デニーロ、H・レジャー、J・バルデムと並ぶ物凄いインパクト。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-26 02:11:34) |
92. 転々
全ての場面が、セリフが、スーッと自分の中に入ってきた。気がついたらオダギリと一緒に泣いている自分がいて驚かされた。 [DVD(字幕)] 8点(2009-01-26 01:16:18) |
93. 交渉人(1998)
アクション、サスペンス、騙し合い…「交渉人」というタイトルから期待させられる全ての要素が映画に盛り込まれていて、大満足の一本。因みにこの映画がレンタル開始されたとき、TSUTAYAの一角には「IQ180の戦い」とかいうコーナーができていたのですが、本作の横にブロークンアローが置かれていました。おいおいそれは違うだろ、と思いました。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-19 01:28:33) |
94. ファントム・オブ・パラダイス
《ネタバレ》 常軌を逸したまでのテンポの速さは必見(特に前半)。個人的にデパルマでベストな二分割画面も登場します。ビーフやらハーパーの歌やら色々ツボなんだけど、終盤の悪魔の契りが~のくだりで訳がわからなくなってしまったのは俺だけ? まさかSFまで詰め込んでくるとは… [DVD(字幕)] 8点(2009-01-16 20:17:03) |
95. 古畑任三郎ファイナル 今、甦る死<TVM>
《ネタバレ》 あのどんでん返しには、家族全員で仰天してしまった。古畑と金田一が協力するのではなく、まさか古畑vs金田一になってしまうとは!! シリーズ屈指の名作。三谷の真髄を見た気がする。 [地上波(邦画)] 8点(2009-01-05 18:00:36) |
96. ノーカントリー
《ネタバレ》 空気銃を片手に、じわりじわりと忍び寄ってくるおかっぱ頭の悪役の造形は、最近ではジョーカーと双璧を成す素晴らしさ。そして文字通り、観客を“煙に巻く”ことをやってのけた脚本が凄い。実に色々なことを考えさせられる、絶妙な幕切れでした。何とも納得の行く解釈がしきれないが、凄い作品だということだけは確か。 [映画館(字幕)] 8点(2009-01-02 20:14:34) |
97. 市民ケーン
映画であることを最大限に活かしきった構成、そして“愛”という普遍的なテーマの描き方の見事なこと!! まさに金字塔。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-01 22:34:10) |
98. 合衆国最後の日
《ネタバレ》 政治とは何か、国家とは何かを考えさせられる作品。テロリストやC・ダーニングの熱演、ふてぶてしいJ・コットンも何気によい。逆上したB・ランカスターがカウントダウンを開始するシーンは凄い迫力だった。凄まじい轟音と共に姿を現す核弾頭…これこそマルチ画面の正しい使用法。みんな24で興奮している場合じゃないって [地上波(字幕)] 8点(2009-01-01 03:27:21) |
99. 風の谷のナウシカ
世界観、登場人物の魅力だけで盆百の映画とは掛け離れている。久石譲の音楽の素晴らしさは言うまでもないですね。 [地上波(吹替)] 8点(2009-01-01 03:02:08) |
100. クローバーフィールド/HAKAISHA
これは、スターツアーズやストームライダーと一緒です。劇場で“体験”しなければ何の意味も持ちません。この作品を新宿のバルト9で体験できたことも幸運だった。興奮して映画館を出て目の前に飛び込んできた夜の街並みが、あれほど恐ろしく見えたことはなかったなぁ。 [映画館(字幕)] 8点(2008-12-14 20:16:40) |