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81.  張込み(1958) 《ネタバレ》 
警察権力が、被疑者でもない一般市民女性を監視するという、トンでもない監視カメラ映画。おまけに盗聴まがいの盗み聞き情報も加味して、勝手に他人の人生を想像し、「あんたにはこういう生き方がイイ」と押し付ける。その押し付けようとする人生が、「ただひたすら自分を殺し、男の影で耐えて生きよ」というものであるから、見ていて開いた口がふさがらない。まあこれくらい権力の眼に同化して、権力意識を露にした映画というのも、凄いと言えるかも知れない。人の魂を捨てた、日本映画史上最低の作品、ではないかと思う。
[ビデオ(邦画)] 0点(2010-01-31 14:29:08)
82.  雨の朝巴里に死す 《ネタバレ》 
男性主人公の奇怪な感情表現演技/演出が延々と続き、ほとんど笑い出したくなるほどコミカルな印象になってしまう。これはフィッツジェラルドであるわけがない。おそらくこの映画の背後には、規範としての「幸福な家庭生活」というものが思い描かれていて、そこから崩れ落ちて行く男女のドラマを想定しているのではないかと思えるのだけれども、フィッツジェラルドはそんなことは書かないだろう。もっと狂おしいまでのデカダンスの世界であるべきでないのか。   作家志望のジャーナリストという設定、セレブらの享楽的世界に巻き込まれて行く主人公というのは、フェリーニの傑作「甘い生活」を想起させられる。そう見ると、ヴァン・ジョンソンとマストロヤンニとの格差、リチャード・ブルックスとフェリーニとの力量差のみ目立ってしまうことになる(リチャード・ブルックスには、もっと良い作品もあるのだけれども)。   舞台がパリなのに、あまりそういうヨーロッパらしさも感じられない映像でもあった。
[ビデオ(字幕)] 2点(2010-01-28 08:32:52)(良:1票)
83.  忘れじの面影(1948) 《ネタバレ》 
ミュージシャンのちょう落の原因のひとつに、慢心によるファンの軽視という事項をあげることができると想像出来る。この古い作品もそのように、例えば現代のポップやロック系のアーティストと、そのすぐに忘れ去られるファンの女性との関係を描いたものと捉えれば、ぐっと身近な物語と思えてしまったりするだろう。 この作品は、そういうミュージシャンとファンの関係を、男性ミュージシャンからの視点ではなく、ファンである女性からの手紙による回想としたことで、単にミュージシャンの不実をなじるのではなく、美しかった一夜の思い出を究極までに美化することになる。つまり、より美しい思い出は、悲劇の悲しみをいっそう増大させる。 ここでは、すべてを記憶してすべてを承知であるかに見える執事が、男に手紙を渡す。そのタイミングにこそ、女の名前も憶えていない男への告発を、死せる女性の代理で行っているという意識を感じさせられる。  単純な恋愛ドラマではないこの奥深さ、ビターさが、この「忘れじの面影」を、忘れじの作品たらしめているに違いない。 (しかしながら、今ではロックスターの死後に「実はこの子はあの人の子なの」と訴え出てくる女性は数多く、あんまり非難されるような事柄でもなくなって来ちゃってますけれどもね)
[DVD(字幕)] 8点(2010-01-23 13:40:44)
84.  地獄門 《ネタバレ》 
「平治の乱」の時代を背景に、平家に代表される粗野な武士階級の擡頭と、貴族階級と共に没落して行く平安文化の姿を、三人の男女の悲劇として象徴的に描いた作品とみる。もちろん、琴のつま弾き手である袈裟(京マチ子)が平安文化を象徴する存在で、おそらくは(自分を庇護してくれた)夫の階級の無力さ、以後の没落を予想し、権力で美の世界を牛耳ろうとする武士階級の隆盛を予測しての行動であろう。それでも、登場人物の誰一人として是認し得る行動を執れていないと思える辺りに、悲劇の悲劇である処の美学が美しく描かれているだろう。 終盤の公卿の屋敷を歩く三人の登場人物の背後の影、色彩が、それぞれの人物の心理をも顕わしているようで、観ていて息を呑む。色彩設計(近代美術館に作品も展示されている画家、和田三造が担当)も見事な、日本映画の傑作だと思う。この時代の日本映画の隆盛振りは素晴らしい。
[ビデオ(邦画)] 8点(2010-01-18 11:43:28)
85.  パイレーツ・ロック 《ネタバレ》 
ポップス/ロック好き魂をゆさぶる楽しい佳作、と云いたいところだけれども、ロック好きだけに気になってしまった箇所がいくつか。 まずその一、この点はファンタジーとしてみれば、見逃して楽しめばいいのだけれども、かかる音楽と時代設定が合わない。この映画の時制で考えればジミヘンはまだデビューしていないし、ストーンズの「Jumpin' Jack Flash」もまだリリースされていない。 その二、これは趣味の問題だけれども、単純に登場人物の名前のついた曲を選ぶだけの、安直な選曲が多い。ダスティー・スプリングフィールドの「この胸のときめきを」の選曲が最高だっただけに、ああいう(ストーリー展開に合わせた)選曲をもう少しやってほしかった。 その三、これはわたしがいちばん訴えたいことがら。劇中で船が沈みそうになり、ダサい時代遅れのDJと皆からみなされているボブが脱出するとき、一枚のアルバムが他のスタッフに「ダサい」と捨てられてしまう。このアルバムは実はわたしのいちばんの愛聴盤であり、ここで波間に沈んで行くジャケットを見ながら、わたしの心も沈んでしまう。アーティストはThe Incredible String Band、アルバムタイトルは「The 5000 Spirits or the Layers of the Onion」という。さらに説明が必要なのだけれども、この映画の中で「最高にヒップな伝説のDJ」と紹介されるリス・エヴァンス演じるギャヴィンには、実在のロック史を動かしたJohn Peelというモデルが存在する。そのJohn Peelが、この1967年に海賊放送で実際にへヴィーローテーションでかけていたアルバムこそが、この捨てられたアルバムなのである。この件は英語版のWikipediaにはっきり書いてある事柄。つまり、この当時、ここで捨てられたLPこそ、最高にヒップな音楽とみなされていたのだ。このことは、この映画を見る人に是非とも知っておいて見ていただきたいことで、大げさに言えば、この点で、この映画は事実を彎曲して(正反対に)描いているのですよ。大事なのは、実際には、この映画でたくさん流されているポップ・チューンの方こそ、当時は「ダサい」とみなされていた方なのだ、ということです。時代は巡って、そんな「ダサい曲」こそ、当時を懐かしんでノスタルジックに聴かれるようになってしまった。まあそういう映画です。 ビル・ナイはかっこよくって、見惚れましたが。
[映画館(字幕)] 3点(2010-01-17 23:13:48)(良:2票)
86.  氷点 《ネタバレ》 
登場人物が皆、途中で180度世界観を変えてしまうことになるという「大逆転」映画、または「手のひら返し」映画。いちばん楽しい(大逆転の大きい)のはこの養女の陽子ちゃん(安田道代のニコニコほっぺの隆起がすごい!)で、自分の出生の秘密を知るまでの、何があってもいつもへらへらニコニコしている「太陽ちゃん」ぶりからして、「そもそもこの子には人間としての大事な感情が欠如しているのではないのか」と思わせるキャラぶりが凄いんだけど、これが真相を知ったとたんに、手のひらを返したように度クラ少女に変身する。すごい。沸騰点から一気に「氷点」へのクール・ダウン。 母(若尾文子)の手のひら返しぶりもすごい(娘の交際相手を誘惑!)けれども、娘の大逆転にはかなわない。 けっきょく、すべてを承知していながら父(船越英二)を騙した父の友人の、父への何かの意趣返し、復讐劇だったのではないか?などと、さらに大逆転な深読みしたくなってしまったりしますよ。  現在まで綿々と続く「出生の秘密」ストーリーの源流、「ケータイ小説」系(主人公に不幸が重なる、イジメにあう)の源流のような雰囲気で、日本人のメンタリティのどこかに、昔からこういうのがあったんだろうなあと、勉強になるけれど、よく思い出してみると、この映画では何も解決していないではないですか。「殺人犯の娘」だからと、その娘を憎んでしまう気持、そうなるだろうと想定した父の復讐心、このような感情は「ああ、あの子は殺人犯の娘ではなかったんだ」と、なしくずしに棚上げにされてしまう。 「殺人犯の娘」はその出生のために、それだけで呪われなくてはならないのか(差別されてしまうのか)、という根底の(わたしには根本の)問題は、きっと制作側には最初から問題になどされてはいないのだろうけれども、いま見ると、いささかなりとも、「それで終わらせていいのか?」と思ってしまうのは、いたしかたないところ。  演出面の、人物へズームアップしていくカメラの多用とかも、かなりクリシェっぽいではないか。
[ビデオ(邦画)] 3点(2010-01-17 17:16:49)(良:1票)
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