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anemoneさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 646
性別 女性
自己紹介 2006年のレビュー本数4本ってあんまりですわね。
2005年には「姑獲鳥の夏」まで見ていたクセに。
ってこういう使い方やっぱ邪道ですよね。来年こそは。

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101.  ロスト・イン・トランスレーション
良かったです。批評家の焼き直しになっちゃうんであんまり言いたくないですが、ここまで笑いとペーソスに溢れたハリウッド映画というのはこれまでわたしが知ってる限りでもごく僅かだと思います。ただし劇場でげらげら笑い続けているのは案の定私だけでした。こわい顔してた通路の向こうの人、ごめんなさい。名刺を差し出しまくる日本人スタッフ、めちゃくちゃな上に異常に語尾を上げまくる日本人独特の英語で自信たっぷりの通訳、こわいディレクター、ニコリともしないウェイトレス、ひたすら動揺・困惑して途方に暮れるビル・マーレイ、これはオスカー獲ってもおかしくなかったと思います。ソフィア・コッポラ32歳、既に親の七光りは通り越して恐ろしい感性を発揮してます。人生の侘び寂び、若さと円熟、異国の地ならではのセンチメンタリズム、スタイリッシュでありながら決して現実を素通りして行かない鋭さは鳶から生まれた鷹かも知れないとさえ思わされます。描かれた東京、日本の風景は厳選されており無駄がなく、登場する日本人達は圧倒的にフツーです。日本ではまずウケないタイプの映画ですが、私は大爆笑し、素直にしんみりし、じーんと感動して劇場を出ました。後味の良い映画でした。これは傑作かも知れないと思います。だからビル・マーレイって凄い。
10点(2004-07-30 01:09:22)(良:2票)
102.  TAXi2
1作目よりおバカ度に磨きがかかっていて、正直こっちの方が私は好きでした。特にお父さんの将軍、ヘリコプターの中で何であんなカッコしてるんだぁ、みたいな、ああいうワケわかんない展開っていいですね。ちょっとジェリー・スティラーに似てるし。相変わらず妙に世間が狭いというか出来すぎたホームドラマと刑事モノのアンマッチ度がいかにもバカバカしくて私は大好きです。出て来る日本人の日本語がネイティブなのも安心して観てられていいですし、今回は女性陣の活躍ぶりもなかなか華やかで楽しめました。あいかわらずどこに突っ込んでもピカピカのプジョーはバットモービルやデロリアンを凌駕しています。個人的にこの違和感がたまらなく良いので、この勢いで3も観ます。あ~やっぱりリュック・ベッソンっておかっぱ頭の女性が足を見せてるのが好きなんですよね。このぐらいの露出度がほどほど感があって良いかも。
8点(2004-07-30 00:54:44)
103.  TAXi
今までリュック・ベッソンの作品で観て良かったと思ったのは「ジャンヌ・ダルク」1本だけ、残りは全て「観るんじゃなかった」だっただけに今回の収穫感は大きい。よって著しく点数が高めに歪められた可能性はあるが、これはけっこう面白いんじゃないかと私は思った。主人公の微妙な不細工度が非常にちょうど良く、けっこうこの好感度に依存しているような気はする。他の車がボコボコになって行く中でサミー・ナセリのプジョーだけがどんなに突っ込んでもピカピカのまんま、というのが泣かせる。ホームドラマと刑事物のかなり無理目なバランスもフランス映画ならではの良い味出しているし、フランスのおバカなコメディに抵抗のない人ならわりと素直に楽しめるんじゃないだろうか。ハリウッドよりこっちの方が似合う監督なんだろうな、きっと。
8点(2004-07-30 00:48:45)(良:1票)
104.  ブレス・ザ・チャイルド
観る前からだいたいどんな映画か想像がついてしまったので、実際に観ても特に驚きもなければ落胆もなかった。クリスティナ・リッチはやっぱり好きなのでそれなりに何をやってても喜んでしまうキケンなファン心理。加えて子役はとてつもなく可愛いし、キム・ベイシンガーもクリスティナ・リッチと共演するのはさすがにキツくなって来たけどやっぱりキレイだ。(対する男優陣はパッとしない顔ばかりだ。)しかしコレに物凄い期待を賭ける人もあんまりいないと思うので、そういう意味でのリスクは限りなく低いと言える、ある意味良心的な小品。残念ながらお値ごろ感には欠ける。こういう映画は雰囲気一発、選ぶかどうかは好みの問題だと思うので、出来は悪いがわたし自身が期待した程度の内容ではあった。原語で観てたので字幕をつけてたらもうちょっとつまんなくなったかも知れない。やや点数甘め。
7点(2004-07-30 00:42:23)
105.  REM レム
たまたまマタ~リしたい気分の時に選んだので、それなりに満足の行く内容ではあったのだが、出来の良し悪しという話になるとかなり微妙かも知れないな、とは思う。全編ジェフ・ダニエルズのほぼ一人芝居だし、妄想と現実が交錯する彼の家にいろんな人が現れたり、去って行ったりする、この手の仕立てにありがちな絶妙なマタ~リ感は好きな人は好きだろうしダメな人はとことんダメだろう。ワクワクしたり、ハラハラ・ドキドキしたりは絶対出来ないので、ある程度覚悟を持って視聴されることを強くお勧めしたい。しかも全然コワくないので、就寝前にマタ~リ鑑賞してもうなされる心配も皆無。ただし困ったことに私はこういうのがかなり大好きだ。胸を張って人様にお勧めできないところが辛い。たまには「いい作品を勧めてもらって良かった」とか言われてみたいナ。現実には、なかなか難しい。
8点(2004-07-30 00:35:16)
106.  ジュラシック・パークIII
あのー。あのー。とっても言いにくいんですけど作を追うごとに面白くなって来てしまいました。とにかくストーリーがどんどんどうでも良くなってコワれて行くのがもうたまりません。これと相反して特撮レベルや人喰い恐竜の暴れっぷりは回を追うごとにエスカレートして行き、メンバーの食われっぷりも読みにくくなって来ました。果ては「恐竜は人間よりも知能が高い」と来てはもうグーの音も。グー。マイケル・ジェターとウィリアム・H・メイシーが同じ映画に出て来てしかもこんなに扱いが違うなんて。4作目にブシェミが出て来たら「ファーゴ」一巡するなあ、とかテア・レオーニって顔がニコラス・ケイジに似てるなあとか、ワケわかんない感動してるうちにあっという間に終わってしまいました。あっさりすっきり。よくわかんない後味ですけどこうなったら是非4作目にチャレンジして戴きたい。ダメか。やっぱり。喜んでるのアタシ一人だもんなあ。
9点(2004-07-21 01:31:10)
107.  ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク
全く期待しないで観たせいか、前作よりずうっと面白く感じてしまった。前作で強調されていたファミリー映画色はかなり後退し、かなりハードなパニック映画寄りに変貌。ジェフ・ゴールドブラムのキャラが変わりすぎているとか、彼女役がジュリアン・ムーアなんてちょっとオイシすぎないか?とか、仮設施設の屋根にわざわざ瓦まで乗っているとか、恐竜しか住んでないはずの島に道があるのはなんでだ?等、ツッコミどころは山ほどあるし後半は何を観てるんだかよくわからないほどの大仕掛けな怪獣映画ぶりだが、中盤の戦争映画風仕掛けの楽しさと恐竜の子供奪回&復讐劇という単純きわまるストーリーが意外にオトナ向けと感じてしまった。私は基本的に派手で単純、おバカな映画は大好きだ。否が応でも3作目への期待が高まる。やばいかも。
9点(2004-07-20 01:52:15)
108.  48時間
もっとハチャメチャな内容かと思ってましたがしっかりハードボイルドになってますね。ある程度評価の固まっている作品ですので私が付け加えることは特にないのですが(笑)ニック・ノルティは映画に進出してかなり早い時期から、役柄を一本調子に絞らなかったところに非常にマーケティングセンスの良さを感じます。エディ・マーフィもこれ一本で映画界に打って出ただけのことはありますね。キツい言葉の応酬が一つの笑いのツボでもあると思うのですが、これもかなり字幕で本来の味が失われているケースだと感じました。どうしてこれが日本でウケたのかは、個人的には非常にナゾです。
9点(2004-07-19 01:40:16)
109.  ジュラシック・パーク
はっきり言って「おもしろいに決まっている映画はわざわざ観ない」という方針からこの映画を一度も見ていなかったのであるが、「ドーン・オブ・ザ・デッド」で燃え尽きてしまい観るモノ全てが精彩を欠く有様となったためリハビリの一環としてチャレンジしてみた結果、当然のようにごく当たり前におもしろかったので「どうせおもしろいに決まっている」という私の予想は完全に当たり、要するにわざわざ観るほどの映画ではなかったという脱力感から麻痺し切っていた私の感性は多少なりとも通常モードに近づくことができた。しかし普通、世間一般の人々はもちろん映画にある程度のおもしろさを期待していると思うので、そういう期待には十二分に応える良作の一つであると思う。スピルバーグ・ブランドはダテではないとわたしは思うし、特に何人の人生観にも大きな影響を与えることはないという意味では毒にも薬にもなり得ない凄さというのはあると思う。ここまで「ただおもしろいだけ」な映画って、やっぱり普通のセンスじゃ作れないですよね。個人的にはよっぽど心がヨワッてる時でもないと、これでへらへら喜んでお終い、というワケにはいかないように思うのですが。毒が必要な人間も居るってことね。子役時代のジョセフ・マッツェロは非常に達者です。ブレイク寸前のサミュエル・L・ジャクソンも予想外に大きな役でした。(予想が低すぎたんだけど。) 
8点(2004-07-19 01:26:16)
110.  セッション9
徹底的に地味な顔ぶれと丁寧な作りで期待感の低さを快く裏切ってくれた佳作。ひょっとしてこれがショーン・ペンとティム・ロビンス主演だったりしたらかなりナハハ~なノリだったかも、とは思うがキャスティングも技のうちだとわたしは思っているので。単に予算がなかっただけとは思うが、このランクの素敵に手堅い作りが好きな人にはけっこうノレるのではないかと。目安として、このクラスなら有名スターは完全に不在な方がむしろ当たりは多い。キャストに振り回されず、プロット主義できちんと撮れている。映像的にも奇をてらわず、さりとて惰性に流れず、通好みのする丁寧な作り。アイデアとしてはもう一つ弱いような気がするし、だからこそ「キューブ」にはなれないんだな、という納得もあるが、小粒ながらなかなかの秀作、という印象はある。主演陣、健闘するも熱演には至らず。ほどほど感で買い。
7点(2004-07-12 22:59:21)
111.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
あまりにも何かやってくれそうな顔ぶれの割に、ちょっと驚くぐらいネタ割れが早かったという点で個人的には完全に拍子抜けした感じ。あまりにも早い時点で思いっきりネタさらしてしまった愚鈍さというか朴訥さにちょっぴり好感は持てる。正義を語るにはいささかヨワすぎるデビッド・ゲイルの人物像と、彼の貫こうとする信念との間にギャップありすぎ。挫折にあえぐアル中患者の泥沼人生から「愛」へと導いたのはいいが、死刑廃止運動に伴う社会思想との間に違和感がありどっちつかずに終わった。アメリカ南部に特別の恨みでもあるらしいアラン・パーカーだが映像センスやストーリー運びには安定感があり安っぽいストーリーの割りには格段に良い雰囲気をかもし出している。ケビン・スペイシーもケイト・ウィンスレットもやっぱり上手い。故に一定の水準を満たしたかのような錯覚を与えてしまう非常に罪作りなパターンにはなっている。しかしやっぱりどう考えてもコレはいくらなんでもネタが甘すぎると思う。今どきこの程度のオチに「エーッ」と驚けるほど無垢な人って稀少ではないですか。はっきり言って子供だましです。
6点(2004-07-12 22:49:14)
112.  グラスハウス
何はなくてもリーリー・ソヴィエスキー。あり得ないくらい可愛いリーリー・ソヴィエスキー。彼女の水着姿初公開!以外、はっきり言ってなぁ~んもない映画だけど、リーリーがあまりにも可愛いすぎるためにあってもなくても誰も困らないようなストーリーがかえって邪魔にならなくて良かった。いかにも何かありげなキャスティングと、完全にオチもへったくれもないストーリーのギャップは笑い飛ばすには惜しい。もちろんリーリーのプロモーション映画という以外の値打ちはゼロ以下なんだけど、とにかくリーリーの異常な美少女ぶりが全てを補ってお釣りが来たので7点。しかし全点これはリーリーだけのもの。欲を言えばあれだけの美少女が転校して来たんだから猛烈アタックをかけて来る在校生の1人ぐらい普通は必要なんじゃないのか。なんてだらしない高校生たちだ。
7点(2004-07-08 01:50:17)(良:1票)
113.  スパイダーマン2
前作にそれなりに思い入れのある層にとっては「あの」ピーター・パーカーの後日談として、または前作で微妙に出し惜しみされたスパイダーマンの空中アクションをより一層堪能させてくれるという意味で、まるっきり価値がないとは言い切れないが。少なくとも空中・壁面アクションについては明らかに前作よりもパワーアップしているのだが、続編である以上これはある意味避けられないノルマ。あいかわらずドジで間抜けなピーターのズッコケぶりにはイラつかされるが、前作よりも人間性にスポットを当てすぎたために話の暗さが目についてしまった。3作目を意識した作りはこの手のシリーズの常套手段とも言えるが、内容的にはメル伯母さんとMJだけで引っ張るにはちょっと限界があるような気がする。ドッグ・オク役のアルフレッド・モリーナはいくらなんでも地味すぎ。個人的にはポスト・ブラピの最有力候補であるジェームス・フランコに期待したほどの見せ場がないのも辛かったが、3作目を彼が背負って立つことになりそうなのも別な意味で不安が大きすぎる。あくまでも「ヒット作品の続編」というデメリットを差し引いて見れば、これでも相当頑張ったと評価してあげたいレベルではある。ポイントはやはり3作目。トビー・マグワイヤの生え際が確実に後退しており、キルスティン・ダンストの肌は明らかに衰えを見せている。これだけ不安な要素が溢れていれば、かえって面白くなったりするのではないかと、それでも期待を捨て切れないファン心理って悲しい。
7点(2004-07-04 14:45:43)
114.  U・ボート
無類の戦争映画好きとして言わせてもらえばもっと面白い戦争映画はいっぱいある。限られた予算の中で工夫を凝らした派手さは評価できるし、潜水艦という独特な空間ならではの閉塞感や演技陣の堅実さは高水準。リアリズムに走り過ぎて個々のドラマが希薄になった感があり、無いに等しいストーリーと戦争の不毛さ、ナチス・ドイツへの反感を打ち出してしまったところがベタベタ。ドイツ人ならではのストイシズムが裏目に出た印象が否めない。戦争を題材にする以上、強烈に人間性を掘り下げるか、過剰にドラマチックなストーリーを用意することは最低限必要。記録映画に終わっているという意味で、残念ながら大した戦争映画とは言えない。ウォルフガング・ペーターゼンはこの作品で認められてハリウッドに招聘されたようだが、その後の仕事ぶりを見ても大した才能の持ち主ではないことは明白。一定の水準はクリアしていると思うが、繰り返して言うがもっと面白い戦争映画はいっぱいある。というか戦争映画って、もっと面白くあるべきだ。
5点(2004-07-03 16:42:42)(良:2票)
115.  ワンス・アンド・フォーエバー 《ネタバレ》 
ドンパチですねぇ。私は基本的に戦争映画に目が無いのと、メル・ギブソン、グレッグ・キニアー、サム・エリオットとマイ豪華3本立ての渋揃いにうっかり喜んで最後まで観てしまいましたが、いくらなんでもストーリーが無さすぎでは。凄い戦闘シーンをじゃんじゃんばりばり、湯水のように流し捨てただけでベトナム戦争さえもアメリカ万歳に仕立て上げてしまう横暴さには正直脱帽した。万歳してる場合じゃないと思うが。はっきり言って無いも同然のストーリーを、あたかも有るかのように見せかけるだけの前段は長い。そしてストーリーは「パーフェクト・ストーム」とほぼ同じ。戦争か嵐か、または待っているのがマデリン・ストウかダイアン・レインかの違いだけ。しかもオチはわりとどうでもよい。ひたすら戦闘シーンに萌えたいぞ、と思う方には力いっぱいお勧めできるが、いかんせん「プラトーン」で戦争映画に入ってしまったクチだ。やっぱり何かしらドラマというかストーリーが欲しい。時刻表示がマメに入る手法は「ブラックホーク・ダウン」と同じ。しかし残念ながら映像手法では若干負けている。戦争録画中継映画、流行というのもあるんだろうけどちょっとお腹いっぱいな感じ。この技術で「プラトーン」が撮れてたらなあ、とひたすら惜しまれる。敵味方入り乱れてあれだけの大混戦の中、かすり傷ひとつ負わないメル・ギブソンってばなんてアンブレイカブル。
5点(2004-06-29 01:03:32)
116.  シルミド/SILMIDO
冒頭の掴みからあれよあれよという間にタイトル通りの島「実尾島(シルミド)」に連れて行かれ、地獄の特訓あたりまでは物凄いハイテンションだったのだが・・・。さすが兵役のある国だけあって、外見的にはほとんど日本人と違いはないんだけど軍隊シーンの迫力が違う。過去に邦画がなんでつまんないんだとさんざん問題にされた頃があって、製作者側の言い分としては主に「顔が違う(ハリウッドスターみたいなわけにはいかない)」「予算が違う」「ロケーションが違う」などいろんなことが言われて来たんだけど、最近の韓国映画と「ラスト・サムライ」で全てが単なる言い訳に過ぎないことが証明されましたね。まあ邦画も最近けっこう盛り返してますけど。で、「シルミド」ですが、例によってまったく事前に勉強して行かなかったために、金日成暗殺計画が打ち切りになったら、あとは皆殺しになるだけだから15分ぐらいだろう、なんて思っていたらそこから先が長かった。後でパンフを見たら実は後半のバスジャックの方がメインな話だったみたいなので、そりゃそうだろうけどまさか1時間以上あるとは(@@)というわけで自業自得なんですけど想像したよりちょっと長くなってしまいました。登場人物たちは魅力的だし、映像的にもキレがあって非常に良いです。しかし泣かせどころのツボが絞り切れずにエンエンと引っ張っていたのはやっぱり国民性かなあという感じがしました。よって微妙に減点。娯楽作品としても優れていますし、価値ある映画だと思います。総合点の高い作品でした。
7点(2004-06-20 02:53:46)(良:1票)
117.  クアドロフォニア 多重人格殺人
キャスティング一発なのかも知れませんが、オーウェン・ウィルソンがサイコキラーを演るというのは一つの実験であり意外性は抜群だと思います。カップリングがジェイニーン・ギャロファロというのもスゴいです。日本ではコメディ女優として有名ですが、彼女本業はスタンダップ・コメディアンですので、この人が連続殺人モノのヒロインをやるというのはオーウェン・ウィルソン以上に大事件ではないかと思います。さらに最初の犠牲者を演じるのが当代きっての人気歌手シェリル・クロウというのもスゴいです。(たぶんこれが唯一の映画出演ではないかと思います。)この仕込みだけで食い付きは抜群だと思うのですが、驚いたことにちゃんとミステリーにもサスペンスにもなっています。はっきり言って素人集団的なキャスティングの中に、ブライアン・コックスを加えたことで全体のクォリティが数段上がりました。こういうのを、キャスティングの妙と言うのだと思います。どうしてもベン・スティラー抜きのベン・スティラーファミリー、チャレンジング サイコサスペンスという図式は否めませんが、はっきり言ってスター隠し芸大会的な楽しさが決して悪い方向に働いていないように思います。プロットもなかなか良く出来ています。気になる役者が出ていたら、押さえておいて損はない作品だと思いました。
7点(2004-06-14 03:44:43)
118.  ランダウン/ロッキング・ザ・アマゾン
近頃珍しい、キチンとカラダを張ったアクション+好みのタイプのコメディで、私はスッキリ爽快に笑えました。ザ・ロックとショーン・ウィリアム・スコットの組み合わせもバッチリ、初顔合わせとは思えない息の合ったコンビで出来れば続編も見たいと思いますし流れとしても間違いなく続編アリだと思います。ウォーケンに駄作無し、と私はずっと思って来ましたが、もちろん今回も期待は裏切られませんでした。やっぱりこの人が絡む映画はそれなりの基準はクリアしてます。主役の2人が2人共、絶対日本ではウケないタイプなのでハリウッドコメディのお約束通り日本での評判はボロボロですが、私はこの手のタイプの映画はもう大好きなので、やっぱり無くなってもらっては困ります。予算潤沢ではありませんが、それなりにお金のかけ方のツボは良く押さえていました。CG多用したカメラワークも今っぽくて面白かったし、やはりビッグバジェットには見られない作り手の誠意とチャレンジ精神、このクラスの作品ならではの真剣味が評価できます。現場は楽しそうですし、何と言ってもこの結束感は見ている側に多大な安心感を与えてくれます。ザ・ロックは私、今回初めてなんですけど、肉体美だけじゃなくて運動神経を感じさせてくれるアクションスターとして、今後大いに有望なんじゃないでしょうか。次回作が今から大変楽しみです。
9点(2004-06-14 03:34:24)(良:1票)
119.  レディ・キラーズ
なんと言ってもBuena Vista & Touchstone作品で放送禁止用語大連発するマーロン・ウェイアンズという仕込みが素晴らしいじゃありませんか。何故にコーエン兄弟がBuena Vista?と冒頭からむやみにツボってしまい、ウケ方の方向性を完全に間違えたまま本編突入。いやー、やっぱりマーロン・ウェイアンズ。ぶっちぎりでヴォイスワークに図抜けたJ.K.シモンズ。もちろん超久々のトム・ハンクスの本格コメディ、ではあるんだけど、残念ながらカモネギキャスティング、ちと気負いすぎな感があったので微妙に減点。仕立ては思いっきりオーソドックスな古き良き時代のコメディ、しかもほんのりヨーロッパの香り。雰囲気作りは「オー!ブラザー」に近い感じだけど、やっぱりこのノリにホラーな指ネタやマーロン・ウェイアンズの下品さ、下ネタまでブッ込んだところにコーエン兄弟ならではのドス黒さは健在。基本的にコメディの古典は押さえている前提で違和感を楽しむ作品だと思いますが私はこれ、買います。ただし劇場でひたすら爆笑してるのは私一人でした。寂しいなあ。箱間違いですね、これはミニシアター向きかも?トム・ハンクスが絡むとややこしくなっちゃうんだけども。
9点(2004-06-12 03:03:35)
120.  21グラム
時系列を再構築して先への興味を繋ぎ続ける手法は映像的には新しいし、つまらない物語が格段に面白くなったのは事実。粒子の粗い、彩度を抑えた画像にシャルロット・ゲーンズブールを加えたところでヨーロッパ映画の風合いが強く出た。ハリウッド映画を見馴れた観客には斬新だろうが、これをハリウッドの新しいスタイルと見るか、反則技と見るかは微妙なところ。演技陣の仕事ぶり、特にナオミ・ワッツの熱演には何故オスカーを逃したかの言い訳は見えない。心臓移植を巡る男女の数奇な運命を扱ったストーリーには99年のイギリス映画「ハート」を思い出さないわけにはおれず、当然のことながら無念の完敗。着眼点として先駆者に利があったことは否めないが、この作品が手法と出演者たちの熱演によって追従者の不利を補いながら好勝負に至った点は評価すべきと言えるだろう。しばらくはハリウッドにおける新しいテキストとなり得る好作品と言えるだろうが、ジャンルとして確立に至れるかどうかは疑問。何度も繰り返し観たい作品ではないが、一見の価値だけは十二分にあるし、この雄弁さなら一度で充分に足りるだろう。ベニシオ・デル・トロよ、自らのスタイルに首を絞められてはいないか。そろそろ新境地を開拓しないと苦しい。ナオミ・ワッツ、滅多なことでは女優の涙で泣かない私を泣かせたあなたは素晴らしい。よくよく考えれば大した話ではない。それだけが非常に心残り。
7点(2004-06-06 17:31:44)(良:1票)
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