101. テイラー・オブ・パナマ
ジョン・ル・カレの原作は未読ながら、カレ作品の映画化にP・ブロスナンという組み合わせにひかれ鑑賞。ただのでまかせがどんどん膨らんでいってしまう様に今ひとつカタルシスが感じられないのは、J・ラッシュの重い芝居ゆえか。J・プアマンはもう少し軽妙な演出を心がけていくべきだったかもしれない。とはいえ、ブロスナンのボンドとはひと味違うスパイぶりはユーモアと哀愁が入り交じっていて秀逸。 5点(2003-12-11 20:14:30) |
102. デーヴ
《ネタバレ》 影武者が善行をするというのはハリウッドコメディの定石中の定石。しかし、本作がお約束の域をうまく乗り越えられたのは、政界を舞台にしつつもファーストレディとの夫婦愛を加えたため。このアイデアによって、ともすると嘘くさく、しかも説教くさくなりがちな本作が、心地よいヒューマンコメディへと変貌した。クレジットにあるゲイリー・ロスがオスカーノミネートされたのも納得の一本。 9点(2003-12-11 19:54:24) |
103. ディック・トレイシー
原色こてこての映像でアメコミの世界を再現。それもW・ベイティを筆頭に、ホフマン・パチーノ・カーン・マドンナ・・・夢のオールスターキャスト。このテイストは何かに似てると思い考えた結果、わかった。これって、俺の大好きなかくし芸大会のパロディドラマのノリなんじゃないか! と思っていたら、段々にベイティが井上順にしか見えなくなってきて、劇場を出るときには幸せな気分だった。(よって採点はかな~り甘い) 7点(2003-12-11 19:41:04) |
104. ディスクロージャー
本作を演出したのはバリー・レビンソンなんだよなぁ。『スフィア』もあわせ、迷走しているのが残念。この時期、自分の資質にあう作品かどうかの選択ができないほど追い込まれていたのかもしれない。追い込まれたといえば・・・マイケル・ダグラスが女の誘いを断る?! いやいや、ダグラスだったら喜んでお相手するだろうに・・・。 4点(2003-12-11 19:33:12) |
105. デイズ・オブ・サンダー
ハンサムガイ、トム・クルーズ最高!・・・という方にはおすすめの一本。そうでない方には一つ追加質問。空が緑色や黄色に変色された映像はスタイリッシュだと思えますか? Yesの方は本作はもちろん、トニー・スコットという名前をよぉ~く覚えておきましょう。どちらもNoの俺のような人は・・・さぁ、ビデオレンタル店で勢いよくパッケージの前をスルーしましょう! 3点(2003-12-11 19:28:46) |
106. ティーン・ウルフ
気軽に観られるアイドルポップコーンムービー。マイケル・J・フォックスがTVドラマで人気が出ていたために安易な発想で企画されたもののように思えるが、まぁ、それなりに楽しめるのは間違いない。当時としてはなんてことないおバカ青春ものだったが、今となっては元気なマイケルが観られる貴重な作品と言える。これはある意味、寂しいことではあるのだが・・・。早く元気になってね、マイケル! 5点(2003-12-11 19:21:40) |
107. ディープ・ブルー(1999)
《ネタバレ》 パワープレイのみの監督という印象の強いハーリンだが、よく考えてみると、『ダイ・ハード2』といい、『ロング・キス・グッドナイト』といい、登場時の人格が本性ではないというひねりを加えるのも好みなのかもしれない。そして、本作でも人格のひねりにあわせて、誰が生き残るか、観客の予想を裏切ろうと努めている。本作のヒロインの辿る結末にG・デイビスへの怒りを感じたのは俺だけか?! 7点(2003-12-11 19:13:05) |
108. ディープ・インパクト(1998)
『アルマゲドン』よりもリアリティがあるのは確か。しかし、主人公を絞らないプロットの弊害でもあるが、肝心の人間ドラマが盛り上がっていかない。また、ミミ・レダーは一定の演出力はあるが、前作『ピースメイカー』同様、アクションのカタルシスを盛り込むことができていない。面白くなりそうな題材だけに惜しい作品であるが、商業映画としては『アルマゲドン』ほどのインパクトがないのも、これまた事実。 5点(2003-12-11 19:03:49) |
109. D-TOX
《ネタバレ》 序盤の自殺をはかるスタローン。あの姿に俺はショックを受け、しばらく熟睡することができなかった。なのに・・・D-TOXへ舞台を移すと、奇人変人大集合。それもキャラが今ひとつたっていない。また、空間も把握できず、サスペンスが盛り上がらない。そして、犯人の狙いもよくわからない。本当に警官を全滅させたいなら、せめても爆弾作れよ。あのペースじゃがんばって殺していっても、新卒採用であっというまに穴が埋められちゃうぞ! 4点(2003-12-11 18:55:27) |
110. ディアボロス/悪魔の扉
とある新興宗教信者の我が輩としては、A・パチーノの演技にはやや異論がある。『エンゼル・ハート』のデニーロほど悪魔的には見えない。悪魔はあんなに大演説をぶってはいけない。感情をたぎらすのは弱き人の心を持つ証拠なのである。ましてや、「世を忍ぶ仮の姿」のままで。パチーノよ、本物の悪魔とは、顔が白く頬がグレーなのだ! 覚えておくがよい。ムハハハハハハハ! 4点(2003-12-11 18:49:21) |
111. 冷たい月を抱く女
N・キッドマンの冷たい眼差し。いつもながらのB・プルマンのいい人ぶり。中盤まではそれなりにスリリングに観られる。しかし、やはりラストまで見終えると、近年のハリウッド産サスペンスの薄さを感じずにはいられない。そして、日本の一部の2時間ドラマのレベル高さを感じる。主婦が片手間でも観られるよう経緯を適宜丁寧におさらいしていくため、じっくりと鑑賞するにはやや中だるみするが、本作よりも「情」を描けていている。 5点(2003-12-11 18:36:43) |
112. 月はどっちに出ている
ユーモアを用いることで、これまでタブー視されていた現実にメスを斬り込んだ点は買い。また、崔監督はヒューマンドラマを淡々と描いていくのが上手く、最後まで飽きずに観られる。SET時代から岸谷五朗を見ている俺としては、こういったダークな役柄を演じる岸谷の方が好きだったりする。少々演技過剰になる部分をご愛嬌と受け取れれば、無気力な表情から突然暴力的に変化していく様を楽しめる。 7点(2003-12-11 18:26:36) |
113. エリン・ブロコビッチ
個人的に苦手なJ・ロバーツが本作ではとても輝いてみえた。ソダーバーグがいつもの実験的スタイルを抑え、オーソドックスにヒロインの生き様を描いていくのが成功している。しかし、なんと言ってもA・フィニーの味わい深い弁護士ぶりを褒めるべきだろう。序盤のヒロインの無軌道ぶりに観客がひいてしまわぬよう、フィニーが懐深い演技で正論と常識の衝突を受け止めていて、作品に締まりをもたらしている。 8点(2003-12-07 22:40:06)(良:1票) |
114. ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間
《ネタバレ》 映画のシリーズ化を念頭に置いた序盤は、TVドラマ同様意味不明な伏線をばらまいている。しかし、それ以降は至ってストレートにローラを何故父親が殺したのかが綴られている。ドラマの魅力は人間の本質を奇妙な設定の中であぶり出していくところにあったが、その魅力を自ら放棄している。おまけにドラマ視聴者にはすでに明かされた事実。これは只の蛇足としか言いようがない。 2点(2003-12-07 22:02:01)(良:1票) |
115. ツインズ
シュワコメディ進出第一弾。体格差を活かしたコンビものという発想は、ハードルが低く第一弾にはうってつけ。しかも、相手がデビートとなれば期待も高まったが、この設定は何なんだ。いい面をすべてもらったシュワと劣性遺伝子のかたまりデビート。キレイ事を言うつもりはないが、人間というのは良さも悪さも併せ持っている生き物ではないか。ラストで家庭愛を強調したところで、差別意識が根底に流れる本作は後味が悪いだけである。 2点(2003-12-07 21:52:19) |
116. 追跡者(1998)
《ネタバレ》 『エグゼクティブ・デシジョン』のスチュワート・ベアードということで、期待をして観たが、今ひとつ印象に残る出来ではなかった。基本プロットは『逃亡者』を踏襲しており、スナイプスが冤罪であることは明らか。となると、犯人探しのサスペンスとなるのだが、主役が追跡側ジェラードでは只の刑事ものになってしまう。それなりに見所はあるのだが、ジェラードという秀逸なキャラクターを生かし切れていないプロットが敗因。 6点(2003-12-07 21:47:33) |
117. ツイスター
《ネタバレ》 ヤン・デ・ボンにはストーリーテリングの才能が欠けている。撮影監督出身ゆえ、ところどころダイナッミクな映像にセンスが感じられるところはある。しかし、それだけでは観客はひきつけられない。人物設定も甘く、竜巻のおいかけっこがゆるくて眠気を誘う。おまけにラストは『スピード』と全く同じ。結局神頼みで助かったのでは、何もカタルシスは残らない。 5点(2003-12-07 21:42:27) |
118. 追撃者(2000)
こんにちは。スタローンサポーターの恭人です。本作でもスライの魅力満載で、流麗なカメラワークが・・・って、フォローできないよ、これ(泣)。そもそもスティーブン・ケイの行き当たりばったりなスタイリッシュ気取りの演出は何なんだ!? オリジナルのM・ケイン主演作『狙撃者』は未見だが、いくらなんでもこんなに脈絡のないプロットでもないだろう。スタローン主演ならそれなりのアクションの見せ場位は用意してもらわないと。 1点(2003-12-07 21:37:30) |
119. 沈黙の戦艦
『ダイ・ハード2』の企画変更の要因となった本作。期待をもって劇場へ足を運んだが、『ダイ・ハード』好きとしては少々物足りない出来だった。そもそもあれだけ強いライバックが仲間を集めて敵に立ち向かうというプロットは、ひねったつもりだろうが緊張感をゆるめている。また、トミー・リー・ジョーンズもやりすぎである。あんなイカレタ男には悪役としての怖さを感じない。これならば、『ダイ・ハード2』の企画変更などしてほしくなかった。 4点(2003-12-07 20:49:37) |
120. チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁
2・3は未見だが、1に漂う滑稽さを考えたら、このコメディテイストは当然の結果と言えるだろう。グロテスクな描写にも一切怖さを感じないが、人形カップルの繰り広げる愛憎劇には、くだらなさのあまり、笑いが止まらない。といっても、失笑なのだが。 6点(2003-12-07 20:41:51) |