Menu
 > レビュワー
 > ムラン さんの口コミ一覧。6ページ目
ムランさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 300
性別 男性
年齢 41歳
自己紹介  点数が低い作品に関してはかなりボロクソに書いてありますのでお読みの際はご注意を。
 私の駄文が皆様の映画ライフの助けになれば幸いです。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順123456789101112131415
投稿日付順123456789101112131415
変更日付順123456789101112131415
>> カレンダー表示
>> 通常表示
101.  天地明察 《ネタバレ》 
 日本の暦を作った男を題材にドラマ性を強めた『劇場版プロジェクトX』だった。  ただの碁打ちでしかなかった主人公が色んな人と出会い、色んな切っ掛けを貰い、壁にぶち当たりながらもその才能を活かして成功に導かれる段階がしっかり描かれており、映画特有の『上手くいき過ぎ』感が良い意味で感じられなかった。  ただ、上記した出会いや事件、ひらめきが本当にまんま『プロジェクトX』なので、あっと驚くような展開やどんでん返しが無く、悪く言えば『予定調和』でしかなかったのは残念。また、上述した丁寧な描かれ方をしているのも主人公のみで、脇は人数も描写も少なく感情移入しにくかった。  尺も2時間半と長めで無駄な部分こそ無いが、『頑張れば2時間位に収められたんじゃないかなぁ』と感じてしまう程度には薄くなっており、とびきり良かったと言うようなシーンがなかった。  あと劇中10年以上時間が経過しているが、老けの描写が全然なく凄い短い期間での出来事のような錯覚を受けてしまったのもマイナス。  総評  出来が悪いわけではないのだが、洋画の様なド派手さや邦画の様な強烈なメッセージ性も無いので、『映画』として見るといささかインパクトに欠け、正に小説なり連続ドラマ向けな内容だった。  いっそうのこと脚本時代のツテと知名度を利用してで劇場アニメ(上述した老けの描写もできるし)とかにした方がもっとインパクトがあったかな。
[映画館(邦画)] 6点(2012-09-16 00:06:28)
102.  デンジャラス・ラン 《ネタバレ》 
『裏切り者の元CIAを確保中敵に襲われ新人スパイ1人で護衛を担当したが次第に打ち解け最後は彼の遺志を受け継ぎスパイ界の汚職を暴露する』と言う桃太郎級の定番ストーリーを何の捻りも無くやったのは潔いと言えばいいのか脚本無能過ぎと言えばいいのか。  それでも演出やアクションがしっかりしていれば観れるのだが全てが3流以下。  物語もそれなりに順序立てて進むのだがその切っ掛け(見失ったデンゼルの追跡方法等)が唐突且つ強引過ぎで場面場面の接着能力が弱く、場面が切り替わる度に『え~!?』と冷めてしまい没入できない。  アクションも出演者は一応戦闘のプロなのだが、私自身素人なので詳しくはないがそれにしたって迂闊な行動が多すぎで、『ボーンシリーズ』の様な説得力のある動きではなかった。  カメラワーク等細々した演出もほとんどどっかで見たことあるかそれの劣化版。  終盤のデンゼルと新人の会話はそれなりに良いのに、『無関係な人間を巻き込むな』とか言ってるんだが、コイツ序盤金で雇った赤の他人身代りにして殺してるので茶番・・・てかそれくらい話に整合性持たせろよ。  デンゼルワシントンも久しぶりに見たが激痩せしていてビックリ。役作りなのかもしれないが、過去作で感じられた迫力や威圧感はゼロで、『全く光を発しないモーガン・フリーマン』みたいでショックだった。  総評  観る『価値』が無いとは言わないが観る『必要』は無い。   ラスト、危険だからと別れた彼女とよりを戻さなかったのは偉いが、そこで姿を見せずにメッセージを渡した時点で立ち去っていれば+1だったのに残念。
[映画館(字幕)] 4点(2012-09-07 23:51:09)
103.  最強のふたり 《ネタバレ》 
 雰囲気的には『最高の人生の見つけ方』に近いが、実話を基にしているためか、あちらに比べると悪く言えば確執や別れと言ったドラマ性は低く、良く言えば誰も死なずに最後まで二人の友情を温かく安心して見守れるので、そう言った構成が好きな方にはむしろこちらの方が合うかも。  ただ黒人が雇われるまでの展開が若干長く、仕様がないとは言えほとんどのシーンが彼絡みで展開し、富豪さん単独で何かする所が無く、二人を主人公と取るにはバランスが悪かった。  総評  上述した『最高の人生』からドラマ性を取る代わりに、二人がやりたい事をやっているシーンを増やした感じ。  詰らなくは無いが、やはり『映画』としての盛り上がりが少な過ぎたためこの点数にします。
[映画館(字幕)] 6点(2012-09-02 08:06:25)
104.  アベンジャーズ(2012) 《ネタバレ》 
※※※これはあくまで『字幕版』で観賞した感想です※※※ 『何を』求めて観に行くかで評価は分かれそうだが、『最初はバラバラだったヒーロー達が次第に結託していき、最後は力を合わせ敵と戦う』と言うお約束ながら熱い展開が好きなので十分楽しめた。  能力的に見劣りするキャプテンは軍隊経験を活かした指揮や避難誘導、アイアンマンとハルクは意外な共通点で仲良くなる等全キャラにそれなりの活躍シーンや差別化を心がけた演出がされていた。  チームとしてまとまっていく過程やきっかけは用意されているが、それを明確にするシーンや台詞な無く、コレに関しては変に説明臭くなっておらず良い。  マーブル映画お得意のユニーク台詞やシーンも健在。特に色んなキャラに恨みを買っていたロキが最後ハルクにボコボコにされる所は捨て台詞も相まって愉快爽快。  ラストの決戦はド派手なCGは勿論、各キャラが能力を組み合わせるアクションが随所に盛り込まれており『力を合わせて戦っている』感が分かりやすく且つ格好良く描かれていた。  ただ敵勢力に名前有りの幹部が一人だけで基本ザコ退治ばっかりだったり、確かに強そうだが『地球の戦力を圧倒的に上回る最強最悪の軍団』と言うキャッチコピーは大袈裟すぎる気がした、実際核爆弾一発で撃退されちゃうし。まぁそこら辺は第一弾だし、ドラマパートも意外と面白かったので次回に期待。 あと弓の人が終盤まで敵組織にいるので彼目当ての方には注意(ただし、味方サイドに戻った際自分の行動を悔いている等細かい演出が光る)。 ある程度参戦キャラの単品作品が前提になっているので本作のみの視聴だと何が何やらわからないが、それを説明し出してしまうと尺を圧迫してしまうしので正しい判断と評価、まぁどの作品も面白いので『のべ数十時間単位の前振り』と思って観てみてはいかがでしょうか。  総評 突っ込み所や描写が足りない部分も無くは無いが、それを差し引いても期待通りの『スーパーマーブル大戦』でした。結構離席してる人が多かったですが、最後の最後まであるのでEDはしっかり観ましょう。 
[映画館(字幕)] 8点(2012-08-14 12:49:32)(良:4票)
105.  トータル・リコール(2012) 《ネタバレ》 
 旧作の設定や構成を程良く利用しつつも、あまりにご都合過ぎたり説明がなかったシーンにそれなりの説得力が出るように手直しが加えられており、話自体もしっかり本作独自のモノになっており面白かった。  序盤はアジアンテイストのブレードランナーチックな町が、中盤以降はアイロボットやマイノリティリポートチックなガチガチの近未来都市が舞台になっており雰囲気がガラリと変わる、SFギミックも『高速道路の表と裏を走れる磁気自動車』『3次元エレベーター』『マントルを突き抜けるフリーフォール』等豊富に用意してあった。  アクションは『ボーンシリーズ』を見やすくした感じで、多才かつ激しく動くがしっかりどう動いているのか理解できた。 ・・・と、『映像』を売りにしているだけあり視覚的な楽しさはかなり良かった。  ただ『弾圧からの解放』と言う本作のテーマに関してだが、前回が『地球』が『火星』を『空気』と言う手段で圧政を強いていたのに対し、今作は汚染された地球で僅かに生存可能な『裕福エリア』が『貧困エリア』を『ロボット兵士』で圧政を強いている、と明らかにスケールダウン。解決方法も『空気を生成』から『交通手段破壊』と根本的な解決にはなっておらず、実はたいした事をしていない主人公。  総評  旧作の欠点を補いつつ、主人公が『過去の自分』と『今の自分』の間でちょっとだけ苦悩しながら事件を解決する『SFアクションアドベンチャー』としてはそれなりの出来に仕上がっている。それだけにオチの弱さが悔やまれる。個人的には地球をテラフォーミングするみたいなオチを期待していただけに残念。  超ネタバレ  ED終わっても何もありません。
[映画館(字幕)] 6点(2012-08-11 00:38:31)(良:1票)
106.  エイトレンジャー 《ネタバレ》 
『最初は借金返済のため仕方なくヒーローしていたが、次第に正義の心に目覚め悪と戦う』と言った内容から『ヒーロー視点の実写版鷹の爪団』的イメージを持った。メインキャラも『屁理屈常識人』『頼れない兄貴分』『お調子者』『天然鹿児島弁』『ヘタレナルシスト』『基本地味だが洞察力が優れ、何気に設定が一番重い』『ラブラブキラン☆』そして全員『根は良い駄目人間』とキャラ付けがされており、それが関ジャニ自身の芸風ともマッチしているため感情移入しやすかった。 途中若干ダレを感じたが、序盤サラッと暗い設定入れた後は監督得意のトリック的演出でギャグ全開、中盤は先輩を交えた人情話、終盤はシリアスな敵との熱い戦いと緩急を付けながらも、終盤テンションを下げないよう且つ雰囲気を壊さないように笑い要素を入れたり、意外と多く張られている伏線等退屈させない工夫が見られた。 敵も純粋悪党や同情を誘うようなものではなく、父親に『執着』した結果悪に堕ちた幹部と父親を『見限り』ヒーローになった主人公、自らの行いを『正義』と称する敵に対し一度も『正義』を口にしない主人公達等、勢力毎に色んな部分が対比関係になっているのも面白い。 アクションは東映特撮っぽく火花や派手な動きで良い感じに迫力があり、BGMも場面場面をしっかり盛り上げる良質なものが多い。 特質はラスト、かつて『正義』の名の下、自身の良心を踏みにじられた総統(敵)がその後辿り着いた『歪んだ正義』とドス黒い悪意で形作られた『幸せな家庭風景』の中、作り笑顔を浮かべながら大粒の涙を流す少年。僅か数分の出来事だが『本当の戦いはこれからなんだ・・・』と言う強烈な衝撃と絶望を感じEDへ・・・しかし、軽快な主題歌に乗せて描かれる相変わらずの『紫』やちょっと成長した『黒』。そして再びフルスクリーンに戻り、サビラスト→全員集合→円陣→ポーズ→オチで見事にテンションを最高潮に引き戻され終了。『本当の戦いはこれからだ!』と清々しい気分で席を立ち上がれた。  伏線はある程度回収してあるので、続編前提ながらしっかり区切りをつけているのは好印象。  死人が出るのが雰囲気に合ってない気もするが、そこを隠さないことでより戦いの生々しさや厳しさを感じる事が出来るし、それを差し引いても本当に『元気が出る映画』だった。  ただしベッキーはバラエティとのギャップが悪い意味で気になりミスキャストだった。
[映画館(邦画)] 8点(2012-08-09 08:46:23)
107.  プロメテウス 《ネタバレ》 
宇宙船での移動や遺跡内調査の『起承』部分は1や2を彷彿させるが、シーンの1つ1つが長くダレる上、『砂嵐に巻き込まれピンチになるが何とか助かる』等それにより人物同士の関係や心境が変化する事も無く、本当に何のために入れているのかわからないものも多い。 終盤ようやく事件(転)が起こるが、『変な薬飲んで変死』『変死した男と交わった女性が何故かエイリアン身ごもるが切開で助かりエイリアンも閉じ込められる』『フェイスハガーっぽい奴に襲われた男が何故か蘇生凶暴化するがすぐに焼却処分』『友好的と信じていた宇宙人(創造主)も変に暴れてヒロイン追いかけて上述したエイリアンに寄生され死亡』等どれもパッとしない上整合性も無く、起こると同時に解決してしまうので旧作にあった様ないつどこから襲われるかわからない恐怖が無い。たぶん『スフィア』みたく恐怖が押し寄せてくる的演出だと思うのだがとにかくショボくて印象も弱い。 オチ(結)に至っては脇キャラに『地球のために死んで』と言っておきながら自分はちゃっかり生き残り旅を続けるヒロインと後味最悪。 パクってはいないだろうが、宇宙人の設定もまんま『ガイバーの降臨者』だったのでインパクトゼロ。 登場人物にも悪人がおらず、エイリアンVS主人公VSお持ち帰り希望組と言う『お約束の三竦み』が無く、目的もエラく庶民的(軍事利用や儲け話ではなくただ単に永遠の命が欲しい)で全員『薄い』。 多分本作で一番描写が細かいアンドロイドも、その描写を活かす(自制心が目覚めたり、命令より良心を優先する)事無く普通に主に従い殺され『2』の状態になり終了。 デザインは基本微妙で、良いと思ったモノに関しても『どっかで見たことある』感が強い。 総評 相変わらず撮り方は上手く映像も綺麗なので見てる最中は退屈しないが、視聴後集中して見れた割に思い出すと全然面白くなかった事に驚く。 『VSプレデター』を含めたエイリアンシリーズの中でも1番詰らないし、独立したSF映画として見ても全く独創性が無く、なにより中途半端にエイリアンっぽくしているのも駄目。 余談 女雇主の宇宙服姿がどう見ても『結び目が少し下になっているゼロスーツ着たサムス・アラン』だったので是非次回は彼女を主役にした『メトロイド』を作ってほしい。 
[映画館(字幕)] 3点(2012-08-04 21:50:27)(笑:1票) (良:1票)
108.  ダークナイト ライジング 《ネタバレ》 
ドラマチック『風味』をかもし出しているがただ長ったらしいだけの駄アクション映画。  敵の目的が分かり難い上にジョーカーの様な『狂気』も無いただの小悪党。なのに気付けば爆弾で政府と市民を脅してシティを占拠し無法地帯化、たぶん『劇場版パトレイバ-2』っぽい事をやろうとしていると思うのだが、キャラや展開の描写がお粗末且ついい加減且つぶつ切りなので、そのシーン1つ1つに説得力が無い。 『数千人の警察官は下水道に閉じ込められる、マンホール?無いんじゃないの?』『たぶんこの監督『核融合』と『核分裂』の違いが分かっていない』『中東っぽい所に監禁されていた無一文ウェイン、一瞬でゴッサムに到着』『敵の戦力がシーンによって変わり過ぎ』等。細かい事かもしれないが、そう言った細かい所に気を使えない人間にドラマチックな映画は作れないよ。  せっかく『恐怖の対象』となったバットマンも、今作でそこら中にいる『みんなに愛されるただの英雄』に成り下がる、死んだ恋人を何年もズルズル引きずっていると思ったらロクに面識すら無い女とイチャイチャ等と監督自身が前作を冒涜する様な演出をしている。  アクションも全然大した事無い。CGは極力使わないようにしたらしいが、だったら演出や演者のアクションなどもっと気合入れないと観ていてもつまらない。  『トランスフォーマーからド派手なCGを抜いた』と言っても過言ではない。いや、もっといろいろ批判したいんだけど無駄に長かったから全然内容思い出せないんだよね。  総評  伝えたいことはなんとなく分かるが、それを短く且つ面白く且つ物語として筋を追って表現する能力が下手。  上述したパトと比較してもあちらが『目的』としていた行為を本作では『手段』としているが、じゃあ『目的』が良いかと言えば否だし、その目的を描くために余計長ったらしくなっている二重苦。  ドラマチックなアクション映画を見たければ個人的に『ウォッチメン』をお薦めします。
[映画館(字幕)] 4点(2012-07-28 01:35:28)(良:3票)
109.  メリダとおそろしの森 《ネタバレ》 
 劇場アニメと見れば秀作、ピクサー作品として見れば佳作。  終盤入る王女の演説が唐突過ぎる気がするが話は良くまとまっているし、相変わらず画は綺麗で良く動き迫力もある。  地味ながら『悪人が一人もいない(魔法使いや凶暴熊も悪気自体は無い)』と言うのも童話を意識していると考えれば上手い構成だと思う。  ・・・・のだがここら辺はいつものピクサーなら当り前で、そこにいつも入っている『もうひと工夫』が無い。  個人的にもう少し女王が熊になって王女と共に過ごす時間を長めに取り、友達感覚で過ごす内に『友情』が芽生え『愛情』に変わっていくようにすれば良かったかな?  ただ上述したように、ピクサー作品と言う理由でどうしてもハードルが高くなってしまっているだけなので、十分面白いですし、ファミリー向けとしては押さえる所は押さえています。  本作だけなら『6.5点』位だが、お馴染み短編の『月と少年』が思わず声を出して唸ってしまった。星関連で『映画ドラえもんの土星の輪で昼食』『ドリームワークスの月で釣りをする少年』等の演出が好きな方なら必ず気に入ると思います。  なので+1点の五捨六入で7点。
[映画館(吹替)] 7点(2012-07-23 20:29:03)
110.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 
 シングルマザーとして色々気を使いながら子育てする母親と、野性児だった雪(姉、可愛い)が成長と共に人として生きていこうと頑張る姿はそれなりに描写されていた。子供二人のシンボルカラーが、心境が変化した時に入れ替わる(雪:服の色が赤→青、雨:瞳が赤色化)所と、『狼と人どちらでも立派になって欲しい』と願っておきながら、いざ息子が狼として旅立とうとすると『狼の10歳は大人かもしれないけどあなたは・・・』と口篭るシーンは良かった。  ただ『雪のクラスメイトである男子の問題が投げっ放し』『途中出てきた狼が何の関係も持たず終了』『父親の退場方法がいい加減、あっけなく死んだ的にするなら交通事故で十分』『全体的に緩急、浮沈が少ない』『傷だらけになる程の姉弟喧嘩をしておきながら、それ以降確執が生まれる等その後の展開に活かされることも無く気付けば仲直り』『主登場人物が多すぎて各人の描写が浅い』等展開のぶつ切り、中途半端、未補完な部分が結構多い。  特に雨(弟)が狼として歩んでいこうとする描写が雪に比べ唐突で雑。きっかけになった『先生』の設定も上記の狼に当てこみ、捕まったのを逃がしたお礼に自然の事を教えてもらうとかじゃ駄目だったのかな。 ただ表面的にはそれなりに整っているので、ここまでなら6点なのだが、序盤母親が病院に行くのを止め、『自然出産』の本を手にするシーンがあり、『ああ、狼が生まれてきたら大変だもんな』と思っていると、『狼が生まれてくると大変なので自然出産をする事にしました』と、所々ナレーションが入る、個人的にコレは『映像作品で絶対にやってはいけない表現』だと考えている。  そう言った事は『映像』で表現すべきで、『分かりやすくするための説明』なのかも知れないが、もうすこしボカして言えばいいのにズバリ言い過ぎ。その結果、映像から人物の感情を読み取る等と言った『感受性を使う楽しみ』が潰されている、上記の良かったシーンもそういった細かい説明が無かったからこそ良かったのに・・・・てかそこはちゃんと演出できてるのに何でそうなっちゃったの?   総評  色んな事をしようとする意気込みは感じられたが無駄なシーンが多く『トトロ』の劣化版になってしまった。個人的には本作が面白いと思ったら『ももへの手紙(点差の理由はナレーションの有無と人物描写の深さと構成がしっかり筋が通っている)』をお勧めします。
[映画館(邦画)] 5点(2012-07-22 00:28:31)(良:3票)
111.  アメイジング・スパイダーマン 《ネタバレ》 
 『関係者に正体がバレる』『協力者との出会いと別れ』等、前回3部に分けた内容を1本の作品に凝縮した感じ。  キャラクターも旧作と比較し。ピーターは根暗から強気インテリにして視聴者の不快感や変身後の性格の変化を少なく滑らかにし、ヒロインは可愛く父が警官なため無理無く絡みを増やし、その父も偏見でなく冷静な分析の結果スパイダーマンを逮捕すると共感が持て、いじめっ子すら伯父の死に悲しむピーターに気を使えるナイスガイになっていたりと、適度な改善がなされていた。  展開が多く早いため、伯父との絡み等若干尺が少なくなっている部分もあるが、それでも十分登場人物の心境の変化を理解できる描写になっている(留守電話は特に良)。  アクションやCGは相変わらず『流石』の一言。目まぐるしく動きまくるが、『早過ぎて分かんなくならないように』と言う配慮がされており上手い。特に定番の摩天楼アーアアーは終盤までしないが、代わりに序盤の伏線を絡めることで非常に熱いシーンになった。  そして何より勧善懲悪の描写方法。  ピーターは敵博士に対しても常に説得を行い結局誰も殺さなかった。博士も最後は人の姿と心を取り戻して彼のピンチを救い、罪を償うべく逮捕されるオチに関しては、悪党への罰=死が多かった洋画においては良い具合に『人間臭さ』が出ており好印象。  最後、ヒーローとして戦い続ける『痛み』を知りボロボロになったピーターが、増長していた際、叔母とケンカし忘れていた卵を買って帰るシーンには泣けた。こう言った細かい所で伏線を張っており、ちゃんと映画が『一本筋の通ったの作品』となっているのにも関心。  難点としては、終盤ピーターに別れを切り出されたヒロインが最後の最後で再び仲良くなり笑うシーンがあるが、『時期』を考えると少々浮かれ過ぎな気がした。小さい事だが、完成度が高いからこそ気になってしまった。  あとエンディングは日本人歌手だが、『LUNASEAのSweetest Coma Again 』や『T.M.RのWeb of Night』程のパンチを感じなかった。    総評  前作も完成度は高かったが、その経験をしっかり活かしてリブートされているので旧作ファンなら納得できる出来。  失踪した父親の行方や謎の組織、そして伯父を殺し逃亡中の犯人等続編を作る気満々なので、このクォリティー以上を目指しつつ頑張ってほしい。
[映画館(字幕)] 8点(2012-06-24 20:48:53)(良:3票)
112.  ダーク・シャドウ(2012) 《ネタバレ》 
CMからして『アダムスファミリー』的なブラックコメディを想像していたが全然違う。 まずコメディ要素がメインどころか味付けと見ても少なめ(CMで全体の半分位消化)で、200年ぶりに目覚めた吸血鬼のデップがお家再興に奮闘したり恋したり魔女に妨害されたり誘惑されたりするが、結局お家再興は失敗し魔女退治と恋人作りに成功しただけ・・・・用は関係者全員ロクな目に合わなかった。 こう言った話の吸血鬼って血を吸わなかったり輸血パックで代用が多いがコイツはガンガン吸いまくる(殺しまくる)。おまけに邪魔な奴も殺したり催眠術で騙したり、家族は大切にすると言っておきながら結果長男は父親を追い出されてしまい散々。しかも魔女に誘惑されるとあっさり『レッツ小魚作り』!これに対しては『恋人が呪われないため仕方ないんだ!』、ちなみに吸血殺人も『この呪い(魔女)のせいで私も苦しい』と女々しさ爆発のヘタレ発言。 そしてそう言った悪行になんの反省も報いも受けずにハッピーエンド。個人的に『因果応報』が微塵も成り立っていない作品は嫌い。 あとあらすじ見てもそれほど山場は無いのだが、無駄に場面がコロコロ変わりその1つ1つも掘り下げが出来ていないわり異常に長い。構成が悪いわけではないのだが、用は超うす味のスープを5ℓ位飲まされた感じで印象的なシーンが無い。 序盤からデップの恋人の前に現れ『助けて・・』と呟く長男の母親の幽霊も何かの伏線かと思ったら、『誰も助けてくれないんじゃ自分で何とかする!』と魔女にゴッドボイス発射で撃退、助けを求める必要無いじゃん。 あと娘の秘密が唐突過ぎ。これも周りのキャラの掘り下げが出来ていないことからくる弊害。ちなみに上述した『異常に長い』はデップ絡みのみで他キャラメインのシーンはダイジェストみたく駆け足なので全然魅力を得られなかった。そう言う意味ではデップ好きには嬉しいのかな? 雰囲気としては『永遠に美しく・・・』が近いが出来としてはあちらの方が皮肉が効いていて面白い。てか終盤の魔女とショットガン女の戦いなんてまんまそれだし。 少なくてもCMみたいな作品を期待すると損します。『ジョニー大好き!ジョニーが出てれば他なんてどうでもいい!ジョニーが幸せにさえなればオールOK』なら面白いかも。てか監督自身が『ジョニーLOVE』過ぎる、プロモじゃないんだからさぁ。 てかまた広報にだまされた。
[映画館(字幕)] 3点(2012-05-19 18:07:59)(良:4票)
113.  テルマエ・ロマエ 《ネタバレ》 
 同監督作品であるのだめとかのノリが好きな方には合うと思います。  のだめを知らない方には『良い意味でギャグにシュールさが無くなったトリック』と言った感じでしょう。  単純に『古代ローマ人が現代日本の風呂見学に来る』と言う設定自体、馬鹿馬鹿しくも良く思いついたなと言った感じですが、確かに銭湯の富士山や温泉卵など私達から見れば普通の事も現代の外人ですらビックリする位ですからね。  そしてそんなカルチャーショックをあの阿部寛が超真面目に笑かしながらやってくれます。  最後の方は結構真面目ですが、尺的にギャグ一辺倒よりは良い味付けになってました。  この監督を調べて好きな作品が1つでもあれば、多分損はしません。
[映画館(邦画)] 6点(2012-05-08 06:34:12)
114.  ももへの手紙 《ネタバレ》 
・・・ジブリ?・・・と思ってしまうくらいのジブリ(が輝いていたころの)映画でした。『小難しい演出を無くしシンプルにした千尋orポニョ』か『マスコットが全然可愛くないとなりのトトロ』と言った具合。無論、ただ表面を真似ているわけではなく、しっかりと内部まで作り込んであり出来は良い。  基本は父親を失った少女ももと、妖怪三人組(この三匹も『天然』『ウッカリ』『山ちゃん』と個別化され『内面』は可愛い)による日常。起こる騒動も野菜泥棒やイノシシに追いかけられる等ショボいが、そのショボさが『小さな女の子がほんの少しだけ前向きに歩き出せるようになった小さな出来事』と言う本作の雰囲気に合っていた。  登場人物もメインは深く、サブも適当な人数が適度に掘り下げられており、各人の魅力を十分引き出せていた。  マイナスな部分としては、話の『構成』がほぼ『トトロ』であり、後半起こる『騒動』も地味で盛り上がりに欠ける。余り大規模にするとテーマに沿わなくなるが、『ももと妖怪が頑張って世の中的には小さな騒動で済んだ』な感じにすれば、より盛り上がり且つ最後の別れが感動的になったと思えるだけに残念。  総評  ピクサー同様『目新しさの無いネタでも丁寧に粗無く作れば十分面白い』と言う高水準な『ファミリー向け映画』なので、予告を見て興味を惹かれたら十分満足できる内容です。   ・・・・さて、ここから極一部の方に向けた感想を。  とにかく終始ももちゃんが可愛かった。絵柄だと地味だがそこは創意工夫。例えば慣れない土地や見知らぬ同級生、地元民に対しては序盤人見知り全開ながら、妖怪相手には本来の小学6年生らしい元気でちょいマセな性格とオーバー且つ多彩なリアクションを見せそのギャップが可愛い。服装も日によって時には上だけ、時には上下共に変わっていたり水着になったり芸(?)が細かく可愛い。『トトロのさつき』『電脳コイルの女の子全般』に魅力を感じた方なら全然『有り』だと思える可愛さを・・・・ん?文章が気持ち悪い?俺もそう思う!  性格もコイルの『(知識の無い勇子+優子)÷2』と言った感じで、実質一人で物語を進行させるには理想的だと思う。  演技に関しても及第点、少なくとも棒でイライラすることはなかった。  プリ○ュアのようにキラキラ輝く可愛さも良いが、たまにはこういうしんみりとした趣向の『作品』を見てみてはどうだろうか。
[映画館(邦画)] 8点(2012-04-22 15:47:03)(笑:1票) (良:2票)
115.  BLACK & WHITE/ブラック&ホワイト(2012) 《ネタバレ》 
『キザったらしくないボンド』と『誠実バツイチな英国紳士』と言う二人の『負けず嫌い』がCIAの職権乱用しまくって好きになった女性を取り合うと言う、予告編通りの内容でした。  なので予告編を見て興味が出たり、あとは『トゥルーライズ』でシュワちゃんが奥さんの素行調査をしているあたりのシーンを面白く感じた方なら見て損は無いと思います。  二股かけるヒロインに関しても、過去の経験やオバサン友人、そして現状に対する罪悪感等不快感を抱かれないように調整してあるのも良かった。二人に駆り出される局員も出番こそ少ないがしっかり個性を付けており、そんな良いように振り回される彼らに『ご苦労さん(笑)』と一言。  オチに関しても想像はできたが、本作の場合そこに至るまでの『過程』を楽しむものなので良しとしましょう。  細かい所では場面の移り変わりやカメラアングルなどの演出関係も概ね良好で最後までダレる事は無かった。  難点があるとしたら、折角CIA局員と言うスパイのエリートなのに使用する機器が盗聴器や衛星カメラ、無人機等とありきたり過ぎだった。むしろそんな事にCIAの技術をフルに動員するとかの方がより馬鹿っぽくて良かったと思うが、ただ「個人の権限で行えるのがコレが限界だった」と考えればリアルっちゃあリアルだね。  もう1つはラスボスのギャング、先ほども書いたが本作はコメディなので真面目なシーンが少ないのは仕方ないが、それにしてもあっさりし過ぎ。序盤二人に仲間を殺され復讐を近いヒロインを誘拐して・・・と思ったらものの五分で取り返されすぐに退場。活躍はおろか『そもそもアイツはどう言った犯罪者なの?』と言う所すら描写無しなのでむしろ可哀そうになってきた。  総評  良い意味で予想通りの作品でした。ただ上述したように予告を見たりしてあまり興味をひかれなかったら視聴はお勧めしません。  私の場合ドストライクだったのでちょっと甘めの高評価になっていますのでご注意を。
[映画館(字幕)] 7点(2012-04-21 00:18:30)(良:1票)
116.  バトルシップ(2012) 《ネタバレ》 
 『エイリアン相手に米艦の最新技術をフル活用した艦隊戦』を期待していたが残念。  まず登場艦も駆逐艦3隻のみ(他はバリヤに阻まれお留守番)で、その内2隻も即撃沈。その後は・・・。  『ジャミングされるが敵を肉眼で確認できるのに、艦砲のみで攻撃』『危険な空気なのに停泊状態で攻撃して反撃され撃沈する味方艦』『敵は攻撃してくる対象か危険な兵器のみを攻撃するらしいが、攻撃中止して撤退する主人公が乗る『武装した船』をスルー』『目の前の戦艦放置して遥か彼方の空軍基地や何故か高速道路を攻撃、ちなみに武器は予告のハイパー放射『ロケット』じゃなくて塊魂の玉(全長3m)みたいの3つ・・・で世界危機』『津波警報用ブイの電波は運よくジャミングされず敵発見』『←そしてミサイルを座標指定で発射するが、何で最初の接敵時にそれしなかったの?』『←の間も敵は上述した武装を主人公艦に使わず泳いで接近戦を仕掛けようとする・・・で負ける』『ミサイルどころか地球到着前、自身より遥かに小さい人工衛星にぶつかり大破する虚弱宇宙船』『宇宙人の目的はID4っぽいが分かりにくい』『宇宙人の目がトカゲっぽいから太陽に弱いはず!』『敵を視界に捉え狙撃銃で敵艦橋の窓を破壊(脆いな!?)、太陽で敵の目が眩んでいる間に全兵装をマニュアルで発射!・・狙撃する必要が、てかその戦法一番最初にすれば・・』『艦内に侵入した敵(目的不明)相手に白兵、ボートで宇宙船調査と終始持ち場を離れるCIC員と主人公班長(後に艦長代理)この艦の乗組員は5人なのか?』『26歳までニートだった主人公が←の通り異様な出世街道爆進、兄のコネか?』等々  ・・・と言ったご都合アホ展開でT・Fから何一つ進歩してない派手だが迫力の無いCG、整合性の無いツギハギ演出、薄っぺらい内容を延々2時間垂れ流し。てかCGは変形無いのに何処に2億$掛けてるの?『円』の間違いじゃないの?  現実兵器ってある程度設定をしっかりさせミリタリー色を強くしないと寒いんですよね。そこを理解せず弾無限なランボーでエイリアン退治的ノリでやってしまってるので凄い寒い(捕捉するがランボーはそう言ったノリが面白いし、本作は上記理由でそれ以前の問題)。  ただ、ヒロインと患者の元軍人さんが上陸したエイリアンと戦う所と、終盤ミズーリでの戦闘シーンは良かった。
[映画館(字幕)] 3点(2012-04-14 00:38:06)(良:4票)
117.  第9地区 《ネタバレ》 
 なんか昔社会の授業で習った様な関係を人間同士で無く『人間とエイリアン』に変えたのは『エイリアンが当り前に存在する世界』と言う設定と合わせ中々斬新に感じられた。  『エイリアンにあんなひどい事するなんてあの兵隊や科学者最低だな→いや、あんたら同じこと人間にやってたから』と言った皮肉なのでしょうか?ただそうやってエイリアンに同情が集まり過ぎない用気色悪いデザインにしてあったり、人間とエイリアンから観た世界を説明し不運に見舞われる主人公もやたらヒステリックかつ自己中心的な性格にする等、誰かやどこかに好感を持たすこと無く、一歩離れた所から中立的な視点で観賞させようとしている演出が施されている。結果本作に含まれている皮肉(ブラックユーモア)やメッセージの様なものを気付きやすくしているのも上手い。  所々にグログロなアクションを入れることで変に説教臭くなることもなく、かつダレそうな内容に刺激を与えるスパイスとしてしっかり機能している。  『メッセージ性』『ドラマ性』『娯楽性』と言ったまとめ難い要素が上手に料理されている良作。ただ全体的に視覚的嫌悪感を覚えるデザインやシーンがあるので苦手な方はご注意を。 
[映画館(字幕)] 7点(2012-04-02 01:07:47)
118.  モンスターズ/地球外生命体 《ネタバレ》 
 エイリアンの存在が猛獣の凄い版程度の認識で当り前となった世界が舞台。 パッケージで色々な著名人が絶賛していたらしいが、正直この程度の低予算映画ならそんなに珍しいアイディアではない(世の中には怪獣が出ない怪獣映画もある位だし)。逆にこの程度で感動するのであれば、それはあなた達がいかにぬるま湯な環境(資金的な意味)で映画を作っているのかと言う事をもっと理解すべきだと思う。  単純に一本の作品として見れば着眼点こそ悪くないが、その設定が映画的面白さに直結しておおらず、ただ男女二人がちょっぴり過酷な旅行をしている程度にしか感じられなかった。似たような感じの『第九地区』に比べると製作費を考慮しても大きな差を感じた。  折角主人公がカメラマンと言う設定なのだから、それこそ第九地区で時折挿入されていたドキュメント的演出を追及して『エイリアンを撮影しに来た敏腕カメラマンと社長の娘と言うコネでやってきた女アシスタント』の現地レポートみたくした方が面白かったんmんじゃないかな。 
[ブルーレイ(吹替)] 5点(2012-04-02 00:50:52)
119.  ドライヴ(2011) 《ネタバレ》 
 『運び屋の主人公はある日1人の女性に恋をする、しかし借金を抱えていた旦那(冒頭は服役中、悪い人じゃない)が脅され強盗をする事になる。しかし雇い主は元々彼らに罪を擦り付けるのが目的で強盗後主人公達を殺そうとする。家族のため苦渋の決断をした旦那の想いを侮辱し、女性まで殺そうとした彼らに主人公は復讐をする』、話だけなら目新しくもなく、悪役マフィアが殺し素人の主人公に壊滅させられる位の規模(構成員10人以下)だったり色々あって良くて5点。  だが『それ以外』が良い。  とにかく『静』を意識した演出が絶妙。登場人物の行動やアクションの合間に良い感じの『間』があり、それが見事に各人の心境やアクションの緩急を引き立てていた。  またBGMも基本無音で『ここぞ!』と言う時だけにこれまた各場面にマッチした多種多様な音楽を使用しており、上述した『間』と合わさり120%そのシーンを盛り上げていた。主人公の決意シーンやカーチェイスも全然派手じゃないのに凄いドキドキしてしまいました。  英語は全然ですが、主人公が訛りみたいのがある英語なのだが、これが彼の『不器用な純粋さ』と言う性格にマッチしていた良かった。  グロはランボーやスターシップみたいな派手グロではなく、包丁で首メッタ刺しやストンピングで頭蓋骨破壊等生々しいグロさですが、予想してたよりは少なかったですし、マフィアたちの必死さや主人公の彼らに対する怒り具合等十分理由のあるものでした。  尺に関しては話が話なのでこれで十分。あらすじに書いた内容をそれぞれ丁寧にそれなりの尺を掛け、且つ主人公の性格等はシーンの合間から『読み取れる』用にして尺を節約しつつ押し付けないようにしてあり、ここでも監督の構成力が光る。  イメージ的には『トランスポーター』みたいなアクションではなく、『貴婦人がヒロインのレオン』といった感じかな。  大金使ってCGゴテゴテにしただけの映画(それが駄目とは言わないが)とは一線を画する、『娯楽』ではなく『芸術』として観れる映画でした。そう言う意味でも子供とかは退屈してしまうと思うのでR15と言うのは『この映画の凄さを理解できる年齢』として設けてあって良かったと思う。  ただ前述したようにストーリーは本当つまらない。監督としての能力は文句無しなのでもっと面白い話を書ける人と組んで今後も活躍してほしい。
[映画館(字幕)] 7点(2012-03-31 23:17:44)(良:1票)
120.  戦火の馬 《ネタバレ》 
 馬良い!超馬良い!!馬可愛い!馬超可愛いよ!!  途中可哀そうなシーンが多々あったが最終的に大きな怪我もなく帰れて良かったね。  そしてあのドイツ人将校、殴りてぇ!超殴りてぇ!『もうやめて』と泣くことすらできなくなるまで殴り続けたい。あいつの死に顔が観れなかったのが心残りだ。  普通にレビューします。  やっぱりスピルバーグって撮り方や構成が上手く、『馬が色々な人と出会い別れる』と言う繰り返しの展開が2時間以上続くがダレることなく飽きることなく描いている。  ただ第一次世界大戦を馬目線で見た・・・と言うだけなので目新しい設定は無く、また登場人物がコロコロ変わってしまい、その人間達にも縁の様なものがあるのはごく一部で印象に残るシーンは残念ながら無い。  馬に関わった人間も一部が死んでしまうのも駄目。上述した理由でドラマ性自体は低いのに、これが変にリアリティ(ドラマ性)を出してしまっており純粋に馬を応援するのに集中できなかった。  『戦場ドラマ』と言う意味では同氏の『プライベートライアン』で十分堪能できたので、どうせならそれとは真反対の、敵味方問わず良い人間全員が幸せになるとかの方が、ご都合主義ながらおとぎ話感覚で楽しめたのではないだろうか。  イメージ的には『人間が一杯出てくる小熊物語』と言った感じ・・・なのだが、上述した戦場の非情さが中途半端に再現されており、尚且つ本作にマッチしていないのでマイナス1点。
[映画館(字幕)] 6点(2012-03-31 17:34:35)
082.67%
1134.33%
2103.33%
3237.67%
44013.33%
5299.67%
65117.00%
75418.00%
84314.33%
9165.33%
10134.33%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS