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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3878
性別 男性
年齢 53歳

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1201.  復讐のガンマン・ジャンゴ
マカロニ・ウェスタンの主人公におけるこの「ジャンゴ」率の高さというものは、一体何なんでしょうかね。日本でどの映画会社もめいめい勝手な怪獣映画を作って「ゴジラ」を名乗らせるようなもんだと思うのですが。 本作でジャンゴを演じるは、マカロニ界のスーパー・スター・・・なのかどうなのか、普通に日本に暮らしているとなかなかピンとこないのですが噂によるとどうもそうらしい、アンソニー・ステファン。この面構え、ニヒルと言うべきか、それとも貧相と言うべきか。やっぱピンと来ないなあ。 冒頭いきなり女性が殺害されて、なるほどこれは復讐譚らしい、ということになりますが、その前の幸せな頃を描いてこそ主人公の怒りも伝わろうというところ、さすがはマカロニ、そういうウェットな要素は完全にそぎ落として、痛快娯楽に徹します。主人公自身すらもが、今自分が復讐を果たそうとしていることを、ほとんど忘れ去ってしまっており、ホンの時たま「あ、復讐しなきゃ」と思い出しているような。 そういうテキトー感がいいですね。映画の最初の方で、主人公が、いつ爆発するかわからないダイナマイトを手に、タバコの火を悠然とつける。ここで爆発したら映画がすぐに終わっちゃうので、爆発する訳ないんだけど、観てる我々はそれでも「早く、早く!」とハラハラする。そのムダな余裕は一体何なんだよ、とイライラもする。こういう映画に、ハズレはありません、たぶん。 で、あまり一生懸命復讐する気のない主人公の、一応は復讐が繰り広げられ、ガンファイトが次々に炸裂する訳ですが・・・この映画の最大の見どころは、主人公の「セコさ」です。「二人羽織殺法」とか、「両腕ダミー作戦」とか、敵を倒すことよりも、敵をダマすことばかりに腐心していて、卑怯なことこの上ないんです。アイデア満載、それも小ネタばかり。これぞマカロニ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-03 17:03:26)
1202.  蛇鶴八拳
ジャッキーの、髪型も変だけど、アイメイクも変。なんかホントに変です。変な上に態度がでかい。何かと言えばやたら腕組みばかりして、そんなに腕組みばかりするのは、仮面の忍者赤影か、ビバリーヒルズコップのアクセル刑事くらいのもんでしょう。 内容はというと、これがもう、全く無いよう。いやわざとダジャレ言ってるんじゃないんです、他に言いようが無いんです、不可抗力です。 「蛇鶴八歩」なる拳法の極意書をめぐっての争奪戦が、これがもうほとんど途切れなく続く感じで、10分間のうち9分61秒は戦ってるんじゃないかと。なのでおよそストーリーなんてものはありません。 このひたすら展開される戦いが、良く言えば様式美とでも言うんでしょうか。それとも言わないでしょうか。いかにもマッタリとした格闘モドキ延々と続きます。しまいにゃこちらもこのスローモーな動きに目が慣れてきて(普通とは逆ですね)、何となく楽しめてくる。ような気がしてくる。 で、ただただ刺客たちと戦い続けていたジャッキーが囚われの身となり、何とか一息つきますが、結局はカオスのような展開となった挙句、どういう訳なんだかジャッキーが敵(敵って誰だよ)のボス(だからボスって誰だよ)と唐突に一騎打ちを始める、これがクライマックス。戦っている場所はもちろんどこかの野原。やたら強い敵に、さらに『笑拳』みたいに怪しげな3人組も加わって。 まあだいぶ薄味で、スカスカですが、盛り沢山の作品でした。どっちやねん。
[地上波(吹替)] 6点(2017-08-28 20:29:43)
1203.  るろうに剣心
とりあえずイキの良いチャンバラ映画をありがとう。あっと驚くスピード感。 ただ、勢いがあるのはいいんですが、勢いだけ、という感じもして。「カンフー映画みたいなチャンバラでスゴかったな」以外にあまり印象が残らない、というのが正直なところ。それでも一見の価値は十分あるかも知れませんが。 アクションシーンが、カンフー映画か、あるいは昨今の仮面ライダーみたい、である一方、ドラマ部分は何だか妙にNHK大河ドラマっぽい撮り方で、こういうのが全体の印象を薄めちゃっている原因のひとつなのでは。 あと、語尾に「ござる」を付けさえすれば時代劇になる、とか思ってるんじゃないぞ、忍者ハットリくんじゃあるまいし、などとも思っちゃうのですが、ま、そこまで目くじら立てなくてもいいですかね。 何にしても、チャンバラ映画史にある種のインパクトを残す作品ではあるでしょう。たぶん。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-08-21 22:27:20)
1204.  怪談(1964)
観てる人をビビらせるための「ホラー映画」とは一線を画していて、でもまるっきりコワい要素ゼロと言ってしまっては言い過ぎなので、0.5線くらいを画している、とでも言いますか。画面の中で、隅の方が薄暗いとなんだかヤな感じが出るところですが、この映画では全体的にわりと明るいんですね。見通しがいい。 その代わりと言っちゃなんですが、観てると「え~これもスタジオやんか、どれだけ大規模なセット作りまくってるのよ」と、その大判振る舞いぶりが、ちょっとコワくなってくる。おかげで、にんじんくらぶ、潰れたんでしたっけ。それはともかく。 残酷版うらしまたろうみたいな第一話から、おなじみの雪女(雪女って走るんですね)、耳無し芳一と来て、最後にデザート替わりの小品がオマケについてくる。いずれも夜中にトイレ行けなくなるような怖さじゃないけれど、どこか「崩壊」の感覚に繋がっていて、はかない夢のような虚しさがある。 それを増幅させる、武満徹のテープ音楽。和楽器の音色を大きくは損なわないように提示しながら、ところどころで思わぬ変調をかけて、独特の世界を作り上げていってます、が、これだけ音楽が個性的でありながら映画にもちゃんとマッチしてる、ってのは、特筆モノでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-08-21 21:57:31)
1205.  ロビンフッドの冒険
1938年のカラー映画だなんて聞いただけでも楽しそうで、実際カラフルな衣装がやっぱり楽しかったりします。 主人公のロビン・フッドを演じるは、ちょっと変な髪型のエロール・フリン、いかにも軽薄そうな感じで活劇を繰り広げ、またまた楽しいではないですか。 リチャード獅子心王が登場するあたりからは、何だか水戸黄門みたいでもあったりして。 クライマックスのチャンバラ劇、空間を活用し影を活用した演出に、ワクワクします。そんでもってイケイケの明るい音楽の中、死体の山が築かれて行く訳で。ああ、こんな明るくっていいんだろうか。音楽はエーリッヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト。音楽史上、怪人物と呼ぶべき作曲家は何人もいるでしょうが、トップクラスの怪人のひとりと言ってよいでしょう。例えばピアノソナタ第1番など、技術的な部分はともかく、色調はバリバリの後期ロマン派、これが11~12歳の作品だなんて、ほんとイヤ~な気分になってきます。と、生まれながらに老成しているようなこの作曲家が、幸か不幸か、後に映画音楽に軸足を移したことで、自分自身の音楽を追い求めることはできなくなったかもしれないけれど、時代の前衛たるべきというプレッシャーを受けることなく、ノビノビと作曲できていたんではないのかな~と。このハツラツとした音楽を耳にすると、映画音楽との関わりは決して不幸でもなんでもなく、結構、幸せな出会いだったんじゃないのかな~と。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-19 16:09:51)
1206.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 
もしも突然、東京に怪獣が現れたら、というシミュレーション映画のような体裁ですが、実際にはそれは作品を特徴づける意匠のひとつに過ぎないとも言えて、もちろん背景には現実世界で発生した様々な災害というものがあるのだろうけれど、では「我々が被災するというのはどういうことなのか」という部分には必ずしも深入りしてはおらず、「とりあえず逃げまどう人々」といういかにも怪獣映画らしい光景を、ここでは踏襲しています。あくまでここでのシミュレーションは、政府の危機管理に関する部分に限定して描いているようなところがありますね。で、しかも、誰が主人公なのか明確でない群像劇のような中で、まあ内閣の面々が一応は中心的に描かれるのかな、と思っていたら、彼らをあっという間に一掃してしまうという皮肉な展開。 新しいフォルムのゴジラの不気味さ、今までのゴジラとは一味違うだけに、何を仕出かすやら予想がつきません。一瞬にして街を炎で焼き尽くすシーンなどは、まさに圧巻です。 その一方、よく言われるように、全体的には、セリフをまくし立てるシーンが多くって、子供と一緒に観ているとちょっと集中力が持たないかな、とも。でもよくこれだけ色んなロケ地を探して来たな、と思うくらい、さまざまな光景が登場する楽しさってのも、確かにあります。 それにしてもまさか、ラストは毒殺とはねえ。しかも嫌がるゴジラに無理やり毒を飲ませて、なんだか拷問のようでちょっと後味が悪いのでした。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2017-08-19 15:12:55)(良:1票)
1207.  座頭市血笑旅
座頭市の命を狙う5人組の男たち。思わぬ成り行きから、赤ん坊を父親のもとへ送りとどけることになった座頭市なのですが、赤ちゃんネタは鉄板ネタ、という訳で、例によって例のごとく珍道中と相成ります。そしてこれまたひょんなことから旅の伴となった、一癖ある女性。赤ん坊と女性の2人に座頭市が振り回される姿がユーモラスです。 それにしてもこの赤ん坊、名優です。コロコロ転がってるだけなんですけれども、観てる我々の頬を緩ませる。いやお見事。 イカサマ賭博を見破るシーンなんかもスゴイですね。座頭市のネチッこい喋り方に、突如、短いカットでの剣捌きが挿入され、ハッとさせられるのですが、ここでは座頭市が赤ん坊を抱いて簡単に身動きのとれないシチュエーションであるだけに、このシーンの意外性も倍増しています。 クライマックスでは、火のついた松明を持った敵に囲まれ、決死の死闘が繰り広げられます。座頭市の衣装にも燃え移り、まさかこれは怪獣映画でキグルミが延焼している場面みたいな「撮影事故」ではないのか、と思うくらいにハラハラさせられ、そんでもってあの、炎に照り返された座頭市の白目を剥いた表情、その迫力たるや。  ところで金子信雄さんは、髪が生えてると若く見えますねえ。それでもしっかり、ワルそうですが。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-08-16 07:43:07)
1208.  狂った果実(1956) 《ネタバレ》 
いかにも即興的なハイテンポの中で展開される、三角関係(実際は3.5角関係くらいかな?)が招く悲劇。 ギラギラと暑苦しくって、若き日の津川雅彦のおぼこ顔がさらに暑苦しさを増す。なんでしょうかこの顔は。って大きなお世話。北原三枝の一見純情そうな妖しさが、すべてを狂わせる。こりゃ罪だわ。 という訳で、刹那的な熱狂、そして死。ああ、こりゃ要するに夏祭りですね。 ある意味、普遍的なテーマかもしれませんが、若者の洋風でモダンな風俗に、和風の調度が映画の中で同居しているのが、独特の雰囲気になってます。時代を感じさせると言われればそうかも知れませんが。 あとできれば、空撮がもう少し安定していたらなあ、と。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2017-08-14 07:27:12)
1209.  ウルヴァリン:X-MEN ZERO
ウルヴァリンの幼少時代から1作目X-メンの直前くらいまでを、無理やりデッチ上げて無理やり辻褄合わせしようとしたようなオハナシで、(今一つ、これでホントに辻褄あってるんだろうか、という気持ち悪さを感じつつも)その律義さには感心しない訳でもないけれど、一方でこういう企画がシリーズの神秘性を損ないかねない、という面もあって、なーんだ、全身にアダマンチウムとやらを埋め込む手術って、こんなお手軽なものだったのか、とか思っちゃったり。 とは言え、そういう「実はこうだったんです」的なシリーズもの特有のネタは、あくまで一種の賑やかしであって、そういうネタを押さえつつも、そこからどれだけ脱線できるかが、見どころでもあるのですが。 とりあえずこのリーヴ・シュレイバーの丸っこい顔が、こう見えて実は凶暴凶悪なるライバル役、ってのが、まあ大いなる脱線の第一歩としてなかなか意表をついてます。ただしそこには「最後まで憎き敵役で通せるか、この顔で(笑)」という限界もあったりして。 それよりも、中盤をもう少しロードムービー風に膨らませてくれたらなあ、などとも思ったり。ウルヴァリンの前半生を映画の中心に据え、しかも彼自身が無口で不愛想である以上、彼をとりまく人々をこそしっかり描くしかないでしょうに。 そういうマッタリ感は抜きにして、スピーディな展開、強すぎる敵との戦い、スリーマイル原発を舞台にした若干不謹慎かも知れないスペクタクル、そういったあたりが見どころ。ただせめて、囚われのミュータントたちがワラワラと脱出する場面は、もう少し感動につながるような見栄えがあってもよいでしょうに。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2017-08-14 06:59:25)
1210.  アウトバーン
2つの組織のはざまで命がけの戦いを繰り広げる主人公。と言いたいところ、なんだかグダグダになっちゃってますが。 それでも、ワイルドスピードがすっかり、物語も何もあったもんではなく、カーアクションを順番に見せていくだけの展覧会状態になっているのに比べ、一応は作品を通しての「戦い」を描いているだけ、まとまりがあるとは言えるかと。 まあ、ワイルドスピードに比べりゃアクションがもうひとつ、という声があるかも知れませんが、何もアソコまでする必要はなくって、クラッシュシーンを楽しむにはこれくらいで充分でしょう。 それにしても、ラストのあまりにもクドい説明の蛇足ぶり、メガマックスの方がなんぼマシなことか。もう一つノリが良いとは言い難い作品を、さらに失速させてしまって残念。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-08-12 14:56:58)
1211.  ドント・ブリーズ
我らがヒーロー・座頭市も、敵の側から見たらかなりホラーな存在なんだろう、という訳で、「逆・暗くなるまで待って」とでもいうような趣向の作品。これも実にヤな感じで、コワくて楽しめます。 限られた登場人物、限られた小道具、限られたシチュエーションを、これでもかと最大限に駆使して、何だか、よくできた詰将棋のような。 あと、貧困の問題とか、空き家の問題とか、結構、昨今の日本の社会問題にもつながるものがあったりして、そういう普遍性が、製作費の安上がりな感じと合わせて、今後続々と亜流作品を生みそうな予感が(笑)。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-08-12 08:41:27)
1212.  エスター
何から何まで先回りされて逃げ場のない感じが、しっかりとヤな気分にさせてくれる、なかなかにコワい映画。散りばめられた伏線がちゃんと恐怖感へと繋がっていくのがミソで、例えば「歯医者に行きたがらない」のは何故なのか、クライマックスでそれを、サラリと、しかし映像によってきちんと見せつけることで、「なるほど」感と恐怖感とが同時にやってくる。 異なる光が当てられれば、絵の異なる面が見えてくる。エスターの表情の変化もまたしかり。いやホント、実に実にヤな感じで、恐怖映画らしい愉しさを堪能させてくれます。
[DVD(字幕)] 8点(2017-08-12 08:16:02)(良:1票)
1213.  イースター・パレード
冒頭からアステアのダンス。粋なんです。もうホント、ダンスがそのまんま服着て歩いているかのような。ここでは小道具が活きていて、それと同時に、アステアは予想もつかない動きを次々に繰り出す。ホント、瞬きしてる暇もありません。 アステアが活きなら、ジュディ・ガーランドはなんともかわいらしくって。ん?このころの彼女って、私生活は結構ヤバい状態なんでしたっけ? でもそんなことは微塵も感じさせません。なんとも魅力的。 印象的なのが、アステアのダンスのスローモーション。バックダンサーの通常スピードのダンスを背景に、アステアだけがスローモーションの動きを見せる。背景が非現実で、そこに現実が重ねられる、という合成映像ならともかく、その逆パターンなもんで、とにかく印象的。しかもアステアのダンスは、スロー映像にも耐える素晴らしさ。 物語は、他愛のない三角関係モドキですけど、そこにしっかりとダンスシーンを絡めて、実に楽しく仕上げてます、ああまさにこれは、アクション映画。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2017-08-08 21:41:30)(良:1票)
1214.  ザ・トライブ
こりゃたしかにカンヌが好きそうな映画だわい。ってどういう映画がカンヌの好みなのかはっきりわかってる訳でもないけど。 全編が手話で音声のセリフなし。字幕なし。こういうのは、私のようにボケーッと映画を観るともなく見てる人間には少しいいクスリになります。物語についていけるか、ちょっとプレッシャー。ちょっとした緊張感。音楽もなく、効果音ではなさそうな生々しい音だけが、耳に響いてくる。撮影はことごとく長回し。引いたカメラが出来事を淡々と映し出したり、登場人物たちのひとりであるかのように彼らの動きに淡々とついていったり。このときのカメラの移動は丁寧で、被写体をしっかり捉え、要するに「映像をひたすら、よく観ろ」ってことなんでしょうか。 で、手話でのやりとりが隅々まで理解できるわけではないのですが、物語自体はそんなにとっつきにくいものじゃないのでご安心を。ただこれ、結局は「性と暴力」ということになって、こんな思い切った表現を選んでおきながら、なーんだやっぱり題材はソレなのか、と思わないでもなく。 しかも、淡々と状況を伝えるカメラ、これまた、さすがに即物的過ぎる気がします。カメラが引くことによって、その「状況」はカメラに存分に捉えられるけれど、その分、登場人物たちの表情をしっかり捉える、ということがなかなかやりにくくなってます。表情どころか、主人公がどういう顔なのかすら、掴みにくい、ってのはちょっとツラい。メリハリの無い、均質化。 暴力もセックスも、カメラの前で淡々と、執拗に行われていて、確かにそこには、金銭を強奪なり授受が行われているのをみると人間関係の方向性らしくものが垣間見えるのだけど、やっぱりそれらのシーンを支配しているのは、基本的に均質化でしかない。 ある意味、そういったこと(この映画独特のいびつさ)を含めての「挑戦」なんだろうけれど、さすがにこれは、手段が勝ちすぎてないだろうか。 再三登場する、繰り返し。一応それは、ラストでひとつのピークを迎える。しかししかし。「繰り返し」は確かに表現手段のひとつだろうけれど、「『繰り返し』の繰り返し」となると、これはもう表現として喜んではいられないような気がするのだけど。
[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2017-08-07 23:20:35)(良:1票)
1215.  シルバー・サドル 新・復讐の用心棒
マカロニ・ウェスタン末期の作品。監督ルチオ・フルチにとっても次はいよいよサンゲリアですからね~。 という訳で、主演は一応ジェンマなんですけれども、老けたのか不機嫌なのか、なーんか顔が貧相で、どこかパッとしません。これはきっとジェンマに似た別人なんだろうと思いたくなってきます。 で、ルチオ・フルチだから残酷なのかというと、まあ確かに一部こじつけ気味に残酷だと言えなくもない部分もあるような無いような、まあ概ねフツーにマカロニなんですけれど、ライバル風の仲間がいて、少年との友情みたいなのがあって、ガンファイトがあり、意外といっていいのかどうなのか微妙なオチがあり。 とまあ、イマイチ要領を得ないオハナシだと思っていたら、気づくと一通りの要素は備えていて、結構楽しめるかと。 それにしてもルチオ・フルチ作品の映像には、どこか透明感がありますなあ。そうでもないかい?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-08-07 23:19:54)
1216.  ラストエンペラー
昔と今、時間軸を行き来する映画、ってのはしばしばあるけれど、そしてまたしばしば、「ああ昔はよかったなあ」ってなことになるんでしょうけれど、それにしたってこの映画の主人公・愛新覚羅溥儀の、あまりと言えばあんまりな、この立場。 幼少期から大勢に囲まれ皇帝として育った男が、劣悪な環境の収容所に入れられ「思想教育」を受けている。自分の靴紐すら結べない、この男。 しかも、そもそも「昔はよかった」わけでも何でもない。周りを他人に囲まれ、さらにその外側には、自分の知らない、自分とは無関係の世界が広がっている。生まれながらの皇帝であると同時に、生まれながらの「過去の遺物」とでもいうべき存在。 無論、そんな彼にも、心を通わせる人物というものは居て、またそこには別れもある。この映画には、乳母との別れ、そして2人の妃との別れ、都合3つの別れがあるのだけど、最初の乳母との別れが印象的であったのに比べ、2人の妃との別れはどちらも、ドラマチックにすらなれない虚しさが漂っていて。 史実とことなる部分もそりゃあるだろうけれど、特異な人生を送った男の孤独を、実に見事に浮き彫りにしてみせてくれます。で、それを否定も肯定もせず、「確かにそんな人がいたんだよ」という風に終わるラストが、たまらないんだなあ。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-07 21:26:21)
1217.  カーズ クロスロード
「およげたいやきくん」並みに、サラリーマンのおじさん向け作品でした・・・別にサラリーマンにもおじさんにも限定されませんけれども。 と言ってもそんなシブい内容じゃなくって、やや性急な展開。ドタバタしてます。子どもも大いに楽しめます。映画中盤なんか、カオスです。でもこうやって泥まみれになってみて、初めて掴める真実ってのもあるんだね。と、しみじみ。 カーレースという、メカニックで人工的な世界、それと対極にあるような、泥だらけのハチャメチャレース。あるいは海岸での走行練習。そういった「自然」が、CGで丹念に描写されています。実際、映画の中で、緻密に描かれた背景にハッとさせられる場面もしばしば。そうか、1作目だってホントはこういう驚きを目指してたんだろうね、と思えば、これもCGの進化というのか、あるいは深化というべきか。 個人的には、クルマに顔がついてて、しかも天才バカボンに出てくる本官さんみたいに目ん玉つながりなのが、どうも苦手で、できれば「表情に頼らない描写」ってのを目指してほしいなあ、という気もしつつ、でもクルマに人格がある事を表現するためにはある程度のクローズアップは必要なワケで、その辺りのバランスも、何とか保てているのかなあ、と。 2作目は「なかったこと」になってるのかどうなのか、メーター君はふたたび脇役にまわってますが、ここでもやっぱりいい味出してます。
[映画館(吹替)] 8点(2017-08-06 03:30:57)
1218.  大空港 《ネタバレ》 
あくまで飛行場の裏表の人間模様を描いた映画であって、爆弾犯の部分はオマケと思って観れば、ちょっと得した気分になるかも知れません。でもそう思わずに観たら、だいぶ損した気分になるでしょう。 ラスト、何とか雪の空港に無事着陸して九死に一生を得たのに、みなフツーにブリッジを渡って飛行機を降りてくるのがどうも緊張感無くって、ウソでも何でもいいからとりあえず非常口から脱出してくれないと、映画としてサマにならんよなあ、と。 でも飛行場でのロケ撮影に、本物らしきジェット旅客機を使った撮影、そして降り募る雪。印象的なシーンも多く、さらにはあの、最強のバアサン。実はこの人が、全編を通じた最高の見どころかも。 画面分割の多用もそれなりに面白くって、ジョージ・ケネディのラブシーンが装入されるのには、ついつい笑ってしまいます、すみません。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-07-30 09:34:07)(良:1票)
1219.  マルタの鷹(1941)
ハメットの「マルタの鷹」、私もその昔、推理小説をあさり出した頃に手にした時には、あまりに突き放したような愛想の無さ過ぎる描写(読者についてこさせる気があるとは思えない。読者が頑張ってついていくしかない)に閉口したクチなんですけれども。この映画、そういうとっつきにくいところのある原作を、なるべく状況を整理し伝わりにくいところは伝わり易く誰もが楽しめる作品に…なんてことはまるでしておりません。何がホントで何がウソやら、虚々実々、しかも得体の知れぬ人物が得体の知れぬまま断片的に物語に加わってくる。しかしやはりこちらは生身の人間が演じる“映画”ですから、無愛想でストイックな語り口ではあってもそこには独特のカラーが生じて、いくぶん親しみやすくなっています。H・ボガートの演じるサム・スペードは、冷酷非情な私立探偵というよりは、いくぶん人間臭い小悪党のような存在。物語の断片が最後には組み合わさり、ミステリとしてのある種の解決に導かれるとともに、それはさらに非情なる結末をも導くというところが、ハードボイルドたる所以でしょうけれども、ただ非情なだけではなくそこには“情”も浮かび上がり、スペードも含めてみんなが傷ついたのだな、と。これが原作に対する唯一のアプローチではないにしても、あるひとつの理想形と言える映画化作品ではないでしょうか。 <2017/7/30追記>冒頭から奇妙なほどサクサクと物語が進み、夜中に同僚の死の連絡を受けるスペード。彼の横顔があり、深夜を示す時計があり、そして背景には、風に揺れるカーテンが、どこか不穏な感じを表しています。そんでもってラストでスペードが真相を語る場面では、窓の外は明るく、どこかけだるく、やっぱりそこにはスペードの横顔と揺れるカーテンがある。まあ、見え透いた演出なのかも知れないけれど、でも何だかいいなあと思っちゃうのよね。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-07-30 08:52:49)(良:1票)
1220.  ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー 《ネタバレ》 
ゴジラにしても本作にしても、ギャレス・エドワーズという人は本当に、元シリーズのファンを裏切らないですね。まさにファン代表といったところ。ただ、それが限界でもあるのでしょう。夢を膨らませ続けた挙句、裏切者扱いされてしまったジョージ・ルーカスとの大きな違い。 この映画も、本当に元シリーズを大事にしてる。この作品を作った理由って、エピソード3とエピソード4との「製作時期の違いを埋めるため」ただそれだけなんじゃないか、とすら思えてくる。エピソード4のクラシカルな特撮をまーったく否定せず、腫物を触りでもするようにここに再現していて、さすがにファンに媚びを売り過ぎなんじゃないの、と思いつつも、確かにこの作品を挟めば、CG満載のエピソード3から、CG黎明期というべき発展途上の特殊効果、予算も潤沢でなかったエピソード4へ、なーんとなくうまく繋がっちゃいそう。 さらには「ローグ・ツーなんていう続編を作るつもりないですよ」とばかり、惜しげもなく登場人物たちを退場させていくわけですが・・・ そういった諸々の「遠慮」が、作品の存在感そのものを小さくしてしまっているようにも感じます。 ファンに嫌われない程度の登場人物たちが、嫌われない程度の活躍を演じて見せ、その挙句に、どうも存在感が薄くなってしまって。 スターウォーズ・サーガの陰で人知れず散っていったものたちの、忘れられてゆく哀しみ、みたいなものをここで表現したかったのかも知れないけれど、存在感自体を我々にしっかり植え付けてくれなきゃ、忘れる前にそもそも覚えられもしないワケで。それこそ、10年も経ったら映画ごと忘れられてしまわないか、ちょっと心配。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-07-27 07:26:33)(良:1票)
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