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コメント数 1963
性別 男性

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1201.  さくら隊散る 《ネタバレ》 
本日8月の6日に合わせるようにして借りてきた。我々日本人にとってけして忘れることは出来ない。忘れてはならない日、それが今日という日である。今から遡ること六十三年前の今日、8月6日、アメリカ軍によるB29三機が広島を襲った日である。広島に落とされた原爆の被害者の数は十四万人を超えると聞いた。その中に忘れられない名前がいる。第二次世界大戦中に全国を巡演し、移動演劇隊として活躍していたさくら隊のメンバー達、九人の中に園井恵子という一人の女優がいた。阪妻主演の「無法松の一生」で見せたあの気品溢れる燐とした美しさ、優しさに満ちた吉岡夫人、私は絶対に忘れることは出来ない。被爆から十五日後の二十一日、僅か三十二歳という若さで亡くなった園井恵子というこの女優、誕生日が8月6日というのも何とも皮肉な運命、宿命を感じる。この作品は事実であるからこそ伝わる重み、悲しみ、苦しさ、生前の仲間、同じさくら隊の人達を知る俳優仲間の証言と再現ドラマをリアルに描いている。被爆者達のもがき苦しむ姿の何と痛々しいこと。眼をそむけたくなるシーンばかりで見ていて本当に辛いし、怖い。事実だからこそのこの重苦しさ、これほどまでに恐ろしさを感じる戦争映画、原爆をテーマにした作品を見たことは今までなかったぐらい、本当に怖かった。本日8月6日、あの原爆投下から六十三年目の本日、観るに辺り、ここに犠牲となった大勢の方々に心よりご冥福をお祈りすると共に今もあの原爆の被害によって苦しんでいる被爆者の方々の為にも二度とこのようなことは起きてはならない。絶対にあってはならないと心より平和への願いを込め、手を合わせたいと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2008-08-06 22:29:53)(良:1票)
1202.  斬る(1968)
これは確かに似ている。黒澤明監督の「椿三十郎」と似たストーリー、しかしながら雰囲気は「用心棒」に近い。時代劇ではあるけど西部劇のような雰囲気を全体から感じる。「椿三十郎」や「用心棒」に比べると確かに出来としては劣るような気がするし、仲代達矢にしても三船敏郎のような侍としてのオーラがないし、緊張感という意味でも弱い。しかし、作品全体がコミカルなところなどは監督が喜劇を撮らせて上手い岡本喜八監督らしさを感じる作りになっていて、これはこれで一本の映画としてなかなかの出来にあることは間違いない。少なくともやたら評判の時代劇で山田洋次監督が撮った「たそがれ清兵衛」よりはずっと面白いし、好きです。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-08-02 21:08:22)
1203.  地獄門
長谷川一夫と京マチ子の二人を見ると真っ先に溝口健二監督の名前を思い出す。この二人共、溝口作品において、インパクトのある演技を見せている。そして、今作でも印象に残るであろうこの二人、長谷川一夫のどこまでもしつこい男ぶり、女からしてみたらこんなしつこい男はごめんであろうし、男の私からしてもこのしつこさは異常であるとしか思えないぐらいのしつこさである。そんなしつこい男に好かれる女、京マチ子はまるで百人一首に出てくるような女の感じが凄くする。映像的な美しさは皆さん指摘の通りで本当に素晴らしい。しかし、物語としてはそれほど面白くもない。けして、つまらないわけでもないし、まずまず楽しめるものの、期待したほどのドロドロさ、凄みはあまり感じられなかった。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-07-28 21:44:49)
1204.  カリガリ博士 《ネタバレ》 
「カリガリ博士」今までずっと「ガリガリ博士」だとばかり思ってました。「ガリガリ博士」でもある意味、怖いけど、これは本当に怖い。まず何よりもあのセット、歪んだセットと白黒の画面、美しい映像美、それに常に何かに対して怯えさせるような情緒不安定な空間、建物、光と影のコントラストのバランスの素晴らしさ、役者達の表情も怖い。寝ている男の向こう、シルエットに突如として現れる男、殺人鬼の大きな影、同じく寝ている女の所に足音すら立てずにそっうと忍び込んでくる殺人鬼のその姿の怖いこと!女を抱いて屋根裏へと逃げて行こうとする場面も何ともスリリングです。屋根、窓、その他とにかくあらゆるものを駆使して、恐怖に怯える人達の不安定な心理というものを捉えているのも素晴らしい。映像とは何か?表現方法に対する一つの答えのようなものをこの映画から感じることも出来る。けして、CGでは表現出来ない画面構成の美しさとセット、美術による映像表現、この映画は映像の持つ凄さというものを観るだけでも十分に値する作品だ!またしてもはるか遠く、昔のドイツ映画のレベルの高さというものを教えてもらった気がする。
[DVD(字幕)] 8点(2008-07-27 10:39:27)(良:1票)
1205.  フランケンシュタイン(1994)
これ、確か劇場で見てるはず。何だかホラーてよりは恋愛もの、それも悲しい話だったような気がする。ヨーロッパ映画ぽい雰囲気を感じるし、なかなか見応えのある作品になってた記憶があります。ところで、デニーロ!仕事選べよ!普通じゃない人間を演じても凄いのに、今度は人間ではなくフランケンシュタインとは、人間じゃない怪物を怪物らしく怪物的な演技とメイクで見せるデニーロの化け物ぶりは、正に仕事の為なら役を選ばない。何かこの作品あたりからやたら色んな作品に出るようになった気がするけどギャンブルで負けて借金でもしてんのかな?て言いたくなるぐらい、本当に仕事を選んで欲しいと思わずにはいられません。
[映画館(字幕)] 7点(2008-07-23 23:03:51)
1206.  灰とダイヤモンド 《ネタバレ》 
戦時中、レジスタンスの一員として精一杯生き抜き、テロリストとしての使命を全うし、国の為に亡くなった(暗殺された)一人の若者の切なくも悲しい物語です。時代背景から浮かび上がってくる何とも惨酷な世界、人間として生まれた以上は一度や二度は人を好きになり、恋もする。そんな若者の苦悩、悲しみが見ていても辛い。好きな人が出来ても国の命令に従わなければならないという惨酷さと解放を祝い打ち上げられる花火の美しさを対比するかのような主人公のやりきれない思い、あの洗濯場で暗殺される主人公の場面においても美しい。人が殺される場面をこうも美しく描き、それでいて人間の惨酷さ、やりきれない気持ちをここまで美しく描く作品はなかなかないと思うぐらいどの場面も本当に美しい。けして楽しい映画でもないし、何度も観たい映画でもない。しかし、国を愛する者、それは例えどんな国の人間であろうともけして、変わらない。気持ちは同じであるはず!この映画は単なる政治向きのお堅い映画ではない、青春映画としても見応え十分の作品です。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-07-21 22:25:06)
1207.  桃の花の咲く下で 《ネタバレ》 
笠置シヅ子演じる紙芝居屋さんと大勢の子供達が歌いながら歩いてやって来る場面を見て、思わずマキノ正博監督の大傑作「鴛鴦歌合戦」を思い浮かべてしまった。何とも軽快な感じの始まりも日守新一が出てきた途端、急に湿っぽくなってしまい、どうも日守新一が出てくるとその顔付きがいつでも暗く感じてしまう。しかし、その一方でこの映画は何と言っても笠置シヅ子の紙芝居と歌による明るさとそれを観て、または聞いて楽しそうにしている子供達の健気さが作品全体の空気をとても良い雰囲気に変えてくれている。清水宏監督の映画を観るのはこれで3本目だが、どの作品も全編に流れる空気と懐かしさ、心地の良い音楽と本当にそこにあるCGなんかじゃない、本物の大自然を生かした映像とが観ていて心癒される。それほど大した面白味のある話でもない今作にしてもやはり自分が子供の頃に楽しんだ紙芝居や桃の花の咲く下でとタイトルにもあるように木の下で大人達と歌ったり遊んだりした懐かしい思い出が甦ってきて、それでけでもこの監督の映画は観ていても嫌な気持ちにはならないし、観て良かったと言えるものがある。ラストの桃の木の下で聞えてくる歌声の響き、ここでスッパと終わらせることで残る余韻、清水宏監督は余韻の残せ方も上手いと感じる終わり方、いつまでもぐたぐたと引っ張らない所もこの映画の良いところです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-07-21 11:47:18)
1208.  何故彼女等はそうなったか
清水宏監督の作品を観るのは「有りがたうさん」に次いでこれが2作目だが、これはもう、話そのものよりも香川京子、香川京子あってこその作品です。小津映画でもなく、溝口映画でもなく、成瀬映画でもなく、黒澤映画でもない、なかなか観ることの出来ない姿がここに映されているだけでも観て良かったと思える。話としての面白さや会話、フレーズとでも言うべき方が良いかもしれない言葉による可笑しさ、楽しさはあまり感じられなかったし、同じ清水宏監督の「有りがたうさん」のような滲み出る笑いと皮肉のようなものもないし、作品としての完成度もそれほど感じない。それでも良いのだ!ただただ香川京子の美しさ、それが観れればファンとしてはこんなにも嬉しいことはない。そういう作品だというのが、この作品に対する感想です。それにしても、にじばぶさんの香川京子への想い、ふくらはぎとかかとに対する執着心とでも言うべきか?足フェチぶりとでも言うべきか?同じ香川京子ファンとして、尊敬する以外、ございません。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-07-20 23:37:51)(良:1票)
1209.  遠い雲
高峰秀子が二人の男から愛される女を演じている。かつての恋人ともう一人の別の男、この二人から受ける愛に対して苦しむ姿を演じてるのたが、こういう役柄を演じても全くもって嫌味なく演じることの出来るところが、この女優の凄さであるとこれを観るとそう感じます。話そのものはごく普通の男と女のメロドラマっぽい作りで平凡な出来ではあるが、高峰秀子という女優の素晴らしさ、凄さを体験出来るという意味において、この映画は高峰秀子の映画だ!
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-07-17 21:07:17)
1210.  青年の椅子
石原裕次郎と芦川いづみ、このコンビの作品を久しぶりに観たけど、どの作品もパターンは似ている。しかしながらそのパターン、つまりはマンネリしているが、観ていてもけして嫌な気持ちにはならない。いや、正確に言えば今作では観ていて腹の立つ奴の方が多いものの、石原裕次郎とそれ以上に芦川いづみが良い。だから大きなマイナス材料にならない。そんなに特別面白い作品ではない。しかし、芦川いづみがいる。それだけで良いのだ!芦川いづみの出番が少ないと物足りないし、観ていてもつまらんと感じる内容のものでも芦川いづみが画面の中で動き回る。出番が多いと私はそれだけで観て良かったと思えてしまうのです。そういう女優の代表が私にとっては芦川いづみという女優なのである。本来なら5点レベルの出来も何度も言うように芦川いづみ、芦川いづみ、芦川いづみがいる。出番が多いからこそこの点数!石原裕次郎を見る芦川いづみの視線がいつも良いのです。北原三枝も嫌いではないけど(特に好きでもない)石原裕次郎映画に最も相応しいヒロイン、女性は芦川いづみだと思ってます。ファンの方には申し訳ないけど間違っても吉永小百合ではない。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-07-15 20:49:35)(良:2票)
1211.  大菩薩峠 竜神の巻
市川雷蔵の机竜之介、第二弾は前作同様、相変わらずクール、しかし、今作の目玉は何と言っても中村玉緒である。前作以上に女の悲しみ、愛する者(机竜之介)への思い、情念というものが感じられる。この頃の中村玉緒、本当に可愛い。これを観たらそりゃ勝新が惚れるのも解る。前作同様、なかなか見応えのある内容になっている。映像の美しさ、そして、市川雷蔵のかっこ良さと美しさ、この後の完結篇も楽しみです。
[DVD(邦画)] 7点(2008-07-14 21:21:30)
1212.  喜劇 逆転旅行
これ、面白い!冒頭の列車の中のシーンからして凄く笑える。名優フランキー堺と伴淳三郎の列車内でのやり取り、更に倍賞千恵子がなんとこの作品の中ではフランキー堺を誘惑しまくるという役で登場!出ている俳優達の演技、会話、それだけでもこの作品、かなり笑える仕上がりに満足のいく出来栄え!フランキー堺、この人、本当に上手いし、画面にフランキー堺が出てくるだけで笑えるのが凄い。フランキー堺の1人芝居の笑えること!傑作というよりも快作て言った方が良いような日本映画ならではの笑いがここにはある。これはとにかくフランキー堺という名優の良さ、面白さが十分に現れていて、フランキー堺なら一度は観るへきだ!
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-07-13 22:26:56)
1213.  シミキンのオオ!市民諸君 《ネタバレ》 
うひゃ~!川島雄三監督!こんなぶっ飛んだ作品がまだあったとは、これはハッキリ言って、駄目な人には全く受け付けない。どう見ても駄作だと思うだろう!しかし、敢えて言わせて貰う。川島雄三映画を楽しむには、欠かせないものがハッキリと見て取れる。例えば劇中に出てくる宣伝用映画の撮影シーン、あれなど戦争中の国策映画のパロディを思わせる。常に前を見て誰よりも一歩先を見据えている川島雄三監督の視線の先にある時代を読み取る鋭さ、また変わったものきり集めている社長の変な趣味、孫悟空の卵を集めたり、無人島だと思っていたナマズ島にルーレット、酒場に裸祭りと、普通じゃないこの一癖も二癖もある感覚に私は毎度ながら楽しませてもらえるのだ。清水金一のあの個性もいかにも川島雄三作品らしい。一年間も会社からホサレたとか言ってはノーテンキなことばかりしているようなこのノリに付いて行けたらあなたは立派な川島雄三マニアです。これは間違いなく川島雄三映画だ。けして映画史に残るような映画ではないが、これを語らずに川島雄三という監督を語ることなど私には出来ません。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-07-13 22:18:43)
1214.  盲獣 《ネタバレ》 
ヤバイです。もう最初からとにかくヤバイです。緑魔子演じるモデルの彫刻を撫で回す船越英二、物凄い変態ぶりです。増村保造監督、もう、あなたの創る世界は本当にどれもがヤバイです。本当に変態です。変態映画を撮らせたらこの監督の上を行く者はいなでしょう!船越英二のあの変態ぶりに加えて緑魔子の変態女ぶりも凄まじい。生まれた時からずっと眼が見えなくて不自由な生活をしてきた船越英二、この二人と船越英二を一人で育ててきた母親との壮絶なバトル、息子への嫉妬、息子を逆に誘惑する女への嫉妬、女と女の女にしか解らないであろう嫉妬、監督の増村保造て人は男なのにどうしてここまで女の気持ちを描けるのか本当に不思議だし、頭が下がる。謝って母親を自分の手で殺してしまった息子、船越英二と悪魔のような女、緑魔子の二人の演技が本当に怖いぐらいで間違っても夜には見れません。あの女の人の裸ばかりの蝋人形のセットも本当に不気味!人間の感覚をまるで人間ではなく昆虫のようにして描くと同時に人間の愛の怖さ、深さまで同時に描き切る。正しくこの監督の本領発揮の凄い映画!あまりの怖さにもう一度、観たいとは思えないが、ここまで人間が壊れていく様子を描いた作品はそうはないと思うぐらいこれは観ていて本当に怖かった。正しくタイトル通りの映画だと感じるとにかく怖い、怖い、そして、何もかも本当にヤバイ映画です。
[DVD(邦画)] 8点(2008-07-13 11:38:07)(良:3票)
1215.  妻という名の女たち 《ネタバレ》 
おっと、これまたにじばぶさん、お先に失礼!て何だか川島雄三監督の傑作「幕末太陽傅」の中のおそめと金造みたいだな?あっ!おそめといあ、左幸子、ここでも凄いです。この女優の演技力は日本映画の歴史において女優の中では群を抜いてます。また、こういう役柄、きちんとした奥さんがいる相手に対して惚れる女、愛人役、そして、娼婦の役、水商売役を演じると更に凄みを感じるから本当に恐ろしい女優さんだ!司葉子というこんなにもお美しい奥さんがいるのもご存知の男の所にやってきてはその演技の上手さがとにかく凄いので、見ていても相手の男、今作で言えば徹底的に駄目男、どうしようもなく優柔不断で歯がゆい小泉博の駄目男ぶりが余計に目立つ。そんな駄目な男を亭主に持つのがあの司葉子、日本で一番スーツ姿にスカートと腕時計の似合う女、司葉子でこの何ともドロドロして冷え切っている夫婦の関係、どこにでもありそうなそんな内容の中におけるこの司葉子のあの細い腕と手首に巻かれてる腕時計、あぁぁぁ、あの腕時計になりたい!もう、話よりも司葉子の美しさ、顔からあの首筋、うなじから腕、足ともう、何だかこう書いてると私はタダのドスケベ親父にしか思えないのだが、本当に司葉子、何かもが本当にお美しい。美しすぎる。そんな司葉子という奥さんがいながら左幸子と浮気する小泉博めっ!裁判所が向こう(亭主)の方を持つなら俺が代わって制裁してやるって「夕焼け小焼け」の寅さんかよ!おっと、何だか話がそれてしまってるなあ!見ていて小泉博に腹が立つわでイライラも最高潮に達している所であの左幸子と司葉子の二人ですよ。二人揃ってこの駄目男小泉博を捨て、去っていく。やったあ!良いぞ!それまでのイライラがここで一気に解消された。しかし、けして、楽しいとも思えないし、こんな駄目男、男から見てもどうしようもなく思えて仕方なく、あの二人の女優のお陰で最後まで見れたものの、そうじゃなきゃ途中で見るの止めてたと断言出来る。それにしても司葉子、やはり良いなあ!一度で良いから「わたくし、うちなんていりません。主人が欲しいんです。」なんて言われてみたい。どう?私で良ければいつでもお供致しまっせ!
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-07-09 21:07:06)(笑:1票)
1216.  濡れた二人 《ネタバレ》 
にじばぶ様!遅くなりました。失礼致します。夫と上手くいってない妻と別の男との恋愛映画、メロドラマです。しかし、しかし、そこは監督が増村保造で主演は若尾文子ですから、普通のメロドラマになどなるわけないです。冒頭の風呂についての会話、やりとりからして凄まじいドロドロぶり、火花散る攻防にこの先の展開がどうなって行くのか?という興味が掻き立てられる。夫と喧嘩してばかりで不機嫌そうな若尾文子、折角の約束の旅行も夫の都合で駄目になり、一人で旅に出た若尾文子に待っていたのは何と言うアホで野獣の如く、まるで獣、飢えた狼、ライオンのような男、北大路欣也、こんな危険な男と合わせるなんて増村監督はやはりここでも変態ぶりを発揮している。婚約者であるもう一人の女にバイクを蹴飛ばされ、頭に来て婚約者をレイプする北大路欣也の壊れぷりも凄いが、それ以上に会ったばかりの人妻でもある若尾文子に結婚を申し込むという大馬鹿ぶり、若尾文子に「何を言ってるの」て軽く流された上に船の上で夫よりも好きかもしれない」て言われ頭の中はパニックに、そりゃ北大路欣也でなくてもあんな美しい若尾文子にそこまで言われりゃおかしくなるのも解る。更にこの後の若尾文子も若尾文子で凄い。何を言うかと思ったらあんな風に変になっている北大路欣也に向って「さあ、いらっしゃい」てあぁぁぁぁ~駄目だ!見ていて私も北大路欣也同様、変になってしまいそうでした。てより既に変になってます。良いな!良いな!いくら映画だからって、お話だからって、あんなことまで言われる北大路欣也が羨ましい。それにしても北大路欣也の馬鹿正直ぶりには笑えてしまいます。「俺、奥さんの裸が見たかったんです」て何て正直な奴だ!私も見たいぞ!またそれに対する若尾文子の答えも凄い。「いいえ、お見せするほどのものじゃないわ」て、もう、駄目!こうして感想書いてるだけで鼻血出そうです。しかし、増村監督は男の気持ちというものをよくぞここまで徹底して描きながらも同時に女の気持ちもきちんと描く辺り、毎度のことながら感心させられる。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-07-06 21:53:32)(良:1票)
1217.  陸軍中野学校 《ネタバレ》 
市川雷蔵は相変わらずクールで、卑劣な男を淡々と演じているし、またそういう男が本当に似合う。婚約者であろうと、おかまいなしに毒殺する。増村保造監督はここでもやはり変態性をあの教育における現場でのやりとり、裸の女性の人形まで使っての女性を抱く講習なんて、他の監督にはない変態性が見られる。そんな一方で見ていて違和感が残る。最も違和感が残るのは加東大介の中佐、どうにもこうにも見ていて「社長」シリーズの延長のようにしか思えない。あれだけ厳しい環境の中でも義理に厚く情け深いのも変な気がする。小川真由美のあの役もこれは小川真由美がけして、悪いというわけではなく、若尾文子にこそぴったしの役ではないだろうか?スパイ映画としての完成度に関しては、緊張感もあるし、完成度も高いとは思うが、キャスティングに何か違和感が残るのがマイナスである。最後に市川雷蔵にもう一度、話を戻すとあんなご服屋さんはいないって!どう見てもスパイとしか思えない。
[DVD(邦画)] 6点(2008-07-06 16:05:29)
1218.  若者のすべて 《ネタバレ》 
凄まじい!その凄まじさときたら半端じゃないぐらいの恐ろしさです。この監督の映画では「ベニスに死す」が世間的には最も有名で評価も高い気がするが、あの映画はそれまでヨーロッパ映画を一度も観たことのない人には薦められないし、まず最初に観ても解らないだろうが、これは最初に観てもよく解る。とにかくこの映画における描写、心理的描写がとにかく凄い。ある家族の物語で一人の女を好きになった二人の兄弟の全く性格の違う部分を見せながら家族がどんどん破滅していく様子が物凄いリアルに描かれている。アラン・ドロン演じる優しき三男ロッコが眼の前で一つ上の兄のシモーネが自分に対する嫉妬からナディアをレイプするシーンの恐ろしさ、シモーネがどんどん崩れていくのに何もしてあげられないロッコ、ナディアに対しても何もしてあげられず、助けることも出来なかったロッコのあの悲痛、悲しみ、苦しみをアラン・ドロンは見事に演じている。また他の兄弟、特に一番上の兄もシモーネとロッコの仲を元のようにしてあげらず苦しむ姿が描かれている。ナディアを殺してしまったシモーネを最も好きでいた長男の苦しみ、またナディアのことを何も解っていないし、それ以上にシモーネの犯したこともロッコの苦しさも何一つとして解っていないバカな母親、全てがこれだけの悲劇を生むというその痛くて重たいドラマの中にあって、私が思ったのは一番悲しい、哀れなのはナディアではないかと思う。ナディアは確かに二人の兄弟を引き裂く一番の原因ではあるが、母親がもっとまともな人間であって二人の兄弟のことを理解していればこんなことにはならなかったと思うとナディアの「死にたくない」と絶叫したのちにシモーネに殺されてしまう運命に人間の悲しさと惨酷さのようなものを感じてならない。この映画は人間の惨酷さ、醜さをある家族の眼を通して、描いた作品で、そのあまりの凄まじさにとにかく痛い。心が痛む。あまりの痛さに繰り返し観ることは出来ないが、人間が崩れていくこととはこういうものなのかと考えさせられる作品です。
[ビデオ(字幕)] 8点(2008-07-06 13:22:39)(良:1票)
1219.  大菩薩峠(1960) 《ネタバレ》 
内田吐夢監督、片岡千恵蔵の机竜之介、岡本喜八監督、仲代達矢の机竜之介を見ている者としては当然、この三隅研次監督、市川雷蔵の机竜之介も見ないわけにはいかない。渋い片岡千恵蔵、殺気でギラギラしている仲代達矢、そして、市川雷蔵の机竜之介はニヒル、クールという言葉が当てはまる。どこまでもクールでただただひたすらかっこ良い。そんな市川雷蔵相手に全く引けをとらない。いや、むしろ市川雷蔵以上に物凄い殺気で迫る一人二役の中村玉緒が凄い。女の怖さ、執念、情念のようなものを感じる凄さだ!作品全体に付きまとう乾いた空気と静けさの中にある殺気、三隅研次監督らしい美しい映像美も印象に残る。確かに皆さんの言うようにあのラストはえっ?て思ったけど、それでも一つの作品として見ればなかなかの出来ではあると思います。それにしてもあの水車小屋でのエロス漂うシーンなんて市川雷蔵ならではのシーンではないだろうか!
[DVD(邦画)] 7点(2008-07-05 21:56:52)
1220.  兵隊やくざ 《ネタバレ》 
痛い映画だ!殴られる痛み、殴る側も殴られる側もどちらも痛い。そんな痛みをここぞちばかりに表現しているような如何にも増村保造監督らしい痛みの伝わる映画である。軍隊なんて所は誰が見たって嫌なことばかりしか見えてこない。軍隊における生活は人間をどんどんと嫌な者に変えてしまう。この映画を見て益々そう感じると共にそんな非人間的な奴だらけの中にあって勝新と田村高廣の二人の演じた男には人間的な魅力、バカだけどそのバカな部分こそ人間本来の持っているものではないだろうか!何とも荒けずりで、とにかくやってることは間違いだらけかもしれないが、この映画の持っているその荒けずりな部分こそ昨今の日本映画に一番欠けているものではないかと思う。増村監督の描く世界はいつも心の痛みが観ていても伝わってくる。あの風呂場での喧嘩のシーンにおいての男達の取っ組み合いの凄まじさ、男って奴の大馬鹿ぶりが男である私から見たら微笑ましく思えてしまって単なる大馬鹿野郎とは言い切れないものを感じる。しかし、あれだけみんなして、裸で殴る。蹴る。暴れるシーンを見せながら男にとって最も大事な殴られても蹴られても踏まれても女には絶対に解らないだろう男にしか理解出来ない痛さを感じるあの場所が何一つとして映らないのはある意味、この映画以上に凄いことかもしれない。
[DVD(邦画)] 7点(2008-07-04 21:28:55)
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