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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1241.  ヘアスプレー(2007) 《ネタバレ》 
【かなり厳しく批判します。この映画を好きな人は読まないで下さい】ハリウッド映画万歳、娯楽万歳の私ですが、そんな私がもっとも嫌いなタイプのアメリカ映画。純粋無垢な主人公が社会に存在する差別と出会い、「そんなのおかしいじゃない!」と立ち上がるのですが、あくまで優等生的な発言ではなく「純粋な心で考えてみたけど、やっぱ差別はよくないよ」というスタンスがポイント。最後は主人公もサクセスし、古い考えや差別に凝り固まった連中をぎゃふんと言わせてめでたしめでたし。…って、なめとんのか!人種問題を扱っているようでいて、その実何も考えていない、それどころか「悪いのはこの映画に出てくる悪役のような連中なんです。大多数の白人は悪くありませんよ」という弁解にすら聞こえるこの映画の主張にはうんざりしました。ベルマ親子のような極端な人間だけが偏見を持っているのであれば、人種差別はそれほど深い問題ではありません。そこらにいる普通の人々が当然のように偏見を感じる、この映画におけるウォーケン&トラボルタ夫婦のような気の良い人たちが何となく有色人種を避けている、これが差別問題の根深いところではないでしょうか。スピルバーグの「カラーパープル」という映画には、黒人に対して寛大な善人だと自分で思っているものの、無意識のうちに無神経な言動をとる金持ちの白人おばさんが登場します。一方スパイク・リーの「ドゥ・ザ・ライト・シング」という映画には、「それは差別だ!」と大声で叫んで自分の要望を押し通そうとする黒人が登場します。人種問題を真剣に扱おうとすると、このように善悪で割り切れない難しい構図が現れてくるもの。「一昔前の一部の心ない白人が悪いんです」という言い分はあまりに誠実さを欠きます。自分とこの社会でいま現在も続いている問題に対して、よくも他人事のように善人面できるもんだと呆れてしまいました。その無神経さがよく表れているのがクライマックスで、悪意ある人間を文字通り隅に追いやり、「善人」だけが大いに盛り上がって終了というのはあんまりでは。人種によって扱いを変えることが社会の秩序とされていた時代には、こういう映画を作るような人たちが差別の片棒を担いでいたのだと思います。正直、観た直後は最低点をつけてもいいかなと思ったのですが、この映画を愛する多くの方々への敬意とミュージカル部分への評価を乗せて、ここは2点としました。
[ブルーレイ(字幕)] 2点(2008-06-24 02:32:32)
1242.  A.I.
この映画は出来が良い悪いの次元ではなく、恐ろしいまでに異常で理解ができないという評価が適切ではないかと思います。クリス・ロックロボが笑いながら破壊され、とんちんかんな命乞いをするフリークロボが容赦なく溶かされるという残酷ショーのあからさまな異常性だけではありません。デビッドが家族を心を通わせるという、本来は暖かくあるべきシーンからしてすでにおかしいのです。終始無機質な笑顔を浮かべ、気がつけば音もなしに背後に立っているデビッドは文句なしに怖いですよ。あのうざい言動と言い、こいつには一秒たりとも家にいて欲しくないと思える稀有な主人公です。一方、彼と母の愛情を争うこととなる実の子のキャラクターもムチャクチャで、終始意地悪なことか卑怯なことしかしないという、どこぞの安い少女マンガよりもレベルの低い憎まれ役です。そんな彼らが見せるドラマは、かつて子役を使わせると天下一品と言われたスピルバーグのやることとは到底思えないほど稚拙であり、登場人物に感情移入させないようわざと仕向けているのではないかとすら思えます。そもそも本作は天才スピルバーグが誰よりも得意としてきたジャンルであり、普通に撮っていればそれなりにレベルの高い感動作にできたはずです。なのになぜ、あえて自分の得意技を封印してまでこのような出来にしたのか?売れ線から外れてまで一体何がしたかったのか?その見当がまったくつかない、作り手の意図が何も見えないというあたりが何とも怖いですね。キューブリックの真似事をしようとして失敗したのか?自身の残虐性をもはやコントロールできなくなっているのか?家族向けの感動大作を装いながらこれほど残酷で不気味な話を見せてくること自体が、スピルバーグにとって何かの挑戦だったのか?まぁ一から十まで理解不能な映画ですが、これを額面通り感動作と勘違いし、世界で唯一大ヒットさせた日本の観客も理解不能。なんとなくいいものを見た気にさせる見事なラストを除いて、本作に感動できる場面はないように思うのですが、にも関わらず感動作だとありがたがった日本人…。「アルマゲドン」でも思ったのですが、テレビCMで感動作だと言われれば何でも感動作だと思ってしまうほど映画を見る力がないのかなと、最後に何となく感動できれば2時間半の長丁場を耐えてしまえるのかなと、学力低下の影響はこんなところにも出ているのかなと。
[映画館(字幕)] 2点(2007-03-26 23:08:14)(笑:1票)
1243.  トップガン
世評をどうしても理解できない映画のひとつ。リアルタイムで見た世代でなくともベストに挙げる者が大勢いる人気作なのですが、私は何度見てもこの映画の面白さがわかりません。私が問題に感じたのは①恋愛、ライバル、友人、コンプレックス等のドラマパートにどれも表面的で深みがないこと、②「トップガン」という設定をまったく活かしていないこと、の2点です。①についてはどれもこれもマンガ並のチンケな話で見ていて恥ずかしくなりました。薄っぺらなトラブルに薄っぺらなセリフでリアクションするということが2時間も延々と繰り返されるのみで何の面白みもありません。欲張っていろんなエピソードを入れるのもいいですが、どれかひとつでも筋の通ったものを作らないと話は空中分解します。その「筋を通ったもの」にすべきだったのが②なわけですが、これができていないのが致命的。主人公は最初から天才パイロットで、素行の悪いのが玉に傷という話なのが基本的によくないような気がします。何の努力もせずに一番でいられる主人公が、プライベートな心の問題でやる気なくしたり元気になったりなんて話は面白くないでしょ。各地のエースパイロットを集めて切磋琢磨させ、最強の中の最強を目指すのがトップガンというエリート訓練コースであるならば、主人公がパイロットとしての腕を磨くことを話の核にもってくるのが常套手段だと思います。ベタですが主人公が挫折の末に努力を重ねてトップを目指し、その周りに恋愛や友人やライバルなどのサブストーリーを据えればゴッタ煮状態の話にも統一感が出たはず。そして泥臭いパイロット修行の後、クライマックスの空中戦ではエリート部隊の圧倒的な強さを見せつけて爽快に締めるという展開にすればよかったんです。なのにトップガンのみなさんはロクに訓練もせずに遊んでばかりで、いざ実戦に出ればさほど不利な情勢でもないのに危機に陥るという体たらく。これだったらトップガンという設定はいらないじゃないですか。よく誉められる空中戦のシーンもそれほどかっこよく感じられず、ダラダラとどうでもいい追いかけっこばっかしよってというのが私の印象。こういうのが記録的な大ヒットになった80年代ってのは本当にいい加減な時代だったんだなと思います。
[DVD(字幕)] 2点(2007-02-03 19:05:02)(良:3票)
1244.  サハラに舞う羽根 《ネタバレ》 
これはなかなか面白くない映画でしたね。それぞれの登場人物の行動原理が理解不能だったり支離滅裂だったりするので、話にのってあげようにも何を考えながら見ればいいのかサッパリわかりません。友情とは?勇気とは?なんてことを描こうとしたマジメな感動作のはずなのに、各人物の心理や行動が理解しがたいというのは致命的ではないでしょうか。まず、世間に白い目で見られながらも軍隊を除隊したにも関わらず、後に単身でスーダンへ渡った主人公ハリーの心変わりがよくわからないし、当初何の目的があってスーダンへ行ったのかすら不明瞭でした。何の策もなく収容所へ潜り込むに至っては単なる熱血バカにしか見えないし。こんな主人公には感情移入できませんよ。それに輪をかけてわからないのが、ハリーのボディガードとなる原住民の傭兵。ハリーのために何度も命を張ってるわりにそれだけの行為の動機が不明瞭だし、さらには侵略者であるイギリス軍のために奔走までするし。彼は奴隷部族出身で、現地においても差別を受ける身であるという描写があり、それがイギリス側に与する理由になっているとも考えられますが、それにしてもあそこまでの献身ぶりは腑に落ちませんでしたね。あと細かいですが、ハリーを脱走させる時に使った毒薬ありましたよね。一時的に仮死状態になってその後蘇生するアレ。あれはどういう原理の薬なのかが納得できず、なんとも都合のいいアイテムもあるもんだと呆れてしまいました。そして最強なのがヒロインの行動のムチャクチャぶりですね。将軍の息子にして士官学校でも有望株だったハリーとはラブラブだったものの、彼が除隊し一転して不名誉を背負った途端に臆病者と罵り、以後は戦地で英雄となったジャックにラブレターを書くんですね。ハリーを自暴自棄に追い込んだ反省もそこそこに、よりによってそのハリーの親友のジャックに色目使いますかね。さらにさらに、そのジャックが盲目となって帰還するや「ハリーに会いたい」と言い出す始末。ラストではこんな女とハリーが結ばれるわけでして、この締めにどうやって感動すればいいんだって感じです。原作(しかも名作)のある作品だけにご都合主義のストーリーでもいじりづらいという制約があったのはわかりますが、もうちょっと考えて作って欲しい映画でしたね。
[DVD(吹替)] 2点(2006-06-24 20:48:18)
1245.  アクシデンタル・スパイ
頼むぜジャッキー、いくらなんでもこれはヒドすぎるよ。全然面白くありません。やっぱりジャッキー映画の魅力はアクションとコメディーの軽快さにあるので、これみたいなヘビーかつ複雑なお話では完全に勢いが削がれてしまって、まったく盛り上がらないんです。イチゴ味のカレーって感じですね。とにかく話が暗すぎます。ヤク中のビビアンは勝手に死ぬし、後半のジャッキーは終始マジメな顔だし。しかもクライマックスは、本筋とは全然関係のないカーチェイスって。「ハリウッドではできないアクションを」って言うわりに、バリバリのハリウッド流アクションではないですか。しかも最後の大爆発って、周囲200メートルが火の海になるんじゃありませんでしたっけ?つまり中途半端・・・。クライマックスは、やっぱり敵キャラとさしで決着つけなきゃカンフー映画じゃないでしょ。そう考えると、ジャッキーの使い方は香港よりもハリウッドの方が心得ているようです。「ハリウッドではできない」ではなく「ハリウッドがさせてくれなかった」映画なんじゃないですかね。ただし最後のオチ。あんな騙され方をしたんでは、普通は切れるでしょ。しかし笑顔で「そうだったのかぁ」は、さすがはジャッキーです。
2点(2004-11-22 19:07:42)
1246.  パラサイト・イヴ
脱ぐなら脱ぐ!脱がないなら脱がない!
2点(2004-08-30 16:07:05)(笑:4票)
1247.  ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン
安い音楽に萎えました。
2点(2004-08-05 16:12:07)
1248.  フェア・ゲーム(1995)
シンディ・クロフォードがわがままなバカ女で、あまりの不快さに彼女の死を願ってしまいました。あ、それってテロリスト視点じゃん。そう感じた時点でこの映画終わってんじゃん。
2点(2004-07-19 00:35:28)(笑:1票)
1249.  スピード2
まさかとは思いますが、これって「沈黙の戦艦」のヒットでボツにされた幻の「ダイ・ハード3」の脚本を流用してません?「ダイ・ハード3」って、本来は豪華クルーズに出かけたマクレーン夫妻が、またしてもテロに巻き込まれる話だったんですよ。
2点(2004-07-08 15:38:06)
1250.  スターリングラード(2001)
要するに「プライベート・ライアン」のジャクソン二等兵がやりたかったんでしょ。冒頭のスターリングラード攻防戦の圧倒的なテンション、密度には血がたぎりました。しかしそれ以後の失速ぶりが尋常ではありません。ソ連VSナチスのスナイパー合戦という最高の題材をとってるんだから、ケレン味爆発のバトルアクションか、もしくは「山猫は眠らない」のように超クールな仁義バトルに徹するか、どちらかにすればよかったんですよ。なのにどうでもいいドラマを入れようとするもんだから、結局何がやりたいのかわからなくなってます。スナイパーの描き方もあんまりで、エド・ハリスに先回りされて絶体絶命のジュード・ロー。焦った顔がアップになったかと思うと、次のシーンではスナイパー仲間のいる隠れ家に戻ってるんですよ。「フォーンブース」のコリン・ファレルが見たら泣くでしょうね。これはヨーロッパのインテリ監督に大作を撮らせた制作陣のミスです。レニー・ハーリンにでも撮らせてれば、ひょっとしたらギラーミンの「レマゲン鉄橋」クラスの映画にしたかもしれません。
2点(2004-06-16 15:55:27)(良:1票)
1251.  チェ 39歳 別れの手紙 《ネタバレ》 
キューバ革命での成功体験に引き摺られたゲバラが、まったく状況の違うボリビアでゲリラの組織化にも革命のための世論形成にも失敗して自滅するという、普通に撮っていればそれなりに面白くなったはずの題材なのですが、これが前作に輪をかけてつまらないというどうしようもない仕上がりとなっています。 全員がひげ面に軍服であるため登場人物の見た目の判別が付きづらい上に、各人物の紹介場面や、観客に印象付けるためのイベントが皆無であるため、名前すらよく分からない人間がタラタラ行軍しているだけという、とんでもない内容となっています。さらには、彼らがどこを目指して行軍しているのかすら定かではなく、映画として最低限の情報すら観客に伝えられていないという体たらく。むしろ、彼らを追い込むボリビア政府軍の効率的な作戦行動の方が見ていて面白いほどで、ソダーバーグは何を考えて本作を撮ったのだろうかと終始不思議で仕方ありませんでした。 前後編合わせて4時間半近い上映時間は拷問に近く、ラストの処刑場面なんて「もういいから早く殺されろよ」と思ったほど。ソダーバーグの映画は二度と見たくないという気にさせられるほどの破壊力のある二部作でした。
[インターネット(字幕)] 1点(2017-03-20 21:56:54)
1252.  パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 《ネタバレ》 
私はこのシリーズとの相性が悪いのですが、そうは言いつつも宣伝につられて映画館に行くこと今回で4回目、シリーズもリセットされて「今回は面白いのでは」という期待と共に足を運んだのですが、前シリーズに輪をかけてつまらなくなっています。アドベンチャー映画なのにムダに長い上映時間、登場人物達の思惑をうまくまとめきれていない脚本、海賊映画であるにも関わらず海の広大さやロマンを感じさせない演出、そうした旧シリーズの欠点がロクに改善されることもなくそのまま引き継がれています。特に問題に感じたのは本作の悪役である黒ひげがあまりに魅力を欠いていたことで、ジャック・スパロウからも恐怖の目で見られる最強の海賊として登場したにも関わらず、劇中での彼の振舞いはあまりにチマチマしたものでした。バルボッサの復讐に遭うことに怯えて生命の泉を探し始めるという何ともチャチな動機にはじまり、冒険の最中もただただジャックに命令するだけで自分では何の活躍もせず、最終的には己の命を守るために実の娘の命を犠牲にしようとする始末。知略に長けているわけでも、人格的に優れているわけでも、剣術に秀でているわけでもなく、やってることは単なる小物。彼の手下のゾンビ達にもロクな見せ場がなく、総じて悪役をうまく動かせていません。また、主人公であるジャック・スパロウの人物像も安定していません。冒頭では仲間を救うために単身ロンドンに乗り込むものの、別の場面ではアッサリと仲間を見捨てる。常に相手を騙そうと振舞いながらも、バルボッサとは素直に共闘する。彼なりのスジというものがまるで見えてこないため、主人公に感情移入することが難しくなっています。さらに本作は見せ場の数が圧倒的に少ないことも気になりました。前半40分は「カットスロート・アイランド」を思わせるホースチェイス等それなりに見せ場もあるのですが、話が本筋に入ってからは見せ場がほとんどなくなってしまいます。「パイレーツ・オブ・カリビアン」を名乗っているにも関わらず海でのアクションは皆無であり、クライマックスも盛り上がりに欠けるチャンバラがちょこっとある程度で、2億ドルとも言われる製作費は一体どこに使われたのかと不思議で仕方ありません。さらには3Dの効果も薄く、それどころか3Dメガネごしに見ると暗すぎる場面も多くあって、せっかくの3D技術もかえってアダになっていました。
[映画館(吹替)] 1点(2011-05-22 01:03:50)(良:2票)
1253.  ミッション・トゥ・マーズ
それなりに楽しめる場面も幾つかあるし、テンポも悪くない。しかしSF映画として根本的に間違っているという印象です。要は「2001年宇宙の旅」と「未知との遭遇」のミックスなのですが、70年代ならともかく2000年においてこの古臭いネタで直球勝負をかけてくるとはかなりの根性です。この企画、本来はゴア・ヴァービンスキーが監督する予定だったのですが、途中で降板。何でも屋のヴァービンスキーにすら愛想を尽かされた企画なのですから、これは相当なものです。そして監督を引き継いだのが、なんとブライアン・デ・パルマ。デ・パルマがSFを撮るとどうなるのか誰も予想がつかず、もしかしたらそこそこのものを作ってくるのではという期待もあったのですが、フタを開けると最悪の代物に仕上がっていました。残念ながらデ・パルマにはSFを撮るセンスがなかったようで、ビジュアル的な驚きは皆無。宇宙空間の描写では「イベント・ホライゾン」からの拝借が目立ったし、火星の大地はアリゾナの砂漠にしか見えません。クライマックスでは未知へのロマンを感じさせず、目をキラキラさせるゲイリー・シニーズの気持ち悪さのみが際立っていました。本作の後、デ・パルマはハリウッドから見放され、2010年現在に至るまでヨーロッパ資本の力を借りなければ映画を撮れない状態となってしまいました。デ・パルマのキャリアを瀕死にまで追い込んだ破壊力満点の駄作なのです。
[DVD(吹替)] 1点(2010-07-07 23:53:01)(笑:1票) (良:1票)
1254.  D.O.A.
設定は良いし、少々のアラがあっても勢いで乗り切れる90分強という上映時間。それなりに楽しめる娯楽作にはなるはずなのですが、これが驚異的なまでにつまらないという奇跡を成し遂げています。主人公の命にタイムリミットを設定したにも関わらず、焦っている様子がまったくないのが最大の問題。36時間で死ぬ、それまでに身の潔白を晴らさねばならないのに、特に焦ってる様子もなく教え子メグ・ライアンといちゃいちゃしてるんですよ。夕方に妻を殺されたにも関わらず、その夜には教え子といちゃいちゃしてるんですよ。これでどうやって感情移入しろというんでしょうか。本作最大の特色は主人公のタイムリミットだったわけですが、それをまったく活かせていないのでは話になりません。また、主人公にわざわざ遅効性の毒をもった理由も明確ではなく、なぜその場で殺さなかったのかと不思議でなりません。他の謎についていい加減な部分があるならまだしも、本作の核となるタイムリミットについての設定が適当なのでは、脚本家はちょっとサボりすぎじゃないかと思います。。。 それに、妻を殺害し、自分の命も奪おうとしている犯人と相対したら怒り狂うでしょ、普通。しかしこの主人公は、犯人の言い分を「うん、うん」とおとなしく聞いてやってるんですよ。こんな主人公にどうやって感情移入しろというんでしょうか。犯人も犯人で、主人公に「お前が犯人だろ」と言われると真相を洗いざらい丁寧に説明してくれる激安野郎で、ある秘密を隠蔽するために殺人まで犯した人間とは思えないほどの口の軽さ、往生際の良さ。せっかく大学教授を主人公にしたのに、知的な謎解きをやらず緊張感のないアクションと口頭でのネタバラシを繰り返すのみではまったく面白くありません。
[地上波(字幕)] 1点(2010-06-23 08:12:55)
1255.  2010年 《ネタバレ》 
これはすごいです。誰がやっても文句の付く企画を本当に引き受けてしまったという、ピーター・ハイアムズの根性が。絶対に危ない企画とあってはスタッフも及び腰で、結果ハイアムズは製作・撮影・脚本・監督のなんと4役もやってしまっています。なぜここまで入れ込んだのでしょうか?「2001年宇宙の旅」のレビューでキューブリックは根性の据わったクリエイターだと評価しましたが、こっちはこっちですごい根性だと思います。まず間違いなく飛んでくるであろう評論家からの批判や、偉大なるキューブリック先輩の怒る顔が怖くなかったんでしょうか。作品のアプローチにしても、前作のやり方を完全に無視してやりたい放題。この方針変更はエイリアン1→2をも超えています。徹底して言葉を使わず映像で見せることにこだわり抜いた前作から一転、本作はしゃべるしゃべる。異様なまでに説明的なセリフの上にさらにナレーションまで加わり、すべてのことをご丁寧に説明してくれます。しまいにはモノリスもメッセージをくれます。しかもその内容が「人類はケンカせずに仲良くしなさいよ。土星に弟も出来たんだし」。さすがにこれには腰が砕けそうになりました。モノリスは人智を超えた存在じゃないといけないだろと。米ソのケンカにコメントしてどうすんだと。さらに驚いたのがボーマンの扱いで、前作のテーマは人類の進化であり、彼が人類のあらたな段階へ到達したことで映画は終わりました。しかし今回登場するボーマンは完全に幽霊扱い。進化した人類ではなく、デミ・ムーアにお節介を焼きたがるパトリック・スウェイジみたいになってます。スターチャイルドは一瞬しか登場せず、基本的には進化前の格好でうろうろします。地球に残した奥さんやお母さんにも会いに行ってしまいます。宇宙の誕生から現在に至る歴史をモノリスに教わり、既存の人類を超越した存在へと生まれ変わった前作の後半は一体何だったんでしょうか?HAL9000ともあっさり和解し、レオノフ号のクルーの安全を確認すると「じゃ、俺は天国に帰るわ」と言わんばかりの爽やかさで退場。他にも、前作が大事にしていた科学考証を台無しにしてしまったり(宇宙空間で音が…)、滅多にないほど無神経な映画でした。最初と最後に流れる「ツァラトゥストラはかく語りき」すら前作への冒涜に感じさせてしまうのですから。
[DVD(字幕)] 1点(2009-09-28 00:47:17)(良:1票)
1256.  日本沈没(2006)
炎に囲まれ絶対絶命の少女、草彅剛は間に合わない!ああ、もうダメなのか。その瞬間、炎の中からレスキューヘリが飛来、ロープにぶら下がった柴崎コウが危機一髪で少女を救助!…この冒頭で「この映画はダメだ」と覚悟を決めました。これは恐ろしくセンスのない人たちが作った映画だなと。本作のようなシュミレーション映画には、何でもできるスーパーマンは絶対に出てきてはいけないはず。そんな人物が出てきた途端に日本沈没の危機感が大きく失われてしまうのに、ド頭でこれをやってくるのは相当なもの。最後まで見ましたが、冒頭で感じた予感は残念ながら的中しました。それなりに見せ場があるにも関わらず、2時間をここまで退屈にさせるのは凄いことです。この映画は企画意図そのものに問題があったのではないでしょうか。CGでそれなりの映像を作れるようになったし、若い客が喜ぶデカイ企画をやろう。女性ウケは大事だから、アイドルの恋愛要素は必須で。往年の作品のリメイクなら中高年の動員も見込める。そんな足し算の論理で考えられた企画のように思います。しかし出来上がった映画は、結果的に引き算の積み重ねになっているのが面白いところ。シミュレーション映画としての完成度を追えばある程度のグロテスクな展開や描写は避けられないし(惨い場面をひとつも入れずに危機感を煽ることのできる監督は日本にはいません)、恋愛要素を描ききろうとすればアクションのテンポを奪ってしまうし、年齢層の高い客層は知的好奇心を満足させる内容でなければ退屈します。しかし方向性を決めずにすべてのターゲットを狙いにいった結果、作品の質を決定する要素をすべて切ってしまっているのです。何味にするのか考えず、とりあえず喜ばれそうな食材だけ放り込んだ料理。砂糖も塩も入れてないので物凄くマズくなってます。こういう映画はよろしくないですね。あらゆる層にアピールしてとりあえず映画館に来てもらうけど、関心があるのは入場料払うまで。映画館に来たお客さんを入場料分きっちり楽しませることの努力は特にしていないという。最近では大コケする邦画も出てきていますが、それは本作などが適当な商売した結果、観客が学習した結果だと思います。1点は本作で唯一プロの仕事をしていた特撮パートに。さすがは大量破壊描写について世界随一の伝統を持つ日本特撮界だけあって、対費用効果ではハリウッドより良い仕事してます。
[DVD(邦画)] 1点(2008-06-29 06:27:43)(良:2票)
1257.  パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
ダラダラと長いだけで本当につまらない映画でした。「1」「2」でも監督の力量不足が気になっていたのですが、それでもかっこいい音楽や豪華な映像によってある程度は誤魔化せていました。しかし、3作目ともなるといよいよ限界が来ています。脚本に書いてあることをただ撮っているだけで、何のこだわりもない演出。肝心のクラマックスも音がデカイだけでハラハラもドキドキもせず、何も良いところがありません。脚本はなかなか野心的で二転三転どころか五転も六転もする練りに練られた内容なのですが、監督の演出がこれに追い付かず映画を台無しにしています。登場人物の感情の移り変わりを丁寧に演出していないため、裏切りに次ぐ裏切りが観客にとってのサプライズになっていないのです。シリーズ化決定の時点で、この監督は降板させておくべきでした。
[映画館(字幕)] 1点(2008-06-21 02:30:37)(良:2票)
1258.  ネメシス4
主人公の女サイボーグをやってるスー・プライスさんは女性のボディビルダーか何かだと思うんですけど、筋肉だらけのとんでもない体格をしてます。顔も、女だてらにドルやシュワに負けないほどゴツゴツしてて、何か悪い薬でもやってる感じです。そんな化け物な彼女ですけど、またよく全裸になるんです。全裸で車から出て来たり、全裸で人を待ってたり(街角で)、全裸で長話をじっくり聞いてたり。全裸でなくても基本的には上着を1枚着てるだけで、パンツもブラもズボンつけずに街をウロウロしてました。シュワやスタのように80年代には裸がユニフォームだった方々も多くいますけど、その女版だと解釈すべきなんでしょうか。それにしてもパンツぐらい履かせてやれよって感じですけど。さらに乳首から必殺の針が出てくるなど、さすがサイボ-グ!な描写もあり。しかしそこまでのサービスにも関わらず、恐ろしいまでに欲情させないのはさすがプライスさん。男にはエロさを微塵も感じさせず、かと言って女から「スー・プライスさんって裸になってもいやらしくないよね」などと言われるような代物でもなし。「男子中学生でも興奮しねぇよ」なんて思って見てると、学ランみたいな服来た同僚サイボーグ(男)が彼女を助けにやってきました。出会って早々に2人は男女の行為をはじめるんですけど(サイボーグ同士で)、さすがプライスさん。彼女は1枚限りの上着を脱いですぐに全裸になるのですが、学ランサイボーグは男なのに裸にならないんですよ。裸どころか、上着を1枚脱ぐだけという学ランサイボーグ(田代まさしみたいな髪型)。こんな扱いを見るにつけ、スー・プライスさんが不憫に思えてきました。化け物みたいとは言え女性としてまったく大事にされてないわけですから。さっきからずっと裸、裸って言ってますけど、本当それだけの映画なんです。ヘボいアクション、セットを作るお金がなかったのか、基本的に同じ場所をウロウロしてるだけの狭すぎる世界観、たまに出てくるこれ見よがしな特殊メイクやCG(しかもショボい)。そのすべてを象徴するすばらしいシーンが、ヘリによる機銃掃射のくだりです。CGモロばれな弾道を小走りで逃げるスー・プライスさん。くるっと振り返ると、ピストルから放った2発でヘリを撃墜します。こんな脱力感みなぎるシーンを見るにつけ、「ピュン、あんた何年アクションやってんだ」って気分になります。
1点(2004-09-21 17:17:36)
1259.  ダンサー・イン・ザ・ダーク
勝手に不幸へと突き進んでいくバカ女。どうやって感情移入しろと言うんだ?あと、映画館でしゃべるな!
1点(2004-09-04 02:15:58)(良:1票)
1260.  Deep Love アユの物語 劇場版
頭の悪い映画。こういうのを恥ずかしげもなく作れる人間ってのはステキだと思います。
1点(2004-09-04 02:01:06)
070.55%
1171.33%
2272.12%
3564.40%
417513.74%
517713.89%
619715.46%
730924.25%
822217.43%
9685.34%
10191.49%

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