1301. ブルーサンダー
ストーリーは他愛無く、ロイ・シャイダー&マルコム・マクドウェルは流石の存在感があるものの今一つ突き抜けた感が無い。しかしながら、舞台をお膳立てした製作陣並びに撮影許可を出した当局の敬意を表する尽力のお蔭で肩の凝らないアクション作品を大いに楽しめました。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-29 15:46:09) |
1302. 白昼の決闘
バカップルに始終イライラし、決闘模様に止めを刺される。「何じゃこの脚本!」余りにもお粗末な脚本にリリアン・ギッシュ、ライオネル・バリモア、ウォルター・ヒューストンを起用した超絶罰当たり行為腹が立ってしようがない。 [DVD(字幕)] 3点(2019-07-29 01:05:16) |
1303. 赤い靴(1948)
《ネタバレ》 「第七のヴェール」「ある日どこかで」が思い浮かぶボリス・レルモントフ。彼にとってヴィクトリア・ペイジは自身理想のバレエを体現してくれるペットと言うかロボット(適切な言葉が浮かばない)であって、彼女が人間らしい愛情を持つことに憤怒する。バレエ以外愛せない男を演じるアントン・ウォルブルックは絶品でありました。「赤い靴」バレエシーンはダンサーの魅力と映画ならではの映像表現が相まって息を呑む素晴らしさ。物語そのものが「赤い靴」であった最期の「靴を脱がせて・・・」が何ともやりきれない。傑作です。 [DVD(字幕)] 9点(2019-07-28 19:49:35) |
1304. 嵐の三色旗
《ネタバレ》 原作未読。乱世の中で、私の中の永遠のヒーローである岩清水弘による「君のためなら死ねる」を体現したロナルド・コールマン(今作では髭無し)の抑えた演技の中に溢れる切なさに身悶え。祭り会場の如き熱気に包まれた処刑場に「自由・平等・博愛」が聞いて呆れるフランス革命の黒歴史を初めて知る事となりました。迫力満点の映像による見応え十二分の秀作。 [DVD(字幕)] 8点(2019-07-28 19:23:12) |
1305. 肉弾鬼中隊(1934)
《ネタバレ》 男臭いヴィクター・マクラグレンの持ち味は発揮されていたものの、血沸き肉躍るイメージの邦題に全くそぐわない淡々とし過ぎている物語に感情が高ぶらなかった。「七人の侍」(未見)が本作の影響を受けているそうで、黒澤監督が感動を受けたというのに意外な思いが。 [DVD(字幕)] 5点(2019-07-25 16:31:26) |
1306. オンネリとアンネリのおうち
ため息溢れまくりの見惚れる色彩並びに純朴なオンネリ&アンネリに胸キュンキュン(死語かな?)し通しのひと時を過ごさせてもらえました。お伽噺とシビアな現実に直面する人々の塩梅が絶妙で、彼等が癒されてゆくのと同様に、私も心洗われました。フィンランド大好き人間にとって堪らない一品でそうでない方にもお勧め出来る秀作。 [DVD(字幕)] 9点(2019-07-24 13:49:12) |
1307. マルタの鷹(1941)
原作未読、初見。念願の鑑賞でオープニングの依頼人女性にパンパンに膨らんだ期待が徐々に抜けて行き最後はペシャンコに。メアリー・アスターの没個性に尽きるかと。推理皆無で喋り倒す探偵ボギーに興醒め(特に度々見せる薄ら笑いに辟易)最後の最後に開陳してくれた探偵の矜持(よく言った!!!)に+3点と落語の落ちの如き〆の台詞に+1点。最後まで観た甲斐はあった作品。 [DVD(字幕)] 6点(2019-07-23 16:54:22) |
1308. 心中天網島
2人を見守る神に見えた黒衣の演出が印象深い。他愛のない物語で登場人物がのべつ幕なしにけたたましく泣き崩れるくどい演出にはウンザリ。ただ、墓地での岩下志麻の艶めかしさは「凄い!」と感じるもので、ご亭主である監督の元での演技は女優冥利に尽きるのだろうと思えました。 [DVD(邦画)] 6点(2019-07-21 01:29:21)(良:1票) |
1309. 三人の妻への手紙
《ネタバレ》 三人の妻の誰が亭主を寝取られるのか、興味津々だったのが段々と冷めていきました。ハッピーエンドということなのでしょうが腑に落ちません。期待が大きかった分物足りなさが募ります。洗練されたカーク・ダグラスとピカイチの存在感を示したリンダ・ダーネルに+1点ずつ。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-18 16:54:04) |
1310. アラジン(2019)
アニメ版未見。「バグダッドの盗賊」(1940年・イギリス)に多大な影響を受けていると思われる本作。ストーリーは及ばず、映像美は79年間の技術進化で流石の迫力だけど、あの時のように心底見惚れるというものではなかった。ウィル・スミスの安定感ぶりとジャスミンの心折れない歌力に+1点ずつ。 [映画館(字幕)] 7点(2019-07-17 22:01:06)(良:1票) |
1311. 大統領の堕ちた日
《ネタバレ》 JFK暗殺をモチーフにした本作、キャストは超豪華だけど、脚本及び演出は超超超超超・・・・お粗末。いきなりのどアップ三船敏郎(出番30秒程)とこのヒトはもしかしてエリザベス・テーラーなのか(鑑賞後ご本人と分かる)ご登場に1点ずつ。全米公開後数日で打ち切りと相成ったのは、テーマ云々より幼稚なたわごとが原因と思われる。 [DVD(字幕)] 2点(2019-07-17 01:08:07) |
1312. 最高のルームメイト
《ネタバレ》 両親を亡くした幼児マイケルを引き取った祖父ロッキー75歳。以後30余年に亘る二人の成長物語。毒舌家だけどここ一番の時に孫を正しく導く慈愛深い姿が沁み入ります。「ママが死んだのは熱を出した私のせいなの」ポツンと呟く娘に見失った自分を取り戻したマイケルに泣けてしようがなかったです。コロンボ役以外でも味わい深い演技を見せてくれるピーター・フォークの名優ぶりを堪能しました。瑞々しいジュリアン・ムーアも印象的。本邦未公開が信じ難い秀作。 [DVD(字幕)] 8点(2019-07-17 01:01:06) |
1313. らせん階段(1945)
《ネタバレ》 陰影深いモノクロ映像の上品な美しさに感じ入りました。犯人に気づいたドロシー・マクガイヤの表情演技が素晴らしい。彼氏不在で勝ち目が無くハラハラした中での意外な決着に感心しきり。監督がナチスの所業を意識したのか知りませんが、犯行動機のお粗末さが何とも惜しい所です。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-12 11:56:16) |
1314. ウェディング・バトル アウトな男たち
《ネタバレ》 客寄目的が客離れを招いているかのような邦題のお粗末さに失笑。 愛娘がよりにもよってこんな奴と付き合ってる父親の狼狽ぶりをブライアン・クランストンが好演。こんな奴を演ずるジェームズ・フランコの憎めないキャラに好感。弟役のグリフィン・グラックがなかなかの美少年でなかなかの芸達者で印象的。イーロン・マスク登場にビックリ。長くてダレたけれどそこそこ楽しませてもらった物語メデタシメデタシで終るのだろうと思った矢先に登場したポール・スタンレー&ジーン・シモンズに、ご本人なのだろうか! いつぞやの『オールスター爆笑ものまね紅白歌合戦!!』でのシンディ・ローパー登場シーンと同じく大興奮。+2点 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-09 01:27:25)(良:1票) |
1315. ザーレンからの脱出
《ネタバレ》 政治犯シャリフ、彼の信奉者アーメド、横領犯ヒューストン、妻殺し、極悪人、ザーレン石油会社看護師ライラが乗り合わせる救急車での国外脱出の逃走劇。砂漠に於ける飲み水不足、ガス欠、呉越同舟の内輪もめ、迫りくる追手といった冒険活劇としての要素はあるのものの、追手の顔が見えなくて緊迫感に欠ける。ユル・ブリンナーは流石の存在感だけど、ターバンのせいなのか精悍さが薄く感じられて残念。突然のベルベットボイスに「エッ?」と思ったらジェームズ・メイソンその人でキチンと座り直したのに3分ぐらいでワクワクする間も無くご退場。嬉し悲し。盛り上がりに欠けた展開で都合よくまとめられた結末に物足りなさが募る作品。 [DVD(字幕)] 6点(2019-07-06 22:18:45) |
1316. ホワイト・ドッグ
《ネタバレ》 「殺すのは簡単だが、それでは解決にならない」一念での奮闘が報われたかと胸熱になった途端の狂気の顔つきに、子供時分に大人達が口にしていた「所詮は畜生やからなぁ・・・」が浮かびました。ポール・ウィンフィールドの遣る瀬無さ極まる姿にもらい泣きしそうに。作品に格調をもたらす音楽はモリコーネ流石の仕事ぶり。孫を連れた見た目温厚な好々爺のレイシストが、幼犬時から黒人使用人に命じて虐待させて黒人への憎悪を植え付け黒人殺人犬に仕立て上げる。洗脳のおぞましさは犬のみならず人間にも当てはまるホラーの枠を超えた考えさせられる秀作です。本作はNAACPの猛抗議によってパラマウントが公開に尻込みして上映禁止となり、サミュエル・フラーがフランスに移住したといういわくつきの作品でもあります。 [DVD(字幕)] 8点(2019-06-29 23:38:23) |
1317. if もしも....
規律を強いるだけで人間味皆無の教育者・管理者。自堕落に反発するだけの生徒達。姿勢を崩したら即寝てしまいそうなので、必死で鑑賞(返却日の兼ね合いで)ラストシーンに「あ~、そういう事がしたかったんや、さぞかし気持ちエエんやろうね」ドリフターズの「もしもこんな学校があったら」だったら楽しめるのだろうけど、お寒いオハナシに白けただけの作品。 [DVD(字幕)] 2点(2019-06-24 16:08:02) |
1318. 泥棒貴族
《ネタバレ》 掘り出し物の傑作。脚本、キャスティング、音楽、舞台セット、全てが絶妙の小粋なクライムコメディ。最後の最後まで騙されてしまったのが心地良く余韻に浸ります。本作のMVPと言えるハーバート・ロムが絶品でありました。余談ながら、本作のリメイクがモネゲームと知り心底仰天。傑作を超絶愚作に貶めた罪深さにあの時の煮えくり返る思いが甦ります。 [DVD(字幕)] 8点(2019-06-24 00:16:18)(良:1票) |
1319. 無謀な瞬間
《ネタバレ》 ジェームズ・メイソン スクリーン初体験。登場した時に手を振っちゃいました(恥ずかし) 強請屋というのに、期待に血圧急上昇。 女性映画の巨匠作品ならではの主役に見えたジョーン・ベネットの堂々とした振舞に圧倒され恋心を抱き守り抜いて死んでゆく。 灰汁の少なさが物足りなくてクールダウン。 どのシーンが無謀な瞬間だったのか、いくつか浮かんだものの釈然としない。 ま、それでも、お姿を拝めてベルベットボイスを堪能できたのだから満足であります。 [映画館(字幕)] 7点(2019-06-22 14:25:00) |
1320. 暁に祈れ
《ネタバレ》 タイに流れ着いた薬物常習イギリス人ボクサーが収監された刑務所内で自分を取り戻しムエタイに励む。ビリー・ムーアの自伝を元に製作された本作は、刑務所は本物、エキストラ囚人は本物の元受刑者で全身ビッシリ刺青も本物といった具合のリアル志向。陰謀や裏切り要素は皆無でのべつ幕なしの喧嘩三昧は猿山のサルそのもので、ビリーが味わう「地獄」は施設の劣悪さしか感じられない。勝利は予想通りで盛り上がらないものの、その後の展開は意外なもので、将来の自分を見据えているかのようなラストの演出がなかなか感慨深い。 見た事あると思ったのがタイ初の金メダリスト ソムラック・カムシンで懐かしさに+1点 [DVD(字幕)] 6点(2019-06-22 01:35:13) |