1321. ゾンビ・ガール
《ネタバレ》 本当に好きな相手がゾンビに・・・ではなく、別れようとしていたサイコ女がゾンビになるわけですから、ただただはた迷惑なだけ。 そこには『好きな人を助けてあげられない苦悩』とか『それでも好きでい続けられるか』なんてものは一切描かれません。そもそもゾンビになっていなくても、この女性と別れ話になったら血の雨が降りそうです。むしろゾンビになっちゃったことで、別れることへの大義名分を与えてしまった気さえします。 オリヴィアがとても魅力的。イヴリンも一方的ではあるが一途。いっそ普通の三角関係ラブコメにしちゃったほうが面白かったんじゃないだろうか。 こーゆー人の感情が残ったゾンビドラマって今まで結構見てきたけど、本作はそーゆー設定の必要性が最も希薄な気がします。 オリヴィアがとっても良い娘だったので面白かったけど、彼女がいなければとても見ていられません。少なくともゾンビものとしては楽しめない作品です。ラブコメとしてもホラーとしても中途半端です。 [DVD(字幕)] 6点(2020-09-08 03:30:28)(良:1票) |
1322. Happy! School Days!
《ネタバレ》 それぞれ30分の2つのエピソードを楽しむ短編作品。 濱田岳が出演している『卒業までにしたい3つのこと』が面白い。 『卒業まで付き合おうよ。』『あの、誰ですか。』でつかみはばっちり。 『カップルってこういうもんでしょ。』のノリに終始付き合わされるシンジ(濱田岳)がいい味出しています。 ラストの卒業式直前で、『僕達の関係もこれで終わりなの。』と尋ねるシンジ。そのときのリコ(南沢奈央)の今までに無い真剣な表情が好き。形式から始まった恋人の真似事も、いつしか本当の関係に変わりつつある、そんなことを示唆する瞬間。『とりあえず春休みまで延長しようか。』が最高に良い。きっと2人はこれからも延長を続けていくのだろうと幸せな余韻を残します。 2つめのエピソード『Hello Goodbye』は悪くはないけど、面白みに欠けます。それに、濱田岳に比べると、賀来賢人の演技がいまいちです。こちらを先に見ていたらまた評価は変わったかもしれません。 また、こちらに出演している足立梨花が、個人的にはヒロインの南沢奈央よりかわいく見えてしまったのもいけなかったかもしれないです。これは私の個人的好みによるものですが。 リコが友達とのカラオケの約束をすっぽかして、ワタル(賀来賢人)と学校でいつまでもだらだらとしているのが好きじゃないので、後半は全然気持ちが入っていきませんでした。 好きな演出は2ショット。このシーンが2回あるのですが、笑っているのはいつも相手を好きなほうだけってのがわかりやすくて面白い。こーゆー言葉じゃなく映像で、現在の恋愛感情のベクトルを表す演出ってのは、映像作品ならではですね。 [DVD(邦画)] 6点(2020-09-07 14:56:45) |
1323. ザ・ウォーカー
《ネタバレ》 信仰心がないのでストーリーにはまるでひきこまれず。 『世界の終末』はいろんな映画で見てきたので、その世界観にもひきこまれず。 とゆーか、個人的に『世界の終末』ってのが好きじゃないんだな。でも『北斗の拳』(もちろんマンガのほう)くらいアクションエンターテイメントに徹してくれたら、ヒーロー映画として楽しめます。 ですのでこの作品で良かったのはアクションくらいかなー。もはやヒーロー並の圧倒的戦闘力でスッパスッパと悪党共の首をはねていくのは爽快。 ただ終盤は防戦一方で盛り上がりはするがカタルシスは皆無。 全体通してエンターテイメントにしたいのか、布教活動をしたいのか、よくわからん映画であります。 テイストとしては好みのタイプではありません。ですがストーリーはつまらないものの要所要所のアクションは楽しめたので、そのプロセスを楽しむ映画と言えそうです。 個人的にはラストのバーでの暴徒騒ぎ、クローディアの離反、カーネギーの高熱が凄く好き。今まで築いた文明や社会や秩序が崩壊していく瞬間ってのが昔から好きなので、このシーンが一番好きかもしれないです。 疑問点はいくつかあるのですが、やたら爪をチェックし、『やつらとは違う』というセリフが出てくるので、てっきりクリーチャーかなんか出てくるのかと思っていたのですが、何も出てきやしませんでした。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-09-06 20:03:08) |
1324. ザ・フィースト
《ネタバレ》 やたらアップが多く画面が見づらい。更にはやたらぐらぐら揺れる画面が見づらさに拍車をかける。 1人逃げた女がそのまま放置っていう展開が気に入らない。 アウトローVSゾンビやモンスターっていう、『毒を以って毒を制す』みたいな話は好きなんですが、この人たちはアウトローというよりダメ人間ばかり。性格ブスだし、とりたててビジュアルに魅力があるわけでもないし、この人たちがどーなろうが知ったこっちゃ無いってのが本音。だからあまりハラハラもしないです。 じゃあ『一矢報いる』的な逆襲のカタルシスがあるかっていうと、そーゆーのもほとんどない。 でもシチュエーションは好きです。顔見知りの人たちが集まる酒場に、突如としてモンスターが襲ってくる。籠城・応戦・脱出。これまで数多くの作品が踏襲してきたB級ホラーの定石であり、王道。1970年~1990年代のモンスター系ホラーが好きだった人ならきっと楽しめるのではないでしょうか。 完成度の高い作品や、常に映画に新しい風を求める人には至極退屈でくだらない映画になっちゃうんでしょーけどね。 [DVD(字幕)] 6点(2020-09-05 13:14:46) |
1325. アラサー女子の恋愛事情
《ネタバレ》 キーラ・ナイトレイもクロエ・グレース・モレッツも好きなので、二人がメインでストーリーが進んでいくだけである程度の満足感はあります。 映画としてはどーかな。まず主人公のメーガンが好きじゃないな。彼氏が良い人なだけに、ラストのあまりに身勝手な結論には怒りさえ覚えます。 おそらくテーマは少女から大人へと成長していくなかでの変化なのでしょう。 周りが大人になり、社会の一員となっていくなか、大人になれない自分との価値観のズレ。これはまさに今私が経験していること。ただ私の場合は逆で、友人が大学の頃からまったく精神的に成長していないのです。そーゆー人間は『自分』ではなく『周り』に問題があるとほざくわけです。まさにこの作品のメーガンと同じ。まあ、メーガンはまだましなほうで、私の友人は最悪なのですが・・・。 ラブストーリーとしてもいまいち。だってメーガン、ただの浮気じゃん。今の彼氏と結婚したら、昔のしがらみと永遠に離れられないから違う男に走っただけじゃんか。メーガンがフリーの身であれば、まだ素直に応援も共感もできただろうと思います。 ストーリーは起伏が少なく、笑いどころもなく、恋愛ドラマ特有のドキドキ感や多幸感もありません。かと言って深みがある音なのドラマってわけでもない。もう役者の魅力のみで成り立っています。 最語に、邦題からバリバリのコメディ連想しちゃって、このタイトルは最悪だと思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2020-09-04 01:47:26)(良:1票) |
1326. ノウイング
《ネタバレ》 中盤くらいまでは凄く面白かったのに、後半になって話しがどんどん変な方向に。 『予言の数字』を使って、人を助けたり、人類滅亡を阻止したり、そーゆーオーソドックスな展開が好き。なすすべもなくそれを目の当たりにするだけってのは最初の1回で良い。夢も希望もない終わり方にがっかりです。まさかの宇宙人オチにもがっかりです。とても魅力的なミステリー仕立てのディザスタームービーになっていただけに、期待が膨らみすぎちゃいました。 ラストのアダムとイブを連想させる終わりかたは宗教色を感じさせて肌に合いません。 ダイアナという良き協力者であり関係者がやっと現れたと思ったら、割とヒステリー気味な人で事故死するし。なんとなく妻を亡くしたニコラス・ケイジと最後はくっついてめでたしめでたしになるのかと、勝手に妄想していたのでここもがっかり。 飛行機墜落。列車事故。どちらも他の映画ではお目にかかったことがないくらい攻めている映像だと思います。ちょっと不謹慎すぎやしないかというくらい犠牲者の様子を映し出しています。この映像だけでも一見の価値はあるかもしれません。 ですが後半のぶっとんだストーリー展開に、救いの無い結末。しかも現実感がなくなっちゃうので、面白みさえ感じません。正直映画としてはいまいちと言わざるをえない。前半から中盤にかけての衝撃的な事故映像とミステリアスなストーリー、そのプロセスを楽しむ映画です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-08-31 11:00:03)(良:1票) |
1327. 恋人まで1%
《ネタバレ》 『遊び人』ではなく『遊び人を気取りたい20代』という感じ。 金もあれば元気もある。学生ではないから社会的な縛りもない。将来のことを漫然と考えつつ、でもまだまだ遊んでいたい誰しもが経験のあるお年頃。 真っ先に所帯をもった医者の友人は奥さんが浮気。とても幸せそうには見えない。そんな友人がいれば、結婚どころか真剣な付き合いさえまだいいか、と考えちゃうバカ二人。そんな惰性で生きる若者2人が、運命の人と出会っちゃったら、さあどうする?みたいな、ストーリー。 テイストとしては嫌いではありません。 面白いのは唯一真面目に、一途に奥さんを愛していた若き医師は、奥さんではない別の女性と次の一歩を踏み出してみようと決意すること。ある意味、他の二人とはまた違うカタチの希望を見出すわけです。 ベクトルは違っても、3人がそれぞれ人との付き合いを通し、人間的に成長していく様子が微笑ましい。 ただ映画としては盛り上がりに欠けるし、少々共感しづらい部分もあります。 コメディとしては笑いどころが下ネタオンリーではあまりに稚拙。 ヒロインがイモージェン・プーツなので、それなりに魅力ある作品に仕上がっているだけという気もします。 悪くはないですが、今一歩です。 [DVD(字幕)] 6点(2020-08-19 13:08:33) |
1328. シュレック3
《ネタバレ》 『1』『2』のほうが面白かったとは思いますが、これはこれでなかなか手堅い面白さ。大分酷評されているようですが、悪くはないと思います。 少なくともいままでのなじみのあるキャラクターたちがみんな出てくるわけで、このシリーズが好きな人なら楽しめる内容でしょう。新キャラも良いですが、今までのキャラクター達が中心になって活躍するのって、やっぱ良い。いつものシュレックを楽しめます。これからも愛着のあるキャラに頑張ってほしいものです。そういった意味では今作は及第点。 ストーリーは、いろんな物語の悪者たちが結託。シュレックが留守の間に王国に攻め入るという、いつもに比べると過激な展開。前作までは怪物のわりに大人しめだったシュレック。今作では遂に怒りとともにその怪物パワーの封印を解くのか?と、わけのわからん子供じみた期待をしちゃう私。いつもと違う感じの、アクションテイストが見られるのかとワクワクしちゃったのです。 結果はいつも通り。いや、いつもに増して超平和的ぬるま湯解決。いやいや、あんなおこちゃまに説得されて戦うのをやめちゃう悪者ってどうよ。もちろんそれがシュレックシリーズの持ち味と言われればそれまでなんだけどさ。なんかへーんな期待をしちゃったぶん、こんなオチに少なからずがっかり。 ただ確かにそれまでのプロセスは面白かったので、私はこのシリーズと相性は良いようです。 [ブルーレイ(吹替)] 6点(2020-08-17 00:12:12) |
1329. あと1センチの恋
《ネタバレ》 いや、面白いんだけどさ。確かに面白いのだけれども。なんか気に入らないんだよね。主演の二人が。 アレックスはやたらフラフラしていて、近づいてくる人とはみんな付き合っちゃう。でもどっかロージーのことがいつも気になっていて。・・・それって付き合う相手に対してかなり失礼、というか普通にひどくないですか? 例えばベサニー。ぱっと見は派手なんですが、実は浮気もしていないし、ちゃんとアレックスだけと付き合っています。それプラス、ルックスの良さを考えればすごく良い彼女と言えます。だからアレックスは結果としてベサニーには結構ひどいことやっちゃってます。 ロージーはロージーで、好きでもない男の子供を身篭って出産。しかもアレックスには秘密。なのに、アレックスが交際相手との間に子供ができたと知るやいなやぶちぎれる。いやいや、自分勝手すぎませんか。 ロージーとアレックスは美男美女。それも『誠実そうに見える美男美女』。つまり、二人の内面や人間性ではなく、その誠実そうなルックスで、無理矢理二人の生き方に正当性があるように見せています。 実際、私も『お前らなー』って思いつつも、応援しちゃっている。 いかんいかん。目を覚ませ。みんな騙されるな。悪いやつらやで、こいつら。 [DVD(字幕)] 6点(2020-07-09 02:59:00)(笑:1票) |
1330. サロゲート
《ネタバレ》 言いたいことは山ほどあるけど、とりあえず車はいらないでしょう。 サロゲートの脚力、跳躍力。更には疲れを知らないときたもんだ。だったら職場まで全力疾走させれば良い。みんなサロゲート持っているんだったら、まず車社会でなくなってないとおかしい。 それに仕事はともかく、娯楽やプライベートまでサロゲート使うかな。それって人間心理に反してないですか?きつい仕事や危険なことはサロゲートを使うでしょう。ですが楽しいことは基本自分でやりたいはず。もちろん容姿に自信がなくてサロゲートを使う人はいるかもしれんけど、少数派のはずです。 で、『世界人口の98パーセントがサロゲートを使用』フムフム。まあ、いいでしょう。 『犯罪は激減。人種差別はなくなりました。人類が抱えてきた難問は短期間で解決しました。』ほほう。そりゃすごいね。それでそれで? 『戦争だー。どっかーん。サロゲートが闘うからゲームと変わんねーぜー。』っておい。人類最大の難問である戦争がなくなっとらんじゃないか。それともアメリカにとって戦争は人類が抱える難問とはとらえていない?そりゃ恐ろしい国だぜ・・。 まあ、なんか文句ばかり書きましたが、それなりに面白い作品ではあります。 世界観だけにおんぶにだっこではなく、しっかりストーリーが考えられているところは好印象。まあそれが面白さにつながっているかどうかはまた別の話ですが。 魅力のある登場人物が一人でもいれば違ったかも。ひまつぶしにはなりますが、人にオススメするにはあと一歩って感じです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-07-03 00:10:14)(良:1票) |
1331. ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない
《ネタバレ》 ブラック会社勤務経験者です。 今現在働いているところも、周囲から言わせればなかなかのブラックらしいのですが、それまでのとこに比べれば数段マシなので天国のように感じています。 まずブラックなところは、働いている人間にブラックと気付かせないからブラックなんですよね。ブラックだと気付けば手のうちようもあるし、自分の責任だとは思わないから問題ないんです。ブラックな会社は、まず『会社の責任』ではなく『本人に問題がある』と思わせます。これ大事。 そして、藤田さんみたいな人が一人もいないからブラックなんです。藤田さんみたいな人が一人でもいれば孤独ではなくなります。孤独か孤独でないか。この意味はもの凄く大きい。 確かにリーダー、井出、経理。この辺りは人間的に問題はあるかもしれません。ですがぬるい。自分達が手をぬき、新人に仕事を押し付け、それでいて悪いのは新人のほうだと洗脳する。こーゆー人間がわんさかいるのがブラック。品川リーダーはうるさいだけで怖くないし、井出は論外。領収書を握りつぶす経理だけがやっかいかもしれないですね。 映画用にデフォルメされたキャラではあるんでしょうけど、そもそもここまであからさまに仕事を押し付け、暴言を吐けば、タダではすまないのは加害者側です。コメディとはいえ、現実感に欠け過ぎると、やはり虚構の話なんだと白けてしまいます。 で、結局この映画は『ブラック会社で働くとこーなる!』みたいな警告をするつもりはないのでしょう。 入り口はそうだったのかもしんないけど、出口は真逆。 『働くってことは、生きるってことはこーゆーことなんだ。甘ったれるな。』ってことになっています。 職場の人間と力を合わせて苦難を乗り切り、一大プロジェクトを成功させる。そこに描かれるのは主人公の成長。立派な社会人となった主人公は笑顔で尊敬する先輩を送り出す。 ぱっと見はブラック。ですが実際は『こーゆー会社が人を成長させ日本社会を支えている』という至極肯定的な内容になっています。それで良いと思います。 本当のブラック会社を見せてやりたい。こんなもんじゃないから。 [DVD(邦画)] 6点(2020-06-30 11:05:06)(良:2票) |
1332. ネイバーズ(2014)
《ネタバレ》 赤ちゃんは問答無用でかわいい。でも出てくる人たちは変な人たちばかりなので誰を応援していいものやら。 騒ぎたい若者達。静かにしてほしい子育て夫婦。この両者のご近所バトル。シンプルな構図でわかりやすいプロット。でも多彩な演出で飽きさせない。お互いの嫌がらせや妨害工作があの手この手で行われ、飽きることはありません。 ドタバタコメディの基本を忠実におさえた手堅い良作。続編が作られるのもわかる気がします。 ただねえ、エアバッグのイタズラを赤ちゃんがいる家に仕掛けるのはドン引きです。それはやっちゃだめでしょう。命に関わります。あくまで『若者』VS『夫婦』の構図に限定しないと。そこは守らないと笑えなくなっちゃいますよ。 馬鹿な若者たちが、一生懸命働く社会人、子育て世帯に迷惑をかけるのは許せません。でもね、この夫婦がいまいち応援したくなるような人物に描かれていないのが問題。もっとくそ真面目な夫婦のほうが、過激な妨害工作とのギャップも生まれてより面白かったと思うんですけどね。例えばマックが凄く仕事も頑張るし子育ても手伝うような立派な社会人であれば、もっと感情移入できた気がします。 前半は若者たちが一枚上手でフラストレーションがたまります。それに対し夫婦も反撃を試みますが、その成果がちょっと弱い。若者達のクラブをあと1ストライクで退学という保護観察状態まで追い込みますが、それも結果論ですからね。ですからたまったフラストレーションを払拭するほどのカタルシスが得られないわけです。 まあでも一番はやはりエアバッグ。ちょっと人として許せなかったので、最後まで飽きはしませんでしたがはまることもありませんでした。 [DVD(字幕)] 6点(2020-06-28 15:30:17)(良:1票) |
1333. シャーロック・ホームズ(2009)
《ネタバレ》 ちょっとなめてました。わかりにくいのか、小難しいのか、状況把握と人物把握に手間取りました。ですので、最初のうちはあまり楽しめず。本当に人物把握するだけでも大変。私の知力の問題? ロバート・ダウニー・Jrとレイチェル・マクアダムスが好きなので、この二人がルパンと不二子みたいな関係で楽しませてくれるのは良かった。もちろんワトソン君も良い。イメージとは違いましたが。イケメンだし、なんか強いし、ホームズに強く出るし。まあホームズはホームズで途中からどっかの社長にしか見えませんでしたが。 シャーロック・ホームズが『相手の動きを何手も先まで読んで、その読み通りの超人的アクションで相手を制圧』なるほど、頭脳とアクションの融合。今回はそーゆーノリでいくわけですね。 と思ったら、途中からそーゆーノリが減っちゃって、アクションでは防戦一方。どーにもホームズの強さが一定に保たれていなくて、なんかもやもやします。 で、説明不足なのか私の理解力が足りないのかわかりませんが、途中途中で、ホームズ達が何を目的に動いているのかわからなくなるときがあります。状況把握しきれなかったことが、この映画にのめりこめなかった一因か。 なので、個人的には最後の種明かしは助かりました。ホームズが1つ1つ丁寧に説明してくれるんです。少しすっきり。だけどその種明かし、爽快な驚きにまでは結びついていないのがもう一歩って感じです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-27 11:55:23)(良:1票) |
1334. 消されたヘッドライン
《ネタバレ》 まずはラッセル・クロウの思い切ったイメチェンに最初こそ戸惑います。しばらくすると慣れますが・・・・ そしてレイチェル・マクアダムス。大好きです。かわいいだけでなく、芯の強さを感じさせる演技が好き。良い女優さんになったものです。最初の頃こそ、ラブコメによく出ていた印象がありますが、この頃になるとサスペンス系にもちらほら。『パニック・フライト』とか。サスペンス系に起用されるのもちょっとわかる気がします。 で、この作品、面白いのですが、ついていくのはまあまあ大変。ポイントコープ社、スパイとしてソニアをスティーヴンのもとに送り込む。手引きしたのはファーガス議員。で、ソニアとスティーヴンは不倫関係。それはポイントコープ社としても想定していなかったかもしんないけど、チャーンス。邪魔なやつをつぶせるぜー。いやいや、そうはさせまいと、スティーヴンに恩がありポイントコープ社に怒っているビンガムが、まずは証拠隠滅に黒人少年を殺害。目撃者のピザ屋も殺害。ついでに元凶となったソニアも殺害。とにかく邪魔な人間は殺しまくる暴走ぶり。おそらくだけど、スティーブンにはビンガムのこの行動は予定外だったのではないかな。焦るスティーブン。失脚どころの話ではない。ブタ箱行きになってしまう。そこで一発逆転の策を思いつく。『全部ポイントコープのせいにしちゃえばいいんじゃね?自分が疑われることもなくなるし、ポイントコープ社もつぶせるし、一石二鳥じゃんか。そのためには・・・そうだ、マスコミを利用しよう。ちょうどアイツが新聞記者やってんじゃん。アイツに全部ポイントコープの仕業でしたって書かせて一件落着っしょ。』とまあ多分こーゆーことなんでしょうけど、あまりに浅はかすぎやしませんか。 真相がわかってもスッキリとはしない映画でした。 それ以前に、『いや、本当に理解できているのか、自分?』という一抹の不安を感じます。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-22 02:49:56)(良:1票) |
1335. キャプテン・マーベル
《ネタバレ》 誰にでも変身できるスクラル人。その能力を駆使した地球での攻防。これが個人的には一番面白かった。 また、地球に降り立った後の、キャロルとニック・フューリーとのちょっとずれたコミュニケーションが面白い。二人の出会いのシーンなんか完璧。アクションとコメディとの融合がばっちりきまっています。 その一方で、シリアスパートは面白みに欠けます。『正義の味方』と『侵略者』、それが実は逆だった。その真相がサプライズにつながっていないのは問題かもしれません。『侵略者と思っていたスクラル人たちは実は難民だった』それをもう少し言葉での説明ではなく、劇的な演出で見せてくれていたら、感動やカタルシスを生み出したのかもしれません。 『主人公が圧倒的に強い』というシチュエーションは結構好き。圧倒的なパワーで蹴散らしてくれるだけでテンションが上がります。で、まあ本来はそのはずなんですが、今作の覚醒キャロルにはなぜかそこまで魅力を感じず。なぜでしょう。あまりにも唐突すぎたためかもしれません。それに、キャロルが覚醒するのも結局自分の気持ち次第っていうのがなんかね。 あとはスケールの小ささかな。舞台が地球にはなるものの、地球との関連性は低く、プライベートなストーリーに終始。なんかスケールちっちゃくないですか?やはり気持ちが高揚する瞬間ってのは、ヒーローが人々を助ける瞬間や、人々のために闘う瞬間だと思うのです。この作品にはそれが足りなかったように思えます。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-21 19:13:32)(良:1票) |
1336. マイ・ファニー・レディ
《ネタバレ》 イザベラのサクセスストーリーとして見れば、間違いなくこれは『アリ』なんですけど、アーノルドの立場でみると、なんとも言い難い結末。 アーノルドの奥さんデルタ。最初は良い奥さんであり、良き仕事のパートナーだと思っていたのですが、そんな彼女の印象は一変。旦那の浮気は許さんが、自分はセスのところへ行っちゃう無節操ぶり。旦那が他の女性と関係を持つのはだめだけど、自分は良いってか。しかも、コールガールを呼んでいたセスにまでキレるのは意味がわかりません。昔セスを振って今の旦那とくっついたんでしょ?セスが誰と何をしようが、あんたからとやかく言われる筋合いはないよ。 これだったらアーノルドのほうがまだまし。確かに彼は家族がいる身で、風俗を利用した。それは決して褒められるべきではないでしょう。ですがそれ以外に非があるだろうか。彼と出会った女性達は、みな彼からの『言葉』と『出資』で成功し、それを感謝しています。しかもその成功に対する見返りすら彼は求めません。 私は、この映画で一番まともだったのはアーノルドとジョシュだったのではないかとさえ思えるのです。 その二人が一番割を食っている。そのオチのつけ方がどーにも気に入りません。 デルタだけではなく、カウンセラーの女も正直嫌いです。自分本位。自分勝手。二人に共通するのは『人の話を全く聞かない。』このカウンセラーとセスが結ばれてうまくいっているってのは笑い話なのですか?これがコメディなんですか?自分にはさっぱり笑えない理不尽さだったのですけど。私はこのカウンセラーにも、判事と同じくらい不幸になってほしかった。 プロセスは結構楽しめたのに、全体的にこんな結末で残念です。 [DVD(字幕)] 6点(2020-06-07 03:57:10) |
1337. ウルヴァリン:SAMURAI
《ネタバレ》 これだけがっつり日本が舞台なのに、製作に日本が全然からんでいないっていうのが不思議な感じです。そうできない業界やお役所や法律の問題でもあるのでしょうか。日本を舞台にした映画製作のハードルが高い結果、間違えた日本の描写しか出来ない現状であれば、日本側にも責任の一端はあるのでしょう。 それでもねぇ、日本の役者さんをもっと起用することはできると思うのですが。日本人じゃない人に日本人役をさせる意味がいまだにわかりません。しかもこのグローバルなご時世に。ウィル・ユン・リー演じる原田はとりあえず黙っててください。あなたが口を開くたび気が散ります。 とびはねる剣道。法事に襲撃するヤクザ。まあ、日本のことを知らないとこうなりますよね。かと思えば、ごはんにさした箸は注意するし。『ワタシ、ニホンノ、コーユーブンカシッテマスヨー』って自慢されているみたいです。 シリーズ中最もミュータントが少ないのが物足りないです。こりゃあ評価が低いのもうなずけます。スピン・オフ作品とはいえ、出てくるミュータントがヴァイパーだけじゃあ食い足りなくて当然です。 この作品は『X-MEN』を見せたいわけではないのかも。『ヤクザ』『サムライ』『ニンジャ』『カタナ』と、事前にアメリカ人が見たいものをアンケートにとって、それを順に並べてみました。って感じです。だとしたら『ゲイシャ』もいれなきゃ。ウルヴァリンハマルデムサシボウベンケイミタイダタヨ。時代はどんどん変わるのに、外国とりわけアメリカが日本に求めるイメージって全然変わんないですね。 『新幹線アクション』は面白かったです。そっから先は失速する一方。なにしろウルヴァリン弱い弱い。私がゲーセンで操作していたウルヴァリンは鬼のように強かったんですけどねぇ。 終盤に近づくにつれてアクション面では見所がどんどんなくなって、じゃあストーリーが面白いかっていうとある意味面白いけどそれはファニー的な面白さでありまして。でもなんか怖いものみたさで最後までだらだら見れちゃう感じの作品です。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-06-06 09:02:48) |
1338. ラッシュ/プライドと友情
《ネタバレ》 そもそもF1に興味ないのに観てしまった自分が悪い。ということを踏まえての感想。 まず興味がないにも関わらず、最後まで見れちゃったので、良い映画なんだろーなと思います。 ただしルールとか、当時のこととか、全然知らないまま見ていますので、本当の意味で楽しめていたのか自信がありません。序盤は正直ちょっと退屈だったし。 主にニキ・ラウダとジェームズ・ハントの二人の人生に焦点を絞ってくれたのはわかりやすかったです。二人の伝記もの、人生ドラマとして親しみやすい構成になっています。また、音楽の使い方、それに伴う演出や盛り上げ方がかなり上手。実際ニキ・ラウダが自分がセットアップしたマシンのタイムを計らせるときにかかる音楽は自然と気分がアガっちゃいます。乗せられてんなーと思います。 実話ものなので仕方がありませんが、悪人はほとんど出てきません。ですので、伝記ものとしての枠を超えるものではありません。また、ファンにとっては変なアレンジはして欲しくないというのが本音でしょう。 ですが変なアレンジをせずとも、実際に起きた出来事がまず凄すぎます。クラッシュして大火傷。そこから奇跡のカムバック。焼けた肺から膿を吸引する描写の凄まじさ。事実を映像化するだけでも凄い映画になっちゃうわけです。 ラウダが終盤の雨天レースで、視界がほとんどきかない中、奥さんの顔を思い出し、レースを途中棄権したのがぐっときます。 ラウダは言います。『死亡率が20%を超えるのは嫌だ』。 私は思います。死亡率20%でも全然嫌なんですけど。F1レーサーはどっか感覚が麻痺しちゃっているんでしょうね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-05-30 09:15:32) |
1339. パーフェクト・ゲッタウェイ
《ネタバレ》 不穏な空気。得体の知れない緊張感。それだけで1時間以上ひっぱるのだからたいしたものです。何か起りそうで何も起きないので、40分過ぎたあたりから多少退屈はし始めたのですが。 出会うカップルが怪しいのばかり。 予備知識なしで見たものですから、まずは『お?ヒッチャー系か?』と思います。 その後、もう一組怪しいカップル登場。ぱっと見は好印象。だけどこーゆーやつが怪しいんだよねーってことで、『こっちが真打か!』と確信します。 ですが物語は意外な方向へ。意外というか、反則というか。これをミスリードと言っていいのでしょうか。 これは結構賛否あるみたいでして、実は『会話の内容は成立している』という情報を耳にし、再チャレンジ。いやいや、もう一回見てみましたが、やっぱ二人きりの会話の内容おかしいですって。 ですがその謎を解き明かす人物が。通りすがりの医療従事者。彼は言った。『彼女の瞳孔は正常だけど、お前の瞳孔が開いているのはなぜだ。』 なるほど、クリフの頭の中はお花畑でいっぱいだったわけですね。クリフっていうか、ロッキーね。薬物の乱用で人格が分裂しちゃったって可能性もありますね。 だとしたら何でもアリになっちゃうじゃねーかよ。 とは言え、見ている間は結構面白かったです。 [DVD(字幕)] 6点(2020-05-27 13:51:21)(良:1票) |
1340. 42~世界を変えた男~
《ネタバレ》 実話を元にした映画っていうのは、事実を捻じ曲げることができません。 ですので、映画として、どうアレンジし、味付けしていくのかが大切だと思います。 そういった意味ではこの作品、やや薄味すぎるのではないかなと。 ジャッキー・ロビンソンという偉大なメジャーリーガーの伝記としては価値ある作品。 ただ映画の内容は、史上初の黒人メジャーリーガが成功していった事実を淡々と述べただけのものに収まっています。 劇中の障害は差別のみ。描かれる差別は『トイレ』『シャワー』『宿泊拒否』『飛行機』といったオーソドックスなもので、そのひとつひとつが表面的な描写のみです。あとはひたすら『ヤジ』ですね。 ロビンソンを強く差別していたチームメイトはトレード。リッキー会長という最も強力な権力者は味方だし、チームメイトも一部を除いて良い人ばかり。野球だって順調に活躍し、挫折なんてしません。 いや、サクセスストーリーは好きなんですよ。ですがさすがにここまで山場がないと、カタルシスを感じることもないわけです。 かといって事実にない事件を起こすわけにもいかないでしょうし。好きなジャンルではあるんですが、実話ものの限界を感じます。 音楽はすごく良かったです。 『全選手が42のユニフォームを着る日』や『42は全球団において永久欠番』のエピソードは感動しました。それを知ることができただけでも、この映画を見た価値があります。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-05-25 02:37:47)(良:1票) |