121. チャイルド・プレイ(1988)
人形が襲うというアイデアは面白い。思えば、人間をコピーしたような人形は元々不気味なものである。しかし、他の方々が指摘されているようにあれだけ動き回るとなると、せっかくの人形特有の不気味さが失われてしまい、むしろ滑稽に見えてくる。監督の狙いではないだろうが、大人の愚かさを描いたブラックコメディとして評価したい。観賞後、「ハ~イ、アイム・チャッキー!」という声だけがぐるぐると頭の中を巡っていた。 6点(2003-12-07 20:36:45) |
122. チャーリーズ・エンジェル(2000)
辻褄など気にせず、ひたすら派手に突き進むマックGの演出は心地よい。しかし、キャストが俺の好みではないのがマイナス要因。『チャリエン』に正当派美女がいないというのはいかがなものか? 唯一好きなのはマーレーだが、彼を観るのに本作を選ぶ必要もなく、続編はパス・・・えっ、喧嘩してマーレーは出ていない?! 女の子たちの肩を持って、有能な男に去られていくなんて・・・監督、キャバクラの店長ですか、あなたは! 5点(2003-12-07 20:23:26) |
123. 父の祈りを
『マイ・レフト・フット』に続くジム・シェリダンとダニエル・デイ・ルイスのコンビ作。いくらでもヒートアップした演出が 可能だった『マイ~』でも、抑制を効かせた演出でドラマを静かに盛り上げたシェリダンが本作でも、熱くなりすぎず丁寧に父子のドラマを紡いでいく。役者陣もみな素晴らしく、母子家庭に育った俺には、P・ポスルスウェイト演じる父親の存在がうらやましく、涙を流してしまった。 10点(2003-12-07 20:09:48) |
124. ダンテズ・ピーク
パニック大作としての見応えは充分備えている。しかし、プロットのいい加減さが主たる要因だろうが、P・ブロスナンが軽妙すぎるのが気になる。何も考えずに身を任せられる、思考力の低下した深夜に観ることを前提に友人にすすめられる映画。ちなみに劇場で本作を観て、火山パニックものはもういいやと『ボルケーノ』はいまだ未見。 5点(2003-12-07 18:12:16) |
125. ダンス・ウィズ・ウルブズ
《ネタバレ》 実際には盟友K・レイノルズが大部分を演出したとの噂も流れたが、真偽のほどはともかく的確な演出・編集で4時間にも及ぶ長尺を飽きさせることなく観せきる手腕は立派。とはいえ、俺が本作を好きになれないのは、本作の骨子が動物映画であること。インディアンをゴリラに変えたら『愛は霧のかなたに』とほぼ同じプロットである。インディアンを不必要に美化し、結果人間性を認めていない視点に大いに異論がある。 4点(2003-12-07 17:58:44)(良:1票) |
126. 弾丸ランナー
《ネタバレ》 SABU監督の原点であり全てではないかと思われる監督デビュー作。世界の北野が「歩き」に目をつけるなら、俺は「走り」でいくという姿勢は心地よい。しかし、全編それでは少々だれるのも正直なところ。事実、追いつ追われつのはずの3者併走が仲良くジョギングしているようにしか見えなかったりする。個人的には、すれ違う女性を見て3者3様のエロ妄想をしているシーンが全くの意味も持っていないことに笑いが止まらなかった。 6点(2003-12-07 17:50:25)(良:1票) |
127. タワーリング・インフェルノ
とにかく豪華なパニック大作。迫力も充分で今観ても充分にハラハラドキドキと心が躍る。しかし、ちょっとオールスターを揃えすぎたためか、役者の見せ場を多く用意しなければならず、少々プロットが散漫なのが残念。もう少しスターを減らしてコンパクトにしてもよかったように思うが、それでは本作の存在意義が薄れるのだろう。それはともかく、マックイーンはやっぱりかっこいい漢だ。 8点(2003-12-07 17:44:54) |
128. 誰かに見られてる
R・スコットは好きな監督の一人だが、映像美だけでは最後まで観せきることができないことを証明した作品。『ブラック・レイン』・『ハンニバル』とあわせて、もうこの手の脚本には手を出さないほうがいいのではないか? T・ベレンジャーは決して器用な役者ではないと思うが、このような役柄は見事にはまっている。 5点(2003-12-07 17:37:56) |
129. ダブル・インパクト
ヴァン・ダムVSヴァン・ダム。まさにインパクトがダブルになるのでは、と少しだけ期待して観たが・・・ヴァン・ダム特有のリアル感のないアクションが増えただけで暑苦しかった。詳しいことは何も覚えていないが、脚本も彼が担当していたのか。本作でスタローンの才能を再認識。それにしても・・・彼のようなエアロビインストラクターがいたら確かに有閑マダムにはもてもてだろうなぁ。 4点(2003-12-07 17:32:47) |
130. TAXi3
《ネタバレ》 第1作があまりにもひどい出来で観るつもりはなかったが、我が心のヒーロー・スライがカメオ出演すると聞き劇場へ。本編はあまりにもプロットが練られていなく、解決はあれでいいのか? そんな些末はともかく、久しぶりにかっこいいスライが観られてよかった。しかし・・・どうして吹き替え?! まぁ、スライにフランス語は似合わないし、どうせ聞き取れないんだから仕方がないが・・・。スライに免じて3点献上する。 3点(2003-12-07 17:20:34) |
131. TAXi
思えば「リュック・ベッソン制作」という肩書きが大きくフューチャーされた第1作だったのではないか? 終始笑いを意識しつつも、カーチェイスをたくさん観せれば客は魅せられると勘違いした演出は見ていられない。名前も覚えていないが、本作の監督は映画というものがわかっているのだろうか? 本年、井筒監督がやりたがっていた(はずはない)車のおまけビデオも低レベルな出来で辟易したものだ。 2点(2003-12-07 17:10:53) |
132. 大誘拐 RAINBOW KIDS
誘拐されたものが逆に誘拐犯を操る。これまでにもなかったパターンではないが、その老婆の真意がわかると心地よい感動が広がってくる。映画版では北林谷栄の好演が光っている。岡本喜八演出も少々テンポが間延びしている部分があるものの概ね快調。惜しむらくは、犯人グループ3人の演技の拙さ。特に風間トオルは本作で役者として認知されていたが、以前よりはマシという程度でまだまだ観ていられるレベルではないのが残念。 7点(2003-12-07 17:02:39) |
133. ダイヤルMを廻せ!
サスペンスの名手A・ヒッチコックは、常に新しい手法を模索し、サスペンスの可能性を広げようとしていた。本作もその実験的な意味合いを強く持っているが、先に犯行計画をすべて観客に知らせながら最後までひきつけていく工夫がなされている点はさすがである。本来ならば8点をあげたいところだが、ヒッチコックのような巨匠の作品は一部を除けば8点クラスが多いので、あえて厳しく7点。 7点(2003-12-07 15:49:47) |
134. ダイヤルM
どうして無意味に複雑にしてしまうのだろう。ならばはじめからリメイクなんてしなければいいのに、という愚痴はさておき、ヴィゴ・モーテンセンって絵が上手いんだなぁ。彼の才能に3点献上。デイリーさん・・・きっとmuteではなくmurderではないかと思われ・・・などと勇気を持ってまじめに反応。 3点(2003-12-07 15:43:09) |
135. タイムマシン(2002)
どうして素人のS・ウェルズに演出を任せたのだろうか? 途中で息詰まり『ザ・リング』『パイレーツ・オブ・カリビアン』のG・ヴァービンスキーにバトンは渡されたが、時すでに遅し。元々破綻していた後半を渡され責任をなすりつけられたヴァービンスキーは不幸である。また、G・ピアースはいい役者だが、本作のような娯楽大作の主役としてのオーラはないように思える。それにしても、J・アイアンズはただの無駄遣いに終わってしまった。 2点(2003-12-07 15:37:21) |
136. タイムボンバー
いわゆるアイデンティティー模索もので、製作当時であればまだまだいくらでも面白く作る余地がのこされていたはずである。しかし、結局プロットは中途半端なアクションに頼って進行してしまう。ビーン、ケンジットらの魅力もあまり発揮されていない。ちなみに、LAのスタジアムでケンジットを見かけたがとってもcuteだった。ついつい後ろをつけていき、VIP席で黒人係員に首根っこつかまれそうになったのも今となってはいい思い出だ。 3点(2003-12-07 15:29:58) |
137. タイムコップ
職人P・ハイアムズがよくも悪くもその手腕を発揮した作品。破綻はあるものの手堅くまとまった脚本を過不足のない手堅い演出で見せる。その結果楽しめることは間違いないのだが、やはり突き抜けた爆発力はない。ヴァン・ダムもそこそこの輝きを見せるが、観客をぐいぐい引っ張っていく力には欠ける。B級アクション作品のお手本的な作品と言えるのだろうが、制作側はA級を目指していた感もあり、物足りなさも残る。 6点(2003-12-07 15:18:07)(良:1票) |
138. 第三の男
本作をレビューするのには正直勇気がいる。緻密なプロット。役者の的確な演技。シンプルだが雄弁なカメラワーク。どこをとっても非はない。しかし、なぜか俺はノレなかった。理由を知るために対訳シナリオ本も読んだ。そして、ようやくわかった。本作はプロットが完璧すぎるのだ。スキがなさすぎ、骨子が表に出過ぎている。C・リードのように完璧に準備をしても人の心を動かせるとは限らない。創作とは恐ろしいものである。 6点(2003-12-07 14:52:49)(良:1票) |
139. 大怪獣東京に現わる
《ネタバレ》 予算がないのを逆手にとり、怪獣の出ない怪獣映画を成立させた脚本家NAKA雅MURAの発想が秀逸。宮坂監督の演出は手堅くまとめていて爆発力に欠けるのが残念だが、本作こそが「パニック映画」の冠にふさわしいことは確か。窮地に追い込まれると人間は本性をさらけだしていく。今ひとつ実感のわかぬまま人々がTVを観ている序盤も含め、人間描写は興味深い。それにしても・・・竹内力はへたな怪獣よりも迫力満点! 7点(2003-12-06 14:05:29) |
140. 大災難P.T.A.
S・マーチンは本当に素晴らしいコメディアンだ。これだけ次から次へと問題が起き悲惨なことになっていくのに、哀愁をしっかり漂わせつつ笑いへと転化させていく。残念ながら日本ではマイナーだが、アメリカでは大ヒットを連発していたのも納得だ。「家に帰れないもの」「迷惑な隣人もの」「バディもの」を融合したプロットも練られていて、マーチン・キャンディのコンビを最大限に引き出している。 8点(2003-12-06 13:37:29)(良:1票) |