121. 冬構え<TVM>
《ネタバレ》 山田太一による「東京物語」の換骨奪胎。永遠のおじいさんであるところの笠智衆。彼の名優が決して演じなかったおじいさんの物語。もっとたくさんの人に観て欲しい! [DVD(邦画)] 9点(2014-01-02 15:13:43) |
122. クロニクル
《ネタバレ》 スッゲ~!まだ、こんな物語の鉱脈が残っていたのか。ワタシは、SF版中学生日記と呼ばせてもらおう。 [DVD(字幕)] 9点(2013-12-13 23:23:45) |
123. オブリビオン(2013)
ロマンチックで、センチメンタル。 [DVD(字幕)] 9点(2013-12-08 10:17:56)(良:1票) |
124. そして父になる
《ネタバレ》 これはたまらない。ひとたまりもない。よく考えれば何も解決していないが、何か確かなものを掴んだラストシーンはじわじわ効いてきます。この子どもイジリの下手さ加減はもしかすると地なんじゃないだろうか、という福山雅治はある意味はまり役。ぎこちない父親。物語上かなり分の悪い役ドコロを引き受けたことを買いたいし、「のど仏」のシーン(デジカメのシーン)は近年の邦画では屈指であったと思う。不利な展開でも見せ所をつくるのはさすがと思う。ワタシ、自分の子が小さい頃、他のお父さんに上手に遊ばされているとジェラシー感じてましたな。だからおいしい役だったリリー・フランキーには、ラスト近くの電球の冗談がうまくいえてなかったな、と意地悪を言っておく。 [映画館(邦画)] 9点(2013-10-01 22:03:08) |
125. ヒロシマナガサキ
「博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」、「未知への飛行」。本作を触れると、これらの高評価2作品がとてもじゃないが観られなくなります。少しでも早く平均点ベストランキングで肩を並べて欲しくてこの点です。みなさん、どうか観てレビューしてください。 [DVD(吹替)] 9点(2013-07-11 21:48:33) |
126. ミッション:8ミニッツ
《ネタバレ》 「恋はデジャ・ブ」(1993)、「バタフライ・エフェクト」(2004)、「デジャヴ」(2006)。ああ、ワタシはデジャブものが本当に好きだ。こういうのを、もっと作って欲しい。本作について。これで本物の歴史の先生が筋にからんできていればと思っています。時間が止まったキスシーン。次、動き出すときにはショーンに入れ替わっているとか、どすか? スティーヴンス大尉の意識は、再び基地に戻りカプセルの中でプログラム開始を待つワケです。 [DVD(字幕)] 9点(2013-06-30 12:01:42) |
127. ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
《ネタバレ》 「ビッグ・フィッシュ」を思い出しました。彼の作は「ウソのような本当の話」でしたが、本作は「信じられないような事実、のようなウソの話」でした。いえ、命を守るためについた、誰も傷つけることのないウソはウソじゃありません。比べるもんじゃないとも思いますが、ワタシは本作の方が好き。 [DVD(字幕)] 9点(2013-06-22 12:39:30) |
128. ディア・ドクター
《ネタバレ》 鶴瓶がニセ医者の役をする、と聞いてだいたい想像がついたような気になってたモノです。なめててすみませんでした。逃走中に実家に電話するシーンが印象的。もっと謝らなければならないことがあるはずなのに。最初のつまづきがペンライトだったんでしょう。机の上でころがるカナブン、シンクで溶けていくアイスなど。小さなエピソードを塗り重ねて重厚感を作り出す。西川監督作品はこれで全部見てしまいました。次回作が待ち遠しい。【追記】「家族編」に入れられなかった以上、「喜劇編」に入れざるを得なかったのでしょう、山田洋次監督は。確かに、日本の名作100本の一つには違いないと思いますので。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2013-06-13 08:31:07)(良:1票) |
129. あなたへ
《ネタバレ》 失礼ながら、なんとかわいげのある方なのだ、高倉健さんは。なんかしてあげたくなる。声をかけてみたくなる。老犬が、目的地目がけて真っ直ぐ進んでいくかのようなセンチメンタルな本作。そこに、健さんのたたずまいに引きつけられた人々のエピソードが挟み込まれています。見たあとに静かな気持ちになれる映画。やっぱりよかった。【追記】たけしとの2ショットシーンでくっきりする大物っぷりもすごい。 [DVD(邦画)] 9点(2013-05-26 08:09:44) |
130. 夢売るふたり
《ネタバレ》 たぶん本物もこんな手口なんだろうし、こんな性格のヤツなんだろうと思わせる阿部サダヲの結婚詐欺師っぷり、描きっぷりがすごい。最初の玲子との関係の意趣返しで始めた犯罪行為なんだろうけど、それは里子が貫也のことが好きだから、なんて甘いことを考えているワタシは、所詮オトコです。 [DVD(邦画)] 9点(2013-04-29 20:13:19) |
131. 男はつらいよ
《ネタバレ》 ”寅さんでも見るか”と視聴してきた本シリーズ。第1作目。原点でもあるし、腰を据えて「男はつらいよ」を観てみようと鑑賞したモノです。で、結局、とっても若くてイキがいいころ寅さんに魅了されてしまうわけです。またしても「寅さんを見てしまった」状態になるわけです。タンカ芸については、あまりにうますぎて、映画の流れを忘れて見入ってしまう。「アリのキンタマ」とかのボキャブラリーをもって、オレも会話できるようになりたい。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2013-03-17 22:09:17) |
132. がんばれ!ベアーズ
《ネタバレ》 助演男優賞は、クソガキ・タナー。最後のタンカは「Hey Yankees! You can take your apology and your trophy and shove it straight up your ass !(なたね訳:ヘイ、ヤンキース!おまえらのトロフィをおまえらのケツに押っ立てたら、勘弁してやるぜ!)」。本当にクソガキだ。初見時から30年。もはや、ベアーズのメンバーだけでなく、バターメーカーにも心を重ねられるようになりました。愛おしい一作。 [DVD(字幕)] 9点(2013-02-24 20:01:15)(良:1票) |
133. 第十七捕虜収容所
《ネタバレ》 巧い!冒頭、見直してみると脱走の成否を賭けにするセフトンをプライスが実に微妙な顔をして見上げているのですね。「何言ってくれてんの」って感じで。最期に感情を見せるジョーイが印象的。ビリーワイルダー監督に外れなし。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-24 16:34:40) |
134. 八日目の蝉
《ネタバレ》 「お詫びの言葉もございません」って、どういうふうにも解釈できる微妙なセリフがうますぎる。物語最初の方には、こんなニセ親に赤ちゃん育てられるか、と思った。観終わった後にも、確かに希和子は美味しいとこだけ持ってったな、とじわじわ思った。でも、今このレビューを書きながら、もう一日でも、せめて晩ご飯食べるところまででも薫と一緒に居させて欲しかったと思ってる。 [DVD(邦画)] 9点(2012-10-07 20:09:32)(良:1票) |
135. チャーリーとチョコレート工場
ものすご~くいい感じのときの、とんねるずのコントのような映画でした。もちろん、ほめています。はい。 [地上波(吹替)] 9点(2012-08-11 22:08:24)(笑:1票) |
136. 恐怖の報酬(1953)
《ネタバレ》 再見。とにかくサスペンスフルで救いのない映画であることだけ覚えていました。「広すぎて簡単に抜け出せない」、または「何よりも深刻でたちの悪い病は飢え」であるような絶望的な土地。「伝染病のように一生つきまとう恐怖」のミッション。一度死んだ人間じゃなきゃつとまらない。「数ヶ月で100歳になれるぜ。時と場所がそろえばな」。ただハラハラするだけの映画じゃなかったのですね。印象に残るセリフが多いんだ。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-07-22 01:32:29) |
137. 転校生(1982)
《ネタバレ》 面白い。ホントにこのような入れ替わりがあったとしたら(ないけど)、男子の体に入った女の子の方がうまく状況対応するだろう、と思いましたが。しかし、女子の体に入った男の子を演じる女の子(ややこしい)である小林聡美の弾けるようなすばらしさが本作の大きな魅力なワケで。引き立て役の尾美としのりは、どうしても、公開当時としても少数派であった「お嬢ちゃん」にならざるを得なかったのだと思う。この度20数年ぶりに再見。忘れもしない鮮烈なラストシーンは言わずもがな。こんなにもコクのある作品だったとは思いませんでした。見直して、よかった。 [CS・衛星(邦画)] 9点(2012-06-30 08:00:25) |
138. ポチの告白
《ネタバレ》 DVDジャケットの「警官の目から上」のアップがこの映画のオープニング。このおどろおどろしいシーンから終盤まで、物語が好転する予感がまったくしません。システムへの過剰適応≒自分でちゃんとモノを考えられない状態=ポチ。ワタシには、自分に向かった刃のような映画でした。ラストシーンがあまりにも直截過ぎるので-1点しますが、本作は本当にイタイ作品。 [DVD(邦画)] 9点(2012-06-09 18:39:21) |
139. ナイトメアー・ビフォア・クリスマス
《ネタバレ》 これはすごいですね。作り込みが半端なく、何度見ても新しい発見がありそう。日本のおばけのキャラクターを使って、こんなのできませんかね。「The NightMare Before Bon Festival」。キュウリや茄子の馬なんかも、活躍します。もちろん、盆踊りや花火大会もあり。 [CS・衛星(吹替)] 9点(2012-05-06 07:45:03) |
140. ノウイング
《ネタバレ》 おー、ワタシは好き。辛気くさい顔をしたニコラス・ケイジが数字の謎に気づくけど、何も事態回避につながらない潔さがいい。すべて数字のプログラムに沿って世界は動く。「人生の出来事は、すべてあらかじめ決まっている」。ランダム理論の負けだ。それでは、プログラムを作った人たちがいるわけで。そして、あのツルツルした人たちがそれであり、つまり異形の「神」であると、ワタシは解釈しています。すべてが神の思し召しで行われているのならば、息子に未来を託すことができ、最期の時を旧い家族と迎えることができたニコラスケイジにとっては幸せな結末だったのでは、と思っています。 [DVD(字幕)] 9点(2012-02-25 07:05:02)(良:2票) |