1381. ザ・ファブル 殺さない殺し屋
堤真一の怪演は目を惹きましたが、恨みが主となったスケール感の小さな争いに盛り上がれず。カーアクション及び団地での攻防は邦画とは思えない派手さ(+2点)ではありますが、現実離れにも程があり盛り上がれず。う~ん残念。脇役のキャスティングが重要な作品に思えました。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-06-25 19:56:28) |
1382. 愛しのシバよ帰れ
「変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知恵を与えたまえ」(ラインホールド・ニーバー) 夫婦の生き様が描かれています。夫はアルコールに依存、妻は亡くした子をシバに重ね合わせ繰り言三昧自堕落な毎日、共に後ろ向きな日々。 間借り人となった太陽の如き明るい女学生マリーに二人の心が揺れ動く。 なかなか見応えある展開でしたが、画面映え皆無なシャーリー・ブース(この年のオスカーは余程の不作だったのか?)とスターのオーラに溢れるバート・ランカスターが親子に見えて興に乗れません。 オレ様具合が苦手なバート・ランカスターですが、本作の好演には拍手。 もどかしさ一杯の惜しい作品でした。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-06-20 09:58:29) |
1383. 人間魚雷出撃す
人間魚雷。老人が考えだして中年が指揮して若者が命を落とす。言葉が出ませんが演出が淡々としており涙腺は平常でありました。 中年の艦長を演ずるお目当て森雅之さんも淡々とした役柄で可も無く不可も無し。ただ、航海長役の西村晃とのコンビに先日の座頭市あばれ火祭りを思い出し、役者さんってやり甲斐ある素敵な職業だと思った次第です。 長門裕之、津川雅彦が兄弟役で出演しているのに、へぇ、であります。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-06-11 01:21:37) |
1384. マレフィセント
《ネタバレ》 眠れる森の美女とは似て非なる筋立て。ディズニーがよく承知したとびっくりした、男に裏切られ復讐心にたぎるマレフィセントを何時も以上に真っ赤で美しい唇のアンジーが貫禄タップリに好演。オーロラの母親の失意を思うと消沈で、そこを描かないのは異議あるところです。 [DVD(字幕)] 6点(2022-06-07 15:30:05) |
1385. スーパーノヴァ (2020)
「アリスのままで」「母の身じまい」が浮かぶ、認知症、尊厳死を考えさせられる作品。ファーストショットでコリン・ファースとスタンリー・トゥッチの関係が提示される。実際に同い年で「謀議」共演以来の親友という還暦過ぎの熱愛模様を静かに見せてくれる。ずっと一緒にいたいと願うファースに最悪の結末を覚悟したのですが。あぁ・・・・・。 品良くまとまっているものの、踏み込みが浅い物足りなさが残念なところです。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-06-01 16:42:17) |
1386. 不滅の女
1963年トルコの異国情緒、見惚れるベリーダンサーの美しさ、呆気にとられるカメラワーク。女性が何者か興味津々。 SM嗜好の監督らしく焦らしに焦らされた挙げ句の結末は、もう、ご愛敬・・・結局は他愛ないハナシでありました。トルコ人が殊更不気味に描かれるところが興醒めだったものの、意外にも退屈しなかった監督デビュー作でした。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-05-31 15:35:44) |
1387. 風船
66年前の日本映画でも示している「金は必要だが重要では無い」 ホームドラマとしての作りは退屈ではないと言ったところ。 金の為に絵は描けないとして画家を辞め起業し成功した村上春樹(役名にチョット笑う)を演ずる森雅之さん。 斜に構えていない、女たらしでない、冷酷でない、らしくない役どころでも、粋で洗練された台詞回しでの60歳役のお姿はイケオジの極み。 何名かフェードアウトしてしまい何処に着地するのだろうか見当付かなかった物語。ラストシーンは今一つだったものの彫りの深いお顔にもう、ウットリ。停止してマジマジと眺めておりました。眼福であります。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-05-28 15:10:06) |
1388. ボヴァリー夫人(2014)
身勝手で浅はかな女でも1949年版は哀れみを感じたのですが、今作では嫌悪感のみなのはどうしてだろうか。際立つ演出も無く夫の心情が描かれることも無く。転落模様を眺めるのは退屈でした。美しいお洋服(4点)で駆けずり回るエマと村のオバサン達がすれ違うシーンに「普通が一番」を思わされた(2点)ところぐらいしか印象に残らない作品。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-05-14 20:56:24) |
1389. 脅迫者(1951)
掴みはOK。結構ワクワクしたのですが。回想部分がモタつき気味で醒めてきたところでのブルーアイズに覚醒。ハンフリー・ボガートは可もなく不可も無しでしたが、最後に決めてくれたので良しとします。まずまず楽しめたノワール作品です。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-11 16:32:28) |
1390. マルタの鷹(1931)
観ているうちに1941年ハンフリー・ボガート版が思い出されました。そうそう、こんな展開だった、ペラペラ喋ってたっけ・・。本作のリカルド・コルテスはニタニタ・・もとい、ニコニコ笑う陽気なサム・スペードでした。決めるところはまぁまぁ決めてくれましたが、探偵の矜持を魅せてはもらえなく、相手役のビーブ・ダニエルズ(トップ・クレジットになっていた)のヴァンプぶりも今一つで、結末の盛り上がりに欠けたところが残念。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-06 01:29:55) |
1391. 遺言シネマ殺人事件
ウェンディ・ヒラー、エドワード・フォックス出演ということで鑑賞。 無粋な邦題が示す通り2本のフィルムに収められた遺言を巡る6名の相続人の争いが描かれています。 1人また1人と殺される展開はそれなりにといったところですが、ひねりの無い結末がいけません。 ウェンディ・ヒラーは当たり障りのないキャラクター(出演理由が知りたい)、エドワード・フォックスは変態チックな姿、共に物足りず。 監督がポルノ映画の大家で本作が唯一のそうでない作品だそうですが、作品から淫らな雰囲気は感じられませんでした。 結構有名なキャスト揃いに寄せた期待は空振りでした。 [DVD(字幕)] 6点(2022-05-04 21:58:08) |
1392. 人間
《ネタバレ》 漂流船での殿山泰司、佐藤慶、乙羽信子、山本圭が織りなす密室劇。極限の飢えが人を狂気に追いやる姿が、これでもかと言うほどネットリと描かれており観るのが辛かった。佐藤慶の意地汚さもさることながら、乙羽信子の怪演が特筆もの。お目当て山本圭は22歳デビュー2作目ということで何の屈折も無いのは残念だけど仕方ないところ。飢えが満たされて良心が戻ったかのような結末がやるせない。 [DVD(邦画)] 6点(2022-05-02 07:02:05) |
1393. スターリングラード(2001)
冒頭の戦闘模様は「戦争は老人が始めて中年が指揮して若者が犬死にする」そのものでした。現在も80年前と大差ない戦いぶりなのだろうか。こんなの観てられん。リタイア寸前でしたがスナイパー同士の一騎打ちの展開で緊張感に引き込まれ完走出来ました。MIPエド・ハリスが作品を引き締めてくれました。両名とも実在人物というのに100へぇであります。 [DVD(字幕)] 6点(2022-04-24 01:05:13) |
1394. 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)
脚本が今一つ。人間が徹頭徹尾愚かな存在なのがいけません。シーザーの奮戦記はテンポが悪く、都合良過ぎて、眼力も慣れてしまったというかお腹いっぱい状態。3作通してのMIPはモーリス。体も器も大きい存在が沁み入りました。 [DVD(字幕)] 6点(2022-04-20 21:43:04) |
1395. ブータン 山の教室
不便≠不自由、不便≠不幸、不道徳=不幸であり、向学心にも思いが至ります。 「満たされない、思い通りにならない、悔しい」etc・・荒んだ時の精神安定剤たる作品でした。 青年の今後は想像に任せますのエンディングが物足りないところです。 [DVD(字幕)] 6点(2022-04-17 18:27:43) |
1396. こころ(1955)
《ネタバレ》 高名な原作は敷居が高くて未読。 野淵、梶、下宿屋の娘の三角関係は時代を問わないものを思わされます。愛していた(たぶん)梶の死を前にして何ら取り乱す事無い姿を筆頭に野淵という人物の屈折ぶりが薄ら寒い。殉死に触発されたかのような最期に明治人らしからぬか明治人らしいのか考えさせられました。森雅之さんはまさにはまり役でありました。 [DVD(邦画)] 6点(2022-04-05 16:08:23) |
1397. マリグナント 狂暴な悪夢
2日間に亘っての鑑賞となりました。 1日目、話の先行きが見えなくて、演出も「出るぞ、出るぞ・・ハイ出た~」の単調さで丑三つ時も相まって「何じゃこりゃ・・・もう、ダメ、寝る」 3点 2日目、ガブリエルの正体が分かった時点から結末までの一気呵成の展開がお見事。遅まきながら脚本の上質さが分かり、大立ち回り大殺戮シーンもグロより美しさを感じるもので、昼食を摂りながらでしたが普通に喉を通るものでした。監督始めスタッフの方々の仕事ぶりに拍手。 9点 [DVD(字幕)] 6点(2022-03-28 13:42:27) |
1398. 影なき男(1934)
ニックとノラの夫婦漫才調のやりとりが素敵ではありましたが、事件の謎解き部分は人物過多のわけわかめ(死語)状態で名探偵コナンのような「犯人はこの中にいる」からの結末にホワイトキック(死語)でした。本作が好評でシリーズ化され5作作られたというのにはおったまげ~(死語な筈)であります。 [DVD(字幕)] 6点(2022-03-22 01:23:02) |
1399. すばらしき世界
普通に生きる事の厳しさが良く描かれています。弱きを助ける行為は自らの意志であり、もたらす結果に胸張っているのが素晴らしい。悪戦苦闘ぶりは孤立無援では無く、多くの人々のアシストがあった、ここが本作の素晴らしき仲間、素晴らしき世界と言えるのでは。 [DVD(邦画)] 6点(2022-03-20 00:09:32) |
1400. 女渡世人
肉親の絆に重きをおいた脚本はなかなかのもの。演出と音楽にクドさがあったものの、MIP木暮実千代の名演にグッときます。 [DVD(邦画)] 6点(2022-03-19 15:03:22) |