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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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1681.  ゴースト・エージェント/R.I.P.D.
街で時々、美人とサエない男のカップル、ってのを見かけます。アレ不思議だったんですけど、そういうことだったんですね。正体はジェフ・ブリッジスかも知れないってことなんですね。さて、オバケ警官のオバケ退治、という作品なのですけれども。ナンセンスな設定を連発して、そりゃまあデタラメでバカバカしい方が確かに楽しいんですけれども、そういうのも「頃合い」ってものがあって、本作のナンセンスはいささか過剰。やや作為的なものを感じさせ、要するに「考え過ぎ」ってヤツですね。で、アホな設定をブチまけ、映画を散らかしてそのまま終わっちゃう感じですが、一応、その散らかり具合に釣り合うだけのハチャメチャなスペクタクルをクライマックスに持ってきているので、とりあえずよくわからん妙な満足感はあります。ただ、登場するオバケにあまり魅力がなくって(ただのデブだったりするし)、その点はゴーストバスターズの楽しさに遠く及ばないですね。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-09-21 08:11:49)
1682.  メーベルの結婚生活
前半、メーベルに大男が言いより、夫(チャップリン)がこれにくってかかる。さらには大男の妻も現れて四角関係の騒動に。後半、頼りない夫に業を煮やし、ボクシング練習用の起き上がりこぼし人形を購入したメーベル。そこに酔っぱらって帰宅したチャップリン、人形を見て、また妻に男が言いよっていると勘違い、人形相手に戦いを挑んでまた一騒動、というだけの、短い作品、でも楽しい作品。チャップリンが結婚しているという設定なのに、格好は勿論、あの放浪紳士のいでたち。グータラで嫉妬深く、しかしこの格好なので憎めない。後半の人形との死闘(?)が見所でしょうけれども、その前に、夫の不甲斐なさを嘆くメーベルが、夫の仕草のマネをしてそれを表現する。え、このシーンってもしかして、史上初の「チャップリンのモノマネ」なのでしょうか。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2014-09-15 16:42:17)
1683.  新少林寺
このタイトルに、懐かしきユエ・ハイ師。これだけで大満足というヒトもいれば、「だからどうした」というヒトもいるでしょう。少林寺を弾圧する立場であったアンディ・ラウが、部下の裏切りのために、愛娘も地位も失い追われる身となって、少林寺に出家する。さてここで、苦しい特訓の日々が描かれれば、懐かしき少林寺映画、ということになるのでしょうが、戦争スペクタクルに突入してしまうのが、今ドキの映画ってところでしょうか。確かに迫力はありますけれど、全体的に大味でおおざっぱな感じは拭えません。国内の弾圧、争いだった物語が、終盤で「外国からの理不尽な攻撃」にすり替えられるのも、なーんか中国共産党の歴史観を反映しているような。「文化大革命の弾圧を描いた少林寺映画」を作る自由が訪れるのは、いつの日か。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2014-09-15 16:18:51)
1684.  ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
先日、あべのハルカスの大阪芸大キャンパスで「大ゴジラ特撮展」ってのをやってて、会場にはゴジラの着グルミがいくつか展示されておりましたが、着グルミのサイズが最もデカく、顔も凶暴(目が白目)で迫力あったのが、本作のモノ。異彩を放っておりました。ちなみに会場ですれ違ったオジサンの顔をみたら大森一樹監督だったのでさらにビックリ(後で考えりゃ、芸大のセンセイなので、会場にいてもおかしくないのですが)、こちらも大きくて迫力ありました(笑)。さて本作、ゴジラシリーズに金子修介監督が登場し、ゴジラがガメラの軍門に降ったような塩梅ですが、それでゴジラ映画がパワーアップするなら大歓迎。実際、「大怪獣総攻撃」なる時代錯誤なイカついタイトルを裏切らぬ、素晴らしい怪獣バトルを見せてくれます。メチャクチャ強いゴジラに対するは、バラゴン、モスラ、ギドラ、という3頭の護国聖獣。中でもギドラは(あのさらにメチャクチャ強い宇宙怪獣ではなく)若く弱い成長過程の怪獣。バラゴン倒れ、モスラ倒れ、彼らの魂を受け継いだギドラは怪獣王へと決死の戦いを挑む。これはなかなか斬新な設定ではないでしょうか。ただ、映画途中から途中から現れたギドラに対し、どこまで「ギドラかんばれ!!」と感情移入できるのか、というモンダイはありますけれども。あと、主演の新山千春さんはいささか残念な演技で、ちょっと主演としてはキツいのです。一方、脇役チョイ役の配置には色々と遊び心が感じられます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-09-15 15:42:04)(良:1票)
1685.  花笠道中
美空ひばりがひとり二役をこなすミュージカル時代劇。女役と男役の両方で登場するもんで、歌に殺陣、彼女のあらゆる魅力が詰め込まれてます。え、自分は美空ひばりのファンじゃないからパス、ですって。今ファンじゃなくっても大丈夫、観ればファンになりますから。と言いたくなるくらいの芸達者、ただし、男役がいくらサマになっていても、歩く姿はやっぱり男になり切れて無くって、こういうところがまた男装マニアの心をくすぐったりする訳ですが。一方の里見浩太郎も異常に男前。そして意外にも意外な展開(水戸黄門ではなく実は遠山の金さんだった?)もあったりして、実に楽しめる作品です。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-09-13 08:22:28)
1686.  北国の帝王
貨物列車への無賃乗車に命をかける男と、それを命がけで阻止しようとする車掌との、命がけの戦い。って何に命かけてのよ~。無賃乗車の帝王学。たかがタダ乗り、リー・マーヴィンはいったい何をとくとくと自慢げに語っているのやら。⇒そこがいいんです。あまりにも価値観に一般性がないので(笑)、信念が生き、対立が生き、アクションそのものが生きる。ただ、この作品、「列車モノ」という非常に魅力的な題材な訳ですから、もうちょっとしっかり列車に乗ってて欲しいなあ(下車し過ぎ)、というのは完全に個人的な好みの問題ですが。あと、「ここはコミカルなシーンなんです」と変に念を押すような音楽の使い方って、コレ、どうなんでしょうか。ユーモラスなシーンはちゃんとユーモラスに撮れてんだし、ちょっと音楽はくどいですかね。何にしましても、さすがなのはボーグナイン、『コンボイ』にしてもそうですが、このヒト、打算を超えたサディストの役をやったら、ピカイチですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-13 07:31:18)
1687.  ワイルド・スピード/MEGA MAX
シリーズにこれまで登場してきた、自由に走りまくるクルマ。そこにとんでもなく不自由なオモリぶら下げて、カーチェイスの新しい力学を切り開いてみせた、この点だけでも本作、実にスバラシイと思います。何が何やら、とにかく破壊、とにかくハチャメチャ。中盤、あれこれと現金強奪計画の準備が描かれる割には、実際のクライマックスではとんでもない力技に走り、とんでもなくアタマ悪いと見せかけて、最終的には中盤の描写にもそれなりに意味がありそれなりにアタマ悪くない、という結末。でもやっぱり、これだったら、中盤をもう少し削ぎ落してもよかったんじゃないの、とも思いますけれども。ま、とにかく、カーチェイス、ごちそうさまでした。
[地上波(吹替)] 8点(2014-09-07 16:36:40)
1688.  顔のないスパイ
脚本家出身の監督らしく、脚本がよく出来ています。だからアクションも映えるし、サスペンスとしても上々。まず登場人物の行動である「アクション」が先行し、物語の真相たる「意味」がそれを遅れて追いかけ、後から与えられる「意味」が次の「アクション」を多義的でサスペンスあふれるものとする。要するに、物語が、「あ~そうだったのか~」と思った時にはすでにその先へと進んでいて、とにかくワクワクさせられるんですな。で、激しく追い上げる「意味」がついに、クライマックスにおいて「アクション」に追いつく。だから盛り上がる。たとえその真相が、荒唐無稽で「そんなんありえへんやん」というものであったとしても。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-09-07 08:50:48)
1689.  愛のメモリー 《ネタバレ》 
妻子に恵まれ、結婚10周年を迎えた人生順風満帆の男が、ある日、悲劇に見舞われる。妻子が身代金誘拐の犠牲となり、帰らぬ身となってしまったのであった。それから歳月が流れ、ビジネスで訪れた先のイタリアで、男は、亡き妻ソックリの女性を目撃する……。と言う訳で、この「ソックリ」の女性に対する、男の“オブセッション”が作品の中心となっていくのですが、ここに何だか違和感がありまして。妻だけではなく、大事な一人娘も失っているというのに、「妻ソックリさんへの妄執」一本やりってのは、設定としてバランスが悪い(墓碑に書かれた妻子の生年を見ると、妻は10代で結婚し、すぐに娘が生まれたらしい。妻と幼馴染ででもない限り、妻と知りあってからの歳月の大半は、娘が生まれて以降の3人での生活だったハズ)。うーむ、妻の幻影を追い求めるストーリーなんだったら、子供はいない設定の方がしっくりするんだけれど。⇒⇒⇒一応ネタバレ表示したとは言え、この件についてはこれ以上書けません(笑)。いずれにせよ、オモシロイ作品です、ハイ。ヒッチコック作品を本歌取りのように用いて、これが一種の目くらましのようにもなっており、神秘性を出すことにも成功していますが、ただ、結末の説明的な部分がちょっとクドイですかね。主人公の崩れていく姿が充分に描き切れなかった気もいたします。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-07 08:20:51)
1690.  LEGO ムービー
あまりに目まぐるしくって、目がチカチカ。ウチの子供は気に入ったらしく、何度も観てましたが。要するにこの映画が言いたいのは、レゴは自由に組み合わせて遊べばよいのであって、「こうでなければいけない」と型にはめてはいけない、ましてレゴで作ったものを接着剤で「固定」しちゃうなんてもってのほか、ということらしい。そりゃそうなんだけど、レゴのパーツってやたら細分化されてて、なかなか(ひと昔前の単純なダイヤブロックほど)自由に使いこなせないんです、スンマセン。登場人物がレゴであることをいいことに、想像を絶するような共演が展開され、ギャグもかなりブッ飛んでます。が……なにせ、目まぐるしくって、目がチカチカします。
[DVD(吹替)] 5点(2014-09-03 23:57:33)
1691.  狼の挽歌
いつもにも増してバカボンパパ似のブロンソン、なのにシブい、シブ過ぎるハードボイルド。彼が演じる主人公は寡黙な殺し屋。そりゃまあイタリア語のセリフをブロンソンがペラペラまくしたてても変なので、寡黙にもなろうってもんですが、まず冒頭からこれといったセリフもないままカーチェイスに突入。何が何やら、ですけれども、もちろん説明など不要。彼はまさに、そういう日常を生きる人間なのだから。やがて彼はある陰謀に巻き込まれていくのだけど、彼は決然と立ち向かい、そして刹那的に行動する。結局のところ、男ってのは、人を殺すときも、オネーチャンとエッチするときも、いつだって孤独なのだ、ということですね。モリコーネのノリのいい音楽が印象的ながら、あえて音楽を入れない静寂の中の、エレベーターのクライマックスが、さらに印象的。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-09-03 23:27:32)
1692.  長い灰色の線
禍福はあざなえる縄のごとし、と言う訳で、ウェストポイント士官学校に50年にわたり勤めてきた教官のオハナシ。主人公を演じるタイロン・パワー、だいぶオッサン顔なもんで、若き日を演じる部分は多少キツイものがあれど、若き日から年老いるまでの主人公の姿と、その人生における悲喜こもごもを、実に見事に演じ切っています。若くして世を去った彼にしてみれば当時は晩年とも言える訳で、その点からも感慨深いものはありますが、そういう映画の内容と無関係な感傷を取り除いてなお、感動的な作品です。ダメ給仕としてのスタート、あるいはモーリン・オハラ演じる妻との慣れ染めなど、コミカルで笑いを誘う場面があれば、まあ一方で、生まれたばかりの息子を失うという悲劇もある。いや、士官学校の生徒がみな、息子のようなものだ、と思おうにも、いざ戦争が始まれば、またその「息子たち」の死に直面することになる。またその一方で、ひとり寂しく食事の準備をする主人公(その姿をカメラは画面の隅に捉える)のもとに「息子たち」が集まってきて、賑やかなクリスマスを演出してくれたりもする。そんな、様々な喜びや悲しみを繰り返しながら、ウェストポイントには長い歴史、長い伝統が貫いており、主人公の存在もまたその一部であるということ、そういう、無常の人生の基底にある永続性みたいなものが、卒業生の息子との出会いに表れ、また特に、ラストの死者たちとの遭遇に表れていて、これが実に感動的なのでした。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2014-09-02 21:49:50)
1693.  荒野の一つ星
マカロニウェスタン恒例の、オープニングのアクションシーン。今回は、遠くから狙撃されてひとりの男が倒れるのだけど、見ればそれはジュリアーノ・ジェンマ。別に弾が当たった訳でもなく、死んだフリでその場を切り抜ける。これを見ると、本作の主人公はきっと、(いかにもジェンマらしい)チャッカリしたキャラクターなんだろう、と思っちゃうのですが、本編に入ると必ずしもそうでもなくって、結構ちゃんとした保安官なのでした。これだから、マカロニのオープニングはよくわからない(別にいいけど)。そんでもって、内容はというと、ジェンマ保安官が派遣されてきた町では、ある悪だくみが行われており、その悪事に手を染める連中からすれば、他所者が保安官としてやってきたことが面白くない。できれば身内のものを保安官にし、自分たちの身を安泰にしたい。と言う訳で、ジェンマ保安官の身を狙い、彼を蹴落とす策略を張り巡らす。これに立ち向かうジェンマ。という比較的単純な構図で、意外な真相とかドンデン返しみたいなものは特にありません。その代わり、ジェンマの活躍、ジェンマのアクションを、ディテール豊かに描かいており、その意味ではアクション映画らしいアクション映画です。悪人どもの行っている悪事というのが、でき過ぎというか、トンチが効き過ぎているというか、まあこれもオモロイからいいんですけれども。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-28 13:32:36)
1694.  真昼の用心棒
本作の残酷描写についてとかく語られるのは、監督のルチオ・フルチンが後にスプラッタ―の帝王と呼ばれたことからの後付けのような気もするのですが、とは言っても、まずタイトル前の「人間狩り」のシーンからして妙に描写が長い。主人公トムが鞭でしばかれるシーンも確かにしつこい。まあ確かに残酷ウェスタン、なんでしょう。しかし一方で、帰郷したトムが家でくつろいでるシーンだって、やたら念入りに撮られており、ワンカットごとにカメラの位置をどうしようこうしようと、妙なこだわりを見せております。要するに、このしつこさというものが監督の持ち味であって、映画全編にわたって何かと見せ方にこだわった結果、どうしてもリンチシーンの印象が強めに残ってしまうのではないのかなあ、と。ということは要するに「残酷描写が見もの」でええやんけ、ということになりますが。ただ他にも、例えばクライマックスの銃撃戦なんかも充分しつこくって楽しめますよ、ということですね。秘儀・宙返り4人撃ちの場面など、連射の最初の一発目ですでに4人ともが悶絶しているようにも見えますが、そういう派手なアクションも見どころ、ということです。
[DVD(字幕)] 7点(2014-08-28 10:47:30)(良:1票)
1695.  風雲児 織田信長
織田信長の青春ドラマ、父の死から桶狭間での勝利までを、ストレーーートにかつダイナミックに描いています。いかにして今川義元4万の大軍を破るか、思案にふける信長、しかし演じるのは中村錦之助、基本的に何も考えていなさそうな表情なのがとてもイイと思います、ハイ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-24 16:02:19)
1696.  アパッチ(1954)
主人公であるアパッチ族の青年マサイをバート・ランカスターが演じていて、先住民の俳優ではないのが、製作された時代の制約なのかも知れませんが、彼の身体能力を駆使したこの演技を見ると、彼の起用は大正解だとも感じさせます。先住民たちが白人たちとの共存の道を選ぶ中、白人社会に背を向け戦い続ける主人公。映画は決して彼に対して同情的な視点では描いておらず、その頑なな態度を、いかにも頑なに描いている。差別され疎外される側の立場を変に理解を持って描くよりも(つまり白人の視点に「翻訳」するよりも)、この映画の描き方の方が、より誠実とも言えるでしょうし、何よりも、善悪や好悪という視点ではなく、信念に生き行動に生きる主人公の姿をそのまま我々の前に描きだすからこそ、我々は心を打たれるのです。そして、彼を単純に支えるのではなく、彼と対峙し、彼に影響を与え続ける先住民の女性。戦いを通じ、また彼女との関係を通じ、自らの手で生きる道を選び、掴み取っていく主人公、バート・ランカスターという俳優の肉体を得て、見事な存在感を示しています。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2014-08-24 14:29:36)(良:1票)
1697.  ホンドー
3D西部劇。というとキワモノっぽいですが、いえいえちゃんとした映画です。3Dの名残は、弓矢で放った矢がやたらとこっちに向って飛んでくるあたりに見受けられますが、御愛嬌。人里離れた牧場に暮らしながら帰らぬ夫を待つ女性とその息子、そこにある日、アパッチの襲撃で馬を失ったジョン・ウェイン演じる主人公が現れる。で、主人公と母子との交流が描かれるのですが、主人公の武骨な面あり、大胆な面あり、その一方で繊細な面もあり、ジョン・ウェインらしさが溢れています。母子の元で一夜の宿を借りる中で、主人公の男は薪割りやら蹄鉄打ちやら、何かと作業を続けている。このいかにも「デキル男」「行動の男」といった感じの一方で、夫が帰らぬ母子の不安な生活も描かれます。でこの後、物語は、その「帰らぬ夫」の登場、アパッチ族の登場、主人公の過去、あるいは母子への想い、そういったことがうまく織り込まれながら、クライマックスのアパッチとの戦いへとなだれ込む、短いながらも見ごたえある作品になっています。ただどうでもいいけど、こんな短い作品でもintermissionがあるのか、と。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-08-23 13:50:37)
1698.  紅の銃帯
和製ウエスタンとも呼ぶべき作品のひとつですね。そう呼んでしまうと、いかにもキワモノっぽい感じですが、いや、そんな変テコな作品ではなく、ちゃんと日本が舞台の、日本のオハナシ。ただちょっと、西部劇かぶれしたような主人公が西部劇のような雄大な光景の中で西部劇のように銃撃戦を行うというだけなんです。まあ、銃が当たり前のように出てくるのはやっぱり変かも知れませんが、でも日活アクション必需品ですからね。西部劇っぽいところがあっても、物語は例によって例のごとく、地上げ屋みたいな連中が出てきて云々かんぬんという、アリガチなパターンで、うん、これは確かに日本のオハナシだね。主人公を演じるのは宍戸錠。まさにアクションスター、この身のこなしはやっぱり大したもの。小林旭みたいなキビキビしたイメージとは違って、普段はノラリクラリしながら、見せるところは見せてくれる。ただしノラリクラリの部分の印象の方は強いので、まーはっきりいって、変、ではありますが。さて、悪徳連中に狙われた鉱山の権利の行方は、そして、主人公の過去に隠された秘密とは。って言ってもこれはまあミエミエでして、それがイイんですけれどもね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-20 21:52:24)
1699.  GODZILLA ゴジラ(2014)
思えばエメリッヒ版『ゴジラ』なんて、ずいぶんマトモな作品で、ゴジラを生き物として捉えている。だもんで、生き物が口から熱線吐くワケもないし、生き物が近代兵器で攻撃されりゃひとたまりもないから必然的に足を速くして弾を避けさせることになる。物語だって荒唐無稽でバカバカしいけれど筋は通している。エメリッヒ版のそういったこと一切が、豪快な映像のせっかくのスケール感を損なわせて、映画を小さくまとめてしまい、評判の悪さにもつながっているのでしょう。一方、今回のゴジラ。ストーリーはまとまりが無く、破綻してると言ってもよいでしょう。主人公フォードの、父との関わりと、妻子との関わりとが、物語の中心なんでしょうが、両者の関連はあまり感じられないし、そもそもこういう市民的な家族の物語を背景に一応は入れておきながら、途中からはフォードの軍人としての行動がメインに描かれ、まるで両立していない。でもでもでも。この、圧倒的な、とにかく圧倒的な、怪獣の戦い、これだけでも充分。というか、物語が破綻するほどに、人間はチッポケで、怪獣はデカイのです。主に登場するのは、ムートーという不気味な怪獣。主に暴れるのはコチラであって、ゴジラの雄姿はなかなか存分には拝めない。こういう、出し惜しみというか、ちょっと食い足りないくらいに留めるのって、本家東宝ではできなくなっていたことでもあります。で、この程度かと思っているととんでもない。クライマックスの怪獣対決の物凄さ。鬼神ともいうべきゴジラの怒りの形相、耳をつんざく咆哮。ひや~すごい、これはもう地獄の光景。それを前にした人間という小さな存在は、圧倒されるしかないのです。ゴジラは神か悪魔か、少なくともマトモな生物ではないので口から熱線も出すし、そこには理由づけも不要。熱線を出す前にはちゃんとセビレを光らせてみせるのだけど、その場面だけとっても、ゴジラのデカさがこれでもかと伝わってくる。怪獣の巨大さをこれほど見事に描いたのには、本当に驚かされます。で、長い地獄の一夜が終わって、夜が明けると、戦いの凄惨な爪痕がそこには残されている一方で、再会、そして再生への希望も感じさせる。いやはやスゴイ映画を作ってくれたと思います。 (なお、パラシュート降下のシーンで流れる音楽は、2001年宇宙の旅でも使用されたリゲティのレクイエム。まさに異界への入り口。)
[映画館(吹替)] 8点(2014-08-19 23:00:22)(良:1票)
1700.  ゴジラVSメカゴジラ
アメリカ製の『トランスフォーマー』なんていうシリーズを観ていると、乗り物があっという間にチャカチャカとロボットに変身しちゃう。そういう目まぐるしい変身シーンが見所のひとつでもあるんだろうけれど、肝心のトランスフォームの様子を、もっとじっくり見せてくれてもいいんじゃないの、と思っちゃう。テレビのスーパー戦隊モノなんかで、巨大ロボットの変身やら合体やらの過程を逐一(使いまわしの映像で)見せてくれるアレ、ああいう多少鈍重なメカニックへの嗜好。本作の、「メカゴジラ製作中」とか「ガルーダ発進」なんかにも、そういうメカに対する愛着みたいなものが感じられて、いいんですな。ガルーダとメカゴジラの合体なんて、「やっぱり、こうでなくては」と(笑)。一方ではゴジラとラドンも合体しちゃったりして、ゴジラドン。さすがにあのチビゴジラは、見なかったことにしたい気持ちが無い訳でも無く。クライマックスの幕張での死闘は、本当に見ごたえアリマス。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-19 22:03:01)
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