161. アメリカン・スプレンダー
《ネタバレ》 オタクや一風変わった人たちばかり出てくる映画ですがコミックがうまくブレンドされていて洒落ています。音楽もコルトレーンやガレスピー、ふたりがあっさり結ばれたあとはルパルト・ホルムス、とてもかっこよく決まっています。変人ばかりにかこまれて、本人もいつもしかめっ面の変人ハービー・ピーカーが、少し羨ましかったです。ハービーの友人で迷い無くマイペースの男性を見て音夢たんのお兄さんを思い出しました。おかしな人たちのおかしな映画好きです。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-05-25 00:55:30) |
162. ラルジャン
映画でも小説でも色々な作品を見れば見るほど、同じようなストーリーには驚かなくなります。この映画の衝撃もトルストイの原作も今初めて見たはずなのに、勧善懲悪なものが受け入れられた時代は遥か遠くなり、同じようなシチュエーションのフォロワーものを多く見過ぎているので新鮮にも衝撃的にも感じませんでした。映画は見た時代によって変わるものです。そうなると個人的評価は好きか苦手か。この映画は苦手でした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-05-21 20:24:24) |
163. ボンボン
《ネタバレ》 人の良い気が弱そうな中年男が血統書付きの表情豊かな犬を押しつけられてからロードムービーになります。失業中でお金に困っているのに、当たり前のように人に親切にしていまう中年に悲哀と優しさを感じる反面、おとなしすぎてはっきりしない生活のため人間味が感じない部分もありました。同じ中年の巻き込まれ型ロードムービーなら、嫌々おせっかいをやく、性格がいまいち良くない「セントラルステーション」の中年女性の方が人間味があって好きです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-21 02:51:06) |
164. 初恋(2006)
好きな人のためなら悪いことでもするというのはいいのですが三億円事件と初恋の結びつける必要があるのだろうかと思いました。プラトニックな関係がやるせなさを残していて良かったです。ずっと宮崎あおいは上手だと思っていたけど、困った顔が、どれも同じシチュエーションに見えてきました。「フラニーズ・フィート」での上手さは特別だったのでしょうか。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2008-05-18 03:57:17) |
165. トランスアメリカ
《ネタバレ》 「デスパレートな妻たち」のリネットがトランスセクシャルな男(ブリー!)役を見事に演じています。途中で野原で用を足すときにブリーがトビーにペニスがあるのを見られ男だとバレますが、そこではペニス(ハフマンは女性なのでもちろん作り物)をはっきりと表すのに、トビーたちが泳ぐシーンでボカシをいれまくるのは不自然でした。もしブリー役が男性の俳優だったら用を足すシーンでボカシを入れていると思います。物語に入りこんで見ていたのに、こういう意味不明なボカシをいれることで、作り物の映画を見ているんだなと現実に戻らされてしまいます。セックスシーンでもないのにはいるボカシは余計な嫌らしさをと感じてしまいます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-05-18 03:14:16)(良:1票) |
166. つぐない
脚本が緻密でしっかりしているので単なるメロドラマにはならなかったけど、いまひとつ入り込めなかったのは時間軸が変わることによって真実を見せる手法のせいかも。セシーリアは劇場型キャラでわかりやすいのですが、誠実な雰囲気のロビーが「カント」という言葉を手紙に書くのは違和感がありました。印象的な映像と重厚な音楽の取り合わせが秀逸でした。 [映画館(字幕)] 6点(2008-05-18 03:00:51) |
167. ダーウィンの悪夢
アフリカ、これもひとつの現実。人がそこまでして生に執着するってこと、生きていく理由がなんなのか、年をとるほどわからなくなる。それとも自分で思っている以上に恵まれているのか。それもまた悲しい。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-05-18 02:54:53) |
168. ピンチクリフ・グランプリ
《ネタバレ》 小さい町の山の上であまり繁盛していない自転車修理をしながら2匹の動物と暮らすおじいさんなんて、最高に好きなシチュエーションです。おまけに映像がきれいで夜の山のシーンや、山の上でおじいさんがぼんやりする後ろ姿など何度も映像をとめたくなるくらい美しかったです。これだけだったら10点なのですが、ストーリーがだめで「チキチキマシーン猛レース」から面白さを抜いたような内容でした。とても残念です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-05-07 00:14:57) |
169. ナイト ミュージアム
ベン・スティーラーも好きだし、懐かしいディックヴァンダイクやミッキールーニーが出ているので興味深く見ましたが映画は少しも面白くなかったです。夜に展示物が動きだすというのは、「おもちゃのチャチャチャ」のようで大好きなシチュエーションなのですが、ただ動かしただけという感じでワクワク感がありませんでした。映画を見たあとに自然史博物館に行きたいとも思わなかったのでキツメの3点。 [CS・衛星(吹替)] 3点(2008-05-07 00:09:53) |
170. モンスター・ハウス
スティーブン・スピルバーグとロバート・ゼメキスということだったので期待していませんでしたが、その通りでした。モンスターハウスをもう少しかわいく描けばよかったのにと思いました。主役の男の子のCG、二宮和也に似てますね。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2008-05-07 00:00:04) |
171. ストレイト・ストーリー
《ネタバレ》 リンチの中でも「マルホランドドライブ」と同じくらい好きな映画です。年をとった男が言います。「年をとって辛いのは昔を憶えているから」・・・さて、その昔とは幸せだった過去なのか、不幸せだった過去なのか?どちらにしろ年をとったのが辛いというのは悲しいことだなあと思いました。なのにやさしく、年をとるのもいいなあと思わせてくれる映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-05-04 08:08:12) |
172. スパイダーウィックの謎
《ネタバレ》 最近、似たようなファンタジーものでがっかり来たことが多いので期待していませんでしたが、予想以上に面白かったです。色々な妖精たちが違和感なく世界にとけ込んでいて、すぐに映画にはいりこめました。敵は強大で、これじゃ普通の人間には太刀打ちできないだろうとの杞憂も最後には丸く収まります。細かい複線がきいているから納得も出来ます。おまけにラストではホロリときました。とても楽しめる映画でした。 [映画館(字幕)] 8点(2008-05-04 07:54:05) |
173. ハード キャンディ(2005)
《ネタバレ》 これはコミカルなスリラーです。ロリコンやショタコンはかわいそうだなあと思いながら少し同情しながら見ていました。映画はところどころ笑ってしまいますが、ラストで殺さなかったところもいいと思います。もっとも共犯の男性は自殺に追い込んだという言葉が出てくるのでコメディにはなりきれませんが、楽しい映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-05-04 07:44:09) |
174. ヘヴン
トム・ティクヴァ監督は退廃的な話を描くのが上手だと思います。 破滅に向かって静かにすすんでいく二人の姿に感動しました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-04-21 03:43:32)(良:1票) |
175. うた魂♪
最初はコミカルで通すかなと思ったけど、途中から良い感じで力が抜けてきて楽しめました。一生懸命になるって恥ずかしいことと言う言葉の意味は深いと思います。必死になるのと一生懸命になるのの違いを考えてしまいました。尾崎豊の曲がつかわれていますがゴリたちの歌には感動できなかったです。作られた宣伝のままのキャラで人気が出た尾崎豊の初期の曲は、良きにしけ悪しきにつけ奥が深いです。 [映画館(邦画)] 6点(2008-04-21 03:34:21) |
176. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 最初に処刑場に引っ張り出されるシーンとラストの同じシーンで服が替わっています。ラストのシーンは処刑前に自分に香水をかけ、最後の夢を見させたのだろうかと思ったりもしました。「マルホランドドライブ」の主人公の夢みたいです。どちらにしろ残酷さより主人公の孤高さに魅せられてしまいました。自分の孤独にさえ気がつかないくらいのストイックさに泣けました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-04-21 03:27:08) |
177. 北京ヴァイオリン
《ネタバレ》 よくわからないけど、こういう子供をツンデレというのでしょうか?だったら「セントラルステーション」のおばさんの方がかわいいなあと思います。雰囲気で見せる映画なら気にならないのですが、ストーリーを追わせる映画であのラストはないんじゃないのと思いました。子供の幸せを願ってヴァイオリンを弾かせ続けていた親なのに、ラストで自分のために子供がヴァイオリンのコンクールをけって自分に会いに来る・・・。なんともピンときません。映画によってはベタなのは好きなのですが、これはいまいちです。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-04-18 00:45:10) |
178. マンハッタン殺人ミステリー
友人と見ていて友人はダイアン・キートンが何故、隣の家のことに興味を持つのか描けていないから納得いかないと言っていました。私はダイアン・キートンが暇を持てあましているヌー速探偵団のようで面白かったです。会話のテンポも間の取り方も、さりげないNYの風景も、音楽も楽しめました。やりすぎの感のあるオーソン・ウエルズの映画とのミックスシーンもかっこよかったです。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-04-10 03:27:41) |
179. ペルセポリス
ところどころコミカルで、ところどころシリアス。知らないイランを垣間見ることができて楽しめました。モノクロの映像も雰囲気があって良かったです。 [映画館(字幕)] 6点(2008-03-27 07:10:30) |
180. タロットカード殺人事件
ウディ・アレンの映画の中では凡作。ストーリーに毒がある分、会話に毒が少ない気がしました。最後まで楽しくみることができる映画ではあります。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-03-27 07:07:25) |