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ムランさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 300
性別 男性
年齢 41歳
自己紹介  点数が低い作品に関してはかなりボロクソに書いてありますのでお読みの際はご注意を。
 私の駄文が皆様の映画ライフの助けになれば幸いです。

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161.  人狼 JIN-ROH 《ネタバレ》 
 ケルベロスシリーズは『犬狼伝説』を読んだ位です。 昔VHSで見た時は内容が全然わからなかったが、それでも記憶に残っていた一作。  今巷で溢れている萌え萌えキュンキュンメロメロハッピーなアニメ(いや、これら全てが駄目とは言いませんよ)とは真逆な作品。 話、登場人物、作画、設定等全てが重い。だがそれらが織りなすハードボイルド的雰囲気がたまりません。  話も各組織間の派閥や牽制、行き過ぎた実力行使や馬鹿し合い等良く出来ており、正に大人向けのアニメと言った印象。  『近づいてきたヒロインがスパイ』等構成的にもベタな所はあるが、それに童話『赤ずきん』のエッセンスを加えることで非常に濃密で魅力的な内容になっている。  ラスト、ようやくおばあちゃん(心を許せる相手=主人公)に会えた赤ずきん(ヒロイン)であったが、実はそれは狼(ヒロインの裏に存在する組織をおびき出す為に騙されたふりをしていた)であった、と言うところまでは純粋な現代版へのアレンジだがそこから、赤ずきんと自分をダブらせたヒロインが『どうしておばあちゃんの目は、どうしておばあちゃんの耳はどうして・・・・』と叫ぶシーン。この時点では主人公はおばあちゃんにも狼にもなることができたはず(主人公も『それはお前が良く見える用にだよ』的なごまかしをせず沈黙し続けるのがその証拠かな?)、でも結局は狼であることを選んでしまった・・・・その後猟師は出ず、結局赤ずきんは食べられて終わり・・・ここのくだりがズシンときました。 
[ブルーレイ(邦画)] 9点(2011-07-09 15:12:05)(良:1票)
162.  アイ・アム・ナンバー4 《ネタバレ》 
 『青春+戦闘+恋愛』の内容から『マシになったジャンパー』『中途半端になったスパイダーマン1』と言った印象を受けた。  凄い駄目って所は無いが唐突で説明不足な演出が多すぎ。  冒頭から『僕はNo4、宇宙人だ。今は母星を破壊した悪い宇宙人から逃げてる最中さ』とぶっちゃけプロローグ。  その後の能力覚醒時も『お前とNo9は勇者の力を引いている』と言うがNo6の方が強そうだしNo9は出ない。  敵のモンスターに対して愛犬が怪物化すると『彼はキマイラ君の守護者だ』説明終了。変な設定増やすよりNo5とかにしといた方が良かったんじゃない?  主人公の護衛役が強そうな感じがしたが、まさかの中年デブ地球人に捕まる(ちなみに捕まる描写は無し)。その後主人公を地味(本当に、映画史上屈指の地味)にかばい死亡と見せ場無し。まぁ結局どう考えてもナイフで不意打ち出来るのにタックルかましちゃううっかりさんでしたし。  主人公の能力も『怪力』『サイコキネシス』『味方強化』『懐中電灯』と多すぎ。米人にジョジョ的戦闘描写が出来るとは思っていないが、せめてX-メンみたく1つにして欲しい。  てかそもそも敵が主人公を追う理由が分かんない。終盤石を見て『コレで地球は俺のものだ』とか言うが、その石元々主人公持ってなかったし、しかもただの味方追跡装置だしやっぱり欲しがる理由が分かんない。どうせなら主人公が持っている形見の箱を探してるとかにすれば(ちなみに箱の中身は不明)。  見て分かる通り伏線や設定の謎がかなり未解決。引っ張りたいのは分かるがそれにしたってお粗末。  とまぁ色々書いたが、能力の解放がヒロインとの進展と連動させ『色々な意味で成長している』的演出など部分的には良い所もある(少なくともキスに釣られてかめはめ波よりは断然)。仲間の科学オタク君もそれなりに主人公と係わりがありヒロイン並みに描写が多くコミカルで愛着が持てたのも○。CGも頑張ってたし、敵の光線を弾く所なんてまんまDBで格好良い。  良い所と悪い所が半々位なので間取って5点とします。 
[映画館(字幕)] 5点(2011-07-08 23:50:30)(良:1票)
163.  マイティ・ソー 《ネタバレ》 
 『神の国の次期王様が傲慢さゆえに人間界に落とされ、そこで大事な事に気付き王位継承と陰謀を粉砕する』と言う、正にアメコミが得意な王道展開。  CGも若干尻すぼみながら全体的に派手でした。  ただ『人間世界で大事な事に気付く』と『人間の女性に恋をする』と言うかなり大事な部分の描写が若干弱く感じた。スタッフの構成能力は決して低くないと思いますし、だからこそ後15分位尺を長くしてそこら辺をしっかり描いて欲しかった。  他にもソーの仲間達がそこそこ個性がありながら出番が少なかったり(特に女性の方がメチャエロ・・・・セクシーでした)、ラスボスが義理弟なため不殺を貫こうとする心意気は良かったが、その結果バトルシーンの山場がプロローグになってしまい一個前の巨人戦もショボイかった。  上述した理由も致命的ではなくアクションとしては及第点だが、『ウルヴァリン』や『アイアンマン2』、『X-メンファースト』とここ最近マーブルコミック原作の映画が軒並み出来が良かった事もあり、相対的に観るとインパクトが弱く感じてしまいました。
[映画館(字幕)] 6点(2011-07-03 19:52:43)(良:1票)
164.  SUPER8/スーパーエイト(2011) 《ネタバレ》 
 ラスト30分までは良かった・・・。  付近の駅で起こった列車事故を皮切りに消える村民、謎の停電等の怪事件。それらを通し主人公が父親や友人、想い人や母の死との関係を進展させていく演出は面白い。  ギャグもまぁまぁで仲良し五人組は『普通』『チビの爆破マニア』『嘔吐癖のあるヘタレメガネ』『ムカつかない程度にわがままなぽっちゃり系』『空気(こいつは早々フェードアウト)』と個性があり見分けやすい。何より小学生が主人公の作品が少ないのでそれだけで嬉しい。  ただそれ以上に残念な点が。宇宙人は『墜落した時捕まり何十年も拷問を受けた』と同情できる設定なのだが・・・こいつ人間食うんだよね。恨みがある軍人相手ならまだ良いが、無関係な村の人間まで食う。コレのせいで外見も相まって宇宙人に同情できない。『触れた相手とはテレパシーできる』と言う微妙な能力で主人公は助かる(悪人でないと判断された)が、その後いきなり感動的な音楽と共に宇宙へバイバイじゃ村が完全にとばっちり被害。リアリティと考えたのかもしれないが、個人的に少年主人公の場合は極力死者を出さないで欲しい。  次に主人公達が事件に全く関わらない。宇宙人も脱出して暴れてバイバイするまで基本『自力』。たぶん事件を介した主人公の成長を描きたかったのだろうが、それにしてもつながりが希薄すぎ。てかラスト30分までは宇宙人と関わってすらいない。予告にあったビデオも話に絡まず、ついでに軽トラで列車が脱線するシーンも宇宙的パワーの産物かと思ったらコッチも『自力』だし。いや、流石にあそこまで脱線はしないし、おまけに車はイースの如くドライバーと共に半身ズラしで無事。なので予告は詐欺。  例えば死人は軍関係者のみで食料は人間でなくスパーのお菓子を盗む(町から色々盗まれる描写はあるので繋ぎも楽)とか、軍人は殺すが少年とテレパシー後は民間人は巻き込まないようにするとかにすれば宇宙人に同情できる。もしくは最後に宇宙人が脱出に失敗して死ぬとかなら事件事態は『因果応報(宇宙人も一応罪無き人間殺してるし)』で終わり、正にスタンドバイミーの様な『ちょっとビターな夏の思い出』的な少年成長劇として見れた気がする。  『80年代感動映画総集編』を見ている感じで、浅く広い演出は感動も何も起こらず。とりあえずCMの『スタンドバイミー+ET』と叫んでた兄ちゃんは両作品をもう一度見ろ。
[映画館(字幕)] 3点(2011-06-26 17:52:33)(良:1票)
165.  スカイライン-征服- 《ネタバレ》 
 『(ID4+宇宙戦争+第九地区+クローバーフィールド)÷100』のカス映画。全体的には4点位のB級映画だが、ブチギレ級の理由が2点あるので他は箇条書き。  『エイリアン自体飛び道具、バリア無し(攻撃手段は突撃)であっさり死ぬ、なのに壊滅してるアメリカ軍、いやどう考えても負けないだろ』『侵略された際の一般市民を描くと言うまんま『宇宙戦争』、しかもあちらやクロフィルみたく特定人物のみの視点だけ映すとかじゃない上に尺の大半がビル籠城、さらに登場人物の演出がパニックモノなので人間性描写皆無とストーリー云々以前の完全劣化』『CGも並以下、2回だけある空中戦も尺短く迫力もID4に遠く及ばない』『宇宙人の設定や世界情勢等主人公達の結末以外すべて投げっ放し』等々。  そしてブチギレ理由1つ目。宇宙人は脳を集めるのが目的で、それを移植して増えてるのだが、何故か主人公だけ移植されても人格を保っており、エイリアンとなって恋人を救うべく立ち向かう・・・・でエンディングと言う、駄目監督が良くやる『起承転起』演出。続編できる程面白くないしパクリまくりなんだからいっそう人類全滅とかの方がまだ個性が光った。  もう一つは主人公と途中から別行動をとった男。こいつ途中で自爆するのだが理由が無い。描写的には生への執着心は人並にあり逃げられる余裕もあるのにエイリアンに見つかった瞬間自爆。そしてその際映しだされる壁に描かれている日本兵と『神風』の文字。とりあえずコレ考えた奴天罰食らえ。  例えば愛国心が異常に強かったり別行動の主人公班か殺された人間の中に肉親がいる、もしくは被弾したF-22がエイリアンに襲われている主人公を見つけて突撃する瞬間、パイロットのヘルメットなんかに描かれているとかならまだ我慢できる。てか後者に関しては『撃破された戦闘機の破片が主人公を追っかけているエイリアンに直撃』と挿入できる演出まであったのにそれすら放棄。  私は決して愛国心が強いわけでも無く戦史について詳しい方でも無いが、『家族を守りたいから』と言う理由で特攻を志願した兵士達の話を聞いた者としてはこの演出は到底許せるものでもない。  ストーリー、演出、CG何を取っても劣化移植でしかない作品自体の不出来と他国の分際でロクに調べもせず国辱級の演出を挿入したスタッフのモラルの無さと言うダブルの意味で最低な映画でした。
[映画館(字幕)] 0点(2011-06-19 02:54:17)(良:3票)
166.  さや侍 《ネタバレ》 
 過去2作品と比較すると一番分かりやすいが、同時に一番『無難』な作品と言う印象を受けました。  今までの作品はシュールと言うか、『ごっつ』で言う所の『産卵』に近い印象を受けたが、今回は『AHO AHO MAN』や『ゴレンジャイ』の様なストレートな内容だったが・・・・じゃあ今挙げたコント並みに笑えたかと言うとそうでもない。  たぶん主演の野見がやって面白いネタにしたのだろうが、正直私はこのおっさんが出ていた番組を見ていないので何故そこまでプッシュするのか分からない。コレまでみたいに監督自身が主演をしていれば直球ながらもっと高品質のネタで勝負できた気がする。  子役の娘もそんなに上手くないなぁ。演技自体はまぁ我慢できるが、声の出し方が全体的に大きめな気がして、小学生が学芸会なんかで張り切って大声で台詞を呼んでいる感じを受けた。とりあえずメインキャストで一番上手かったのは板尾でした。  序盤は面白く中盤は若干ダレ終盤は良くもないが悪くもない・・・無難だった。  たぶんコメディアンとしてプライドが高い方だとは思うが、個人的な意見としてはもうそろそろ『笑い』抜きの映画を一本取ってみて欲しい。てか駅でポスター見た時『刀を取り上げられた侍が知略や笑い、そこらの石ころ等で戦うアクション』みたいのを想像していたのでちょっとガッカリ。
[映画館(邦画)] 5点(2011-06-13 00:49:07)(笑:1票) (良:1票)
167.  X-MEN:ファースト・ジェネレーション 《ネタバレ》 
 右肩上がりにド派手になっていくCGや盛り上がるBGM等アクション映画としては及第点以上の出来。  さらにびっくりしたのがストーリー。確かに素晴らしいとまではいかないが、突っ込み所や矛盾点はパッと見て気になる所は無く(あったかもしれないが少なくとも気にならなかった)、所々箸休め的シーンを入れつつしっかり順を追って描いており一本の筋になっていた。ミュータントを用いた人種差別的内容も、雑過ぎずクドくなりすぎず丁度好い按排でした。  他にも史実の事件(キューバ危機)と絡め、そこにミュータントが介入した事により『我々の世界』と『彼らの世界』と言う二つの世界を分かつターニングポイントにしたりと実にエンタメの『ツボ』を分かっている作りになっています。  細かい所でもセレブロや恵まれし子らの学園を始め、ストライダーやローガン等この先のストーリーに関係するシーンが多く『起源』と言う意味でも十分その役割を果たしていました、てかローガン出たのはマジビックリ(チョイでしたが)。  前作の『ウルヴァリン』をローガン一人にスポットを当てた『個』の映画とするなら本作はX-メン果てはミュータントと言う『組織』の原点と言う別角度からスポットを当てた作品でありアクション映画としても前日談としても楽しめる内容でした。確かにあれだけの事されちゃマグニートが頑なにエグゼビアとの戦いを避けていたのにも納得。  個人的に好きな『大統領』が地味な能力ながらジャンパー相手に互角の戦いを見せたり猫口が激烈キュートだったりと大活躍で満足。   最後に、ぶっちゃけメガネが邪魔にならないし、十分大迫力だったので『3D』はとっとと消えて欲しい。
[映画館(字幕)] 8点(2011-06-11 17:59:07)(良:2票)
168.  ウィッカーマン(2006) 《ネタバレ》 
 ジャンル『サスペンス』の棚にあったので前情報一切見ずに視聴・・・・ひでぇ。  ラストのニコラス・ケイジが火あぶりになってる時に女共が歓声を上げるシーンが唯一褒められそうな所。  とりあえずコレ作ったやつら『プロット』って言うモノの作り方をイチから学ぶべき。  様は豊作を願うために島の外にいる男を生贄にするという儀式のため偽の手紙で誘き寄せられたのもまぁわかる(設定としては全然面白みは無いが)、だが着いた瞬間袋叩きにすれば良いじゃん。  例えば儀式の男に特定の『前準備』みたいなことをする必要があり、娘の捜査をさせながらその準備を仕込むとかなら分かるがそんな描写も無かったと思う。  主人公の幻覚も『夢オチ』と言う結末へのミスリード的演出だと思うが、それにしたって結局本当に主人公が病気だっただけで本筋との絡みゼロ。少しは絡ませろ、てえか、それが出来なきゃ出すな下手クソ。  上述したラストのオチも最後の最後でババァがベラベラ喋って終わり。かなり無理な展開だと思っていたが、その中に十分そう言ったオチを匂わせられそうな場所あったのにそれすらしない。  BDですが、チャプター3まで見たら一気にチャプター13まで飛ばして見ても全く問題ない、ある意味斬新な作品でした。  仕事を選ばない姿勢は立派だが、もう『主演:ニコラス・ケイジ』だけで無条件視聴が出来ませんよ。
[ブルーレイ(吹替)] 2点(2011-06-06 21:06:02)(良:1票)
169.  ゾディアック(2007) 《ネタバレ》 
 アメリカで本当に起こった未解決事件を題材にした作品。  雰囲気としては犯人を追う刑事が中心になる推理モノを想像していたが、実際は『その事件に影響された人々の人生』を描いた作品でした。  序盤は事件を追う刑事と新聞記者を中心に、後半はすでに風化し始め誰からも見向きされなくなったこの事件を、新聞社社員だった男が独自に調べ本にする過程を追った、サスペンス:ドキュメント=3:7的な感じでした。  正直序盤はかなり詰らないが、後半はテンポも良く男の捜査(取材)が中々面白かったです。  難点を挙げるとすればまずは何と言っても『尺』。確かに全シーンに意味があり中だるみも感じず悪くはないがそれでも2時間半を越る程の中身ではない。上述した様に後半は悪くないので前半をもう少し縮めれなかったかなぁ。  後所々見られる推理等も結構長く複雑なのでコナン君みたく図みたいのを入れてくれると分かりやすかったが・・・・ガキっぽくなっちゃうかな?  犯人に関しても消化不良的な解決なので事件をメインに楽しみたい方には向かないかも。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-06-05 21:19:20)
170.  アジャストメント 《ネタバレ》 
 つまらん!  あらすじ言っちゃうと、人を良き方向へ導く集団(天使?)が主人公の運命を操ろうとするが担当者が『居眠り』して操作失敗した結果出会った女性と恋に落するが望まぬ結果を招くため主人公を脅して諦めさせるも数年後『偶然』女性と再会し運命に抗おうとし天使の妨害も『何故か』ことごとく回避し結ばれるが劇中で全くそんな描写の無い『伝説の凄腕天使』に二人が結ばれるとお互いの人生が悪くなると『お前が出なくても良くね?』と言う説得を行いまたまた諦める主人公は約一年後『やっぱり一緒にいたい』と置き去りにされ別の男(描写は少ないが高青年っぽい)と結婚間近のヒロインと再会しコレまでの事を暴露し二人で運命を切り開こうとするが天使に追われあわやこれまでと言う時にキスをして『全てが解決』して二人仲良くまだ見ぬ運命の結末に向け歩きだす・・・つまらないでしょ?  天使も当初マトリックスのエージェント的な印象を受けたが、終始テンパりまくるし運命操作も無効化されるので全然凄く見えない、て言うかマッチョでもない主人公に手も足も出ないってどんだけ無能だよ。  ちなみに天使の力を無効化したり時折起こる超絶ご都合主義展開も『二人が結ばれる運命はとても強くそれを邪魔するのは不可能』と言う良くわからん設定、たぶん『主人公補正』なのだが描写が下手過ぎ。  天使も『雨の日は千里眼が使えない』とか『どこでもドアを使うと一定時間運命操作されない』等終盤唐突に設定が後付けされる。なら序盤で主人公が抗ってる時雨の日にして追跡不可みたいな伏線張れただろ?そのくせ『天使の力の源は帽子だから帽子を取り上げよう』『名案だ』みたいな会話があるのに結局帽子奪うシーンが無いと伏線詐欺やらかす始末。  最後のキスも序盤の『愛あるキスをすると運命は確定する』で伏線張ったつもりだろうが、その間に山程『愛あるキス』してるから・・・てかもっと張れる伏線あるだろ。  ・・・と話がアレな上CGもアクションもショボい。  後『我々天使は今は人の運命を操り導いているが最終的には人の自由意思に任せたい』的台詞がモロ『アメリカのフリーダム精神万歳!』みたいなメッセージをグイグイ押しつけられた感じがして後味最悪。   予告見て『アクション大好きなアメちゃんの中でこの設定活かせる監督なんて一握りだからコケるな・・・』と予想はしていたがその通りだった。
[映画館(字幕)] 1点(2011-05-28 01:07:38)
171.  パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 《ネタバレ》 
 前回よりは改善されたがそれでも及第点より下。  マシにはなったが相変わらずその場で思いついたようなシーンや設定を作ってから、それらを強引につなぎ合わせている感が強く、『一方その頃』や『その○○時間後』が全ての冒頭シーンに当てはまってしまい全く流れるような運びが出来ていない。無駄なシーン自体はそんな無いと思うが、1つ1つが微妙に長ったらしく『カスも積もればゴミとなる』的な感じで尺を圧迫してしまっている。  結果上記のツギハギ以外にも全然敵親玉の描写が足りず強敵感が皆無。超能力みたいのを使えるが母船内限定で最後の死因はカエルの毒と過去最弱。  細かい所を言うと『序盤ジャックが持っていた地図の存在意義がゼロでコンパスで代用可能、強いて言えばバルボッサがジャックの後を追跡するのに使った程度』『序盤突然現れてヒントを喋って消え、本編には絡まなかったジャックの父。たぶんお助け妖精みたいなもんなのだが、物語への介入のさせ方が下手』『人魚の住む海域に恐怖し、海のど真ん中で船から泳いで脱出したモブ船員、ギャグと見ても寒い』等々。  ただ新キャラのアンジェリカや人魚や牧師さんは描写不足やパンチの弱さは拭い切れないが、どこぞの『自己中KY野郎』や『痛々棚ぼた海賊王女』みたいな不快感を感じなかったので減点対象外。  話の不出来は覚悟していたがアクションもショボイ。例えば『トランスフォーマーの変形』や『スパイダーマンの摩天楼あ~ああ~!!』みたいに大抵の映画には記憶に残るようなシーンがあるが、これにはそれが一切無い、てか過去最低かも。剣技は見飽きたし、周りのギミックを使ったアクションも無理クリ過ぎて『普通に戦えば?』と言うモノばかり、なのにそんなアホな攻撃に引っかかる敵、なんか『空気を読んで攻撃を受けてあげてる』様に見えた。せめて海戦シーンでも入れればいいのだが・・・・あ、なかったですよ。たぶん衣装やらセットに金掛けちゃってるんでしょうが、後半のジャングルばっかり等所々から『台所事情』がにじみ出ていた・・・そんなの視聴者に見せるなよ。  とまぁこんなありさまな内容なのに続編作る気バリバリ、まぁ『海賊モノ』って対抗馬がいないから売れちゃうのかな?  良い所は無く悪い所だらけだが、ジョニーファンや旧作が好きだった方なら観に行って損はないと思います。
[映画館(字幕)] 3点(2011-05-22 03:44:35)
172.  インデペンデンス・デイ 《ネタバレ》 
『ご都合展開やツッコミ要素があろうがアクション映画なんだからアクションが完璧なら面白い!』と言う力技を見事に成し得た傑作。 確かに突っ込み所はあるが、『宇宙人がこれまで電子戦の経験が無い』や『デヴィッドは超天才』『宇宙人は脆弱』『破壊光線は射程短い』等多少自己補完が必要だが割と理由付けはしてあると思う。 そして大迫力のUFO出現から『壊滅→試行錯誤→ことごとく徒労→勝利の鍵→最後の反撃→勝利』と言う展開に箸休め的な戦略(日常)パートや、立ち場の異なる複数のカップルの暮らしを丁寧に入れ込みながらあの尺にまとめた能力は十分評価できると思います。 エンタメ作品としても十分及第点以上のできだが、10点の理由としては何と言っても私に『映画館で映画を見る楽しみ』を教えてくれたことへの感謝。 当時中学生で映画館に行く言えばせいぜい『ドラえもん』か『ゴジラ』位で後はビデオだったが、雲から姿を現すUFOや破壊光線、大統領の演説(内容がアレだとか言ってる人もいるが、絶望的な決戦を前にした人を思えばあれ位大げさな方がいいだろう)そしてラストの壮大な空中戦と決死の特攻、映画館で見るからこそ味わえる素晴らしさを教えてくれたことにはとにかく感謝。 もちろん映画館ならでわの楽しみは他にもあるが、一番分かりやすい『迫力』を味わえたと言う意味でも運が良かったと思う。
[映画館(字幕)] 10点(2011-05-17 18:34:40)
173.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 
 現代戦争モノの中では『ジャーヘッド』と並び群を抜いて素晴らしかった。  良く戦争映画で描かれる『人の尊厳』やら『人を殺すことへの葛藤』『敵兵士を悪者に仕立て上げるための過激演出』等が前に出る事は無い。  とにかく『民兵とアメリカ軍兵士による市街地戦』と言う『状況』をただただ描くのみ。そしてその演出がとにかく素晴らしい。  最新装備と一流の訓練等、個体戦闘能力では圧倒的有利なアメリカ軍が、訓練も装備も劣りただただ『物量』で押し寄せてくる民兵に苦戦を強いられる様はヒッチコックの『鳥』の様な恐怖感があった。  各登場人物の描写もされているがあくまでメインとなる戦闘シーンの合間に挿入される程度で、メインはとにかく戦争戦争戦争。大げさかもしれないが、本当透明人間にでもなってその場にいると感じてしまう程凄い臨場感だった。おかげで中盤の『止血』シーンは本気で気分が悪くなった。  メッセージ性も無くは無いが、ベタな戦争映画の様に『見せつける』のではなく、戦闘中の兵士の仕草や会話から『感じ取る』様に描いているのも面白く、ラストの帰還シーンはジェットコースターから降りた後の様な清々しさがありました。  後になってリドリー・スコットが監督だと言うの知り、本当彼の多才さに驚愕。 
[DVD(吹替)] 8点(2011-05-14 18:43:42)(良:1票)
174.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
 内容は3点だが、後述する理由により大減点。  予告見た時点で『ボーンみたいだな』と感じていたがまんまボーン。  変更点としては主人公の所属が『CIA』から『暗殺集団の幹部』に変わっただけ。  他にも謎の究明に尺がかなり割かれており主人公が記憶ごと『暗殺技術』を忘れているためアクションは少なめ。確かに演出や謎の明かし方は『中盤』までは悪くないが、それでも『パクリ』作品に好印象は受けない。  ボーンと比較しない場合でも終盤が駄目。折角徐々に謎が分かりかけてきたのに突然『イレギュラー排除』の名目で登場した組織の幹部がベラベラと喋って雰囲気台無し。組織の存在も、紹介された探偵が元諜報部員で『風の噂』程度に組織の存在を知っていたと酷過ぎるご都合展開。  妻役だった暗殺者も『暗殺失敗のため爆弾を回収しに行ったら時間切れで爆死』ともはやコント。『偽りの記憶をリアルに感じてしまっている主人公が妻を目の前にどのような行動を取るのか』と言う最大の山場を丸投げってどんだけアホだよ。  監督の狙いとしては『主人公は本当に頭がおかしくなったのでは?』と言う結末を客にも予想してもらいたかったと思うが、それなら序盤の夫婦でいるシーンをガッツリやらず断片的にしたりする等の演出をしなければ駄目。そうじゃないと『確実に妻とは面識があるのにとぼけている=陰謀』と言う結末しか思いつかない・・・・てか、ソレくらい分かれ。  そもそも主人公の記憶喪失が『暗殺対象に近付くため科学者になる練習をしていたら事故のショックで演技の記憶を本物の記憶と間違える』と、だからそれコントだって。  最後に主人公は途中知合った女性と逃避行するがここがここが最悪。ボーンに関しては国のためや暗殺対象が基本悪人と同情の余地はあるが、こいつの場合『金で雇われた暗殺者』であり、凄腕と言うのだからコレまで何人もの罪無き人を殺してきたはず。だったら『俺の手は血に塗れている』的理由で女性とは別れるべきで、『何のうのうと旅を楽しんでんだよ!?』呆れました。  総評としては『中盤まで良かったがラストの出来が悪い』で『3点』。ストーリーが『おまけ』的な作品の場合は良いとして、本作の様にメインとなる部分が最早パクリレベルで、こんな作品作れるスタッフの面の皮の厚さに嫌悪感を示し1点とします。
[映画館(字幕)] 1点(2011-05-08 00:13:31)(良:3票)
175.  ザ・ライト -エクソシストの真実- 《ネタバレ》 
 前情報として、こう言った悪魔祓い的作品は初めてで、神様はいると思うがキリスト教徒ではありません。  重厚な音楽や全体的に暗めな画面等雰囲気の出し方と盛り上げ方は上手いと感じました。『悪魔憑きは精神病』と考えている無神論者の神父が、自身の周りで起こる不可思議な出来事から徐々に悪魔の存在を信じ初め、遂には師匠に取りついた悪魔と対峙する。  この『不可思議な出来事』の演出が非常に上手く、変にド派手なCGを使わない事が逆に『見えざる何か』が着実に、少しづつ近付いてくる恐怖になる。  悪魔に関しても、どこぞの州知事や救世主と戦った奴等みたいな超能力は使わず、その者が絶対に知らないはずの各人の心の闇を攻撃したり、あくまで人力で襲ってくる所が非常にリアリティを感じた。最後の方の聖なる言葉(・・・で良いのかな?)を一緒に復唱する所が特に・・・・・。  ラストの対決、遂に悪魔の存在を認め取り付かれそうになった瞬間『悪魔はいる=神も存在する』と言う理論で信仰心を取り戻すところは非常に熱かった。  演者の好演や演出も相まり、最新兵器も鋼の肉体も持たない主人公が、信仰心だけで打ち勝つシーンは素晴らしかった。  ただ恐怖演出は全体的に良かったが、所々入るビックリ的脅かし演出はかえって不似合いだった。折角真綿で首を絞めるようにジワジワと恐怖心を掻き立てておいて、最後のトドメは金槌でドカンって。もうちょい工夫して欲しかった。  ただキリスト教の色が強いのはしょうがないが、説教臭くなかったり、『キリスト教最高!みんなもキリスト教に入ろう!!』的な勧誘も無かった所も好印象。  この手の作品は初だったので、比較が無いためちょっと甘めで採点しました。
[映画館(字幕)] 7点(2011-05-03 22:37:28)(良:1票)
176.  パンドラム 《ネタバレ》 
 たまたま最近プレイしたからかもしれませんが、『映像版デッドスペース』と言う印象を受けました。  実際イベントの発生具合や流れもゲームのイベントっぽかった気がしますし、睡眠装置の窓枠なんてアイザックさんのバイザーそっくり・・・・・気のせいかな?  『新天地である惑星を目指す移民船』『突然冷凍睡眠から目覚める主人公』『記憶が錯乱し、何も思い出せない』『機能停止してる船に得体の知らないエイリアンが』『ラストのオチ』等、正直どれも見たことある感があり、所々突っ込まずにはいられない箇所もあった。  またタイトルにもなっている『パンドラム』ですが、簡単に言うと宇宙に出た人間が掛かる精神障害なのですが、物語の根底に掛かる割には実際のストーリーとの絡みが少なく、後半のネタバレも込みでもう少し伏線の張り方を工夫して上手く演出して欲しかった。  だが演出やアクションの緩急など全体的な出来は良く、またこう言ったSFホラー的作品自体少ないのでパッケージやあらすじを見て気に入れば十分満足できる内容でしょう。  最後に主人公ですが、あんた武器落とし過ぎ。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2011-04-03 21:38:08)(良:1票)
177.  クロッシング(2009) 《ネタバレ》 
 『うだつの上がらない警官が最後に見せた勇気』『病弱な妻と子供のため、最後の最後で大金の魅力に負け罪を犯した麻薬捜査官』『麻薬バイヤーとの友情と出世(犯罪撲滅的なモノではない)の板挟みになる潜入捜査官』。この三人の人生を描く。確かに『雰囲気』は凄く良く、発砲シーンも迫力があった(単純な音量ではなく演出的意味)。  だが、邦題やパッケージ裏に書かれているような『交差』は一切無く、本当に一瞬だけ三人が道を交わっただけで関わる事件も何もかも違っていた。  たぶんこの監督さんは上述した三人が持つ『正義』の部分に焦点を当てた言わば『三本のショートフィルム作品を一本にした』ものを目指しており、交わる部分はほんの香辛料的な演出程度に考えていたと思う。  確かに一本一本では弱いがそれを同時進行で見せたりすることで魅力は上がっているし、リチャードギアの『結末』があるからこそラストも僅かながら救いを感じることもできる。  だが残念がら日本スタッフのお馬鹿さん達はそこを微塵も理解しておらず、だからこんなアホ丸出しなタイトルとあらすじで全然的外れな広報をしたんでしょう。  そのせいでどうしても見たかったものと違ってしまった『落胆』が生まれてしまい、点数を下げざるを得ない。  なので、変に三人の絡みを気にせずに見れば+1点の面白みはあります。
[DVD(吹替)] 5点(2011-04-03 16:27:07)(良:1票)
178.  ザ・ウォーカー 《ネタバレ》 
 雰囲気的には、『荒廃したアメリカ』『銃が貴重品』『荒くれ者がのさばる』等ゲームの『フォールアウト』に近い印象を受けました(流石にミュータントは出ませんが)。  結局世界に何があったかは明確にしてませんが、話の節々から『過去の出来事』と『現状』を説明したり、先頭部分のテンポはゆっくりにすることで緩急を付けたりと演出は結構面白かったです。  『世界観の演出』『人間ドラマ』『戦闘』等、まぁ『傑作』ではありませんが全体的に作りは丁寧ですし、デンゼルファンや上記したゲームの設定が好きな方なら見て損はないと思います。  ただデンゼルワシントンが強すぎ強運過ぎて、それに対する説明も神の声的なものが『大丈夫』と言っているだけとイマイチ。  個人的にはあらゆる方法を用いて『本と本の内容』を守るために作られたサイボーグみたいな設定にした方が、『その本は戦犯物として全て処分された』とか『天の声もプログラムの一種』みたいに設定を活かせた気もします。ついでに『ムチャ強なデンゼル』の説明にもなりますし、じゃなかったらどてっ腹に弾ブチ込まれたのに生き過ぎだろ。
[DVD(吹替)] 6点(2011-03-13 09:31:06)
179.  映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 はばたけ 天使たち 《ネタバレ》 
 リルルの急激な心境の変化はしずかちゃんとの絡みを増やし人の『優しさ』に気付き、ほぼ戦闘要員だった男子陣はピッポと最初険悪な関係から徐々に『友情』を結ぶ事で、旧で気になっていた演出を見直しつつオリキャラ2人を差別化させていて素晴らしい。また、二人が親友と言う設定も、敵である自分達に優しくする理由に対するのび太達の台詞を、昔壊れたピッポを治したリルルとの会話と同じにすることで人とロボットは同じである事に気付く。本当にここの演出が丁寧で、二人の行動(人間を守る)に説得力を持たせ感情移入ができる。  作画演出も日常、ギャグ、戦闘どれも及第点以上。世論的にカットされそうだったリルルの『治療、尋問』も描かれていた。  特に『尋問』はより過激になり、頑なに逆らうリルルのけなげさと敵の残虐性が強く印象付けられる結果になっている。世論的には問題になりそうだが、暗にふせいない方が物語のシリアス性が増すと感じる。  『戦闘の尺減』『ミクロス早々退場』『リルルが最初から良い人のため救出後の葛藤する印象が弱かった』等あるが、代わりに加えられた要素が十二分にそれらを補填している。  ただリルル達の優しさに関しては、ロボットが温かい心を『持たない』旧作から『忘れた』事に変更してあるので説得力はあり、人間とロボットをより紙一重の存在にすることで理由付けしつつメッセージ性も強める事に成功している。  他にも『決戦時泣くスネ夫を慰めるジャイアン達の遠くから姿を現す鉄人兵団が旧作以上に絶望を感じさせる』『ラストのリルルに影を落とすことで神秘的な魅力を引き出している』等々見所満載。  残念なのが、のび太がリルルを撃てるのに撃てなかったことを証明する『手錠』部分がカットされていた。救出演出は良いので、加えて敵のミサイルを全機撃墜するみたいなシーンが欲しかった。  アニヲタ的にも雰囲気を壊さずニヤリとできるネタがあったのも良かった。  ラスト、自身の運命を知りながらアムとイムをプログラミングするリルルと、祖国を裏切り絶望的な状況の中『ありがとう』と微笑み鉄人兵団に戦いを挑み、ボロボロになり、それでものび太達を守ろうとするピッポ、そして全てが終わり消えていく二人に嗚咽漏らして大号泣。  旧作で感じた欠点を見事に補完し、さらに『ロボットと人の絆と心』と言うドラマ性を強めたこれぞ文句無しのリメイク。もう劇場版スタッフはこれで固定してくれ。
[映画館(邦画)] 10点(2011-03-05 11:45:07)(良:4票)
180.  英国王のスピーチ 《ネタバレ》 
 『人前でしゃべれない王様が笑いあり涙ありで困難に立ち向かっていく』と言う、ヒューマンドラマとしてはベタな内容を予想。まぁ流れ的には大体合っていたが、完成度の高さは予想以上だった。  まず話のメインとなる主人公の悩み(スピーチはもちろん自分の子供と話す時も口籠ってしまう)からラストの演説までに起こる出来事や事件が1つ1つバランス良く組み込まれており、ダレる前に次のお場面に飛び、なおかつ描写不足になったり唐突な展開になったりもしないので最後まで集中して観れました。  また登場人物もメインとなるのは主人公夫妻と医者の3人なので、顔も覚えやすく掘り下げるための尺もしっかり取れているので好感が持てます。  特に主人公の王様(王位に就いたのは中盤ですが)。無理矢理王位に就かされてしまった上ドイツとの戦争も濃厚と言うプレッシャーに耐えきれず泣き出してしまいますが、それまでの描写や台詞、俳優の演技なども相まって、いかに彼が『真面目で国民の事を思う優しい王様』かと言うのが伝わってきます。  そしていよいよスピーチの時、若干しどろもどろになりながらも友の身振りや口パクで辛うじて原稿を読み上げます。そして次第に喋りが滑らかになっていき、最後は友も何もせず見守る形でスピーチを終えます・・・・・ああ、思わず涙が。  脚色の程度は分かりません。また際立って素晴らしいと言う部分も表現しにくいのですが、とにかく全体としての出来が良い『ハイアベレージ』な作品でした。笑いの表現ンも全体的に面白く、作品の雰囲気を壊さず程良いさじ加減で投入されているのも○。  少なくても前回の受賞作品に比べればアカデミー賞候補としてうなずける内容でした。   追記:受賞おめでとうございます。
[映画館(字幕)] 8点(2011-02-27 03:27:02)(良:2票)
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