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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2398
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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161.  プロデューサーズ(1968) 《ネタバレ》 
日本人にはいまいちウケが悪いけど、やはりメル・ブルックスはハリウッド・コメディの巨人だと間違いなく言えるでしょう。なんせ、アカデミー賞、エミー賞、トニー賞、グラミー賞を全て受賞するという偉業を成し遂げた人ですから。そんな彼の最高傑作はと問われれば、異論はあるかもしれないけどやはり『プロデューサーズ』じゃないかな(『ブレージング・サドルス』もいい勝負ですけどね)。ショー・ビジネス業界が舞台で意図して駄作を製作したのにどういうわけかヒットして製作者が窮地に陥る、というプロットはこの映画が始祖でその後さまざまなコメディに使われてウディ・アレンにも影響が感じられます。だいいち、その一晩で上演打ち切りになるはずの『ヒトラーの春』というミュージカルが、もうぶっ飛びすぎています。ナチスをコケにするのはブルックスのお家芸ですけど、ここまで吹っ切れてナチスの歴史を笑いものに出来たのは、ブルックスを始めゼロ・モステルやジーン・ワイルダーがユダヤ系だからでしょう。奇人変人しか登場しないうえに特に前半のゼロ・モステルの芝居はくどすぎてゲップが出そうですが、『ヒトラーの春』のオープニングを観たら劇中の観客と一緒でもう口あんぐりです。「これはきっとブロードウェイでヒットしたのを映画化したんだろうな」と思っていたら、なんと2001年が初の舞台化だったそうで、純粋なミュージカル映画である2005年版の方が『ヒトラーの春』をじっくり堪能できそうです。ショービジネスの世界は投資がモノを言うということを教えてくれた一編です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-02-10 23:11:27)
162.  人類SOS! 《ネタバレ》 
ジョン・ウィンダムの傑作SF小説『トリフィド時代』を台無しにしてしまった駄作です。 原作ではトリフィドは品種改良(現在で言えば遺伝子操作か)で創造された人工植物で、良質の植物油が採れるので世界各地で栽培されています。名前の由来になったのは三本の脚の様な幹で、これを使ってのろのろとながらも移動できます。獲物は動物で蔓のような枝で叩いて毒液を注入し、死骸から流出してくる体液を吸収するのが捕食方法です。その為に人間に危害を加えないように囲いに閉じ込められる、まるで家畜のような存在です。原作とこの映画の設定での大きな違いは、原作では人類の大半を失明させた流星群とトリフィドが無関係であることでしょう。本作ではまるで流星の発する光線で突然に出現したようになっています。 本作でいちばん違和感があるのは、入院していて失明を免れた船員のビルと、孤島の灯台でなぜか灯台守をしている生物学者トムのシークエンスが全く交差しないことでしょう。他にもいろいろな登場人物があるのならばともかく、これじゃミニマムな群像劇ですらなくどうかしてます。脚本を書いたフィリップ・ヨーダンはオスカー脚本賞を獲ったこともある人なのに、どうしちゃったんでしょうね。この二人の男性ヒーローは原作のトリフィド研究者であるウィリアム・メイスンを因数分解してキャラ分けしたような感じですけど、トリフィドが海水を浴びると腐って死滅するというのは映画オリジナルです。 「この撃退法が判ったことで人類は救われた」とのナレーションで幕を閉じるのですが、全人類の9割以上が失明した問題は解決しておらず、文明崩壊の危機は進行中じゃないですか!原作ではトリフィドは脅威の一つであって、視力を喪失しなかった一部の人間が徒党を組んで争いを始めているのに文明の再建が果たして可能なのかという鋭い視点を持っているのです。娯楽映画としてはこういう文明論的な要素は避けられたのかもしれませんが、普通にモンスター映画として観てもあまりに緊張感がない演出なので褒めようがないです。 ロメロのゾンビの造形に影響を与えたとも言われています。私はこれはのそのそ移動するトリフィドのことだと思っていましたが、案外、盲目になって腕を突き出して街中を彷徨するロンドン市民の絵面の方だったのかもしれません。
[インターネット(字幕)] 3点(2023-02-07 22:42:52)(良:2票)
163.  西部戦線異状なし(1930) 《ネタバレ》 
今年のアカデミー賞で9部門ノミネートされているNetflix版の『西部戦線異状なし』、もちろんオリジナルは1930年製作の本作です。この30年版はNetflix版と違って原作小説にはかなり忠実な映像化となっています。もしNetflix版が今年オスカー作品賞をゲットしたら、オリジナルとリメイクが両方とも作品賞という快挙になりますが、まあその可能性は低いでしょう。 この映画を初めて観たのはたしか日曜洋画劇場での放映だったと思いますが、自分には強烈なトラウマが残りました。突撃する兵士前面で炸裂する阻止砲撃の凄まじさ、そして有名な機関銃に撃たれたフランス兵の両腕だけが鉄条網に残っている戦慄のカット、とても1930年製作とは思えない驚異の撮影です。まるで意味もなくバタバタと死んでゆく独仏軍兵士たち、大日本帝国が幸か不幸か経験することのなかった欧州大戦のメガデスの赤裸々な実態が生々しい限りです。考証も行き届いており、ポールたちが新兵時代はプロイセン伝統のスパイクつきピッケルハウベ、中盤以降はお馴染みのシュタールヘルムとヘルメットの型式もきちんと使い分けています。まだトーキー映画の製作が始まったばかりの頃で止むを得ないとは思いますが、銃声や砲声には迫力がないのは録音技術の限界を感じてしまいました。ちょっと意外だったのは劇中音楽が全く使われていないことで、当時としては珍しかったんじゃないでしょうか。そしてあまりに有名なポールの最期、これは原作小説にはないシーンなんですけど、素晴らしい脚色だと思います。原作では「本日西部戦線異状なし、報告すべき件なし」という司令部への報告文で終わるのですが、本作では「西部戦線異状なし」という言葉はどこにも使われていません。その代わり、行軍しながら“もう歳をとらなくなった”ポールの学友たちが振り向くカットで幕が閉じるのですが、無音で見せつけられる彼らの眼差しには胸が締め付けられます。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-02-04 22:00:37)
164.  キリング・ゾーイ 《ネタバレ》 
勘違いされやすいけど、この映画でタランティーノは脚本も書いていないし製作総指揮として名前を貸しただけ。あくまでロジャー・エイヴァリーが書いたストーリーをタランティーノ風味で映像化したわけなのだが、しかしこれがタランティーノ風味かというと微妙ですけどね。ジャンキーのジャン=ユーグ・アングラ―ドが首領の銀行強盗団はヤク中揃いで徹頭徹尾のアホ揃い。彼らが実行する銀行強盗も、人質をバンバン殺す映画史に残るような凄惨な代物。そこにジャン=ユーグの旧友のエリック・ストルツが金庫破りの腕を買われてアメリカから呼び寄せられているわけだが、いくら幼なじみとは言っても10年以上会っていないフランス人とヤバいヤマを踏むというプロット自体が説得力がなさすぎです。もしタランティーノの脚本なら、この二人の友情と他のいかれたジャンキーたちとの関係を上手く表現したんだろうけどね。冷静なプロの金庫破りであるストルツと狂気の世界に半分足を突っ込んでるようなジャン=ユーグとの対比が意図されていたかもしれないが、後半のジャン=ユーグの完全に狂ったとしか思えない暴れっぷりのために、それもどっかにぶっ飛んでしまいます。劇中で「俺はエイズだ」と誰にともなく呟くのですが、これがこのやけっぱちな銀行強盗の動機なのかもしれません。それにしても、目の前で女性が頭をぶち抜かれ終いには自分も撃ち殺されたのに、頑として金庫を開けようとしなかった男性行員、こんな銀行員がいるわけないじゃないですか!どんな金融機関のマニュアルでもこれはNG行為になっているはずです。 ラスト近くでジュリー・デルピーが逆襲に転じますけど、どうせなら中途半端にせずトコトン暴れて欲しかったところでした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-01-31 23:22:39)
165.  ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション 《ネタバレ》 
とうとう離陸するエアバスA400にしがみつくという狂気のスタントを見せるに至ったトム・クルーズ、やっぱ私思うにこの人は危険な目に遭うことの興奮が快楽な“アドレナリン摂取依存症”なんだろうな。しかもこんな凄いシーンが冒頭だけのいわばオープニングアクトみたいな位置付けなんだから呆れる。でもこんなに命を張ったアクションを見せても、「どうせCG使ってるんでしょ」と思われてしまうので、いちいちメイキング映像を見せてアピールしなければ信じてもらえないというのも痛し痒しでしょうね(笑)。 シリーズ四作目にしてついにIMF解体・CIAに吸収されて組織消滅の危機、そう言えば前作で長官が殉職してるからトップ不在の隙を突かれたわけです。いわばお役所間の権力争いというわけですが、CIAの長官がアレックス・ボールドウィンですからいかにも権力闘争には抜かりなさそうなキャラです。ストーリー自体も前作以上に複雑で、レベッカ・ファーガソンが敵なのか味方なのかさっぱり判らないという展開は、なかなか手強いですね。彼女がオペラ上演中に狙撃を阻止するシークエンスは、明らかにヒッチコックの『知りすぎていた男』へのオマージュでしょう。でもこんなに何度も裏切る奴を悪の親玉が許容するという展開は、ちょっとあり得ないと思うんですけどね。よく考えたらオープニングのトム・クルーズのしがみつきとモロッコのシークエンス以外は大掛かりなアクションはなかったようですけど、その分バイクのチェイスはさすがに迫力がありました。IMFを解体する気満々だったアレックス・ボールドウィンがちゃっかり存続が決まったIMFの長官に収まる成功を収めるわけで、ここはジェレミー・レナ―が長官に大抜擢されるというオチの方が面白かったんじゃないかな。 ジェレミー・レナ―は最近雪上車に轢かれて大怪我を負うし、アレックス・ボールドウィンは例の誤射事件で訴追されて映画人キャリアが大ピンチに陥っています。どうもこのシリーズのイーサン・ハントの仲間を演じる俳優たちに不幸が襲いかかってきている感じです。サイモン・ペッグやヴィング・レイムスは大丈夫かな、そしてトム・クルーズも…
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-28 22:53:04)
166.  知らなすぎた男 《ネタバレ》 
とぼけたキャラを演じさせたら右に出る者がいないビル・マーレイが真骨頂を見せてくれます。この頃のマーレイは、80年代の演技から臭みが抜けてきて、現在の様に枯れきった境地に達する前のいわば全盛期だったような気がします。徹底的におバカな主人公がスパイとして大活躍するというのはMrビーンの原型という感じですけど、ローワンアトキンスの『ビーン』とこの映画が同年の製作だというのは興味深いところです。原題からしてパロっているヒッチコックの『知りすぎていた男』とは、ほとんどどこも被らない内容というところもふざけている。最後までマーレイが勘違いしたままで終わっちゃうところも、ある意味いさぎよいかなと思います。でも冷静になるとシュールなほどバカバカしいストーリーなんですが、やはりビル・マーレイ抜きでは成立し得なかっただろうな。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-01-25 22:07:51)
167.  知りすぎていた男 《ネタバレ》 
前半部は謎めいた展開で引き込まれますけど、中盤から伏線回収というか謎解きが始まると突っ込みたくなるところがだいぶ出てきます。まず言えることは、諜報員ルイ・ベルナールの行動が謎というか穴だらけなんじゃないでしょうかね。ジェームズ・スチュアート夫妻に接触してくる動機もなんか辻褄が合わないし、あんなに群衆でごった返している広場でスチュアートに出会ってダイイング・メッセージを残すなん偶然が過ぎるでしょ。彼はロンドンの公安部が差し向けた諜報員らしいけど、誰にも漏らしていないはずの息子が誘拐されたという情報がスチュアート夫妻がロンドンに到着する前に公安が把握しているというのはどうしてなの?誘拐犯夫婦がスチュアートたちに接触してきた理由に至っては理解不能。まるでベルナールがスチュアートに死に際に接触するのを予知していたみたいです。 とまあかなり穴が見える脚本ですけど、名匠ヒッチコックの手にかかるとけっこうハラハラドキドキさせてくれるのが憎い。ジェームズ・スチュアートはもちろんマッチョな活躍を見せるヒーローというタイプじゃないので、こういう冷静なようでいて役に立たない行動で右往左往するキャラがイメージ通りです。やはり奥さんのドリス・デイの方が序盤から鋭い観察力を見せる名探偵みたいで、悲鳴で要人暗殺を防ぐし最後は『ケ・セラ・セラ』を歌って息子を救い出すし、もう大活躍ですよ。二階で息子が吹く口笛があんな遠くまで響くってのは、ちょっと盛り過ぎですけどね(笑)。 ところでヒッチコック御大はどこで顔を出してましたかね?判らんかったなぁ…
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-01-22 21:50:11)
168.  眠れぬ夜のために 《ネタバレ》 
こんな決して大作とは言えない映画に、なんでこれほど大量のカメオ出演者がいるのかが不思議、それもハリウッドの業界人がやたら多い。これはたぶん、『トワイライト・ゾーン』の悲劇的な事故の後で、もう映画を撮れないんじゃないかとまで言われたジョン・ランディスを励まそうとハリウッド人脈が結集した結果かもしれません。とは言っても、デヴィッド・ボウイの無駄使い、あれはないよなぁ… 主人公が不眠症ということでしたが、どう考えてもこの設定が活かされた脚本とは言い難い。この出来事がやっと眠りにつけたジェフ・ゴールドブラムの見た夢でした、っていう最悪の夢オチになるのかなとさえ思いながら観てましたが、終わってみればただの巻き込まれ型アクション映画だったという事実の方が、私にはサプライズでした。人はバンバン殺されるし、イラン人・フランス人・英国諜報員(?)・謎の大富豪とあとからあとから登場するし、なんか理解しにくいストーリーです。唯一コメディ的な要素は、序盤から死体の山(犬まで)を築いてゆくジョン・ランディスも加わったイラン人四人組みたいですが、微妙過ぎてあれじゃクスッともできませんよ。全般的に洒落っ気が不足です。でもミシェル・ファイファーだけは良かったなぁ、チラッと側面からだけどヌードまで見せてくれてます。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-01-19 22:43:59)
169.  ホーンティング 《ネタバレ》 
糞ホラー映画として公開以来罵声が浴びせられている本作だけど、自分としてはハードル下げて観ればそこまで貶さなくてもいいんじゃないかという気もします、まあ遊園地のお化け屋敷アトラクションだと思えばいいんじゃない?それにしてもドリーム・ワークスが製作するホラーって微妙な出来が多いんじゃないでしょうか。 もちろんロバート・ワイズの『たたり』のリメイクなわけですが、『たたり』のジュリー・ハリスとよく似た雰囲気のリリ・テイラーをエレノア役に持ってきたのはオリジナルへのリスペクトかな。他の登場キャラもかなり寄せているキャスティングだと思います。オリジナルは、序盤はエレノアという不幸な人生を送ってきて精神的に不安定な独身女性の妄想なのかと誘導する撮り方だったのですが、その要素は本作では薄いですね。時はCG映像の隆盛期、後半はCG使ってやりたい放題・見せたい放題のモンスター映画の様な展開ですが、技術が未発達の60年代の方が見せ方・怖がらせ方に工夫があったなあ。特に後半は画面が暗くて観づらかったしね。でもさすがドリーム・ワークスだけあって、セットや美術にはカネかかってますね。 考えてみれば、この映画って懐かしの『ヘルハウス』とストーリー的にはそっくりなんですね、そりゃネタ元が一緒ですから当たり前か。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2023-01-16 21:51:58)
170.  血とダイヤモンド 《ネタバレ》 
3億6000万円相当の価値があるダイヤ原石を税関前で強奪することを計画する宇津木組(ボスは田崎潤)。ところがその計画は思わぬルートで漏れて、小柴(佐藤允)がかき集めた四人組によってダイヤは横取りされてしまう。ダイヤの保険を引き受けた保険会社から調査を請け負っていたゴロツキ私立探偵黒木(宝田明)は、ダイヤを警備するガードマンの線から利恵(水野久美)が強奪に絡んでいると見抜いて保険会社と密約してダイヤ争奪に割り込んでくる。神戸港の倉庫に逃げ込んだ小柴一味だが、小柴は犯行の際に負った銃創がどんどん悪化してゆく。彼らは町の外科医・秋津(志村喬)父娘を拉致して来て、小柴を治療させる。こうしてハイエナされた宇津木組やダイヤ故買商、そして警察も含めた一夜限りの大乱戦が幕を開けるのであった。 監督の福田純は捻ったストーリーを書く東宝の脚本家として知る人ぞ知る存在ですが、監督としてはその才気が邪魔したのか評価は決して高くない。その中でも『百発百中』と並んで本作は隠れた傑作として名高い。どちらも宝田明が主演で、この両名はコンビを組むと不思議な化学反応が起きるみたいです。この映画は佐藤允一味や水野久美たちの背景事情などはほとんど語られることはないストーリーテリングですけど、ほぼ一晩の佐藤允一味・志村喬親子・宝田明の言動だけに絞った脚本には東宝には珍しいフィルムノワール色が濃厚です。とにかく序盤を過ぎると登場人物たちの裏切りの連続、まるでゲーム理論で言うところの“囚人のジレンマ”を具現化したような壮絶さです。まあ警察以外では志村喬親子以外は大なり小なり悪人なんですが、意外とそれまで演じることが少なかった水野久美の悪女キャラが彼女のイメージ通りでかえって新鮮でした。行き掛かりで宝田明と文字通り“血を分けた兄弟分”関係になった佐藤允ですが、劇中ずっと銃創で悶え苦しんだ挙句の壮絶な死にざまは見事です。 悪党一味はそれぞれが普段のイメージとちょっと違う演技を見せてくれたのが良かったですけど、志村喬だけは『生きる』の主人公の様ないつものキャラでした(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2023-01-13 22:34:33)
171.  アングスト/不安 《ネタバレ》 
これって、ワイドショーなんかで見かける犯罪再現フィルムを映画にしたような代物で、そこに脚本家が妄想した犯人の心象モノローグと精神鑑定医(らしき人物)の分析を被らせただけです。「モノローグを聞いているとこの男が犯行に至った気持ちが理解できるようになる」なんて解説がありましたが、こっちとしては悪いけど一ミリも理解も共感もできませんでした、ただ不快なだけです。この映画のキモであるキチ〇イ犯人が家宅侵入してからは無意味じゃないかと思うぐらいの長回しが多く、普通に編集したら三分の二ヘタしたら半分ぐらいの尺で済んだんじゃないですかね。極端なほどのローアングルと今ではドローンを使うだろうというぐらいの高さからのクレーン撮影には確かに禍々しさを感じさせてくれますけど、肝心の内容がここまで胸くそ悪いと全く無意味でしょう。犯人のキチ〇イ役の俳優は見覚えある顔立ちだと思いましたら、『Uボート』で“幽霊のヨハン”と仲間から呼ばれていた印象深い機関員、アーウィン・レダーでした。あんな超大作で爪あとを残したのにその直後にこんな自主映画みたいな作品でキチ〇イを演じるなんて、本人はけっこう乗り気でオファーを受けたらしいですけど、ヘンな風に意識が高いタイプの役者みたいですね。監督は本作で多額の負債を背負ってその後は一本も商業映画を撮れていないそうですが、当然の報いです(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2023-01-10 19:06:29)
172.  モンティ・パイソン/ライフ・オブ・ブライアン 《ネタバレ》 
モンティ・パイソン製作の最大の問題作と言えば本作。もともとパイソンのくどい英国ギャグは日本ではウケがイマイチだったうえに宗教をテーマにしていたので大して話題にもならなかったけど、記録を見ると西欧では普通に公開できた国はほとんどなかったみたいです。でもよく観ると、この映画はキリスト教というよりも宗教自体が持っている狂信性や当時の党派性に執着した左翼陣営、そしてユダヤ人そのものに対する強烈な皮肉が感じられます。そもそも主人公ブライアンはイエス・キリストの隣家に生まれた別人で、チラッとですけどイエス自身が説教しているシーンもあるぐらいです。つまりブライアンはイエスが活動していた時期にいた全くの別人という設定ですが、キリスト教信者たちにはこういうシャレは通用しなかったわけです。まあこれはキリスト教だからこの程度で済んだわけで、これがイスラム教のマホメットだったらおそらくパイソンのメンバーは一人残らず暗殺されていたでしょうね(笑)。 割とパイソンは好きな自分ですが、この映画のギャグには胸やけがさせられたところが多かったです。マイケル・ペイリンの吃音というか滑舌の悪さが強調されるギャグは彼の得意芸ですが、宗教的とは違う意味でコンプライアンスにうるさい日本の地上波ではもう放映不可能でしょう。でもブライアンが苦し紛れにする説教(?)にはけっこう含蓄のあるセンテンスもあり、ここはさすがインテリ集団モンティ・パイソンと評価されるところでしょう。ラストで歌われる“Always Look on the Bright Side of Life”は名曲、今や英国人に愛されるポピュラーソングになっているそうで、フォークランド紛争で撃沈された駆逐艦シェフィールドの乗員たちが、救助を待つ間に歌って頑張ったという実話にはなんかほっこりさせられます。
[ビデオ(吹替)] 6点(2023-01-07 22:30:41)
173.  ベン・ハー(1959) 《ネタバレ》 
『タイタニック』も『ゴッドファーザー』も存在していなかった昔、ハリウッド超大作映画の代表と言えば間違いなく本作『ベン・ハー』、なんせ試写会では昭和天皇・皇后までご覧になっているぐらいですからね。そして『ベン・ハー』といえばやはりチャールトン・ヘストン、本作の前も後もノミネートすらされていない彼の唯一のオスカー受賞作で代表作、じっさいのところヘストンの他の代表作は?と問われてとっさに思い浮かばないから困ったもんです(あとは『猿の惑星』ぐらいかな)。そう言えばどっかの医薬品メーカーが“ベン・ハー”という商品名の水虫薬を販売してましたよね、今でも店頭に並んでいるのかは知りませんけど、このネーミングはどういうセンスなんでしょうかね(笑)。 戦車レースのシークエンスがあまりに有名ですけど、サブタイトルにある通りにかなり宗教色が濃厚な物語です。たしかに超大作に相応しい美術関係の造りこみ具合ですけど、スペクタクル・シーンは戦車レースの他は意外と少ないというかほとんど無い。その分役者の演技を的確にコントロールするウィリアム・ワイラーの力量のおかげで、文芸大作として立派に成立しています。ユダ・ベン・ハーはイエス・キリストと同時代人という設定でまるでイエスを狂言回しの様に見せるストーリーテリングですけど、イエスの姿は後ろ姿か遠景でしか見せずセリフすら一言もなし、これは大映の『釈迦』でお釈迦様の見せ方にそっくり真似されていますね。まあキリスト教信者には素直に琴線に触れて納得がゆくんでしょうが、信仰に縁がないこちとらなので復讐の鬼となったユダがイエスの姿を見ただけで普遍の愛に目覚めるというお約束の展開にはついてゆけませんでした。ワイラー自身もユダヤ系の人なので、ユダヤを過酷に支配するローマ帝国にユダヤ人を虐殺したドイツ第三帝国を想起させるような意図があったんじゃないでしょうか。 三時間半もある長尺なのでなかなか見直すチャンスが少ないんですけど、お正月休みにのんびり観るには向いているのかもしれません。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-04 22:00:10)
174.  最後の戦い 《ネタバレ》 
記憶の限りでは、自分が観たセリフのない映画はこれだけ、他には『人類創生』みたいに猿人が彼ら独自の言語(唸り声?)を発するだけという珍品はありましたけどね。この映画は決してパントマイム劇ではなく敢えてセリフを全廃することによって映像に観客を集中させる斬新な手法なのかと思いきや、人類が大気汚染によって声帯の発語機能を失ってしまった世界のお話しというのがリュック・ベッソンの設定だったそうで、それじゃあちょっとダサくないですかね。でも日本版ソフト発売時に、勝手にセリフを創って日本語吹き替えバージョンなんてものが出来なかっただけでも幸いかな。出演俳優も最小限だしさぞや低予算で撮られたんだろうと当然思いますけど、なんと330万フランもかかってしまったそうです。なんでそんなに?と訝しくなりますが、撮影経費というよりもベッソンに降りかかった数々の金銭トラブルの結果みたいで、24歳の若造がよくもめげずに完成させたものだと褒めてあげたい。 確かにセリフが無い分映像を必死で追いかけることになりますが、それでもストーリーというか世界線が理解できたとは到底言えません。中盤以降はジャン・レノを含めた三人の男が一人の女を巡って1対2に分かれて攻防を繰り広げていたということは辛うじて判りましたが、その女が死んでしまったのにラストで唐突にもう一人の女が現れ、つまりこの物語はオスがメスを求める(メスがオスを求める)生物本能がテーマだったというわけです。哲学的な語り口と思わせといてのこのオチは、やっぱ中二病が抜けきらない感が今でもあるベッソンらしいデビュー作ですね。
[CS・衛星(字幕なし「原語」)] 5点(2022-12-30 23:01:02)
175.  マダムと泥棒 《ネタバレ》 
ずいぶん昔にコーエン兄弟版リメイクの『レディ・キラーズ』を観ていたのでだいたいのストーリー展開は把握していましたけど、このオリジナルとは同じブラックコメディでもだいぶ色合いが異なっている感じがします。共通点としては、不気味なメイクの“教授”役のアレック・ギネスが、『レディ・キラーズ』で同じ“教授”だったトム・ハンクスの違う意味での気持ち悪いキャラに繋がっているところでしょうか。そう考えると、“元祖・百面相俳優”アレック・ギネスの面目躍如は見どころで、まるで貧血気味でやせ細ったドラキュラにしか見えないんです。もちろん“悪は最後には滅びる”という結末は一緒ですけど、このオリジナルの方がおばあさんのキャラが意外と真面目で、毒気も割と薄かったのはちょっと残念でした。教授たちが音楽練習と称して籠ったのは二階の部屋で、ここもコーエン版では地下室からトンネルを掘ってゆくという逆位置になっています。中盤の強奪したカネをおばあさんに自宅まで運ばせる展開は中途半端なドタバタで、演出には古さが否めないですね。すっとぼけた演出ではありますが一味は仲たがいが始まって最後は殺し合って全滅するというラストはちょっと凄惨で、いかにも50年代英国映画という風味が濃厚でした。正直なところ、自分には『レディ・キラーズ』の方が好みかな。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-12-27 22:29:43)
176.  ハッピー・デス・デイ 2U 《ネタバレ》 
前作がホラー+ラブコメという図式だったのに対して、この続編では完全にホラー要素がSFに置き換わっております。タイムループならぬ次元ループとも呼ぶべき現象、これを全人類の99%が理解できない量子力学という呪文を使って説明してしまう荒業、ちょっと強引すぎるきらいはあるけど何となく納得させてくれたような気がします。前作でツリーのループで毎回冒頭にだけ登場していたアジア系のライアン君、実は彼は卒業研究で量子反応炉なるトンデモない装置を開発してしまう天才的な学生で、本作ではとくに前半で大活躍を見せてくれるところが見どころです。まさかのライアン君のループ地獄が展開してこれも仰天の二人のライアンが出現して量子反応炉が暴発、なんとツリーの方がやっとの思いで抜け出したはずのループ状態に逆戻り。正直この展開には観ていてほんとにびっくりさせられました、まるでこの映画は前作と同時に脚本が書かれて撮影したんじゃないかと思うぐらいです。明らかにこの後は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズを意識した展開になるのですが、前作公開後にこの展開を構想出来る脚本家は、類まれなる才能の持ち主であることは確かです。実際には本作が期待ほどヒットしなかったので構想は萎んでしまったみたいですけど、さらにシリーズ化するプランはあるみたいですね。実現すれば、まさに21世紀の『バック…』シリーズときっと評価されることでしょう。 それにしても、ツリーとカーターおよびライアンを演じた俳優たちは、この二作で何度ほとんど同じような演技(ツリーが目覚めてカーターの部屋を飛び出すまでのシークエンス)をさせられたことでしょうかね、編集マジックで軽減されているかもしれないけど、彼らにはまさにループ地獄ですね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-24 22:58:26)(良:1票)
177.  ハッピー・デス・デイ 《ネタバレ》 
ホラーとサスペンスとラブコメの絶妙なミックス、考えてみればけっこうな数が製作されているタイムループものに新風を吹き込んでくれた一作だと思います。主演のジェシカ・ローテはたしかにJDを演じるにはちょっと苦しいお年頃でしたが、前半のクソが付くほど嫌な女からどんどん心が清らかになって可愛げが滲み出るようになってゆくところなんかは好演だったんじゃないでしょうか。ストーリーとしてもタイムループものには付き物の矛盾は最小限、というか勢いに任せたストーリーテリングで突っ走って乗り切ったという感じでしょうか。何度も殺されては生き返るけどだんだん体調が悪くなってくるし、体表面は普通だけどレントゲンを撮ると内臓は医者が驚くほどのダメージを受けているなんてところは、なんか謎めいていて面白い。でも苦しいのはマスクを被った殺人鬼の正体で、ネタバレになるので詳しくは言えないけど、やはり一人じゃないってことなのかな。いろいろとばら撒かれた伏線も割と綺麗に回収しているや、ラストのどんでん返しみたいな展開もセンスが良かったです。エンディングの「この話しって『恋はデジャヴ』になんか似ていない?」というセリフも、けっこう強烈な楽屋オチじゃないかな。 なんか皆のレヴューによると続編『2U』も凄いらしいですね、早速観てみましょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-12-21 21:44:02)
178.  マーシャル博士の恐竜ランド 《ネタバレ》 
ラジー賞を二つも獲得したり映画会社の重役の首を飛ばしたりとダメなエピソードで知られるこの映画、でも思ったより楽しめたから自分は特に文句はないです。映画としての出来が酷いというよりもあまりにバカバカしかったからなのか、とすればラジー賞選考委員はちょっとシャレが判らなすぎるんじゃないかな。私は観たことないがオリジナルのTVシリーズと違い過ぎてワースト・リメイク賞をとったのかもしれないけど、データを見る限りオリジナルと登場キャラはほとんど一緒、どっちもコメディなんだしねえ。ただこの監督は順調にキャリアを重ねてきてたのに、本作以降はどうも映画を撮らせてもらえなくなってるみたいで、それはお気の毒。 とは言ってもギャグのレベルは下ネタを交えながらも、かなりの低レベルであるのは確かです。ストーリーもあってないようなもの。でも個人的な感想ですが、ウィル・フェレルのコメディ演技はこういうレベルの映画には最適な気がします。どっちかというと昔のジェリー・ルイス風の顔芸コメディの系統ですから、日本人にはウケが悪いのかもね。真逆の芸風のビル・マーレイが供に『サタデー。ナイト・ライブ』の出身であるのが面白いところです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-12-18 22:42:27)
179.  死霊のはらわた(2013) 《ネタバレ》 
オリジナルが“グロい&気持ち悪い”がテイストだったとすると、このリメイクはひたすら“痛い”を追求する映画でした。片腕や手首を自分で切り落としちゃうはチェンソーで足切りされるは、マチェーテで素足がスノコ斬りされるし極めつけは文字通り“釘付け”にされるところ、思い出しただけで背筋がゾワッとします。でも、やっぱオリジナル版に比べると落ちるんだよなあ、それなりにまとまってはいるんだけどね。 もちろんプロットは同じなんだけど、オリジナル版の設定をミラーイメージみたいに再構築するという工夫が感じられました。オリジナル版のシェリル=アッシュの姉がミア=デビッドの妹となるわけです。実は最後にミアがアッシュの役割を果たすというのもサプライズでしたが、彼女が電気ショックで正常に戻るというハチャメチャな展開やまさかのハッピーエンド(?)という幕の閉じ方はちょっと支持できませんね。オリジナル版でアッシュがけっきょく使えなかったチェンソーをリーサル・ウェポンとして使う発想は、時空を超えての伏線回収なのかしら?たしかに兄妹の関係やらドラマ性が加味されていたのは今風ですけど、ラブクラフトのネクロノミコンを引用した前作なのに今度は死霊の正体を単純に悪魔としてしまったのは、個人的にはちょっと許せないです。 それにしてもミアちゃん、悪魔に勝って放心状態なのはいいけど、手首を切り落としたことを忘れちゃってんじゃない?経験したことないけど、すっごく痛いと思うんだけど…
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-12-15 20:54:38)
180.  死霊のはらわた(1981) 《ネタバレ》 
初見のときはすでに成人後だったけど、予備知識もなくレンタルしたビデオを深夜に同僚と観て、自分も含めて全員が震え上がった記憶が鮮明に残っています。私は「こんな気色悪い映画二度と観るもんか!」と固く心に誓ったもんでしたが、『死ぬまでに観たい映画1001本』に選出されるぐらい評価が高いらしくて、再見してみました。ところが『死霊の…』まで記憶していましたがその先の単語が思い出せない、たしかひらがなだったはず。そりゃ無理もないかもしれませんよ、『死霊の…』と邦題が付いた映画は検索すると『…いけにえ』『…たたり』『…したたり』と山ほどあるんですから、まあ『…盆踊り』は別格ですけどね(笑)。 弱冠21歳でこれを撮ったサム・ライミは、やはり天才じゃないでしょうか。それなりに苦労して資金集めの果てに完成にまでこぎつけたんでしょうけど、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビティ』などの後年の自主製作映画と比べてその完成度は段違いです。この時代にラブクラフトからネクロノミコンを引用してきたのも、新しい発想だったと思います。ステディカムで撮った映像も斬新と思っていたら、なんとカメラを二本の棒で挟んで全力疾走するという原始的な手法だったそうで、やっぱ低予算ですし苦労してたんですね。登場人物も男女五人だけ、余計な描写は一切なくてひたすら憑りつかれた姉や恋人たちと血まみれ粘液まみれになったアッシュの死闘を見せるだけに徹する潔さ。何故か地下室にあったチェンソーを一度は手にするも結局は使わないところなんかもあの映画へのオマージュというかネタで、こういうコメディすれすれのところは後のサム・ライミが撮るホラーでも見られる特徴なんです。クレジットを見ると、アイヴァンやテッドのサムの兄弟たちなどもゾンビ役で出演しているんですね、さすがにほとんど素人の出演者にあんなグチャグチャのメイクをして演技させるのはムリだったということでしょう。つまり三人の女ゾンビは実は男だったというわけです(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-12 21:56:04)
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