1781. 太陽の帝国(1987)
《ネタバレ》 大人のズルサ・汚さに対する少年の葛藤や怒りみたいなものがもう少しあってもよいような気もするが、子供時代はそこまでわからないし、ただ大人達に付き従うしかないのかもしれないなと思ったり。他方、大人になってみると、少年時代の感覚というのはもはや理解できないもので、結果作品自体もわかり難くなってしまったような。いろいろと解釈はできるんでしょけど。「原爆が戦争を終わらせた」的な米人主張を最後に持ってくるのはいかがなもんなんですかねえ。日本人としてはその点で減点せざるを得ないです。 [地上波(字幕)] 5点(2014-08-08 13:19:44) |
1782. 二人の世界(1966)
裕次郎32歳。貫禄ありすぎて50前後に見える。アクションというには裕次郎が落ち着きすぎていて、やや盛り上がりに欠けるかな。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-08-05 10:41:28) |
1783. 孤高のメス
《ネタバレ》 外科医は人間性はどうでもよくて、問題は腕なんだけど、ちょっと善人パワー全開だったかな。悪役もステレオタイプでコント的で仰々しいし。それなりのデカイ手術は命を預けるので医者選びはしっかりしたいと再認識。田舎にはいくら善人であっても能力の問題のある医者はそれなりにいるだろう。田舎に住むリスクというのはこういう所にもあるのだなと考えさせられた。原作はエホバの輸血医師ですね。こっちの方が話しとしては面白そうなので映画化に期待。 [地上波(邦画)] 5点(2014-07-15 10:45:29) |
1784. 渡り鳥北へ帰る
《ネタバレ》 ちょっと軽めのニーチャンキャラが滝伸次の魅力なのだが、本作は親友の死という重たい背景があるせいか、かなりハードボイルドな感じでシリーズ中では重めの作品になっている。シリーズの最終回で、滝伸次の原点が明かされるという構造なのだが、当時のファンはこれで納得したのだろうか。シリーズものの終わらせ方というのは難しいなと。 シリーズを何作か見てきて、小林旭の魅力はわかった気はするのだが、現在の状況を考えるとスターにはなきりれなかったわけで、どこで間違ったのだろうという思いと、スターであり続ける事の難しさも考えさせられた。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-30 19:55:32) |
1785. 大海原を行く渡り鳥
《ネタバレ》 悪役サイドの親子関係って話が入り込んで、本シリーズには珍しくストーリーが複雑化したような。が、ちょっと料理し切れなかったというか中途半端。で、肝心のルリ子家族の話が薄くなってしまった気が。宍戸錠も出てないし、やや異色。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-25 09:04:17) |
1786. 渡り鳥いつまた帰る
《ネタバレ》 伸次と哲の関係がちょっと友情じみていて、過去見た作品の中ではやや異色。昔の佐渡の自然が素晴らしく映像的にも貴重。島民全員がエキストラじゃないかと思われるラストの佐渡おけさにも圧倒される。伸次がバーで歌わないのがいつものパターンと違いちょっと残念。 全国どこに行っても困ってる浅岡ルリ子が居で、なんの違和感もなく伸次がそれを受け入れるというのはよく考えたらオカシイくて、毎回ヒロイン変えた方がよかったんじゃないのかと考えてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-17 11:20:29) |
1787. 赤い夕陽の渡り鳥
《ネタバレ》 このシリーズ見るのは3作目。だいぶ慣れてきたというか、こうなると壮絶ワンパターンな展開の差異が気になりだすほどに。馬乗りで登場しても誰も驚かないで、スンナリ受け入れてしまう感性はなんなのか?というツッコミから始まり、本作では突然歌いだす弾き語りがなく、バーのステージで福島意識の小原庄助を歌いだすという驚く展開。で、お決まりの地下の別室に案内されたと思ったら、これまでのサイコロ博打ではなく、ポーカー勝負。相変わらずの悪役になりきれない宍戸錠は中途半端で、他の殺し屋を説教・非難する始末。崖から車が転落してるのに、急に店内での乱闘になたり、飼い犬に噛まれたとか言って親分が死んだり、どんどん人が殺されていく急展開についていけない唐突さはコメディか?と笑ってしまう。今回は白木万理がちょっと目立ってしまって、浅岡ルリ子の存在感が希薄なのが難点か。311以降フクシマのイメージも変に固定化されてしまったが、50年以上前はこんな状態だったんだなと思うと感慨深い。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-09 21:37:35) |
1788. 口笛が流れる港町
シリーズは1回見たので、ちょっと慣れてきたのか違和感がなくなってきた。本作は馬乗りシーンもあり、西部劇風でもある。ストーリーはつまらないし、悪役?の宍戸錠もなんかヘナチョコなんだが、突然ギターで歌いだすシーンは面白おかしく、もはや滝伸次の存在自体が浮世離れしている。この超絶ワンパターンは下の方が言うように中毒になる可能性はある。(が、寅さんと比較するのはどうなのかと・・・。) [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-04 16:25:37) |
1789. ギターを持った渡り鳥
渡り鳥シリーズは初めて。裕次郎と比べると小林旭はちょっと格下というかスター性に欠けるかな。ギャング・抗争モノとしてみた場合、東映任侠と比べてしまうんだが、高倉健に比べると粋じゃないし、ピストル勝負ってのは日本刀と比べると、味気ないし迫力もなく、拍子抜けする。弾き語りは悪くないし、昔の函館の風景が見られたのは貴重ではあったが。 <追記>6年ぶりに再見。その後何作かシリーズものを見ると、ある意味「熱」がなくよい意味でヘラヘラとした滝伸次のキャラが定まっていない印象。が、修羅場でも飄々と弾き語りしている姿は初回から確立しているとも言える。また、「悪」とは何か?に関して、宍戸錠と金子信雄の対比は興味深い。大揺れの船上で平然と撮影しているのは当時の撮影関係者の矜持も感じる。それにしても若き小林旭は岡田将生に似てるよね? [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-28 08:33:37) |
1790. 上を向いて歩こう
《ネタバレ》 群像劇なので一人一人のエピソードが希薄になってしまって、話に深みがない。ラストも吉永小百合の「やめて!」の後の演説だけで、皆が和解し、イキナリ解決してしまって、強引にまとまってしまう事に唐突感は否めない。まあ、高度成長の夢ある東京でラストを締めくくりたかったのだろうけど。 が、吉永小百合はやっぱよくて、彼女が早稲田のキャンパスを闊歩するのはレア映像なんじゃないだろうか?とにかく昭和30年代の東京の映像が満載で記録映画としても貴重であると思う。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-14 11:40:00) |
1791. 阿部一族(1993)<TVM>
《ネタバレ》 史実は少々異なるようだが、藩主の命に逆らってでも殉死するのが美学ってはどう転んでも理解し難い(跡目をサポートするのが忠義ってもんでしょうよ)のだが、殉死の同調圧力の凄まじさには呆れるばかり。が、当時の細川家はリストラの真っ最中であり、我がお家の存続の為に、(石高安泰狙いで)自死したという背景もあるらしい。なら美学ではなく打算になってしまうわけだが。その打算(長子の面子もあるだろうが)が狂った子孫たちが暴れだす。もう義もへったくれもなく、まさに「仁義なき戦い」の様相。ストーリー的には現代の価値観では不可解なちょっと異常な世界を見た気がした。が、作品そのものは概して心情表現も弱くて、東映時代劇アクションみたいなテイストになってしまったのは少々残念。一応、真田広之が情にも配慮しつつ、義を貫いたという「いいとこ取り」した格好にはなってるけど、後味は悪いね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-12 18:31:16) |
1792. 奇跡(2011)
大人から見た「こうあって欲しい」子供たちの世界ですかねえ。もっと残酷で爆発するエネルギーがあってもよかったような。そもそも、子供は親の離婚をこんな素直に肯定的には受け入れないでしょうよ。みんないい子ちゃん過ぎるよ。親離婚で苦悩する「お引越し」を見た直後だから尚更そう感じるのかもしれないが。 [地上波(邦画)] 5点(2014-05-06 00:02:53) |
1793. 天国の駅 HEAVEN STATION
《ネタバレ》 男優陣は概ねよかったように思うし、吉永小百合の体当たり演技も悪くはないんだが、それでも綺麗に描きすぎて、女の情念のようなものが感じられない。単細胞のバカ女という設定なのかな?とも思ったがそうでもないし。 ストーリーは「これで死刑になるか?」(暴行夫に耐えかねて殺人と殺人を止めようとして殺人だし)という展開で全く説得力がない。女性初の死刑囚という実話がベースのようだが、実際はもっとドロドロしていたに違いないので、そのギャップにかなり違和感がある。 [ビデオ(邦画)] 5点(2014-04-18 11:52:52) |
1794. 四月物語
《ネタバレ》 私は四月がキライでサクラも嫌いなのだが、冒頭からその憂鬱感みたいなものが伝わってくるし、四月特有の痛々しさも相まって、良くも悪くも気持ちを刺激されるのだが、なんか後半失速してしまったな。ドラマ「白線流し」のような展開を期待したのだが、遥か及ばずという印象。 本屋のシーンは幕張だけど、武蔵野が舞台なのに、あんな無機質な埋立地をワザワザ使う意図もよくわからないし、あんなバレバレの場面設定(千葉興銀の看板映ってるし)は見ている者を白けさせるし、もうちょっとリアリティーが欲しかった。松たか子の女子高生シーンは貴重ではあるが。 [地上波(邦画)] 5点(2014-04-09 12:34:06) |
1795. 華麗なる一族
《ネタバレ》 父親に女房を寝取られ、その子供を兄弟と勘違いする父子の確執(こんなの息子の健康診断で早々にわかるだろ?と思うのだが)。で、性的に倒錯してしまったのか愛人と妻で3Pしちゃうとか、昼ドラレベルの話(それが悪いという事ではない)なんだが、妙に重厚に作っているのがなんかチグハグ。 中年過ぎて権力闘争や社会的成功への野心に燃えるというのも、ご苦労さんだなあという感じで見ていて滑稽であり、ある意味人間の愚かさは伝わってくるものはある。男優はイマイチだったが、女優陣はよかった。特に酒井和歌子は美人でびっくり。 [ビデオ(邦画)] 5点(2014-04-04 13:00:38) |
1796. 映画女優(1987)
田中絹代については詳しくないのですが、吉永小百合はそれなりに熱演していたとは思います。半分は映画(というか松竹?)の歴史みたいになってしまって中途半端感はありますが。 [地上波(邦画)] 5点(2014-03-20 11:54:13) |
1797. おはん
吉永小百合・大原麗子 共に当時は30代後半で同世代なんですね。ひとまわりぐらい違う(吉永小百合が上)のかと思ってましたが。2人を比べると、やはり色気の点では大原麗子の勝ちだし、健気さ・可愛さの点でも大原麗子の勝ちだし、吉永小百合は控えめで耐える女で奮闘しているけど、どうしてもお母さんぽくなってしまって、大原麗子の引き立て役でしかないなあという印象。石坂浩二のヘナチョコぶりも中々。 物語的は現代の価値観では理解し難い内容で、完全な男目線の作品ではあるんだが、原作者が女性ってのが驚きではある。岩国では観光資源になっているようだが、この内容で資源になるのだろうかという疑問はある。原作はまた違うのかもしれないが。 [地上波(邦画)] 5点(2014-03-19 12:43:29) |
1798. 不毛地帯
ちょっと前に見た「金環蝕」と出ている俳優が同じなのだが、比べると内容的にはインパクトは弱いかな。時間軸も長いし、海外シーンも多くて、結果各々の人物像の掘り下げが甘くなってしまったような。原作をかなり端折ってるようなので仕方ないが。 [地上波(邦画)] 5点(2014-03-18 12:59:38) |
1799. 神様のカルテ
宮崎あおい、吉瀬美智子、池脇千鶴等々好きな女優が出演してたのだが、イマイチ楽しめなかった。テーマや雰囲気は悪くないんだが、原作未読だし、TV版なのでカットされた部分も多かったのか、旅館の人間関係もよくわからんし、説明不足というか、もうちょっと丁寧にやってほしかった。桜井くんの演技はヘタだし、もうジャニーズに頼る製作もいい加減にした方がいいんじゃないのかと。 [地上波(邦画)] 5点(2014-03-17 12:21:10) |
1800. 悪魔の手毬唄(1977)
《ネタバレ》 人が死んでも動揺せずに笑顔でヘラヘラしている岸恵子が犯人だろうなという事が、前半でわかってしまうのだが、これは岸恵子の演技の問題なのか?演出なのか?と悩んでしまう。 田舎の民話・因習的なおどろおどろしさのようなものは伝わってくるものの、ストーリーとしてたいしてオモシロイわけでもないし、ミステリーとしてはどうなんですかねえ。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-03-04 11:26:34) |