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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3877
性別 男性
年齢 53歳

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1821.  八月の狂詩曲
もうちょっと子供を子供らしく描けないもんかねえ、とはどうしても思ってしまうのですが。子供にあまり多くをしゃべらせなかった『夢』、ジジイに子供を演じさせた『まあだだよ』。それに比べると、4人の子供に、いかにも「若作り」の会話を続けさせた本作、ちとつらい。 でもいいんです。子供たちとお婆さんの要領を得ない会話、その中から次第に、外の世界が見えてくる。昔、長崎に落とされた原爆。それ以来、止まった時間。 しまいにゃリチャード・ギア様までやってくる。お婆さんとギア様、ふたりの夕べ。これをラブシーンと言ったら、ちょっとセンチかな。 八月なのにバラが咲いてる。真っ赤なバラに向かうアリの行列。その昔、大勢の人間が死んだこの町で、小さな虫たちが一生懸命生きてる。そんでもってラスト、お婆ちゃんの言動がおかしくなり、嵐の中を飛び出していくと、これはもう悲劇の予感以外の何物でもないけれど、さにあらず、唐突に流れてくる「野ばら」の合唱で、印象は一変します。自然の中、歴史の中で、人間の存在なんてちっぽけなものだけど、それでも傘をおちょこにしながら風に向かって行くお婆さんの姿。生命力、と言うとちょっと違うかも知れないけれど、あのアリの行列とも呼応するかのようで。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-08-29 22:24:30)(良:1票)
1822.  恐怖のメロディ 《ネタバレ》 
普通のサスペンス映画なら、か弱き女性主人公が、ヘンタイ男に付きまとわれ、襲われ、逃げ回る、ってところ。しかし本作は、主人公がムキムキ大男で、付きまとってくる逆上女を、パンチ一発で撃退してしまうという・・・。いやはや。 露骨なネタバレ、どうもすみません。 それにしても、これぞまさにイーストウッド・パンチ。彼の必殺技のひとつとなりました(ホンマかいな)。 しかしこの、男が女に襲われるという逆パターンに加え、その主人公がなかなかにいい加減なヤツでちっとも同情できない、ってのが新機軸。そういう主人公を監督自身がふてぶてしくも自信満々、演じてる。サスペンス一辺倒ではなく、音楽を巧みに・・・ではなくって全面的に取り入れているのがユニークで、雰囲気出してます。主人公とストーカー女を音楽が繋いでいるだけではなく、途中、音楽祭の場面ではもはやサスペンスそっちのけ。映画の寄り道。 あと、電話も重要な役割を演じておりました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-08-25 20:51:10)
1823.  続・悪名 《ネタバレ》 
久しぶりに故郷に帰ってきた朝吉親分、やくざから足を洗ったかと思いきや、弟分のモートルの貞とともに、ズルズルと元の道に戻って行ってしまう。のし上がっていく朝吉親分、因島のオババとも良好な関係を保ち、いい感じなんですけれど、ある日、親分のもとに召集令状が届けられる。 日本に残った貞は雨の中、暴漢に襲われて死亡。朝吉親分も異国の戦場に消えていく。という、前作の続きであり、2作目にして完結篇、なんとも寂しい終わり方なんですね。どうしてこの後さらにシリーズ化しちゃうんでしょうね。確かに寂しすぎて中途半端な終わり方、という気もしないではないですが、なにしろ印象的なラストでした。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-08-21 09:47:01)
1824.  野火(1959)
生とは何か、生きる上で何が許されるのか。多分に観念的な原作小説では、その問いがさまざまな形で問われ続けますが、一方で、むせ返るような空気、飢餓、人肉食といった極限状況を描き、観念性と生々しさが見事に同居した作品となっておりました。それを映画化する難しさ。 よってここには当然ながら映画らしいアレンジがあり、主人公の田村一等兵の意識や思索といったものは抑制されていて、どっちかというと何も考えてなさそうな(笑)船越英二が主人公を演じ、ただただ、目をぎらつかせている。そして、周囲の人物の描写が比較的多く取り入れられていて、平凡な人たちの異常な体験、という印象が強くなっています。その彼らの、あまりにあっけない死。 芥川やっさんのロシア音楽みたいな映画音楽、確かに異境の感じを出してはおりますが、もう少し音楽の挿入自体を控えてもよかったかと。いささか過剰な気もしました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-08-11 10:05:08)
1825.  座頭市血煙り街道
いつも同じメンバーで映画を作っているような大映ですが(笑)、今回は座頭市のライバル的存在に、近衛十四郎、ってのが意表をついてます。他にも、松村達雄とか、なべおさみとか、若干声の高い人を集めたんですかね。いやいや、一方では小池朝雄の顔も。 ひょんなことから子連れ狼となった座頭市。旅を続けるうち、ついに所在をつきとめた子どもの父親は、まーさほど悪くもなさそうなしょうもな悪事に巻き込まれていたのであった。 という訳で、座頭市の活躍と、敵か味方か何やらいわくありげな十四郎フェイスが炸裂します。 わりとストレートな展開ながら、子連れ座頭市のコミカルな姿と、十四郎サマの暑苦しくもケレン味あふれる表情が魅力的で、ラストも大いに盛り上がります。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-07-25 10:20:23)
1826.  濡れ髪剣法
雷蔵演じるバカ殿さま、周りに持ち上げられていい気になっているようでいて、実は結構、素朴なイイ人だったりする。許嫁の八千草薫姫(←えらく美人なんです)にいいところを見せられず、本物の実力をつけねばならぬと一念発起し、家出してしまう。行く先々で世間知らずの雷蔵バカ殿が巻き起こす騒動の数々から、やがてオハナシはお家騒動の陰謀劇へと。 最初の方は、予想通りの展開に予想通りのセリフといった、いささかベタな感じも受けないではないですが、次々におバカなエピソードを盛り込み、これだけ楽しませてくれれば、満足です。スターウォーズもビックリの、仕掛け牢。 中盤、バカ殿が何を考えているのかよくわからないのも、物語がどう転ぶのかという面白さになっているし、もちろんラストではカッコいいところも見せてくれる。愛すべきバカ殿。観てると、雷蔵にとって最高のはまり役のようにすら見えてくるんですけどね。どうしてああいう、ニヒルなイメージになっちゃったんでしょうね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-07-25 09:47:48)
1827.  座頭市地獄旅
市という男、愚鈍なふりをして周りの人間を手玉にとる、なーんかヤな感じのヤツなんですが、それでも何の因果か、一部の人には好かれてしまい、しがらみができてしまう。例えばある母子。あるいは「脳内将棋」をもこなす何やらクセのある浪人。あるいは、父の仇を追い求めるきょうだい。そういうしがらみができると、市の立場も複雑なものになっちゃう訳で。 それにしても、「父の仇」はいいけれど、争いの原因が「将棋」だなんて、鉄人Qじゃあるまいし、ねえ。 というのはともかくとして、そういうしがらみの中で、やっぱり座頭市のユニークさっていうのは、表情が読めないところにあるんですね。 ところで座頭市をしたう女の子、なんと、子役時代の藤山直美さん(クレジットは藤山直子)。オドロキ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-07-17 23:14:09)
1828.  真田幸村の謀略
タイトルは「真田幸村の謀略」ですけど、特に謀略らしきものはこれといって無く、フツーにSF超大作です、ハイ。などと言われている時点で、フツーじゃないんですね。真田十勇士の活躍を、劇画チックに、荒唐無稽に、やりたい放題に描いていて、謀略なんぞというアタマを使う作業の入り込む余地など毛頭ございません。脇役もエキストラも火薬も特撮も大量に投入しまくり、もはや闇鍋状態。 主演は松方弘樹、このヒトはさすがに優等生顔で時代劇やってますが、あとは各々、楽しんでやっとりますな。いや、ホントに演じてて楽しいのかどうかはわかりませんが。 家康役に錦之介というのはちょっと意外ながら、なかなかハマってます。「特別出演」となっているんですけど、結構出番も多いし。 千恵蔵は出番多くないけど、自分の腕を切り落とさせる場面の演技などにおける、あの気合の入り方。熱い。暑苦しい。 その他、活躍しそうで活躍しないけどでも印象に残ってしまう加藤清正役の丹波哲郎とか、狂乱のオバチャン淀君・高峰三枝子とか、何かヘンなモノに憑依されたみたいな金子信雄とか、出るわ出るわ妖怪の数々。妖怪じゃないってか。 真田広之、ガッツ石松が肉体系の活躍を見せれば、火野正平も負けじといい動きを見せる。 リーダー格の霧隠才蔵を演じる寺田農はちょっと真面目過ぎたか、あまり目立ちませんでした。 それにしても、猿飛佐助役のあおい輝彦。ここに本作の謎のすべてがある。ああ、何とコメントしてよいものやら。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-07-17 22:36:52)
1829.  長脇差忠臣蔵
キャストを見れば、雷蔵・本郷功次郎・勝新の若手三大スター共演、と誰しも思うところですが・・・雷蔵以外の二人、完全にチョイ役で、待てど暮らせど出てきません。しかし心配するなかれ。多彩な脇役たちが登場し、映画を盛り上げてくれます。 タイトルは「忠臣蔵」となっていて、また実際、忠臣蔵を元にした物語なのですが、時代は幕末に置き換えられ、任侠モノとして作られています。これが意外にピタリとはまってて、うまいんです。掛川の次郎吉親分が、老中にたて突いたばかりに、理不尽に処刑されてしまう。次郎吉一家は解散し、子分たちは身をひそめながら、復讐の機会を伺うのですが、その間、周囲の誤解をじっと耐え忍ぶ姿、確かに忠臣蔵テイストを堪能できます。しかもこの復讐劇、やくざ風情が老中に立ち向かおうってんだから、本家忠臣蔵以上に大それた無謀な計画、テンション上がりまくりなのです。しかしこの無謀さが無謀なだけに終わらないのが、やはりこの幕末という時代のなせるわざ。ここにさらに、清水の次郎長親分なども登場しちゃったりして、もう何でもアリアリのハイパー忠臣蔵。 敵役の配置も本作の面白いところで、「討ち入り」に向けてただ「浪士」が潜伏してるんじゃなく、敵方もその間、追及の手を緩めない。うん、この作品、スパイ映画でもあるのです。中でも光るのが、好敵手・天知茂。もちろん、上田吉二郎オヤブンの極悪ぶりがあってこそ、この知的なクールさが光るところでもあるのですが。 という訳で、これは、楽しめますよ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-07-17 15:37:05)
1830.  ミズーリ大平原
チャールトン・ヘストン演じる主人公が、オレはバッファロー・ビルだと名乗りつつ、やっていることはと言うと、シャーロック・ホームズみたいにちょっとした手がかりからズバズバと相手の素性を見抜いてしまう。なかなかの曲者、きっとニセモノだろうと思ってたら、本物のバッファロー・ビルことウィリアム・コディだったりする。せっかく冒頭で披露したホームズばりの推理の才能も、この後要所要所で見せてくれればよかったんだけど、後が続かない。三角関係でイチャイチャしたり、先住民とタイマン対決したりと、チャールトン・ヘストンらしい肉体系・体育会系路線に。 というこの主人公バッファロー・ビルに加え、彼の友人として、ビル・ヒコックも登場。この当時に二人がホントにすでに知り合いだったのかどうか、わたしゃ知らないし、どうでもいいけど、とりあえず豪華で賑やかで、いいじゃないですか。 で、原題にもあるポニー・エクスプレス、つまり西の最果ての地カリフォルニアへの超特急飛脚便、コレを実現させようというオハナシなのですが、そこに至るまでに陰謀劇めいたエピソードが絡んできたりして、正直、ゴチャゴチャしてます。良く言えば盛り沢山。 でいよいよポニー・エクスプレスが走る、走る。駅伝方式で郵便が次々に受け渡される描写がしつこいほど繰り返されて、これがやけに盛り上がるんですね。もちろんバッファロー・ビルも走ります、盛り上がりは最高潮。 ラストも、ベタだけど余韻があり、結構、おなか一杯になります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-07-14 21:05:25)
1831.  アイガー・サンクション
実際の山で撮影を行い、スタッフとして参加していた登山家の一人がロケ中の事故で亡くなったという、いわくつきの作品。というだけあって、まあそれはそれは、過酷な様子が伝わってきます。場面によっては、カメラマンらしい人影が映ってしまうのも、撮影スペースが極めて限られていた所以か。 もちろん、単に「頑張って撮影してきました」というだけの作品ではなくって、物語の面白さ、登場人物のユニークさがあってこそ、なんですが、それにしたって圧倒されるのはやはりこの、緊迫感と臨場感あふれる映像。わざわざ顔がしっかり映るようにして、代役ではなく本人であることをアピールして見せたり。 ただ、「物語の面白さ」とは言っても、後半はひたすら登攀が描かれることの面白さであって、陰謀劇という要素はだんだん薄れていき、いわば、目的そのものが欠落した、描写の面白さに変貌していく。目的の無さ。登山ってのは、そういうものかも。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-07-07 23:24:42)
1832.  第九軍団のワシ 《ネタバレ》 
どうせなら、こういう戦闘シーンはもう少し引いた映像で観たい、というのはあるのですが。 その分、と言っていのかどうかわからないけど、主人公の旅の道程には、見事に雄大な光景が広がって、イイなあ、と思わせられます。 ただ、あの肝心のワシの像、ローマ帝国にとって、第九軍団にとって、大事なものだということはわかるけれど、主人公にとって何なのか、この映画において何を象徴させようとしているのか。父の名誉挽回もいい、かつての兵士たちの想いもいい。だけど物語の中心は、明らかに二人の友情の方にあって、なんとなーく宙ぶらりんになってしまったワシの像、何だか少し寂しそうなのでした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-27 22:19:55)
1833.  夜叉
ええと、テーマは薬物汚染ですか。いやあ、邦衛さん、どの映画観ても言動がちょっとおかしいと思ってたんですが、やっぱりヤッてましたか(笑)。ってのはどうでもよくって。 みんな、過去から逃れられないんですね。過去がもたらす、シガラミから。 高倉健は、拭うに拭い切れない「夜叉」の過去を背負って生きている。田中裕子も、ビートたけしへの気持ちからは逃れることができない。逃れることのできない2人の間に、さらに逃れきれないシガラミが生まれる。そりゃ、田中裕子が美人かどうかはともかく(ゴメン)、いしだあゆみよりはイイだろう(さらにゴメン)、だけど、いしだあゆみの眼力が、決して高倉健を自分から逃れさせない。 過去のシガラミを、「現在」が乗り越えていく。 夜汽車の中での、田中裕子のニタリという笑顔がコワイ(笑)。人はそうやって、わざわざ好きこのんでシガラミを作っていくのか。 それにしてもラストの、青年からのあの寝ぼけた手紙は、一体何なんでしょうね、毎日が楽しい、青春はスバラシイ、だってさ。ああこれはきっと、離れて暮らすオヤジを安心させるために、ツラい毎日を隠して書いたんでしょうね。それだけ大人になったということ。と思うことにしましょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-06-26 09:42:03)
1834.  里見八犬伝(1983)
いや懐かしい・・・。 八人の剣士がそろうまで、やたらと時間がかかり、もう「五犬伝」くらいで十分だから先に進めようよ~と思ってたら、貯めに貯めた分、クライマックスは怒涛のように展開していきます。 「ここはオレに任せて先に行け~」と、仲間がひとりひとり身を犠牲にしていく、ってのはつまり、キン肉マン映画と同じシステムでして、要するに、本作がキン肉マン映画の原点だったんですね。ほんまかいな。 そりゃまあ、昨今のCGを見慣れた目で見ると、いささか安っぽい特撮にも見えますが、これも特撮の歴史のヒトコマ。これだけふんだんに取り入れらたのも画期的だし、セットもなかなか大がかり。特撮と時代劇との組み合わせというのもユニークだし、さらにクライマックスのスピード感も加わって、この楽しさ。 薬師丸と真田サンだけが、これは青春ドラマなのよ、とやや浮いた演技、この異物感がまた、深作演出の妙味とでも言いますか。   ・・・それにしても、駒込ピペットとは(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-06-21 23:03:12)
1835.  寒い国から帰ったスパイ
ル・カレの代表作である原作、むかし読み始めた時にはサッパリ気が乗らなくって、もうちょっと読んでダメならやめちまおう、と思ってたら、ハイ、さすがは評判の作品、ドはまりにはまってしまいました、面白いのなんの。通常のミステリなら「犯人は誰だろう」とか「どんなトリックなんだろう」という謎が眼目なんでしょうが、本作の場合、真相云々以前に「はたして、自分は、捨て駒なのか?」っていう切実極まりない謎が背景にあって、これが絶大な緊迫感を作品に与えています。 映画化作である本作でも、このあたりがうまく演出できていたら、さらに盛り上がったんでしょうが・・・。 なにせシブいスパイ映画。ハードボイルドな描写が、これはこれで原作の魅力を伝えるとともに、うまく端折ったことによる「冷たい感じ」がかえってよく出てもおります。 それにしても、小説が「帰ってきた」で、映画が「帰った」、ややこしくて言い間違えちゃうんです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-19 09:23:07)
1836.  センチメンタル・アドベンチャー 《ネタバレ》 
自分の作る映画の中で、自分の息子と共演し、自分の好きな歌を歌う。いい気なもんだ。 とは言え、息子をここに登場させたのも、何となく意味深ではあります。 この映画には、去っていくものと、後に残るものが、描かれてます。 漂浪の主人公は歌を残し、漂浪の身のまま、死んでいく。埋葬されたそこには、墓石すらも無い。 しかし、彼の残した歌は人々の間に残り、また彼の甥っ子と少女も、彼の魂を心に抱えながら、この世にとどまり新しい人生を刻んでいく。 彼が残したものは、「歌」であるとともに、「人と人との繋がり」でもあるんだね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-19 08:47:03)
1837.  バケモノの子
人間の世界に居場所を失った少年と、バケモノとの交流を描くのだけど、その二人のやりとりを描いていればよいものを、さらに同居人を二人配置し、こやつらに何かと説明をさせる。そりゃ、説明すれば映画はわかりやすくなるでしょう。いやそれよりも、主人公たちの内面を、陰ながらもちゃんと把握して理解してくれている人たちがいる、ということ。誰かが逐一、自分のことを理解してくれている、という安心感。それは何とも居心地がよく、居心地が良すぎるが故に、観ててかえって居心地の悪い思いをしてしまう。軟弱過ぎるではないか・・・。 実際のところ、子供とこの作品を観ていても、画面に対してまず子供の反応があり、遅れて説明ゼリフがやってくる。明らかに余計なんですね。もうちょっとくらい、観る側を信用してもいいのでは。 逆に言えばそれだけ素晴らしい、人を引き付けるに充分のアニメーションでもある訳で。丹念に描かれる前半に、暴走気味の後半。目が離せません。
[DVD(邦画)] 7点(2016-06-17 21:02:06)
1838.  秘剣破り
東映の松方弘樹が、末期の大映へレンタルされてた頃の作品。主役の二人が、その松方弘樹と、ガメラでお馴染み本郷功次郎。数年前なら、市川雷蔵と勝新がこの二人を演じているところだろうに、まさに大映末期、何だか、弱体化したプロレス団体が、他団体の有望選手を呼んできて、若手とタイトルマッチをやってもらっているみたいな。って、いや別に特定のプロレス団体のことを言っているワケではありませんが(笑)。 それよりも、「数年前なら雷蔵と勝新」も何も、まさにズバリそのもの、何しろ本作、タイトルは違えど、物語は「薄桜記」です。脚本も同じ伊藤大輔。よって、物語の面白さはコレ、間違いなし。ややオドロオドロした感じがするのは、監督が池広一夫のせいだからなのか、大映の末期的症状なのか。それとも70年代目前という時代のせいなのか。暗い内容の割に、音楽は妙に垢抜けしていたりして。 いや何にせよ、どうもこの映画、雷蔵と勝新の霊に憑りつかれてる。って言っても雷蔵もまだギリギリ生きてた頃かとは思うけど、池広監督も雷蔵と勝新で撮りたかったんだろうかね。まずこの中山(堀部)安兵衛の役、そしてそれを演じる本郷功次郎が、いかにも勝新を思い起こさせてしまう。59年の『薄桜記』とは雰囲気が異なり、別の映画だと思って観ているにも関わらず、やっぱり「この役は、勝新だ」という思いに引きずられちゃう。一方の丹下典膳役の松方弘樹は、これはさすがに近衛十四郎には似てても雷蔵には似ていませんが(笑)、ニヒルな役作りは、もしや狂四郎のイメージなのか。 これをリメイク作と呼ぶなら、ある程度、前の作品から趣向を変えてきた以上は、トコトンやって欲しかったとも思いますが、そんな元気があれば大映ももう少しは持ちこたえたのかな、とも。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-05-14 19:01:02)
1839.  ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション
このシリーズ、毎回作風を変え趣向を凝らしてくる、トム・クルーズのお遊び映画だと思っておりましたが、今回は、あまり悪乗りしていないというか手堅いというか平凡というか。もちろんトム・クルーズはここでもしっかり遊んでいて、オレ様アクションを繰り広げ、「何しろ一流スパイですから世界を股にかけてます(?)」とばかりに、様々なシチュエーションで様々なアクションシーンを展開するのは、大いに楽しいんですね。ただ後半、セリフの長さにやや失速感も。あるいは、主人公と女性スパイとの関係に緊張感を持たせるため、例えば、カラフ王子とトゥーランドット姫の関係を重ねてくるようなお遊びをやってくるかとか思ったけど、結構、フツーに敵と戦ってオシマイ、という作品でした。 「今までみたことのないアクション」へのこだわりは、さすが、といったところ、幾つになっても頑張れ、トム・クルーズ。しかし一方、実際に彼が飛行機にぶら下がって見せても、逆に「昨今の特撮としてはイマイチだな」くらいにしか思われなかったりするもんで、「特撮じゃないです、実際にぶら下がって撮影しました」と映画外でアピールせざるを得なくなってるのは、皮肉ですが。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2016-05-05 09:09:44)
1840.  サンクタム
こういうのを実話だと言い張るのは、川口浩探検隊くらいのもんでしょう。    それはともかく、途中まではどうも違和感というか、事件や対立がとってつけたように起こる妙なオハナシだと思って観てたのですが、要らない登場人物(?)が退場していくと、ちゃんと父と息子の物語に収束していったではないですか。実は何となくいいオハナシだったりします。 というか、オハナシがどうこう言うより、洞窟の洞窟らしさ、壁面の艶めかしい色気がよく出ておりました。一歩間違えば大怪我や死に繋がる危険と隣り合わせの色気。怪我したら痛そうだなあ、という感じ。そしてそこからの脱出劇、それはまるで、胎児がこの世に生まれ出るかのような。 明かりの乏しい洞窟内の描写を、あまり暗くし過ぎないように、それなりに見やすいようにしてくれている親切設計、もうちょっと光と影を効果的に演出してくれたら、とも思いますが・・・。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-04-18 21:21:09)
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