1881. スカーフェイス
這い上がって成り上がったあげく抱えるものに押しつぶされて、といった破滅型帝王記にありがちなお話ではある。けど、もはや肉体を顧みないキレにキレたトニー・モンタナの壮絶な死にっぷりの華のあること、全ての極道関係者のお手本のようだ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-11-06 16:20:44) |
1882. ノー・マンズ・ランド(2001)
序盤、現場のシビアなリアリティに比べて、中盤以降の国連やマスコミの俗な側面の描き方がベタすぎてこの映画の見方がわからなくなった。国連のミニスカ秘書、あれは笑わそうとしているの?皮肉ってことなの?コメディっていうことでいいのですか? ? ラストもねえ。衝撃といえばそうですが・・鯨が岸に打ち上げられたって人間はっちゃきになって助けようとするのに あんなことあるかな。なんぼなんでも。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-06 16:01:45) |
1883. ブレードランナー
有無を言わさぬ近未来映像の混濁した美しさ 余韻を残す音楽 レプリカントの哀しみ。見終わったあとの痺れるような陶酔感。ためいきが出ます。H・フォードが超人的に強くないのが良い。 [ビデオ(字幕)] 8点(2011-11-06 15:39:42) |
1884. クィーン
ヘレン・ミレンが凄いんだ。もう女王様にしか見えない。生身の人間が国家を象徴することの覚悟と孤独がひしひしと伝わった。トニー・ブレアが終盤に王室擁護の台詞を本当に叫んだのかどうかは分からないけど、一理ありすぎ。皆押し黙るのもむべなるかな。ラストシーンで女の子が「女王様に」と花束を差し出したのには涙が出てしまった。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-11-02 01:14:55) |
1885. トッツィー
もう、きっちり仕事してくる演技達者なD・ホフマンと、対するジェシカ・ラングの軽やかな存在感。この対比が面白くて新鮮。ああ、太めの眉とふわっとした髪型。こんな元気印の女の子、いましたねえ。80年代を感じるなあ。 [地上波(字幕)] 6点(2011-11-02 00:39:11) |
1886. ブラック・ダリア
・・こりゃあ駄作だなあ。お話が入り組んでて展開が唐突になりがちなのは謎解きの性質ゆえがんばってついてゆくとしても、人物の造形が雑すぎるのには我慢ならない。出演者の行動に?マーク点灯しっぱなしの2時間。H・スワンクの男顔をつかまえて美女ってことはないと思うが。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2011-11-02 00:21:47) |
1887. プリシラ(1994)
タフに生きるおかまさんたちの淡々としたロードムービー。嫌いなテイストではないのだけど、(ガイ・ピアースの怪演は見事だし)ショーの完成度が悲しいほど低い。ケバくて悪趣味で会社の宴会芸のレベルに見える。ラストも、口パクであそこまで盛り上がるのは無理でしょう、と思えてしまうんだけどなあ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-31 18:16:57) |
1888. ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
お話が予定調和なのは先刻承知。それでもこうも丁寧に作りこまれた世界観にはただもう圧倒される。どっぷりとファンタジーの世界に浸れる。マンネリとの謗りをあえて正面から受けてたつような戦闘シーンは今作も手抜きなし。一生懸命作ってて偉い。戦士を鼓舞するアラゴルンの勇壮なこと、完璧なまでの様式美。鼻血が出そうだ。ゴラムがいたから結果、目的を達せたとは。世の中いらないものなどないのだなあ。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-31 17:37:28) |
1889. 教授と呼ばれた男
《ネタバレ》 こわっ マフィアこわっ。鮮やかすぎるというか情け容赦ない人殺しっぷりに震え上がりましたねえ。マフィアの男と関係しただけで硫酸漬け・・怖いっ。絶対イタリアンマフィアとは近づかないでおこうと誓ったもんです。そんな機会ないけど。最後の細長い独房、あれが一番怖いかも。 [ビデオ(字幕)] 5点(2011-10-29 08:47:54) |
1890. ロッキー
なんたってロッキーですから。むさ苦しい主人公、美しくないヒロイン、もはや人生のテーマソングと化した音楽、すべてが感動的。ロッキーのこのトランペットは給料日前なんとか乗り切らなければ、といった場面でよく脳内に流れます。 [映画館(字幕)] 10点(2011-10-28 17:57:21)(笑:2票) |
1891. アデルの恋の物語
自らを破滅させるような恋。同じ女子とはいえ、私には理解不能なまでに情念が濃い人というのはいるものです。現実にもプチ・アデルはちらほらいるものの、そこは本家イザベル・アジャーニの迫力の足元にも及びません。精神崩壊が外側にもあらわれた彼女の痛々しいこと、でも何故か目をそらせない美しさも漂っててなんか凄い怪物のようです。ああまで突き抜ける彼女が羨ましいような、いややっぱりひくような。 [ビデオ(字幕)] 7点(2011-10-28 17:42:22) |
1892. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
もう充分大人なんですが。根が単純なワタクシ、峡谷の戦いのシーンに完全にやられました。なんという映像美、なんという迫力。自分の中で点数がどんどん上がっていくのがわかる。前半の説明調な退屈もゴラムの気色悪さも帳消し。視覚効果班の皆さんに、満点を差し上げたいです。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-28 17:06:15) |
1893. ザ・インタープリター
はっきり言ってストーリーそのものはあまり面白くない。シルビアのアフリカでの過去もざっくりしすぎてよく伝わらないし。相変わらずのS・ペンの熱演空回り。特筆すべきはキッドマンの美しさ。知性も感じる彼女の美貌が国連通訳の役柄にもすっぱりはまる。すらりと縦に長いスタイルに、さらりとまとめた金髪。全編ダークな配色でまとめたファッションが、ジャケットから普段着に至るまで素敵で素敵で。ぜひ参考にしよう、と意気込んだところでああ何もかもパーツが彼女と違いすぎるわぁと気付く寂しさ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-10-28 16:51:21)(笑:1票) |
1894. スラムドッグ$ミリオネア
画面に溢れるインドパワーに圧倒された。はちきれそうな子供らの生命力がこの映画の魅力の八割方を担っている。大人になってからの役者さんはつまんなかったな。無学の青年が次々正解する不思議と、明かされる過去。面白い!と観た直後は興奮したけども、落ち着いてみればわりとよくある成功譚のような気も。盲になった男の子に、大人として申し訳なく思う。こんな世の中を。ほんとにすまない。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-28 16:04:43) |
1895. ザ・ビーチ(2000)
なんとまあ まるっきし荒唐無稽。勿体つけたディカプリオに、ちゃちで幼稚なコミュニティ。こんなんを楽園とは噴飯もの。しらこいエンディングには目を疑う。愛をこめて??冗談か?「ヨーロッパ人の馬鹿なユーモア」って台詞にのみ1点。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2011-10-28 15:36:28) |
1896. ノーカントリー
《ネタバレ》 中盤まですごく良かった。クールな映像美とサスペンス。発信機を見つけたときの、部屋のこちら側と廊下側とのひやりとしたせめぎ合い。それが、T・L・ジョーンズ扮する保安官が回顧録はじめたあたりから何やら話は迷宮入り。え もう時間的に終盤なのに?とってつけたような諦念的な夢の話でエンドロールって、こらっ。置き去りにされてただ呆然。コーエン兄弟のこの不親切、やっぱりまいっちゃうなあ。わかんないよ。 それにしても困ったことに脳内にじわじわとあとからしつこく染み出てとまらないのがアントン・シガー。こいつの恐怖感だけでホラー要素が全て成立する。こんな災厄そのものな奴に絶対出会いたくない。地震・雷・アントン・シガー。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-12 23:55:28) |
1897. 激突!<TVM>
ぼけっとしていた昼下がり、何気なくテレビで観たこの映画がいやもう怖いのなんの。弛緩してた部屋の空気が一気に緊迫したもんです。なにこいつなんでなんで?ともう半泣き。監督の名前も知らずにいましたが、すんごい映画見たー!と心に刻まれました。 [地上波(吹替)] 8点(2011-10-10 18:23:39) |
1898. ファーゴ
《ネタバレ》 コーエン作品の中では、まだしもとっつきやすい。けど、見たことない料理食わされた気分。変な味だなあ、うまいかまずいかっていったら美味しくはないよなあ、みたいな。口に合うかどうか、がポイント。私にとっちゃ登場人物が一人残らずなんか変。穴だらけの犯罪を画策するディーラーも、身代金を値切る舅も、遺体を見てもミミズを見てもメシが食える妊婦の婦警もああ不気味だ。かどわかされた奥さんもさあ、無理でしょうがもちょっと落ち着け。この生理的な違和感、監督の思うつぼなのかしら。共感できたのはブシェーミのこの台詞のみ。「お前ら馬鹿じゃねーのかっ」犯罪者だけど、彼。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-10-10 17:56:16) |
1899. アナライズ・ミー
《ネタバレ》 ところどころくすっと笑えはするんですが、笑わそうとしすぎ。ほんとにところどころ、です。追突した車のトランクがばーんと開いて、人質もろ見えのあげく何重にもぐるぐるテープ止めする冒頭のシーン、あれが一番笑いました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-10 17:28:02) |
1900. エーゲ海の天使
戦争映画だからいつか破滅が訪れるのでは、と身構えながら観たのですが、最後までゆるゆると穏やかなままで終わって嬉しかった。軍曹さんのキャラ好きです。迫りくる飛行機をバックにする人がひとりはいてくれないとね。 [地上波(字幕)] 8点(2011-10-10 17:06:19) |