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 > 鱗歌 さんの口コミ一覧。96ページ目
鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3874
性別 男性
年齢 53歳

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1901.  ジーリ
ポンコツ版『レインマン』。3人の関係がとても丁寧に描かれていて、良い映画でした。難点を言うならば「わざわざ丁寧に描くような関係でもないだろ~」ってことくらいでしょうか。それって確かに大事な点ですよね~。でも、このあまりにクダラナイやりとりに耐ええた者だけが味わえる、映画の快楽が、ここにもまたひとつ。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2015-02-27 11:30:54)(笑:1票)
1902.  ロボジー
ムラタセイサク君をはじめとする、テクノロジーの粋を結集して作られるロボット、しかしそれと同じモノないしそれ以上のモノが、ジイサンひとりいればできてしまう、という身も蓋もないオハナシ。全編にわたる、レトロ感というかダサさというか加齢臭というか、そういう雰囲気が何とも可笑しくて。不慮の事故に際して危険を察知し、見事に吉高由里子を助けたロボット“ニュー潮風”、いったいどう設計すればこんな高度なアクションを取ることのできるロボットが作れるのか、と学生たちがカンカンガクガク。要するに、ジイサンという生物がいかに高度な存在か、という訳ですね、これは。ロボットとジイサンにも意外な共通点があって、ネオジム磁石を用いれば、小型で強力なブラシレスモーターが作れる一方、ジイサンの腰痛治癒にも効果があるという事。ホンマかいな。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-02-04 23:10:59)
1903.  スタンピード
“スタンピード”ってのはあくまで邦題で、一応中盤にスタンピードな場面はあって見せ場にはなっとりますが、まああくまで中盤の一場面です。原題はThe Rare Breed、なんか地味ですね、でも物語のオチには直結しています。惜しむらくは、オチだけではなく、ジェームズ・スチュアート演じる主人公の生き様にも、古き良きカウボーイとしてのRare Breedが投影されていればなお良し、だったんですが、主人公のキャラクターが少々弱いかな、とも思います。イギリスからやってきた母娘とモコモコ牛、牧場までの彼らの旅を、スチュアート演じる主人公が案内するのですが、イギリス人にイギリス牛、何かと手を焼かされます。一方、彼らを妨害し付け狙う悪漢がジャック・イーラム。先にも述べたように逃げ場のない谷を牛の大群が押し寄せてくるシーンあり、悪漢との対決あり。しかしあくまでこれは中盤まで。後半はなんだか、どんどんおとなしい展開になっていっちゃいます(これも、主人公の存在の弱さが、一因かと)。とはいえ、全体的にユーモアが横溢していて、(オチも含め)楽しい作品にはなっております。モコモコ牛がゴッド・セイブ・ザ・クイーンの口笛におとなしく従う(ヴィクトリア女王の時代でしょうから「クイーン」ですね)のが可笑しいですが、作中にもあるようにこの曲、英国国歌であると同時に、米国では「アメリカ」として知られてたのでした(C・アイヴズ作曲の『アメリカ変奏曲』も、このテーマに基づく作品でしたね)。 また本作、音楽はジョン・ウィリアムズ(名義は“ジョニー”になってます)、彼の初期の仕事ですが、気合の入ったところが楽しめます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-24 11:08:28)
1904.  柳生武芸帳 剣豪乱れ雲
うわー、山形勲さんだとは、気づきませんでした、失礼しました。さて、柳生武芸帳を巡るあれやこれや、もはやどうでもいいんですけれども、アクションが楽しめるからとりあえずOK。武芸帳を狙うやくざ者3人組のうちの二人が、画面外の十兵衛と睨み合う場面。一瞬の斬り合いの後、二人の頭から血がタラーッと流れるのが、カッチョよいではないですか。直前の睨み合いなんて、刀をこちらに突きだし、まるで3D映画。さらには、忍者軍団の襲撃に、槍を振り回し戦う十四郎十兵衛。ちょっと大袈裟な立ち回りも、彼がやればまさにお見事。戦いの最中に、行方知れずだった武芸帳がアッサリ見つかり、武芸帳に手を伸ばす敵の手を、十兵衛の槍が突き刺す。手はゴム製らしく、槍で貫かれた瞬間のプルプルッとした感触がなかなかにタマラナイのですが、流血シーンと合わせ、ちょっとした残酷描写がアクセントになってます。またさらには、妙に念いりにカットを割って妙に長々と続く、馬上の追跡シーン。こういうのを見てると、アクションこそ命、ストーリーなんてもうどうでもよくなる(それに、直前のシーンが夜みたいだったのに急に昼間になったことも、どうでもよくなる)。そして宿敵との対決。多少クサイところはあっても、十四郎サマなればこそ、この貫禄。というか、剣豪とも思えぬ必死の表情や地団太踏む悔しそうな表情を見せるあたり、十四郎サマの真骨頂でありましょう(それに比べ、松方弘樹の落ち着いたこと。演技しにくかったのは、父と子の果たしてどちらであったことか)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-01-15 23:41:02)
1905.  怪盗グルーのミニオン危機一発
子供がしきりに「ミニオンはどうしてみんなゴーグルみたいなのをつけてるんだろう」と気にしているのだけど、その前に、そもそもアレはどういう生物なのか、という疑問を持つのが先だろう、と。でもそういう疑問は持たない。いいことです。この第2作、1作目よりもさらにナンセンスを徹底。一応、第1作は子供たちとの交流だったから第2作は女性との交際、という訳なんでしょうが、正直どうでもよくって、とにかくバカバカしくって気持ちいい。「ウソ臭い動きをリアルに描く」CG描写もまた楽し。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2015-01-15 22:26:16)(笑:1票)
1906.  ミネソタ大強盗団
ざらついた映像に、細かいカット、そういう野心的な表現の先に待ち受ける激しいクライマックス(雨、執拗に鳴り響くオルガン、銃撃)と虚無的なラスト、といったところは、ニューシネマな感じもするんですけど、でも何となく違う。主人公をどこか突き放していて、等身大の人間としての主人公のあがきみたいなもは、ここにはありません。『ロング・ライダーズ』でも取り上げられた、ジェシー・ジェームズ一味が主人公ですけれども、何というか、単なるゴロツキみたいな描かれ方。義賊のような一面をチラと見せても、北部に対する鬱屈が先に出てしまうし、と言って陰に籠る訳ではなく、開けっぴろげで野蛮。黎明期のベースボールの(今見れば)トンチンカンな描写を、空中の球を銃で粉砕することで断ち切ってしまうのが、さらにそれを上回るトンチンカンさ。一方で彼ら一味を追う連中もなんだか垢抜けない。新しい時代の訪れの中で古い時代のギャングが消えていく姿、なんだろうけれど、それ以上に「辺境」の雰囲気が支配的に色濃くって、国の歴史というものの大半は、こうやって「辺境」で人知れず繰り広げられてきたことなんだなあ、と。いずれにせよ一風変わったユニークな映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-01-15 22:06:52)
1907.  マチェーテ・キルズ
『アイアン・フィスト』でラッセル・クロウが無駄にステキなナイフを持っていたかと思えば、我らがマチェーテもやっぱり無駄に仕掛けの施されたステキなナタを持っていたりする。今回は、あわや世界大戦かというスケールのでっかいお話、だけど、相手が近代兵器を扱う死の商人だろうが、それこそミサイルそのものだろうが、マチェーテがいつも頼りにする武器は、やっぱり刃物なんですねえ。・・・ってのはいいとしても、さすがにややマンネリ。そりゃま、過去のマンネリ映画の体裁を借りた作品ではあるんだろうけれど、その姿勢そのものがマンネリ化しつつある感も。ただ、いろいろとアホらしい仕掛けには事欠かず、楽しませてくれるし、まさかこの低級映画のノリのまま、『博士の異常な愛情』までも視野に入れてくるとは、というオドロキも。
[DVD(字幕)] 7点(2014-12-18 00:04:40)
1908.  艦隊を追って
アステア演じる水兵さんは元ダンサーで、元パートナーのジンジャー・ロジャースとばったり再会。彼女のお姉さんはいかにもダサい(というか、マニア向けというか)音楽教師、しかしそれなりの格好をすると(予想通り)美人になって、アステアの同僚が一目ぼれ。で、騒動とも言えぬ他愛のないアレコレが巻き起こる訳ですが、オハナシ自体はあまり飛距離が無く、無難に収束してしまいます。例えば、アステアがロジャースのオーディションを援護射撃しようとして逆にブチ壊しにしちゃうエピソード、もっと引っ張ってもっと盛り上げてもよさそうなもんですが、その場限りのギャグに終わっちゃう。他のエピソードも大体そんな感じ。でもこれはもちろん、ダンスミュージカル。物語に緊張感がない分、物語に束縛されることなく、のびのびと、歌がダンスが、たっぷり繰り広げられて、やっぱり観てるだけでつい顔がほころんできます。さらには澄ました顔でピアノの見事な腕前を披露するアステア(ホントにスゴイんだこれが)。憎いね、このヒト。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-11-27 20:47:08)
1909.  やくざ戦争 日本の首領 《ネタバレ》 
いくらかなりと実在のモデルに基づいているとは言え、実録モノ風のドギツイ抗争映画ではなくって(そういう要素もあるけど)、かつての任侠の時代から経済ヤクザの時代への移り変わりの中で、取り残されていく昔気質の男の悲哀のようなものが描かれたフィクションです。その男を鶴田浩二が演じているというのも、因縁めいているといいますか。前半はあまり物も言わず静かに佇んでおり、後半、組長代行として活動を開始しますが、もはや彼の時代ではなくなっていて。ひらがなしか書けない鉄砲玉の千葉チャンは組長に見捨てられ、病弱ながら仁義を背負った鶴田浩二にもまた残酷な運命が待ち受け、高橋悦史演じる娘婿の医者に代表されるような、インテリヤクザの時代が予告されて映画が終わります。組長役の佐分利信、声がかすれ気味で凄みに欠ける部分があるのが少し残念ですが、それでも、仁義を重んじる昔気質の面、家庭における父としての面、計算高いドライな面、これらを併せ持った存在感あふれる人物像になっています。そしてまた何と言っても、これでもかと出てくる出てくる個性的な脇役の数々。ヤクザ映画博覧会みたいな楽しさもありますね。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-11-09 10:44:06)
1910.  スパイダーマン2
要するに、変な実験が行われるたびに変な怪人が一匹生まれちゃう、という趣向なんですかね。一作目は、そういう怪人の登場に加え、そもそものスパイダーマン誕生のオハナシやらピーターの人となりやら、とりあえず最初の作品の特権として埋め草的な紹介エピソードには事欠かないので、ソレなりにソレっぽく映画の尺が埋まったのですが、二作目となると、早くもネタが枯渇気味。そこでピーターには失恋などしていただくことになるのだけど、「彼女の面影を胸に秘め悲しみを抱えながら、悪との絶望的な戦いに身を投じる孤独のヒーロー」なんていうシビレる展開はここには微塵も無くって、「失恋したらヒーローとしてもダメダメになっちゃう」というこの軟弱さ。アホ過ぎます。ま、しかし、悲愴感がありゃいいってもんじゃない。あくまでこういう軽いノリの楽しいシリーズなのです。そして、ヒーローだって皆で支えてあげてこそ、活躍できる、という訳ですね。今回の怪人オクトパスも正体はただの中年太りのオヤジですし、あくまで基調はユーモラス。スパイダーマンとオクトパスの戦いには、CGのリアルさばかりではなく、ダークマン風の胡散臭さも感じられて、またそういったところが楽しかったり。
[地上波(吹替)] 7点(2014-11-03 23:32:17)
1911.  燃えよドラゴン
金もかかってないし出来もよくない作品、と思いつつ、何度も観ちゃう作品、70年代なら例えばこの『燃えよドラゴン』、80年代なら『コマンドー』とか。ま、いろいろありますわな。この作品、ブルース・リー作品の中でも、代表作と言ってよいのでしょうけど、作品自体はそれなりにデタラメで、それなりにワケがわからない。まずそもそも、ブルース・リーが本作において主人公扱いなのかどうか、まあ一応主人公だとして、このヒト、道を極め悟りを開いた仙人のような人かと思いきや、これ見よがしにトンボ返りしてみせたり(顔が写って無いのでリー本人ではなくスタントマンなのか、としたらさらにこのシーンの意味がワカラナイ)、復讐に燃えた悲壮な表情を浮かべたかと思いきや、明るいチャラけたところも見せたり。戦いの前、しなやかな構えのポーズを見せたかと思えば、イザ格闘が始まると奇妙な堅苦しい動き、視線もアサッテの方向で、こんな挙動不審な格闘シーン、ブルース・リーならではでしょう。そしてカッコいいんだか何なんだか、例の怪鳥音。そういったよくわからない一切合切が集まって、結局「ブルース・リーのあらゆる魅力、あらゆる表情が詰め込まれた、最高の逸品」になってしまったのが、本作という訳で、まあある種、映画史の脇道に燦然と輝く奇跡のような作品でもあります。そうそう、勿論ブルース・リーだけが本作の魅力じゃない、サモ・ハンがいる、ジャッキーも(どこかに)いる、そして何より、香港のシュワルツェネッガーことヤン・スエがいる(Gメン’75!)。鏡の部屋での戦いもワクワクするし、最後にポツンと残されたハンの義手、これはもはや、ひとつの哲学でしょう(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-30 22:55:36)
1912.  ダンディー少佐
アパッチ族の襲撃そのものは描かれず、死屍累々たる大虐殺の後が映しだされる映画冒頭、ここからすでに、何やらタマラナイいかがわしさが漂っております。このいかがわしさは、流血を伴う終盤の戦闘シーンなどにも見られる訳ですが。ただ、こういう残酷描写をもって、本作をワイルドバンチの前哨戦みたいに捉えることは(当然ながら)できません。何せ、映画後半、っていうのは勿論ヘストンがケガするところからですが、とにかく変です。奇妙に断片的で、迷走しちゃってます。プロデューサーの意向で作品が短縮されてしまった、というのがこのワケのわからなさの原因なのか?いやいや原因はそれだけじゃなくって、本当にコレ、「決してまとまることのない」作品として作られたんじゃなかろうか。実際、このあたりのエピソードは無い方が自然、つまりプロデューサーはもっと短縮しちゃってもよかったくらい。なのに、親切なのかイジワルなのか、本作の奇妙さを充分に堪能できるようには仕上げてくれております。正直、ペキンパーが本作で何をやりたかったのかはわからないし、ジェームズ・コバーンに何をさせたかったのかは特にわからないのですが(笑)、とにかくこの主人公のダンディー少佐以上に我を通そうとしたんじゃかなろうか。ダンディー少佐、自分では何だか大したことしてないんだけど(そしてどっちかというとオイシイところはリチャード・ハリスが持っていくんだけど)、それでも存在感がある。そして本作の存在感というのもまた、そういう種類のものかな、と。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-28 00:09:12)
1913.  ターミネーター2 《ネタバレ》 
まー要するに「考え過ぎ」というヤツですね。一作目よりも強く一作目よりも不死身の敵役を設定しようという意図が見え透いてしまった時点で、何をやっても驚きは半減、グダグダにならざるを得ない。ついに敵をヤッツケたと見せて、どうせまた復活するんでしょ、とか観客に思われちゃ、立つ瀬がありません。倒しようの無い敵を倒しても、八百長にしか見えなくなっちゃうし……とかいうのは、初めて観た時の感想であって、今となってはそれも、御愛嬌。本作、そりゃ悪いところもあれば、いいところだってある。別の場所にも書いたけど、シュワ型ターミネーターのポンコツぶり、銃の効かない相手に対しひたすら銃で対抗することしか知らない愚直さは、なかなか捨てがたい魅力があります(その代わり、1作目で築いたイメージは犠牲になってしまったけど)。あと、1作目には、「夜」のイメージが強くって、シュワ型ターミネーターの登場するシーンのすべてが夜という訳じゃないけれど、とにかくこの「夜」のイメージがシュワ型ターミネーターの不気味さに繋がっておりました。そしてこの2作目にも確かに、作品自体には「夜」のイメージが引き継がれています。サラ・コナーの病院からの逃走場面しかり、ヘリとのチェイスシーンしかり。その一方で、今回のシュワ型は悪役ではない訳ですから、「夜」のイメージから敢えて引き離すように、砂漠の陽光の下に引きずり出されもします。これも悪くないと思います。ただ、今回のT-1000には、1作目のシュワ型ほど強いイメージを持たせられなかったのが、とにかく本作の一番弱いところ。我々が驚き魅了されるのは、液体金属ターミネーター・T-1000を描写するCGの威力ではあっても、T-1000の存在の不気味さそのものに対してじゃない。例えばトレーラーとバイクのチェイスの後、T-1000が液体金属状態の姿を我々に曝すあの場面、あれは「液体金属とはこういうものだ」とか「どこかの誰かみたいにトレーラーが爆発しただけで情けない骨組み姿にはなったりはいたしません」とかいうことの“説明”でしかなくって……あまりにおおっぴら過ぎ、あまりに健康的過ぎ。もうちょっとT-1000の不気味さを感じさせる演出がなかったのか、と思っちゃう。T-1000は絶対、損してます。
[映画館(字幕)] 7点(2014-10-24 21:09:01)
1914.  ひばり捕物帖 折鶴駕篭
美空ひばりが例によって一人二役、いや正しくは「一人二役」役というべきかな、男装姿と女装姿を披露。とくればもう、唄に踊りに剣劇に、娯楽満載のお祭り映画を想像する訳ですが、そしてまたおそらくは元々、そういう企画だったんじゃないかと思われる訳ですが、、、そうは問屋が卸さない。何しろ、工藤栄一監督。美空ひばり映画なのに、唄や踊りは控えめで、後の集団抗争時代劇の萌芽がそこかしこ。クーデターを計画する由比正雪とその一味は、テロリスト集団のように描かれ、冒頭から様々な怪事件が連続して発生、これじゃなかなか落ち着いて唄ったり踊ったりしてる場合じゃない。そして、クライマックスではもう、集団抗争劇の“萌芽”どころか、まさにそのもの。我らが十四郎サマが大暴走、ひばり映画にあるまじき、悲壮感あふれる一大死闘を繰り広げちゃいます。TPOをわきまえず、ここまでやるか、十四郎サマ。と言う訳で、ひばりファンには「ちょっと、これ、違うんじゃないの~」と言われるかも知れませんが、全国の隠れ十四郎ファン(隠れる必要があるのか?)にとっては、まことにタマラない作品となっております。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-10-22 22:25:29)
1915.  ダラス
ビル・ヒコックのお話かと思いきや、ゲイリー・クーパーはヒコック役ではなくって、お尋ね者の役(ヒコック役はよくわからんオジサン)。しかもクーパーは登場早々、ヒコックに射殺されてしまう? という驚きの映画開始ですが、心配ご無用、これはただの死んだふり。彼のチャッカリした面を印象付けたところで、物語は、目から鼻へ抜けるような主人公と、新任保安官との珍道中、となります。この保安官ってのが何とも頼りなく、よってこの二人からなるコンビがなかなかに面白い。クーパーはちゃっかり自分が保安官の顔をし、ホントの保安官は助手扱い。なにせ頼りないんだから、仕方がない。で、以下、彼らが悪徳一味と対決する展開は、まあお約束みたいなもんで、これはこれで楽しい。そしてさらにそこに、このコンビと保安官の許婚との三角関係を絡めてきたのが本作のミソと言えばミソ、な訳ですけれども、ただ、ラストがねえ……この三角関係の顛末、そんなんでいのか~! と文句のひとつも言いたくなる、身もふたも無い(ある意味意表をついた)ラストでして、これは、ヒーローたるクーパーがヒーローの資格を失った瞬間、逆に頼りない男の方がヒーローとなる瞬間(あるいはヒーローとなりえた瞬間)なのですけれども、この新ヒーローの方にスポットライトを当て切れない、何とも気のきかない映画です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-08 00:04:46)
1916.  忍びの者 霧隠才蔵
『忍びの者』シリーズがリニューアルし、主人公が石川五右衛門から霧隠才蔵へとチェンジ。とは言っても主演はもちろん市川雷蔵。大阪冬の陣から夏の陣が舞台で、大砲がドカンドカンと炸裂しまくる派手な戦闘シーンが目を引きますが、あまりに豪快なので、もしかしたら旧作の流用フィルムかも知れませんが、観てるコチラも憶えちゃいないので問題ナシ(流用じゃなかったら、スミマセン)。今回の雷蔵さん、幸村家臣の他の忍者たちを演じる大映脇役オールスターズ(?)に混じり、あくまで真田十勇士のひとりという役どころ。もうちょっと活躍して欲しい気がしないでないですが、それでも見せ場はたくさん。敵にとっ捕まるやら、しまいには死んじゃう(?)やら。いずれにしても、忍術妖術の類は登場せず、あくまで、耐える者としての忍者、厳しい掟のもとに生きる(そして死んでいく)忍者の姿が本作でも描かれていて、虚無感を漂わせた娯楽作品となっています。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-10-02 22:50:08)
1917.  ゴースト・エージェント/R.I.P.D.
街で時々、美人とサエない男のカップル、ってのを見かけます。アレ不思議だったんですけど、そういうことだったんですね。正体はジェフ・ブリッジスかも知れないってことなんですね。さて、オバケ警官のオバケ退治、という作品なのですけれども。ナンセンスな設定を連発して、そりゃまあデタラメでバカバカしい方が確かに楽しいんですけれども、そういうのも「頃合い」ってものがあって、本作のナンセンスはいささか過剰。やや作為的なものを感じさせ、要するに「考え過ぎ」ってヤツですね。で、アホな設定をブチまけ、映画を散らかしてそのまま終わっちゃう感じですが、一応、その散らかり具合に釣り合うだけのハチャメチャなスペクタクルをクライマックスに持ってきているので、とりあえずよくわからん妙な満足感はあります。ただ、登場するオバケにあまり魅力がなくって(ただのデブだったりするし)、その点はゴーストバスターズの楽しさに遠く及ばないですね。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-09-21 08:11:49)
1918.  ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
先日、あべのハルカスの大阪芸大キャンパスで「大ゴジラ特撮展」ってのをやってて、会場にはゴジラの着グルミがいくつか展示されておりましたが、着グルミのサイズが最もデカく、顔も凶暴(目が白目)で迫力あったのが、本作のモノ。異彩を放っておりました。ちなみに会場ですれ違ったオジサンの顔をみたら大森一樹監督だったのでさらにビックリ(後で考えりゃ、芸大のセンセイなので、会場にいてもおかしくないのですが)、こちらも大きくて迫力ありました(笑)。さて本作、ゴジラシリーズに金子修介監督が登場し、ゴジラがガメラの軍門に降ったような塩梅ですが、それでゴジラ映画がパワーアップするなら大歓迎。実際、「大怪獣総攻撃」なる時代錯誤なイカついタイトルを裏切らぬ、素晴らしい怪獣バトルを見せてくれます。メチャクチャ強いゴジラに対するは、バラゴン、モスラ、ギドラ、という3頭の護国聖獣。中でもギドラは(あのさらにメチャクチャ強い宇宙怪獣ではなく)若く弱い成長過程の怪獣。バラゴン倒れ、モスラ倒れ、彼らの魂を受け継いだギドラは怪獣王へと決死の戦いを挑む。これはなかなか斬新な設定ではないでしょうか。ただ、映画途中から途中から現れたギドラに対し、どこまで「ギドラかんばれ!!」と感情移入できるのか、というモンダイはありますけれども。あと、主演の新山千春さんはいささか残念な演技で、ちょっと主演としてはキツいのです。一方、脇役チョイ役の配置には色々と遊び心が感じられます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-09-15 15:42:04)(良:1票)
1919.  花笠道中
美空ひばりがひとり二役をこなすミュージカル時代劇。女役と男役の両方で登場するもんで、歌に殺陣、彼女のあらゆる魅力が詰め込まれてます。え、自分は美空ひばりのファンじゃないからパス、ですって。今ファンじゃなくっても大丈夫、観ればファンになりますから。と言いたくなるくらいの芸達者、ただし、男役がいくらサマになっていても、歩く姿はやっぱり男になり切れて無くって、こういうところがまた男装マニアの心をくすぐったりする訳ですが。一方の里見浩太郎も異常に男前。そして意外にも意外な展開(水戸黄門ではなく実は遠山の金さんだった?)もあったりして、実に楽しめる作品です。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-09-13 08:22:28)
1920.  北国の帝王
貨物列車への無賃乗車に命をかける男と、それを命がけで阻止しようとする車掌との、命がけの戦い。って何に命かけてのよ~。無賃乗車の帝王学。たかがタダ乗り、リー・マーヴィンはいったい何をとくとくと自慢げに語っているのやら。⇒そこがいいんです。あまりにも価値観に一般性がないので(笑)、信念が生き、対立が生き、アクションそのものが生きる。ただ、この作品、「列車モノ」という非常に魅力的な題材な訳ですから、もうちょっとしっかり列車に乗ってて欲しいなあ(下車し過ぎ)、というのは完全に個人的な好みの問題ですが。あと、「ここはコミカルなシーンなんです」と変に念を押すような音楽の使い方って、コレ、どうなんでしょうか。ユーモラスなシーンはちゃんとユーモラスに撮れてんだし、ちょっと音楽はくどいですかね。何にしましても、さすがなのはボーグナイン、『コンボイ』にしてもそうですが、このヒト、打算を超えたサディストの役をやったら、ピカイチですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-13 07:31:18)
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