1921. フィフス・ウェイブ
《ネタバレ》 こんな既視感満載の”人類滅亡モノ”を今また作ってどうしようというのだろう。切迫感とか、手に汗握るヤバイ感とかが何も無い撮り方ってどうなんだ。もそっと宇宙人の攻撃が始まって、なんかウイルスとか洪水とかがありました、と箇条書きのようなヘボ描写。クロエ一家は弟以外全滅、がしかしうまいこと協力者が現われ、脚は撃たれたけど、治ります。 基地サイドはこれまたユルユルな流れで新兵班をざっと説明したのちは、反抗的な新入りが来たりと、これは学園ドラマかと思う。ホンも演出も稚拙としか。もっとちゃんとやって下さい。 クロエと弟はもちろん再会を果たす。そしていつ公開になるのかは知らないけど、続編に乞うご期待的なお約束の終わり方。巷で不評しか耳にしないのに、なんて屈託の無いことか。ああもう、ちゃんとやってよお。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-07-02 23:41:11) |
1922. カイト/KITE
雰囲気作りばかりに頑張ってるけれど、演出、ストーリー展開の見せ方、人物紹介、カメラワーク等、もっと勉強すること多すぎな一本。復讐に燃えるロリータ暗殺者という設定だけではもはや新味はありませんし、一本調子な演技をずっと続けられて、ヒロインに対する興味も失せてきます。単調な殺しの場面はあまりにうまく行きすぎ、というか強すぎ。この娘はサイボーグか。黒幕は案の定そうくるよね、だし、サミュエルはなぜ出演を承諾したのか。 ちなみに元ネタのジャパニーズアニメも観ました。B級なアダルトアニメではありましたが、電車内での銃撃戦のシーンはカット割りも演出もおお、と見入るものがありまして、是非こういうとこを生かしてほしかったものです。 [映画館(字幕)] 3点(2017-06-05 00:14:33) |
1923. さよならドビュッシー
画はがんばっている。ショットを工夫したり、邸宅の隠美な雰囲気や湿度は気持ちが乗ります。 だけども演出が平板なせいか、だらっと展開するうちぼやーっと事件が起きてもやっと真相が明かされて、見ててつまんない。 台詞でネタばらすのやめてくれないかなあ。 杖が必要なんだか不要なんだか、声が出るのか出ないのか一定しない表情2パターンのヒロイン。この作品がぺらぺらで安っぽい印象なのは彼女の責任も大きい。ぎりぎりアイドル映画に落ちずにすんでいるのは、役者が本業でないピアノ教師役の清塚信也のお陰であるというのも困った現象ではないかね。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2017-03-17 00:06:33) |
1924. 闇の子供たち
《ネタバレ》 みなさんのレビューを読んで腰が抜けるほどびっくりした。録画していたのを観直した。愕然とした。だって映画って鑑賞するうえで約束事ってありますでしょう。江口洋介は一介の報道マンとして無力に苛まれながらも「伝える」ことの職務を全うしようとしている。で、その姿勢に寄り添ってこちらは話を追うわけで。律儀に約束を守り続けたワタシは、彼は小児性愛の”被害者”であり、フリーとして犯罪撲滅に乗り出すべく姿を消すラストなのかと思っていた。なんというバカ視聴者だ。だって「気色悪い日本人といっしょにされたくない」って言ってたじゃんか。こんな脚本はどんでん返しなんかじゃないよルール違反だよ。 しかも臓器移植のくだりはフィクションです、って。ここでどう解釈して良いのか頭の中は?でいっぱい。 こんな繊細な問題を、取材に立脚せずに映像にしていいんだろうか。「闇の臓器市場はこんな感じだろう」と想像で描いてはいけない気がする。私の感性がなんか全力で拒否している。いろんな思いを飲み込みながら、移植を望んでいる人たちが実際に存在するのですから。この映画の中にわずかに感じるリアリティの片鱗として、佐藤浩市の存在が抜群に飛び抜けていた。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2017-03-08 01:25:36)(良:1票) |
1925. ゾンビーバー
”ハングオーバー”のスタッフが手がけていると聞いたから、もっと笑えるかと思った。確信犯的なふざけた作り。エンディングの歌でぶちまけちゃってるし。 人が次々死んでいく展開も、敵が理不尽に強いのも、これまでのゾンビ映画の系譜からの借用ばかり。しかも堂々とパクッてて潔いというか呆れるというかユルイというか。モグラ叩きの場面などは馬鹿らしさもここに極まれり、でちょっと印象に残った。でも総じて内輪だけで喜んで作ってる感じであまり好感を抱けない映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-02-25 00:17:18) |
1926. NY心霊捜査官
これって現代版「エクソシスト」ですが、悪霊払い映画を観たいなら73年版の「エクソシスト」をおすすめします。断然怖いです。 本作は実話ベースと言いながら、実話ならではの怖さは特にありません。憑依→事件→お祓い、の一連の流れはそのまんまで特にひねりも無いですし。神父が不良中年だということぐらいですかね、目新しいのは。 で、”悪魔憑き”の作品を観るといつも思うんだけど、「言葉」ってすごく大事でして。というかお祓い等は基本英語なんですよね。じゃあ(特にキリスト教圏内の)悪魔って日本語やスワヒリ語や諸々の言語で生きる人間には気付いてもらえないべな、と常々思ってましてね。けれど、この映画ではイラクでそれも古代ペルシャ文字を発見したことで取り憑かれたとか。あの兵士の人たちはすごい教養があったのか?ペルシャ語の文法で発せられる怨念みたいなもの、わたしは絶対キャッチできないぞ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2017-01-18 18:37:21) |
1927. リボルバー(2005)
ガイ・リッチー 大好きだけど、これはダメじゃないかな。何を考えすぎたのか彼は。意味不明映画は数あれど、評価されてるのは仕掛けの上手いD・リンチとかクローネンバーグとかアート度数の高いヤツでして、あなたとは住むジャンルが違いすぎる。 特にJ・ステイサムの訳わかんない独り台詞の長いのには泣かされた。自分探しの真っ最中ということ? この当時のヨメと離婚したのちの「シャーロック・ホームズ」とかは実にストレートなエンターテイメントに仕上がっているので、やはりこの頃の彼は若干神経症を患っていたのではと思われる。 相変わらず卑屈演技やらせたら超一流のレイ・リオッタに免じての点数です。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-12-28 19:08:40) |
1928. ラスト・ウェディング
《ネタバレ》 しまった 病が絡む話が苦手な人間には地雷映画でした。「余命うん年の花嫁」とか、タイトル一発で分かるものは避けて来れたのだけど。 直球にベタな内容なれど、お涙頂戴にならないようにとの作り手の努力は伺える。美しいロケーション、人物らもからりと明るく湿っぽくない。 だけど辛いことへの心の耐性が低い人間にとっては、喪失を受けた側がその後の人生をどうやって生き抜いたのか、そちらの方を聞きたい。世の中は悲劇でいっぱいだ。生きている人間の生き様にこそ、人生への示唆があるように思うのだけど。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-10-20 00:09:10) |
1929. モンスター・トーナメント 世界最強怪物決定戦
注意事項として、格闘技に興味の無い向きには全く引っかからない出来だということを申し上げておきましょう。出てるのが怪物だってだけで、ガチの格闘技でした。怪物としてのアイデンティティ、ポケモンで例えるなら火タイプとか水タイプとか、そういう個性を発揮して闘うわけでもない超ユルユルのB級作品です。上記の理由から、残念ながらワタシはこの映画の客ではありませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2016-04-29 23:57:57)(良:1票) |
1930. DRAGONBALL EVOLUTION
ああー、わが国の誇る名作をこんなにしてくれちゃって。日本国民の目を点にしてしまったなあ制作スタッフは。ハリウッドのJAPANに対するとんちんかんは今に始まったことじゃないけど。 突っ込む箇所はいまさら箇条書きにしなくても、既出のレビュワー諸氏の怒り心頭のご指摘通り。 何がイケナイって、エンドロールに original published by syonen jump とあるとおりドラゴンボールはジャンプの作品なんですよ。友情・努力・正義が柱のジャンプイズムを最も的確に体現しているのがドラゴンボール。ティーン・エイジャーの恋愛要素などいらないのだ。高校生の馬鹿パーティは不要。悟空とチチが暗がりでディープキスなどもってのほか。エロ要素は亀仙人(ちゃんと年寄りを使え)の「パンチー見してくれ」レベルで充分なのだ。 小5レベルの無垢さが魅力の原作に青臭い学園要素を持ち込むアメリカンのセンスが全くわからん。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-12-08 00:27:51) |
1931. ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館
《ネタバレ》 ネットにごまんとある心霊動画レベルの虚仮おどしの連続。プロットの練られ不足といい、画づらで脅かそうという意図が丸出しです。 話が一向に進まないなあと思っていたら突然主人公が解決法を提案。そんな稚拙な方法で?と見守るも、効果が無かったらしい。あのラストはないわ。大体、19世紀に探し物をするのになんで昼間からやらんの。わざわざ夜中にローソク立てて、で朝になったら館を出る、ってどういうこと。○○を見たら呪われるぞ、というセオリーが例のビデオとか花子さんの類の発想なんですな。21世紀なのにまだやってるのか、と思わずにいられません。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-09-07 00:26:46) |
1932. ワイルド・スピードX3/TOKYO DRIFT
この番外編はFFシリーズに必要か??なんで急に日本を舞台にしたくなったんだろう。舞台が日本ながらメインキャストはほとんど非日本人、てのも何故なんだろう。とても17才には見えない老け顔外国人が高校の制服着ていて、違和感でいっぱいなうえに所々日本人タレントがカメオ出演してくるので見慣れた顔が突如はさまり、まあ居ずまいの悪いことはなはだしい。このキャスト起用の裏事情というか、制作上の政治力学の方にストーリーよりも興味が湧く。 日本車は可愛い。しかしドリフトシーンは観づらいし、キャラ設定も安易で白ける。 スターターの脇をつとめる女の子が「セットぉー」と“ト”まではっきり発音するのがすごくヤだった。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-08-30 00:14:53)(笑:1票) |
1933. 宇宙の7人
これは、あれだ、エド・ウッドに予算を与えたらこうなりました、っていう検証結果だ。七人の侍とスター・ウォーズをやりたかった、という意欲はひしひしと伝わる。伝わるだけだが。展開の早いこと速いこと、行間に潜む情感とかデリカシーなどというものは一切無し、もお雑。加えてCG以外のハコモノのチープ感といい、戦闘中のパイロットの顔だけ大写しにする演出の下手くそさといい、つまりセンス無いのよ。真にエド・ウッドの後継者と言えるのではなかろうか。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-08-23 00:51:10) |
1934. スノーホワイト(2012)
《ネタバレ》 “戦う白雪姫”のコンセプトの是非は置いておくとしても、その世界観を構築するのにVFXにのみ頼りすぎです。柱となるべきストーリーの広がりやキャラを立たせる役者の技量等、どれも足りていません。やはりヒロインのミスキャストの責任は大きい。K・スチュワートには残念ながら、スノー・ホワイトの資質たる雪のような清らかさ、純潔さを体現するだけの演技力はありませんでした。歩き方すら、姫君のそれではない。 そもそも、脚本自体“殺さない=生かす象徴”のプリンセスとして唯一無二の存在意義を散々謳ってきたのに、先陣切って甲冑まとって戦いに出るというのは矛盾しまくりで、誰も指摘しなかったの、コレ?と首を傾げざるを得ない。オッサンと幼なじみ、と王子役が二人いるのも中途半端に不要な配置です。 ダメだらけのこの映画で唯一、水準以上の仕事をしているのがS・セロン。悪の女王の風格たるや、誰もが評価するところでありましょうが、皮肉なことに周りがポンコツだらけなので彼女一人浮いているという、バランスの悪さにもなってしまっています。 白雪姫のアレンジならば、同年発表の“白雪姫と鏡の女王”の方が良作です。制作の心意気がそちらには込められています。お口直しにどうぞ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-07-14 00:26:09)(良:1票) |
1935. ワンダとダイヤと優しい奴ら
《ネタバレ》 モンティ・パイソンのスタッフが関わってるのかあ。どうりで笑えないと思った。モンティとは笑いのツボが全く合わないんですわ。 動物殺し 老人殺し オヤジは裸になるし(誰得)、ケビン・クラインの頑張りは認めるが可愛げが無さすぎてただの変人だ。それに個人的にJ・L・カーティスが美人だと思えない。キリン顔だし変な花柄のワンピというファッションも似合ってないし。この人に男たちがみんな巻き込まれていくというのが、どうにもさっぱり。 [ビデオ(字幕)] 3点(2015-03-31 00:27:59) |
1936. フロム・ダスク・ティル・ドーン2
これは1作目の名を借りた普通のB級作ですね。1作目だってB級ではあるけど、有無を言わせぬ力技と熱量があった。これは普通です。普通ていうのは創作においてはあまりよろしくない。 もちろんクルーニーもジュリエットも出やしませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-03-16 23:38:22) |
1937. 悪魔の陽の下に
パルムドールが万人受けするものではないとは知っていたけど。こりゃあお手上げだ。正直言って良いも悪いもわからない、というか感想が無い。・・のででかい顔してレビュー欄にやってくる資格もないんだが、このお話の解釈をキリスト教圏の方にでもご教授願えたらと思う次第であります。くっそ寂しいフランスの寒い景色がとても印象的ではありましたのでその分の採点です。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-01-31 23:48:46) |
1938. 今日、キミに会えたら
《ネタバレ》 男女間の機微を描こうと思うのなら、もっと“人の心”というものを観察しなきゃいけません。付き合っている相手がいても、心がよそに移りそうなことはもちろんあります。けど そこには葛藤とか迷いとか罪悪感とか秘密の喜びとか、すごく多彩な心の動きがあるはずなのです。 で、それがこの若いバカップルの騒動にちっとも描かれない。大体、ビザが切れるのに「一緒にいたいから」との理由で不法滞在し、後に入国拒否をくらってごたごたと揉める。この幼稚さ、考えの無さ。かといって、法を破ったといってもより破天荒な青春の反逆を生きるほど腹の据わった連中でもない。合法的にトラブルを解決すべく、結婚という手段を選ぶけどこれまた結婚生活をきちんと維持できず。両親に夫と違う男と会わせるとか、もう意味がわからん。わかんなすぎて腹立たしくなるほどで、どうせダメになるお子様カップル、勝手にやってろ、と言いたくなりました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-01-22 00:26:21)(良:1票) |
1939. 相続人(1998)
《ネタバレ》 ベストセラー作家が原作で、大監督のもとけっこうなネームバリューの役者が揃ってこの出来は何事。ジンジャーブレッドマンの挿話が活きているとは言い難いし、別れた夫(前提は)の演出もあれでいいのかなあ。勿体つけて登場してその後ぱったりと出てこないのでは、こいつが何か絡んでいると丸わかりではないか。T・べレンジャーだし。R・デュヴァルの使われ方もあんまりだ。居るだけだ。ラストシーンの大立ち回りにはぽっかーん、となっちゃって、まあ久々につまんねえ、と思った作品でした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-09-21 23:47:27) |
1940. サルバドールの朝
《ネタバレ》 観終わってなんだかもやっとした不快感だけが残る。物語を人に語る上でのツボを外している。サルバドール青年が不当に処刑されたことへの怒りとかフランコ独裁への抗議とか、おそらく作り手が言いたいのはそういうことだと思うけど、まったく語り足りていない。反体制運動へ身を投じたサルバの思いや、そうなった動機である独裁政権下の苛烈な市民生活といったものがてんで描けていない。看守との交流や死刑直前のじりじりした数時間にやたらと時間を割く、ここの描写は悪趣味だろうが。奔走する弁護士に苦しむ妹たち、執行人の到着。ひっぱってひっぱって観ている者に苦痛を与えるだけのここらの場面はサルバを英雄視するためのプロットに必要だとは思えないんだが。しつこく亡骸まで映すなんて、この監督はほんとにサルバを英雄とみてるのか?冒涜してるのと違うか。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-02-07 00:28:48) |