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 > にじばぶ さんの口コミ一覧。98ページ目
にじばぶさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3251
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 21
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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1941.  忘れじの面影(1948)
観やすいロマンス映画なのだが、特段面白くもないし、余韻も残さない。 記憶に残らないであろう映画。 ヒロインを演じた女優が、自分的好みに合わず、それが実は致命傷だったりして。
[DVD(字幕)] 2点(2009-11-27 16:52:34)
1942.  ニンフ
有楽町の映画館まで、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督の新作を観てきた。 まさに待望だった、ペンエーグ監督の新作鑑賞である。  作品名は『ニンフ』。 たしか精霊とか、そういう感じの意味だったはず。  オカルト的な作品であることは分かってはいたが、これが奇想天外が過ぎる内容で、タイ特有の思想文化に対して理解がないので、ついていくのがなかなか苦しかった。  タイ映画というと、意外と神秘的なテーマを題材に扱った作品が多く、そういう作品は少し苦手だったのだが、本作はまさしくその神秘的なテーマをメインに据えた内容で、後半は特に混乱をきたすほどの突飛な内容だった。  それでも、ペンエーグ監督が大好きだから、何とかついてはいけたが、そうでない人はどう感じたんだろう。 そういう意味でも周囲の観客がどう感じていたか少し気になった。  さて、本作の最大のインパクトは、冒頭にステディカムで延々と森林の中を移動し続ける部分ではないだろうか。 ペンエーグ監督作品ならではの幻想的な音楽が背後に流れつつ、森林の中をじわじわじわじわと動き進んでいく。 これは、何とも不思議な味わいで、他では観たことのないオープニングだった。 これからして、改めてペンエーグ監督の天才ぶりを感じた。  先にも書いたように、タイの伝統的思想が背後にある神秘的なテーマを扱った作品だけに、入り込むのが難しく、ややクドイ印象も受けたが、それでも終始映像の美しさと音楽だけで見せてしまうだけの魅力を感じられる作品だった。  ヒロインの女性も、とっても魅力的で、特にスレンダーな肢体と豊満な胸の谷間を、露出の高いキャミスタイルで披露してくれたのは嬉しかった。   でも、この作品を今日映画館で観て、一番強く感じたことは、映画館のスクリーンで、“Pen-Ek Ratanaruang”の文字を観ることができるだけで大興奮であり、それだけで十分満足であるということだ。
[映画館(字幕)] 7点(2009-11-26 23:43:57)
1943.  ニッポン国 古屋敷村
前半の稲穂と田んぼに関する徹底検証。 これがまた物凄く手がこんでいて、やたらにリアルな模型や、丁寧な仕事で作り上げた図表などが次々と出てくる。 もう稲穂の話なんてどうでも良くて、その説明に使われる小道具に目がいってしまった。 ただ、この稲穂に関する検証は、同じく小川紳介監督の『1000年刻みの日時計 牧野村物語』で散々しつこく見せられた経験があるので、観ていて何ら新鮮さもなく、しかも延々と冒頭から1時間くらいかけて語られるものだから、苦痛以外の何物でもなかった。  ようやく苦痛の稲穂解説パートが終わると、村人たち個々人の生活や昔話の取材へと趣きが変わる。 ここからが面白い。 村人たちの話は、昔話ながら実に新鮮で、私が見聞きしたことのないような話を、昨日のことのように実感をこめてカメラに語りかけてくる。  辛かった炭焼きの仕事の苦労話や、蚕で生計を立てるまでの話、村が盛っていた頃に村をあげて行われた花火大会の話、戦争の体験談など、次々と出てくるエピソードは聞いていて実に重みのあるものだった。  200分を超える為、途中しんどくもなったが、観終えた後の気分たるや、映画を観て久しぶりに得られた満足感であった。
[映画館(邦画)] 7点(2009-11-23 23:04:20)
1944.  熱帯魚 《ネタバレ》 
冒頭に登場するコミカルな子供二人。 安っぽいアニメちっくなCG。 そして、誘拐犯が誘拐された子供の受験を心配するという妙ちくりんな設定。 これらは全て個人的に苦手な類いのもので、序盤から既に相性の悪さを感じつつ何とか最後まで鑑賞した。 平和でどこかノーテンキな登場人物達と、台湾の暖かい気候に支えられたのどかな雰囲気、悪くはないんだけど、いかんせん苦手な要素が多すぎた。
[DVD(字幕)] 3点(2009-11-23 02:45:02)
1945.  ただいま 《ネタバレ》 
ちょっとした過ちが、殺人につながり、そしてそれが一人の女性の人生を奪ってしまった。 何とも哀しい話だ。 哀しい話だけで終わってしまうところが、この作品の最大の難点。 悲劇があったとして、悔い改めてこれからの生活を前向きにいこうとか、何らかの希望や、温かい何かがあっていいはずなのに、それがまったく見えてこない。 単なる悲劇で終わっている。 ただ哀しい話で終わらせず、そこへのプラスアルファ、つまりは、何か観ていて得られるものが欲しかった。 テーマとしては、深くて重みがあっただけにもったいない。
[ビデオ(字幕)] 5点(2009-11-21 20:45:53)
1946.  巴里の屋根の下
平和なフランスの、古き良き時代の雰囲気が感じられて、幸せになれる良い作品だが、なんでか知らないが異常に眠かった。 良い作品なんだけど、何故だか眠い。 いや、退屈。 それが私とルネ・クレール監督の相性か。 『巴里祭』も同様の感じだった。
[ビデオ(字幕)] 3点(2009-11-21 15:16:50)
1947.  ここに泉あり
今井正監督が描く、正統派人間ドラマ。 真面目な監督が、岡田英次と岸恵子といった安定した実力を持つ俳優陣を配し、無難にまとめ上げた作品だが、無難に楽しめる反面、真面目過ぎるきらいがあった。  ただし、小林桂樹は実に人間味あふれるキャラクターを演じており、まさに名演。 小林桂樹の演技の幅の広さを感じることができた。   又、音楽の素晴らしさ、音楽を聴くことによって得られる感動などが、150分の尺の中にぎっしりと詰まっており、その辺りも評価できる。
[ビデオ(邦画)] 6点(2009-11-19 00:33:15)
1948.  レスリー・チャン あの日にかえりたい 《ネタバレ》 
この頃の青春モノ香港映画って、底抜けな明るさというか、一時代前の懐かしさというか、気軽に楽しめる感じとか、そういう見方をしているので、それほどシビアな目で観る気はさらさらないんだけど、これはさすがにヒドかった!  ショボイ音楽やダサさ全開のファッションとかはまだ楽しめるとしても、展開がお粗末で突飛なのには閉口した。 しかも女性陣が全く魅力なし! レスリー・チャンも晩年の頃のような気風も感じられない。  ラストが特に酷い。 悪役の殺し屋をやっつけて、はい終り!なんだけど、なんのヒネリもなく悪役をやっつけて映画は終ってしまった。 これには置いてきぼりをくった様な気分になった。  別に古臭くても、ダサくてもいいんだけど、投げやりで雑な脚本はどうもなぁ・・・ 一生懸命さと、緻密さが感じられる脚本なら、もっと好感を持って楽しめたんだろうけど、これは何ともお粗末としか言いようがない。  
[DVD(字幕)] 3点(2009-11-16 20:48:31)
1949.  日本春歌考
学生運動と似たノリで、とにかく集団行動。 登場人物たちは、群がるのが好きで、単独で動くとすれば女と会っている時だけ。 そんな生活パターンは、個人的に嫌いなので、全く感情移入できない。 もっと、孤独を愛せと言いたい。  そしてビデオジャケット裏の解説文にも書いてあったが、いかにも即興的な作りで、思いつきで撮った感じ。 これが当時は挑戦的な試みで、前衛的だったのかもしれないが、現在からみれば何ら前衛的でもないし、乱暴で適当な作りになってしまっている。  そして歌がしつこい。 ヨサホイ節はまだいいが、気色の悪い民謡みたいな独唱をやめてほしかった。
[ビデオ(邦画)] 3点(2009-11-15 23:21:59)
1950.  楊貴妃
本作でもやっぱりオープニングは重厚感があって素晴らしかった。 溝口後期の作品は、オープニングだけでも楽しめる。  しかし内容は評判通り、あんまりよろしいものではなかった。 明らかに溝口が苦手なジャンルに手を出したというか、そもそも、日本人オールキャストによる日本語の楊貴妃物語なんて、設定に無理がありすぎる。 そんな無理な設定で、よく完璧主義の溝口が最後まで匙を投げず撮りきったものだと感心してしまうほどだ。  おそらく部屋のセットとか調度品を見せたいがためであろう引いたショットが続き、名優、森雅之の演技すらも堪能できない結果となっている。  ただし、全てがダメかと言ったら、そうでもなくて、溝口作品ならではの奥深さと気品が画面全体に広がっていた。 そして、京マチ子じゃなく、当初の配役であった入江たか子の楊貴妃で観てみたかったという思いが沸々と湧いてきた。
[ビデオ(邦画)] 5点(2009-11-15 00:42:29)
1951.  ブラックボード 背負う人
いかにも映画第三国的な雰囲気を持った作品で、エキゾチックな気分に浸れる。 しかし、どちらかと言うと、そのエキゾチックさが、私にとって不慣れな映画文法と相まって、マイナスな方向に働いている気がした。 どこに映画としての面白さを感じていいのか、最後まで戸惑いながらの鑑賞だった。  ブラックボード(黒板)を背負う自称“先生”は、教育というものに無縁で無関心な人達に一方的に勉強を教えるが、ことごとく無視されるというストーリーは、クドさもあるし、イライラもする。  おそらくこの作品が扱いたかったテーマは、こういった不安定な環境に居る人達への「教育の機会」「教育の方法」という、社会的・国際的問題なのだと思われるが、その真面目さが面白さを削いでる気がした。 
[ビデオ(字幕)] 3点(2009-11-14 17:07:13)
1952.  レスリー・チャン 君の瞳に恋してる 《ネタバレ》 
「友情」というものが、極めて美しく明るく描かれている。 コメディ要素たっぷりだが、根底にはかけがえのない友情、そして「死」にまつわる悲劇がしっかり描きこまれている。  今観るとダサさ全開で、パっと観、単なる二線級の香港映画なのだが、語られているテーマはしっかりしており、心奪われるものがあった。  レスリー・チャン主演だが、まだこの頃は渋さよりもやんちゃな勢いで売っている感じ。 だけど、後にアイドルというポジションが嫌になって一時、引退したことや、私生活ではゲイであったという事実からも分かるように、このような青春モノの元気溌剌な青年キャラを演じるのは、彼にとってかなり無理していただろうことは想像に難くない。  本作自体は、男が女を愛するという極めて普通のテーマを扱っていて、それが明るいところに良さを感じるわけだが、レスリー・チャンのこういったプライベートな背景を考えると、なんだか後味の悪さえ覚える。  レスリー・チャンの、こういったアイドルとしての役回りや、映画で演じるキャラとプライベートな彼とのギャップ、そして悲劇的な自殺という人生の幕切れが頭をよぎり、かえって本作の底抜けな明るさが複雑な影を落とす作品となっていて、なんとも皮肉である。
[DVD(字幕)] 7点(2009-11-13 23:26:37)
1953.  恋する花火
香港を舞台に多数の男女が織り成すエピソードが交錯する。 まるで、オムニバスの様な作品だが、むしろ分かりやすくオムニバス映画にしてしまった方がキレ味が上がったかもしれない。  いわゆる群像劇というスタイルをとっていて、多数の男女が複雑に交じり合う脚本は、なかなか巧くできている。  しかし、それぞれのエピソードに深みがないのが弱点。 そして、前半から中盤にかけて多用されるCGがしょぼくてうざったいので、作品の質感というか透明感を下げてしまっている。  楽しみ方としては、男ならば若くて個性的な女のコたちを堪能するのが正しいのか?! リクルートスーツばりのカチっとしたスーツに、ミニスカート。 これは勿論嬉しいし、女子高生が教師を誘惑する設定なんかも、興奮できる。  だけど、逆に言えば、それくらいしか楽しい要素がない。 個々のエピソードは詰めが甘く、それぞれが適当に都合よく終わってしまうのがマイナスポイントだ。  日本に勝るとも劣らない香港のファッション、そして香港の街並みなどは楽しめるので、それはそれで良かったのだが、それをもっとスタイリッシュな映像で見せてくれれば、もう少し印象も変わったに違いない。 
[DVD(字幕)] 6点(2009-11-13 23:25:40)
1954.  約束(1972) 《ネタバレ》 
映画館で鑑賞。  いかにも斎藤耕一監督らしい作品で、冷たい海の波しぶきが旅情と哀愁を誘う。  大人の女性の美しさと憂いを、美しい脚、いや失敬、体全身ににじませた岸恵子が、これまた魅力的。 若くて動きにキレのある萩原健一も面白かった。  ラストシーンはとても切ない。  おそらく会えなかったという設定だろうが、その事情を知らずに一人、公園で男を待つ女の心情って、一体どんなもんなのだろうか・・・
[映画館(邦画)] 7点(2009-11-11 21:47:07)
1955.  生きてはみたけれど 小津安二郎伝 《ネタバレ》 
サイレント時代の作品から遺作である『秋刀魚の味』にいたるまでが時系列的に記録されており、小津作品を30本以上観てきた私にとっては楽しむことはできた。  ただ、溝口健二に関する同様のドキュメンタリー『ある映画監督の生涯 溝口健二の記録』に比べると、それほど感銘は受けなかった。 ただ記録としてのドキュメンタリーに終始しており、もっと関係者の記憶を紐解く様な感動的な演出で観たかった気がする。 唯一、杉村春子のインタビューだけは、気持ちがこもっており、思わず杉村春子が涙声になるところなど、印象的であった。  それにしても、相変わらず新藤兼人は口数が多く、話がクドかった・・・
[ビデオ(邦画)] 6点(2009-11-10 00:59:34)
1956.  メイド・イン・ホンコン 《ネタバレ》 
返還前の香港を舞台にした作品で、香港のカオス的な街並みが存分に使われている。 香港色が色濃く出たこういったジャンルの作品は好みだが、主演の青年が死んだ後がどうも蛇足で、しつこさが感じられた。  この終わらせ方からして、この監督はそんなに巧くない気がする。 映像のスタイリッシュさや音楽の使い方など、魅力もある作品だが、全体的にしまりがないのが惜しい。 ついでに、ヒロインの女性が外見的に好みではなかったのも、個人的にマイナス要因となってしまった。  やっぱり、金城武にケリー・チャンの方が好き。 もし本作を金城武とケリー・チャンが演じていたとしたら、それだけでもっと楽しめたかもしれない。 こういうムード重視の、バイオレンス青春映画な作品は、外見的好みによって人それぞれ評価が分かれそうだ。
[DVD(字幕)] 6点(2009-11-09 01:52:48)
1957.  サイクリスト 《ネタバレ》 
イラン映画を観るのって何本目だろう・・・ イラン映画としての特徴を遺憾なく感じることのできる作品である。 カルト色も強く、ところどころ見られるチープな演出も、むしろ楽しめてしまう。  話の設定としては単純なものだが、ストーリーが進行するにつれて、徐々に複雑さを極めてくる。 特に、背景にある賭け事の駆け引きがクローズアップしてくるあたりは、何が何だか分からない状況になった。  結局、彼はサイクリストとして、走り続けた・・・ この終わらせ方は実に巧い! イラン映画って、終わらせ方に印象的な作品が多い気がする。
[ビデオ(字幕)] 6点(2009-11-07 20:53:42)
1958.  故郷(1972)
山田洋次監督作品ではお馴染みの常連たちが活躍し、それを観ているだけでも楽しめてしまう。  高度成長期を生き、良くも悪くも時代の波に飲み込まれた家族の生活を、丁寧に描いており、好感が持てる。 そして、渥美清がかなり活躍していて、完全に主役を食う勢い!  それにしても、井川比佐志はやっぱり主演を張るには地味すぎる。 もちろん、その地味なキャラがはまっている役柄ではあるのだが、穏やか過ぎる物語の進行と相乗効果をなし、正直、少し退屈する内容ではあった。  山田洋次監督作品の中では、突出した作品ではない。 しかしながら、山田洋次ワールドをじっくりと楽しめる作品ではある。
[ビデオ(邦画)] 6点(2009-11-07 20:47:31)
1959.  病院で死ぬということ
ターミナルケア(終末期医療)の現場を淡々と描いた作品だが、あまりに無難というか、ステレオタイプな末期ガンの描かれ方に、何ら感動をおぼえなかった。  末期ガンの現実なんてのは、もっと凄まじく「過酷」であり、又、生命が最後の輝きを見せるという面において、これ以上なく「美しい」ものだ。 それがどうだろう、本作はその「過酷さ」と「美しさ」の両面とも描ききれていないではないか。  大体、あんな離れた位置に置かれたカメラでオブラートに包んだ様に撮って見せても、終末期医療の空気感なんて伝わって来ようはずがない。  これからガンに立ち向かうべき人達、これからガンと立ち向かうかもしれない人達がこの映画を観たとして、何のヒントが得られるというのだろうか。 こんな傍観したような映像からは、何の救いも得られないし、なんら魂も伝わってこない。 むしろ見ない方が良いと言えるかもしれない。  同じ末期ガンを描いた作品として、『ヨコハマメリー』が頭に浮かぶが、こちらの方が断然良かった。 『ヨコハマメリー』は、まさしく、末期ガンにおける生々しい残酷な現実や生命の神秘、そして人が死に直面した時、その人のそれまでの人生がどう噴出するかなどについて、ありのままを描いていた。  本作は、あらゆる面で手ぬるい。 人生最後の美しき輝きや、死に向う過酷な時間経過などを、表現しきれていない。 よって、ダメダメな作り物映画である。  いかにも小説である。  しかし、ただ一つだけ本作に共感をおぼえたことがある。 それは、「愛」というものが、人を死の恐怖から救うという結論である。 終末期医療においては、この「愛」というものが存するという事こそが、唯一の救いとなるのである。
[ビデオ(邦画)] 2点(2009-11-05 21:21:52)
1960.  獄門帳 《ネタバレ》 
主人殺しをしたのは誰か?という問いかけの下に、ミステリー風味で進行する時代劇。 鶴田浩二が主人(岡田英次)殺しをしたとして、引き回し&はりつけの刑をくらうことになるが、それをどうも不審だと感じた牢屋の奉行(笠智衆)は、鶴田浩二が無罪として問い詰めていく。  実は、岡田英次の妻(香川京子)が犯人だったと分かるのだが、時代劇でありながら、まるでミステリー小説を読み解く様なその味わいは、独特のものがあった。 香川京子は、実に和装が合っていて、その美しさたるは際立ちを見せていた。 香川京子は、やはり現代劇より和装を着こなした時代劇の方が美しさを発揮するように感じる。  しかし、実質的には笠智衆が主役の内容で、鶴田浩二や香川京子はどうも存在感が薄い。 笠智衆は、他の作品でよくみかける「穏やかな老人役」ではなく、芯の通った強気な老人役を演じており、これには新鮮味を感じた。  話はやや長いのがネックだが、その内容はなかなか充実しており、見応えのある異色時代劇であった。
[ビデオ(邦画)] 6点(2009-11-05 16:44:11)
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