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アルメイダさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

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【製作年 : 1940年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  生きるべきか死ぬべきか 《ネタバレ》 
真面目なのかコメディなのか紙一重という社会風刺コメディですが、  この監督のコメディといえばほとんどが下ネタに頼らず、  上品にきわどい風刺もバサッと冷酷に切り捨てたり、  本当にわかりやすいギャグもありますが、  シェークスピアなどの文芸の知識もいるという、  わかりにくいのにそれでも笑えるのは正統派のコメディだからでしょう。  よく本が出てきますが別に賢さを映画で見せようなどという俗なものでもなく、  その時代では映画の中に映画を出せない(影響は本から)という時代。  そこが安っぽくないのです。  特にこの作品では後々のスパイ映画によく使われているような、  本屋の中でのスパイ活動が面白く見事です。  アンナカレリナ・・そしてその本に挿む栞は写真・・  あらゆる媒体からおかしさを追求できる現代のコメディよりも、  日常生活の中からとてつもないバカな設定が生まれるのです。  まずその制作された時代背景を考慮しないといけません。    ギャグとはいえあのヒットラーをあそこまで茶化したことは、  見ている最中でもヒヤヒヤして笑えないくらいの緊迫感。  コメディなのに後半の大山ではもうドキドキもので、  本物のヒットラー(あくまでも映画の中で)の訪問した劇場で、  初めての主役を渡されたのは私がこの監督作でお気に入りの、  「桃色の店」のJ・スチュワートのよき友役、  「ニノチカ」のロシアの同志役フェリックス・ブレサート。  それもヴェニスの商人のあの役だった・・(大笑)  さてラストのオチを私たちはどう取りましょうか?  私はブラックに取って、  おまえの演技は観たくないんだよ!  と取りました(爆)  おかしすぎるよなぁ・・  素人のような大根役者が演じる最初と最後のシーンの絶妙さ、  その大根を演じる俳優は本当にうまいのです。  本当に怖いのはヒットラーなのか?  それとも彼女なのか?  それとも大根ゆえ受けない演技の役者役なのか?  恐ろしいくらいよく出来た作品。  ヒットラーの命令を喜んでゲシュタボは聞くから、  航空機から(ジャンプ)と総統の言われるまんま飛びます飛びます。  ドレスを着たヒロインは収容所でスポットライトを浴びたい役。  こんなギャグを戦争のさなかに撮るルビッチって・・  
[DVD(字幕)] 9点(2006-02-15 10:48:01)(良:1票)
2.  オリヴァ・ツイスト(1948) 《ネタバレ》 
正月公開されるリメイク版を観たいなぁと感心を持ちオリジナルを借りました。 この作品が元のようなんですが実はリメイクは多かったんですねこれ。 監督が「アラビアのロレンス」のデヴィッド・リーンということで期待。 しかも盗賊団の頭役が同じくロレンスのファイサル王子役のアレック・ギネス。 期待度が大きかったせいもありますが、 DVDであるにもかかわらず白黒画像が観にくかった。 白黒でもリマスターをきちんとしてある作品はきれいで観やすいのですが・・ こういう名作劇場、昔あったカルピス子供劇場みたいな名作は、 もっときれいな状態で観たかったです。 主役のオリバー・ツイスト役の子供は、 「太陽の帝国」のころのクリスチャン・ベイルみたいな顔立ち。 お話はわかりやすくも飽きない作りで、 悲劇でありラストはハッピー・エンドになるのですが、 冒険映画の要素もありやはりリメイクを何度もされる人気作というのはわかる。 2005年 オリバー・ツイスト  ・・まだ公開されていないのでなんともいえませんが、 映像がすごいみたいで、CGに頼らずに80億使って制作されたというのが興味。
[DVD(字幕)] 5点(2006-01-20 04:00:56)
3.  オペラの怪人(1943) 《ネタバレ》 
なかなか面白かったです。  この時代の作品でカラーが観られたのはよかった。  「オペラ座の怪人」を見てみようかなと思い、  その前に古いオペラの怪人のほうも観てみようと。  よく似た題名が何本かあるのでややこしくとりあえずこれが古いのと、  クロード・レインズが出ているということでまだ馴染みがあるかなと・・  この俳優さんは「アラビアのロレンス」が引退作ですが、  「スミス都へ行く」のスミスを裏切る根は善人のペイン役でした。  パッケージにクロード・レインズの・・と書かれてあったので、  ファントム怪人=レインズということがまるわかり・・(爆)  でもこの作品はどうやらホラーの棚にありましたが、  人間ドラマに重点を置いておりサスペンスも楽しめよくできていました。  観客に想像させる余裕を持ちながら、  ラストに真実のあいまいさでほっとさせる手法はうまいです。  そう、真実は観客が見たままかもしれないし、  俳優たちが話した言葉かもしれないと想像すると、  ちょっと見方を変えれば「シャイニング」のような哀しいような怖さがある。  この真実の取りようの曖昧さで、  恋愛映画にもなるし親子愛ドラマにも描けるのです。  最初大きな勘違いをしてしまい、  これは高嶺の花を一途に思うストーカー亡霊のドラマだ、  なんて哀れでこっけいなモンスター・・  ち・・違うんでした。  これは読めなかったです。  色んな見方ができる映画なので、  筋やラストがわかっても何回か観られると思います。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-12-04 15:35:58)
4.  群衆(1941) 《ネタバレ》 
最初の方で首を切るしぐさをする男優をどこかで見たような気がするのですが・・  「街角/桃色の店」のパシリの店員もどきだと思うのですが(笑)  あともう気になって仕方なかったのですが、  ジョン・ドゥという架空の名!  「セブン」でK・スペイシーがやってた役名ではないですか!  「セブン」はこの時点では1回しか観ていないのですがこの名は記憶から去らない(爆)  あとあと・・「未来は今」のあらゆるシーンが思い出されました。  実は「未来は今」という作品は「素晴らしき哉!人生」とも激似しております。  もちろん後作のほうがオマージュ(というよりジョン・ドゥなどはまんま)です。   映画の演出は面白いし迫力もありました。  良い人間が悪い人間をやっつける映画ではありません。  良い人間にも普通に悪いところもあり悪い人間もそれ以上の罪は問わない。  ごく普通の(今回は異質ですが)善良な人間が落ちて最終的には大衆に救われる。  キャプラ監督のワンパターンともいえますがいいんじゃないでしょうか。   そしてやはり今回も感じたのはキャプラ監督は聖書の世界が好きだということ。  後半は説教くささが気になるくらい・・  主人公はイエスになろうとした。ならざるを得なかった。  祭り上げられ自らを正当化し大衆の夢を壊さないために・・  しかし大衆が望んだのは実は彼に死んでイエスになってもらうのではなかった。  映画として観るならば私は飛び降りようとするそこで終わってほしかった。  そうしたらかなりメッセージ色が強くなり忘れられないと思う。  最後に救うのは群衆ということくらいわかる作りなので、  観終えたあと感動はしなかったしぼやけてしまいました。       母性を感じる女性が主役という作品が多いんですが、  この「群衆」は明らかに逆で珍しく父性がテーマと思いました。  女性記者が亡き父の思いを語りニセ記事を作る。  主演男優は弱々しいのパターンはカリスマ教祖状態に変わり、  この設定はキャプラ作品の中では(といっても古い方)珍しい。  群衆が待っていたものは死んだ伝説のイエスではなく、  愛すべき隣人であり引っ張っていってくれる父役だったのです・・  
[DVD(字幕)] 6点(2005-11-04 07:42:33)
5.  桃色(ピンク)の店 《ネタバレ》 
まず最初に登場人物が次々と街角のある店の前に並びおしゃべりをする。 これでここの従業員の人間関係がわかります。 遅れて社長登場で、これでこの店の状態もわかります。 どこにでもあるごく普通の光景なのですが人物紹介としておしゃれでスピーデイ。 主人公のひょろっとした長身のスチュワートには秘密がある。 同僚の気の小さい人のいい友人に内明けます。 彼には秘密の文通の恋人がいるのです・・ わからないままの彼女のかわいらしさと鈍さも面白いのですが、 彼の最初は神経質で理知的な表情が子供のような表情に変わっていきます。 クリスマスの飾りつけからクリスマスイブまでのおよそ1カ月・・ この間に二人以外に店の中での事件がおきます。 社長は彼を気にかけていたのに密かに社長の妻と・・ そのいわれのない疑惑で店をやめることになってしまう。 人間関係がしっかり描かれているのでとても面白いです。 恋愛だけではなくそれ以上に面白かった人間ドラマ。 後半はジーンときちゃいました。 アイテムがおしゃれで面白いと何度でも使っても嫌味ではない。 そういうお手本が出てきます。 従業員には不評の販売用の開けると♪黒い瞳が鳴るシガレットケース。 この在庫がたまっているのですが、ショウウィンドウに飾ったシーンは「未来は今」そのもの。 シガレットケースを山積みされた玄関に放り出される不倫相手、 箱は壊れて♪黒い瞳があちこちで鳴る・・ おかしい!ただひとつの箱が無事でクリスマスプレゼントにそれを選ぼうとする彼女。 彼はそんないらないものより本革の財布が欲しい・・このくだりもおかしい。 実に誰もが共感し後ろめたくなるくらいのこっそり笑いが満さん。 エンディングになるまで彼女は彼だと気づかない・・ さてこれをどうやってまとめるのか。 一気に楽しめる舞台劇ドラマです。 色んないいシーンおしゃれなシーンがあります。 彼がそろそろ身を固めようと引越しを考え友人に相談する。 3つも部屋はいらない1つで十分。じゃあお客が来たときどこへ招待するんだ? 君は大使か?本当の友人は食事が終わった時間に来るんだ・・な~るほど! イブの夜従業員たちはドアを開け出てゆく。 妻とケンカしている社長はひとりで迎える。 従業員に声をかけるんですがこれもまたいいんですよ。 
[DVD(字幕)] 8点(2005-10-22 12:52:30)
6.  フィラデルフィア物語 《ネタバレ》 
  元ダンナが関与せずとも愛する元妻は「卒業」や「プリティブライド」のごとく、  若い新聞記者(小説家)と恋に落ちるどんでん返しになってゆく・・  その理由は見ているこちらもわからない。  その事件は最後のほうまで尾を引き元ダンナのもくろんでいた婚約破棄のあと、  さらに当たり前のように(普通の恋愛コメディなら)新しいカップルで式場へ・・  ところが最初に出てきた未練がましい元ダンナの結婚祝いのヨットの置物が、  ここでようやく複線だと元妻にも観ている観客にもわかるのです。   ・・今回のレビューは書いてる自分でもよくわかっていないのですが(苦笑)  この映画は恋愛モノなのですが自分探しのテーマもあるんです。  豪華さを幸せさを演じているかもしれない現代の女性は、  まさに時代も階級も違えどこの女性と同じかもしれません。  元ダンナが愛しているのに相手にされず常に成り行きを見守る、  その姿が単にひつこくも哀しくもなくこっけいな第三者的に見える演出も見事。  明日は結婚という女性が回りの人や突然共感してしまった新聞記者を通して、  最後には自分と一番近い人を発見するというちょっと面白い映画です。  突然共感してしまった新聞記者というのも、  お酒の勢いで素直になったことからなんですが・・  女性の目から見てもこの女性は難しい~  バスロープ姿のK・ヘップバーンをこれまたバスロープ姿の長身のJ・スチュワートが抱き、  オーバーザレインボウを歌いながら近づいてくるこっけいさ。  そろいも揃った元ダンナと婚約者のなんともマヌケさ。  なかなか面白いセッティングでした。  セリフもおしゃれで、「人間は土から出来てる、私の足はとろけそう」  みたいなセリフはちょっと思いつかないですね。  登場人物の気持ちがよくわからないところにこそこの作品のオモシロさがあると思います。  次々起こるハプニングにたったひとり「やはりそうか」と、  C・グラントが冷静にうなずくのに対し、  猜疑心から夢気分に変わるまでのJ・スチュワートの比較も面白い。  まあ観やすい方法といえば・・  元ダンナは脚本で、元妻はその演出、  新聞記者はといえば観客と見れば理解しやすいかもしれません。  どちらかといえば、舞台劇に近い映画です。 
[DVD(字幕)] 7点(2005-10-09 15:33:54)
7.  ロープ 《ネタバレ》 
ヒッチコック作品の今までの観賞の中で一番面白かったです。 この作品はヒッチコックにしては珍しい作りです。  舞台劇のようであり、他の(といっても観た作品は少ないのですが・・)  カメラワークに凝った演出や不思議な幻想のシーンはありません。  ・・というと変かもしれないかなぁ。  今まで見た現時点のヒッチコック作品は・・  裏窓、北北西に進路を取れ、めまい、白い恐怖・・  これらの有名な作品の中でこの作品が一番好きかもしれません。  ただし私の採点がそのわりに厳しいのは配役と演出です。  配役がなぜか私には合いませんでした。  J・スチュワートがキャプラ映画のアメリカの良心というイメージで、  このような卓上論の先生役はどうかと・・  これはもっとヒトクセもフタクセもあるちょっと強気で固そうな人か(C・グラントとか)  老練の少し太った嫌味な役をうまく演じられる(R・オリビエとか)  J・スチュワートは「スミス都へ行く」のあとで観賞したのでギャップ損かも。  あと演出としましては最初から首を絞めるシーンを持ってくると、  全くそれからが怖くはないのです。  棺おけのように食台に入れられている死体は映さないのですが、  やはり最初の丁寧な殺人が怖さよりもこっけいでした。  叫び声だけで見せなくてもよかったかも・・  役が合ってないと文句をいう割にはJ・スチュワートが出てきてからが面白い。  でもなかなか出てこないのです。  お互いの人間関係もセリフで説明するだけでわかりにくい。  犯人が最初からわかり解いてゆくやり方は苦手なコロンボみたいで、  それでも後半が面白かったのは舞台劇の面白さがあるから。  これは白黒のほうがよかったかもしれません。  窓から見える夜景の色も鮮やかすぎるし陰影演出がイマイチでした。  でも短い舞台劇のような例えばエドガー・ア・ランポーの短編小説映画のようで、  気軽にサスペンスを楽しみたい方にお勧めします。  ショッキングな殺人描写映画としては「コックと泥棒その妻と愛人」が怖い。  
[DVD(字幕)] 6点(2005-10-09 15:13:49)
8.  白い恐怖(1945) 《ネタバレ》 
う~ん、ストーリーが今流行っぽいいきなり現れた記憶喪失の男と恋に落ちる女・・  これが(何てきれいな恋愛なの)とはいれるか(あ、その設定まずだめ)となるか・・  私はメロドラマとヒーローものが苦手なのですが、この主役ふたりはおいしすぎ。  リチャード・ギアとジョディ・フォスターのサスペンスがありましたが、  それよりさらに絵になるふたりでしょう。  イングリッド・バーグマンは実は初めて観ました(カサブランカとか恋愛系だから避ける)  いやぁ、知的な美人で品があります。  対するG・ペックも作品が面白くバラエティに富んでいるので観てますが、  今回はバーグマンのほうがよかった。  ヒッチコックも最近観だしたのですが(私は昔の映画を本当に観れてませんね)  絵で魅せる丁寧な作りがまだ私にはついてゆけません・・  理解しようと有名作を観てはいるのですが、  これは好みの問題なのかもしれません。  ゆるりと音楽が全体にかかっており展開が遅いので眠くなりました。  で、「めまい」のときもそうでしたが一度止めてまた見返しました。  しかし・・いきなり出会って恋に落ちてってのはなかなかついてゆけません。  手っ取り早く戦争とかなにかが絡んだ方が危機感と恋愛とか無理やりにできるのですが・・  この恋に落ちるというあたりにもっと説得力がほしいですね。  同じ匂いがするという風なありきたりなものでもいいんです。  後半出てきた精神科医の重鎮老人がなかなかいい役をしていました。  夢の話から事件の謎を解いていくあたりは面白いです。  お話はわりと面白いサスペンスですので、  テンポとキレがほしかったなぁ・・リメイク希望と言えば失礼か。 
[DVD(字幕)] 6点(2005-10-09 14:56:35)
9.  黄金(1948) 《ネタバレ》 
 あらすじを読んでいただくと想像できるのですがだいたい観てても先は読めます。   この話からよくここまで描いたものだと感心します。  映画なんてのは小説ではありませんから難しく考えないでいいのです。  単純な発想から展開していけばいいお手本、想像力はそれからです。  特に気に入ったところはハンフリーボガート役の恐ろしく面白いうまさ。  この俳優さんを観たのが初めてなので比べる人といったら・・  アラン・アーキンという俳優がいるんですが彼を思い出しました。  ヒーロー役と悪人役を使い分けられるボガートなのですが(カサブランカは有名)  この役はもう最高に汚くだらしなく本能で生きている浮浪者のおかしさがあります。  まったくの悪い人でもないので真剣に悩むところは笑えます。  頭がいいのか悪いのかわからない(お金に細かい)ボガートを中心に話が進み、  (でもノミネートすらされていないのはおかしいですよ)  真面目な(まともな)相棒と老人との3人で金塊探しの旅に出ます。   老人役もまたすごく個性的でこのウォルター・ヒューストンという俳優さんは、  監督のジョン・ヒューストンの父なんですね!顔が似てるから監督かと勘違い・・  ちなみに監督は「天地創造」でノアの箱舟のノアをやってます。  単純なのに難しい、それに違和感はありません。  なぜならその難しさとは誰もがその立場に立てば選ばなければならない難しさであり、  誰の立場が一番正統で間違ってはいないなんてのはありません。  それがロードプレイングのようでもあり普遍的な冒険モノの面白さです。  3人が同じ事を考えている場面もあり観客から見るとおかしくてたまらない。  単純でいて設定が面白いそして考えさせられる観客も参加できるドラマ。  全て意味のあるように周到に作られている。  最初の「同じ民族同士恵んでくだせぇ」から始まって、最後の意味のなかった麻布まで。  あの金を包んであった麻布からサボテンが育っているのですが、  この意味がわからないのです。  「天地創造」のヒューストンですから何か意味があるとは思うのですが・・  こういう絵心と創造性のある映画は残りますね。  観られた方で理解できて意味のわかる方いらっしゃるでしょうか・・??  
[DVD(字幕)] 9点(2005-08-10 11:32:33)
10.  第三の男 《ネタバレ》 
まずここがどこなのかというのが説明はあるけれど面食らいました。  複雑な時代のウィーン、4カ国語が行きかうのでそれも面白い。  普通かなり有名な作品でも全部英語だったりするわけで、  この作品は旅行客である主人公が、異国の中の異国に迷い込んだような  錯覚に見ているこちらも陥ります。  内容やオチはまるで違うけれども「ユージァル・サスペクツ」を思い出しました。  ハリー(オーソン・ウェルズ)を殺したのは誰か?  というより町全体が異様で何か隠しています。  短く無駄のない作品ですので怪しいやつは押さえます。  まあ群衆の中に怪しそうな男やシチュエーションが出るたび惑わされるのです。  これは手品かもしれないなと途中から気づき始め、  第三の男は現れました。  いや違う、この男であるはずがない。  サスペンスでは犯人役はいきなり登場か最初から登場かに決まっています。  最初から登場しているのに姿を現さないやつ・・・  謎解きは割りと早かったんですがそれよりも映像が気に入りました。  全体に少し斜めに傾いた構図、芸術的でさえある光と影の使い方。  このきれいさは「市民ケーン」より上をいっています。  難というか合わなかったのが音楽です。  「ドクトルジバゴ」のようでした。  もうちょっと低音を効かせたホラー系にしてもよかったかな。  この映画は音よりも映像で心情をよく表していると思いました。   
[ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-17 06:49:04)
11.  サムソンとデリラ(1949) 《ネタバレ》 
さすがに賞を取っているだけあって映像は美しくカメラワークも見事です。  1949年の作品とは思えないくらい。  知らなければ最近の映画だと・・  ただしお話の内容は「ソドムとゴモラ」のほうがいいなぁ・・  こっち濃すぎる。  聖書の大御所セシル・B・デミルにしては恋愛の描き方がひつこすぎ??  最近のリメイクもののようになってしまいました。  手を変え品を変え楽しませてくれる聖書のスペクタクルものですが、  こちらは恋愛や人間のドロドロした内面が描かれており、  正直そんなものは現代劇で見尽くしているから見たくない。  見所の宮殿が壊れる奇跡も思ったよりちょっと地味でした。  ペリシテ人 =今のパレスチナ人のことなのですが、  大昔から歴史は変わっていないというか、  逆に今の情勢がわかる現代人にはこれはわかりやすい。    
[DVD(字幕)] 5点(2005-07-17 06:45:28)
12.  市民ケーン 《ネタバレ》 
新聞記者から大富豪となったケーンという人物の生涯を、 最初ドーンと映画の中で映画を見せてくれます。記事にするために。 ところが決め手がない。これではただ生涯を追うだけだ。 最後に残した言葉、「薔薇のつぼみ」これが気にかかる。 で、その言葉の謎をケーンと生前にかかわった人に聞くことで、 本当の映画が動き出すのです。 ホラーが始まるような冒頭から映画の中の映画の紹介。 さかのぼりながら現在までをうまくリンクさせていく、 「羅生門」のようでもあるしサスペンス仕立てで飽きません。 最初の方の雪の中で遊ぶケーン少年が窓の向こうで見える。 それを奥に映し手前で養子(といえば聞こえはいいが)の話をする。 最初の記事にするための映画をうまく使い過去の映画の中に戻るんです。  大きな富を得たケーンが死ぬ間際に握っていたスノードーム。 でもなぜそれが「薔薇のつぼみ??」スノードームは幼いころの雪。 この人は愛情に飢えていることのトラウマで思い出している。 言おうとしてることはスノードームもパズルも同じ、でも違うんですよ。 わかったつもりで見ていたのに急に出てきたのであわてて巻き戻す。 昔の映画はエンディングとオープニングがつながっている。 咲くことのないつぼみ。 けど「薔薇のつぼみ」は女性と思うよね・・ 謎解きの映画のようで真実はそこに転がってるもの。 邦題!市民ケーン・・ 市民、スノードームの中のおうち、市民、咲かないつぼみ・・ 本当は大富豪になって名声を得たかったんじゃなくて、 ただイチ市民の雪の中に舞うおうちの家族のひとりとして、 この人は暮らしたかったんじゃないか・・ 洋画の邦題はセンスが悪いのですが、この映画はそのまま見事な答えです。 それを思うと謎解きに一生懸命になってたのを忘れ感動します。 あと別なところで感動したのが、旧友の送ってきた手紙。 これを見てさらにケーンは意地を張るのです。 これも両方の気持ちがよくわかります。 そしてケーンの最後の妻は、実はケーンにそっくりだということ。 夢が叶わないなら叶わせよう、大衆が認めなくても認めだすかもしれない。 旧友の手紙は自分を見透かされるから、 妻を本物の歌手と世間に認めさせるまで続くのです。 それでも薔薇は開かない。お金や夢や言葉でも開かなかったのです。 それが雪の舞う中に埋もれていたのだから・・   
[DVD(字幕)] 9点(2005-04-03 00:51:06)(良:2票)
13.  素晴らしき哉、人生!(1946) 《ネタバレ》 
クリスマスにはぜひ見たい映画。どこかの局で放送するかもしれませんが、字幕がいいです。これは、アイディアの勝利ですね。見事な発想です。生まれてこなければよかった・・誰も一度くらいは愚痴をこぼしたことがあると思います。愚痴を通り越して、ホントに生まれてこなければ・・と、自分を責め、何も信じられなくなったとき、見てください。私はそんな時過去に勧められ、だまされた気ででも、すがりつくように見ました。 中盤は暗く重く重なりましたが、後半にその忍耐が嘘のように晴れました。泣いてください!的な映画ではありません。もちろんラストは確信犯ですが・・後半コミカルで嘘のような変な気持ちになります。そして、共感同情していた気持ちが、こっけいに見えてきます。生まれてなければ・・じゃあ見せてあげよう。私のお気に入りの、バック・トウ・ザ・フューチャーのある場面が出てきます。(あのSFも、僕が生まれてこなければが鍵でした) 考え方一つで生き方も変えられる。なんて楽しいクリスマス・・ 見たくなったら、泣きたいときで、この作品は心の浄化に使っています。
10点(2003-12-04 08:58:38)(良:1票)
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