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1.  21エモン 宇宙いけ!裸足のプリンセス 《ネタバレ》 
「21エモン」のテレビアニメシリーズの劇場版。数年前に初アニメ化作品である「宇宙へいらっしゃい」を見ているが、やはり自分にとっての「21エモン」はリアルタイムで見ていたこのテレビシリーズなので非常に懐かしく見た。「ローマの休日」を下敷きにしたストーリーとのことだったが、特にファナが迎賓館を抜け出してエモンたちと出会うまでの序盤部分はほぼそのまま。ファナが街を歩くシーンも彼女のお転婆ぶりや世間知らずぶりがコミカルに描かれているが、同時に魅力もしっかり出ているのが良かった。一転して後半はファナとともに宇宙に出たエモンたちがある事情から銀河ラリーに出場するという展開が「21エモン」らしいところかもしれない。ラストのファナとの別れが宇宙船の窓ガラス越しの会話というのがロマンチックでとても良かった。本作はテレビシリーズの最終回直前に「ドラえもん のび太と雲の王国」の同時上映作として公開されており、(当時毎年ドラえもんを映画館で見ていた故に本作も映画館で見てるハズだが、本作の記憶が完全に消えていた。でも今回見る上でそれは逆に良かったのかもしれない。)本作が全体的にも最後のエピソードになるわけだが、それを考えて今見るとこのラストシーンでファナがエモンたちに言う「また会いましょう」というセリフはアニメの視聴者である子供たちにも向けた言葉のように思えてくる。
[DVD(邦画)] 7点(2023-03-11 23:23:26)
2.  ザ☆ドラえもんズ おかしなお菓子なオカシナナ? 《ネタバレ》 
ドラえもんズシリーズ第4作。今回の主役は王ドラとエル・マタドーラで、このコンビがけっこういい味を出しているのだが、舞台や登場人物がアンパンマンのような世界観でさすがにこれはちょっとと思うし、15分ほどの短編でほぼずっと主役の二人にドラえもんズの同級生であるジェドーラを加えた三人で話が進むので、後半になって登場するほかのドラえもんズの出番が少なく、活躍もほとんどないのがなあ。山寺宏一が本作でドラえもん初出演というのがけっこう意外。
[DVD(邦画)] 5点(2023-03-02 20:00:23)
3.  ザ☆ドラえもんズ ムシムシぴょんぴょん大作戦! 《ネタバレ》 
ドラえもんズ見るのもかなり久しぶりなのだが、現在ではすっかり忘れ去られた存在になってるためか、少し懐かしさもある。とはいえ、このシリーズは完全に子供向けなので今になって見るのもどうかと思ったが、割り切って見ればそこまでつまらないわけでもない。(特に面白いわけでもないが。)ただ、ドラえもんズを合格させるためとはいえ、校長のハゲ頭が光って日没前というのはやっぱり強引すぎるよなぁ。横山智佐が声を演じる黄色いドラえもんが2度目の登場を果たしていて、まさか再登場している作品があるとは思っていなかったので思わず懐かしさを感じた。主題歌を歌っているのが神崎ゆう子というのも、まさに「おかあさんといっしょ」で歌のお姉さんをやっていた頃にドンピシャで見ていたので、少し意外に感じたが、これも懐かしかった。
[DVD(邦画)] 5点(2023-02-23 17:13:11)
4.  天国に行けないパパ 《ネタバレ》 
血液検査で血をすり替えられ、余命二週間と診断されてしまった定年を間近に控えた刑事バートが家族に対し金を残すために自ら殉職を試みるコメディ。だからと言っておちゃらけた雰囲気ではなく、ドラマとしてしっかり真面目に作られている感じで、余命を宣告された主人公が自らの人生を見つめなおす物語として普通に見ごたえのある映画になっていて、ほろっとくるシーンも多く、とても面白い映画だった。時限爆弾を手に立てこもった男を説得するシーンでの「子供の成長した姿を見たいだろう」というバートの言葉が思わず胸に沁みるし、相棒・アーニーに食事を奢るシーンでのバートのセリフも人生を見つめなおしたからこそ説得力のある言葉になっていて味わい深く、見ていてなにか勇気をもらえたような気がした。アクション映画としての面白さももちろんあり、既にみなさん書かれているが、殉職を試みるバートがそのあまり管轄外の区域にまで手を広げ、逃走する犯人の車とカーチェイスを繰り広げるシーンはその味付け程度とは到底言えない本格的で壮絶なカーアクションが凄すぎて、思わず目を見張るほどの迫力で手に汗握る。アクション映画の主人公というのはどんな危険な目にあっても死なないのがお約束のようになっているが、このシーンのバートもそういうふうに描かれているのが見ていてつい笑ってしまう。でも、やっぱり本作の本質は最初にも書いたようなバートが自分自身を見つめなおしていくドラマ部分にあり、今回初めて見た映画だったが、今見るからこそバートに感情移入できる部分もあり、それはたぶん中年になった今だからこそ分かることだと思うし、紛れもない名作だと感じることができるのだろう。もし、10代くらいの頃に見ていたらコメディとしては単純に楽しめてもそこまでよく理解できなかったかもしれないし、気づかなかったかもしれない。やはり映画とは見た年齢やタイミングも重要なのだということをあらためて感じられた。
[DVD(字幕)] 8点(2022-09-04 00:53:33)(良:1票)
5.  機動戦士ガンダムF91 《ネタバレ》 
ガンダムシリーズをファーストからZZまで全話見て、次は本来なら「逆襲のシャア」なのだが、とりあえず後回しにして本作を鑑賞。シリーズとして仕切り直しとなった作品で、これまで登場した人物が一切出てこず、新しい登場人物のみで物語が進むというのは、このシリーズを本作で初めて見る人には入っていきやすいかもしれない。でも、その登場人物の関係性や物語の背景を把握する前にサクサク話が進みすぎていて、元々テレビシリーズとして企画されて先に劇場版として作られた作品のようだが、本当に既に放送済みのテレビアニメの総集編ダイジェストを見ているような感じ。それでも、冒頭に起こる惨劇の描写はリアルで壮絶だし、味方のはずの連邦軍がZの頃から相変わらずなのも一筋縄ではいかない戦争というものを描き出していてこういうところが富野由悠季監督らしいところなのだと思う。小型化したモビルスーツやそれによる戦闘も思ったほどは悪くないし、なんといっても終盤に登場するバグの怖さもインパクトがあって良い。しかし、やはり惜しむらくは最初にも書いたようにテレビシリーズとして考えられていたものを劇場版に再構成したことにより、ダイジェストのようになってしまっており、そのせいで展開に唐突に感じる部分が非常に多く、また、似通った顔立ちの人物もいるなど見ていて混乱して訳が分からなくなってくるのがはっきり難点と言え、話としても詰め込みすぎた感は否めない。一応、鉄仮面と決着をつけて終わるものの、戦争自体はまだ続いていて、ラストのテロップなどはまだ続きがあることを示しているようなのだが、もし、この後テレビシリーズが頓挫せずに作られていたらとか、(その場合、映画でやった部分も改めてやり直したのだろうか?)そもそも映画でなく最初からテレビシリーズだったらとか、(個人的には最初からテレビシリーズでやっていたほうが良かったと思う。)見終わった後にいろいろ考えてもやもやしてしまった。エンディングに流れる森口博子の歌う主題歌はしっとりしていて良い。
[DVD(邦画)] 6点(2022-03-19 20:16:22)
6.  ゲゲゲの鬼太郎 妖怪特急!まぼろしの汽車 《ネタバレ》 
第4シリーズ劇場版第3作。今回は鬼太郎たちがまぼろしの汽車で地獄から脱走した西洋妖怪たち(これが吸血鬼や魔女、狼男、フランケンという第3シリーズ劇場版2作目にも登場したような連中。)と汽車の中で戦う様子が描かれているが、23分と短い時間ながら上手くまとまっていて見やすかった。ねずみ男が魔女に気に入られてずっと言い寄られているのが笑えて印象に残る。石炭にされた鬼太郎を元に戻す方法が時間を戻すというのはよくある手でやっぱり多少の強引さも感じてしまうが、まあ、いいか。まぼろしの汽車が遊園地に現れるシーンでタイアップと思われる看板が出ているが、エンドクレジットを見るとしっかり「富士急ハイランド」と出てて、この短いシーンのためにスタッフはロケハンに行ったであろうことを考えると、ちょっと言い方は間違っているかもしれないが、スタッフのこだわりのようなものが感じられた。
[DVD(邦画)] 5点(2021-09-18 23:59:21)
7.  ゲゲゲの鬼太郎 おばけナイター 《ネタバレ》 
第4シリーズ劇場版第2作。今回は第1シリーズ第1話の原作にもなったエピソードを映画化していて、上映時間も30分と普通にテレビシリーズのエピソードと考えてもしっくり来る感じになっていて、主人公も鬼太郎というよりは妖怪バットを手にしてしまった少年という風になっていて、敵の妖怪も登場せず、劇場版としてはちょっと異色作に感じるものの、そもそもこのシリーズは必ずしもバトルものとは限らないみたいなので、こういう日常系のような話も出来るのだろう。ただ、第1期の第1話を見た事があるのだが、もっとおどろおどろしさがあったように覚えている。それに比べるとそのおどろおどろしさが鳴りを潜め、喜劇色が強くなっているあたりがやっぱり時代の違いかなとも思う。どちらが良いとは一概には言えないけど。
[DVD(邦画)] 5点(2021-09-18 23:30:30)
8.  ゲゲゲの鬼太郎 大海獣 《ネタバレ》 
第4シリーズ劇場版第1作。この「大海獣」という話は小学校の頃に図書室で借りて読んでいた(漫画ではなくそれを原作にした児童書のような感じだったけど。)ので話をなんとなく覚えていたが、本作はそれに先週見た第3シリーズ劇場版1作目の原作を織り交ぜて脚色したもの(脚本担当も同じ人)らしく、ところどころ昔読んだものと違う気がするが、そこは気にならずに見れた。鬼太郎が敵によって巨大な海獣に変身させられるという展開は妖怪モノというより怪獣映画のような指向で、鬼太郎を攻撃する自衛隊の描写などはモロにそれを思わせていて、怪獣映画好きな身としてはけっこう楽しめたのだが、その分、今回敵として登場した妖怪たちの存在感が薄くなってしまったような気もする。大海獣の正体が鬼太郎であることを目玉おやじに伝えたねずみ男だが、ねずみ男の日頃の行いからして信用してもらえないのではと思ったが、すぐに信用してもらえていたのはやはり信頼があるからだろう。第3期とは絵柄も出てる声優陣も変更になっているが、ぜんぜん違和感もなかった。とくに千葉繁のねずみ男はこの人らしさが出ていたと思う。それに先週も書いたけど、自分の中で鬼太郎といえば戸田恵子でアンパンマンの声というイメージがあるのだが、この松岡洋子の鬼太郎はそれとは違った印象ではあるが、悪くないし、むしろこちらもしっくりしている。
[DVD(邦画)] 5点(2021-09-18 22:55:33)
9.  天使にラブ・ソングを2 《ネタバレ》 
シリーズ第2作。1作目を見てから一週間ほどで本作を見たが、実はちゃんと見るのがこれが初めてだということに見ている途中で気がついた。それはともかく、前作とは逆に修道院側がデロリスに助けを求める冒頭からまあ続編だとそういう展開になるわなという感じなのだが、前作と違ってデロリスの母校である高校を舞台にしたことで、前作と少し毛色の違う映画になった印象でストーリー自体はまあ悪くないと思うし、史上初めて続編映画の監督をアフリカ系アメリカ人が手がけた意味で歴史的な映画でもあるらしく、そのためか立場や差別などにも重くならない程度にふれているなどちょっとした社会的側面も出ていて、そのあたりは興味深く見ることができた。しかし、前作に比べると別にシスターでなくても、デロリスでなくても成立するような感じが否めないし、素行の悪い生徒たちがデロリスによって変わっていくという本作要の部分もドラマとしてあっさりしすぎているように感じてしまってかなりの物足りなさが残るし、生徒の一人であるリタ(ローリン・ヒル)の音楽活動に反対している母親が最後に彼女を認めるという展開も見ていて容易に予想がつき、安心して見られる反面、予定調和な感じも強かった。さっきも書いたようにストーリー自体は決して悪くはなく、単品として見た場合はそこそこだと思うものの、やはりシリーズものの2作目として見てしまうと前作ほどの面白みは感じないという典型的な続編の感想になってしまうのは仕方のないところか。でも、成功したいなら周りをよく見てという言葉は胸に残るし、主要登場人物たちがバックで歌うエンドロールも良かった。(このエンドロール、たぶん民放のテレビ放送ではカットされる部分なんだろうなあ。なんか惜しい。)
[DVD(字幕)] 6点(2020-12-17 23:57:54)(良:1票)
10.  激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー〈OV〉 《ネタバレ》 
最終回を迎えたばかりのシリーズとその1つ前のシリーズ、2つの戦隊の共演を描くスーパー戦隊のVシネマの一つ。この作品ではカーレンジャーとオーレンジャーの共演が描かれているが、カーレンジャー本編をYouTubeの公式配信で見ているので本作もとりあえず見てみた。脚本はカーレンジャーのメインである浦沢義雄(噂には聞いていたがカーレンジャーはこの人らしいシュールなギャグ全開のコメディ作品で見ていてつい笑ってしまう。)だが、やはりこの作品もテレビシリーズまでとはいかないがカーレンジャーらしさは思ったより出ていたと思う。この手のクロスオーバーものにおける「VS」というのは「共演」という意味で使われるもので、本作でもそうなのだが、序盤で初対面した2戦隊が誤解から本当に戦ってしまうのは面白かった。(このシリーズ、いつもこうなのか?)オーレンジャーの司令官である三浦参謀長(宮内洋)がただの一般人に過ぎないカーレンジャーに特訓を課すシーンもコミカルに描かれ、オーレンジャーを見ていない自分でも参謀長がカーレンジャーの作風に染まってしまっているのがなんとなく分かる。(なんせ、宮内洋だからね。)でも、カーレンジャーにオーレンジャーがゲストで登場してる体の作品だが、カーレンジャーの一篇として違和感なく見られる一方、オーレンジャーがレッド以外はなにか脇役然としているのはテレビ本編を見ていない自分でもちょっと気になったかな。こういう部分を考えると脚本は浦沢義雄ではなく、2シリーズともに関わったことのある人のほうが良かったような気もする。
[DVD(邦画)] 6点(2020-07-14 19:15:51)
11.  古畑任三郎vsSMAP<TVM> 《ネタバレ》 
SMAP全員がSMAP役として犯人を演じた「古畑任三郎」の正月スペシャル。今回は犯行までの描写にじっくり一時間近くをかけているが、それによって「古畑任三郎」ではなく、SMAPが主演の犯罪ドラマのようになってしまった面は確かにある。しかし、その犯行内容は練りに練ったもので見ごたえがあり、古畑(田村正和)の登場が遅いことをあまり気にせずに見ることができたのは意外に良かったし、エレベーターの仕掛けの面白さや、SMAPが殺人事件を起こす発端となるのが中居やキムタクではなく草彅というのが印象的で、事件自体も犯行に参加する予定のなかった草彅が飛び入り参加していなければ解決は難しかったなど、本作では草彅の役回りがけっこう大きい。中居が殺人の標的になる男(宇梶剛士)に「SMAPは終わらせない」と言うシーンがあるのだが、今になってこのセリフを聞くとなんだか切なくなってしまうのも仕方のないところ。でも、見ていて安心感が出てくるのはやはり古畑の登場後なのはSMAPのドラマとしてではなく「古畑任三郎」の一篇として見ているからだろう。西園寺(石井正則)の初登場作品だそうだが、時系列的には次回の緒形拳の話のほうが先なのか、とくに初登場という感じはしない。本作で古畑がSMAPに対して同情的な言葉をつぶやくのは「刑事コロンボ」にもあった展開を参考にしているのかもしれないが、ドラマ性重視というよりは犯人がSMAPだからという気がした。もう少し言わせてもらえれば思っていたより楽しめたのも事実だけど実在人物が一部架空の設定でそのまま出てくるエピソードとしてはイチローの話のほうがこのシリーズらしさもあって面白かったかな。それにSMAP全員を一度に出すよりは連ドラ版で一人ずつ犯人役として出たほうが良かったとも思う。キムタクはこれ以前に連ドラ版に犯人役として出たことがあるのだからそれは不可能ではなかったはず。
[DVD(邦画)] 6点(2019-09-26 18:14:01)
12.  Love Letter(1995) 《ネタバレ》 
岩井俊二監督の劇場映画デビュー作とのことだが、冒頭の小樽の雪景色から既に美しく、この時点で映像的にはかなり引き込まれた。ほかにもカーテンから漏れる光など思わず息をのむ美しさで、かなり久しぶりに見た岩井監督の映画だったのだが、やはりこの監督の映画はその圧倒的な映像の美しさだけでも魅せるものがあると感じる。脚本的にも面白く、タイトルからストレートな恋愛ものを想像していたのだが、そうではなく、ヒロイン 渡辺博子(中山美穂)が死んだ恋人に宛てて出した手紙の返事が来るというミステリアスな展開で、そこから博子と彼女の死んだ恋人と同姓同名のもう一人のヒロインである藤井樹(中山美穂の二役)の文通が始まるというのが面白い。実は博子の恋人だった藤井樹(男)(柏原崇司)は中学時代に藤井樹(女)(酒井美紀)と三年間クラスメイトだったことが分かったあたりから始まる二人の中学時代の回想シーンからようやくラブストーリーらしくなるが、そこまでベタベタした感じはせずに見れたのは良かったし、むしろこの中学時代のエピソードのほうが現代のパートよりも話としては印象に残ってしまったくらい。藤井樹(男)が図書カードに自分の名前を我先にと書くのはちょっと「耳をすませば」を思い出してしまうが、でもそれがラストシーンにつながっているのも巧い。それにもとはと言えば博子が死んだ恋人に出した手紙から始まっているが、それは博子と藤井樹(女)の文通を経てここにつながるんだと思うとなんと巧いタイトルだろう。博子が死んだ恋人の友人(豊川悦司)に誘われて行った慰霊登山で恋人の死んだ山に向かって叫ぶシーンも一見引いてしまうようなシーンだが、恋人のことを一生懸命吹っ切れようとする博子の気持ちが伝わってきて切なかった。文通の中にも登場し、ここでも博子が叫ぶ「お元気ですか。私は元気です。」という言葉は何度も出てくるせいかとても印象に残った。流行語になっていてもおかしくないが、本作は日本よりも韓国でヒットしたとのことで、韓国ではだれでも知ってる日本語なのだとか。見る前に思ったよりも笑えるシーンが多かったのも良かった。突っ込みどころも多い映画ではあるが、岩井監督らしい独特の雰囲気も良く、間違いなくこの時代を代表するような佳作だと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2018-11-04 17:29:55)
13.  ルパン三世 ナポレオンの辞書を奪え<TVM> 《ネタバレ》 
テレビスペシャル第3作。久しぶりに見る山田康雄のルパンだったのだが、中盤あたりでルパンが変装で銭形と入れ替わり、山田康雄が演じる銭形というのが見られるのはかなりのレア感がある。でも、印象に残るのはそこぐらいで、全体としては作画をはじめ作りがかなり雑で、いくらテレビ作品とはいえもうちょっと丁寧に作ろうよというレベルだし、ストーリーもルパン帝国とかナポレオンの辞書とかスケールの大きなネタなのだけど、多国籍軍とかはっきり言ってやりすぎで散漫なうえにテンポもあまり良くない。それに仕方のないことだが今見ると湾岸戦争と絡めているあたりに時代を感じてしまう。初期のテレビスペシャルを手掛けていた出崎統監督だが、それにしては今回、止め絵とかなく、演出もおとなしめだなと思ったら、なんと出崎監督は監修だけで正式な監督を置かずに作ったっぽいのもなんかスタッフの適当さを感じずにはいられなかった。ゲストヒロインが日本人なのだが、それも別にいてもいなくてもという気がした。でも、そのヒロインの声をやっていたのが戸田恵子で、久しぶりに声優として見たのだが、やっぱり実写の女優としてより、声優としてのほうが見ていてしっくりくると思った。
[DVD(邦画)] 5点(2018-04-18 19:02:18)
14.  CURE キュア 《ネタバレ》 
当時ちょっと話題になっていた記憶がある映画だが、あまり期待しないで今さらながら初めて見た。(黒沢清監督の映画を見るのもほとんどこれが初めて。)サイコキラーのマインドコントロールによる連続殺人事件を題材にしているが、このテーマがいかにも90年代の終わりごろのスリラー映画らしさがあるし、また同時に当時とてもタイムリーなネタでもある。前半は間宮(萩原聖人)の登場後から彼が出会う人々を次々に暗示にかけていく様が描かれるのだが、あまりに簡単に暗示にかかりすぎと思えてしまい、これはちょっとと思いながら見ていた。それに間宮の「あんた誰」で始まる暗示方法も最初はインパクトがあるのだが、2、3回繰り返されるとイライラしてフラストレーションがたまってしまう。(病み上がりで見てたからよけいに。)でも、後者は観客に対しても間宮への憎悪を募らせるという黒沢監督の意図があったのかもしれないと感じた。後半はこの事件を捜査する刑事 高部(役所広司)と間宮の対峙が描かれているが、ここからは引き込まれた。精神を患っている妻(中川安奈)を持つ高部は間宮と対峙していくうちに彼に影響されていく(「妻が人生のお荷物」と言い切るあたり、いつ間宮の暗示にかかってもおかしくない。)わけだが、最終的には間宮の伝道師としての役割を高部が継いだともとれるラストのレストランのシーンはいやでも印象に残るし、はじめから終わりまで説明的な部分がほとんどなく、いろいろ考察できるのがいい。でも、本作ではそれが作り手が映画を見る人を信頼しているというよりは、なんか挑戦的な感じがして少し鼻についた。「犯罪者の心理なんてたとえ本人であっても分からない。」という言葉にはいろいろ考えさせられるものがある。とても完成度の高い映画だと思うけど、やっぱり個人的な好みでいえば苦手な映画かもしれない。
[DVD(邦画)] 6点(2017-12-10 13:03:02)(良:1票)
15.  新・刑事コロンボ/復讐を抱いて眠れ<TVM> 《ネタバレ》 
シリーズの常連であるパトリック・マクグハーンが犯人役と監督をつとめていて、彼が犯人役として関わる回はアリバイ工作が徹底していて面白いという印象があるのだが、今回は葬儀屋役で、殺した相手の死体を火葬炉で焼いてしまうという大胆な証拠隠滅で、(アメリカは葬儀場と火葬場が一緒になってるのかな。土葬のイメージ強いけど。)絶対に死体が発見されることのない殺人事件をどうやってコロンボが解決するかというのが凝っているし、見る方としてもそこに注目して見ることになる。展開自体もわりとオーソドックスな「刑事コロンボ」という感じで、最近見た三本ほどが変化球ばかりの印象だったせいもあってか、久しぶりに面白かった。Eメールや携帯電話、パソコンが重要なキーとして登場していて、いかにも90年代末期の作品であることを感じさせている。しかし、さすがにここまでくるとこのシリーズには若干それが不釣り合いで似合わないような気がして、事実、コロンボはそういった近代的なハイテク機器は苦手そう。やっぱりこのシリーズにはアナログな感じが似合う。現場に呼ばれたコロンボがそこで飢えた犬を見つけて早く餌をあげるように促すシーンは、コロンボの愛犬家としての側面がよく出ていて、今回ここがいちばん印象に残った。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2017-01-08 15:16:36)
16.  新・刑事コロンボ/殺意の斬れ味<TVM> 《ネタバレ》 
不倫関係にある実業家の妻と鑑識の男が共謀して、邪魔になった実業家を陥れるために実業家と法廷で揉めている第三者を殺して、その罪を着せてしまおうというこのシリーズでは今までなかったような犯行内容は良く、コロンボも最初は真犯人ではなく、実業家を疑っていて真犯人に気づくのも今回は遅いという前半の話の展開は面白い。いつにもましてコロンボがどこで真犯人に気づくかに興味がいくわけで、そこに注目して見ていた。後半のバーニーの店でコロンボが二人と会っているシーンの鑑識の男の何気ない行動でコロンボが真相に気づいた(実業家の妻と会うのに鑑識の男の同伴を求めているが、これくらいは目をつぶろう。)ときには見ているこちらも思わず安堵した。あとは証拠で二人を追い詰めて解決するだけ。ハイ、解決。エンドロール。と、いつものように解決シーンで終わっていれば良かったのだが、その後、バーニーに今回の事件について説明するシーンがあり、これが完全に余計で、このシリーズらしさがこれで失われてしまっているし、こんなシーンを入れるなら今回の話は最初からコロンボの回想形式にでもしたほうが良かったんじゃないかと思えてくる。(もっともそれじゃあ今度は倒叙ものとして成り立たなくなるが。)せっかく今回は面白く見たのにこれで評価を下げてしまったのが残念。作品としてはこれまでシリーズに何本か出演したピーター・フォークの妻が晴れて犯人(計画立案者)を演じているのがみどころ。しかし、日本語吹き替え版では実行犯となる鑑識の男の吹き替えを2時間ドラマのスター俳優の一人である船越英一郎が担当していて、吹き替えだとこっちのほうがみどころ(ききどころ?)かも。
[CS・衛星(吹替)] 4点(2016-12-04 14:49:31)(良:1票)
17.  新・刑事コロンボ/奇妙な助っ人<TVM> 《ネタバレ》 
解決方法に納得がいかないことが多い新シリーズではあるが、いつもそういうものだと思って見ている。しかし今回の解決方法は強引を通り越していて、もはや犯人をあげるためならなんでもありという感じになってしまっていて、いくらこのシリーズに寛容でもさすがにこれはないだろうと感じてしまう。マフィアの助けを借りて(確かに「奇妙な助っ人」だ。)犯人を追い詰めるコロンボというのは違和感しかなく、正直に言ってしまうと悪徳刑事にしか見えないし、新シリーズではコロンボの吹き替えは石田太郎なのだが、彼はほかの出演作では悪役が多い印象なのもそれに拍車をかけている感じ。解決後にマフィアのボス(ロッド・スタイガー)と話しているコロンボを見て、お前自首しろよと思わず突っ込んでしまった。旧シリーズで解決方法にいちばん納得できなかったのは「愛情の計算」なのだが、新シリーズでは間違いなく本作で、それどころか刑事ドラマなのにマフィアを肯定するような脚本もダメだろう。まだシリーズすべて見たわけではないのだが、今まで見た中では旧シリーズも含め、「刑事コロンボ」史上最低の作品だったと思う。
[CS・衛星(吹替)] 1点(2016-11-13 11:47:41)
18.  新・刑事コロンボ/死を呼ぶジグソー<TVM> 《ネタバレ》 
「初夜に消えた花嫁」と同じくエド・マクベインの原作を基にした「刑事コロンボ」新シリーズの一篇。今回も倒叙ものではなく、なんとコロンボが嫌いな拳銃を携帯して潜入捜査をするというストーリーで、「初夜に消えた花嫁」に比べれば面白くなくはないものの、やはりこの話をこのシリーズでやるのは違和感が強く、「刑事コロンボ」ではない別の作品を見ているよう。ゲストとして「ロッキー」シリーズのポーリー役でおなじみのバート・ヤングが出演していて、(吹き替えが富田耕生でないのがちょっと残念。)ピーター・フォークとの共演が見どころなのだが、意外にチョイ役で、すぐに殺されてしまったのにはビックリした。
[CS・衛星(吹替)] 3点(2016-11-06 10:57:24)
19.  新・刑事コロンボ/4時02分の銃声<TVM> 《ネタバレ》 
久しぶりに見る「刑事コロンボ」だが、久しぶりに見るせいか、コロンボ独特の癖のあるキャラクターが妙に懐かしく感じた。(石田太郎が吹き替えるコロンボもかなり久しぶり。)以前この時期の別の回を見た時も思ったが、劇中に重要なアイテムとして携帯電話が登場しているあたりはいかにも90年代初期の作品という感じで、トリックにも電話が使われている。しかし、最後の解決シーンはいつもの新シリーズのコロンボらしい強引な展開で、ただ電話が使えないを証明するにしてはやり方が大げさすぎるし、何もそこまでしなくてもと思うが、それもこのシリーズらしいといえばらしい。ウィリアム・シャトナーが犯人役だが、「スター・トレック」をほとんど見たことがない自分でも、矢島正明の吹き替えがやはりすごく合っていると思う。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2016-10-10 10:46:06)
20.  ルパン三世 ルパン暗殺指令<TVM> 《ネタバレ》 
ファーストシリーズの初期の監督だったおおすみ正秋監督を迎えたテレビスペシャル第5作。さすがにファーストシリーズのような渋さはないが、いつものテレビスペシャルに比べればある程度はハードボイルドを感じさせる作風で、作画もきっちり丁寧に作り込んでいるあたりにおおすみ監督のこだわりのようなものを感じられるし、テレビスペシャル最終回の予定で企画された作品でのおおすみ監督の起用にも最後に原点回帰を狙おうという製作側の意図が感じられる。しかし、次元とゲストヒロインの過去の因縁が描かれているのだが、その話にもう少し深みが欲しかったところでそこが物足りないし、そもそも「ルパン暗殺指令」というタイトルなのに次元が話の主軸になっているのはなんとなく違和感があるのも本当のところ。敵であるジョン・クローズを演じる野沢那智はこの間見た「生きていた魔術師」では役者の無駄遣いに感じてしまったが、本作ではハマっていてこの人らしい悪役演技が楽しい。(まったく関係ないが本作放送の翌日に劇場公開された「クレヨンしんちゃん」の劇場版第1作「アクション仮面VSハイグレ魔王」の悪役であるハイグレ魔王の声も野沢那智だ。)それにルパンが山田康雄なのでこの二人の共演を見ているとクリント・イーストウッドやマシリトの新旧対決に見えるという少しマニアックな楽しみ方もできる。冒頭のルパン専任捜査を解任された銭形がルパン、次元としんみり酒を飲むシーンは妙な味があって良いし、印象にも残る。ルパンも銭形も声が弱々しく、そのうえ、ルパンと次元が序盤で「老後の計画」とか「年を取った」とか言うので演じる声優たちのことをリアルに考えてしまった。とくに山田康雄に関しては既に最晩年に近く、(この翌年に放送された「燃えよ斬鉄剣」が遺作。)この頃から体調が良くなかったんだろうなと考えるとこの序盤は見ていてつらいものがあった。
[DVD(邦画)] 6点(2015-07-02 23:08:45)
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