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円盤人さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 102
性別 男性
自己紹介 DVDで昔の作品が出て、入手しやすくなったのは嬉しいですが
チャプター分け4つ以下っていうのは勘弁して下さい。

特に、チャプターなしっていうのは犯罪に近いですよ。

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1.  HACHI/約束の犬
忠犬ハチ公の物語を、アメリカに舞台を置き換えてリメイク。『ハチ公物語』よりも淡々とした感じに仕上がっています。悪人はひとりも出てこず、さめざめと涙を流すにはよい映画でしょう。ひとつ引っかかった点が(微細ながら)あるとすれば、先生が亡くなる日、ハチが予兆のように見せたふるまいです。だとしたらハチはあらかじめ何かを見通していたことになってしまう。彼が無心に、愛しい先生がいつか来ることを信じ、ひたすら駅で待ち続けた、という解釈の方が――9年間のうちに、うすうすと真実が頭をよぎったとしても――より悲劇的・感動的であるし、忠犬ハチ公のテーマにふさわしいと思いますが、皆さんはいかがでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2011-02-19 01:57:23)
2.  仮面ライダー THE FIRST 《ネタバレ》 
全体的にいい線いっているけれど、今ひとつ乗り切れないところも多い映画です。「正体を隠すため、改造人間はすべからく仮面を被る」という設定、怪人や戦闘員、新ライダーの造形、バイクアクションなどは良いでしょう(マフラーの色は変えてほしかったが……)。それにも関わらず、後半に向けて駆け上がっていく感じがないのは、ライダーふたりに力強さがないからでしょうか。行動原理が女の取り合いなのはまあ良いとして、どうも軸がぶれがちなんです。本郷(黄川田将也)はアンジャッシュ児島似なせいか、頼りないし、一文字も「女のために死ねるか」とまで言っておきながら、土壇場で逃げ出したりするし。さくら(小峰麗奈)も同様で、心が揺れ動いている様子がはっきりせず、共感しにくいキャラになってしまっている。スネークとコブラのエピソードは、最初不要と思っていましたが、最後にまとまったので、あれはあれで良かったかな。少し長すぎる気がしないでもないですけど。
[DVD(邦画)] 6点(2006-10-18 01:07:47)
3.  28日後... 《ネタバレ》 
この映画、理屈では駄目な作品なんです。特に、全編を通じて伏線が効果的に機能してない。例えば、父娘のエピソードが前半の目玉になりますが、それが後半で生きてない。「何としてでも生き延びる」というのがテーマのようでいて、セリーナ(ナオミ・ハリス)は物語が進むにつれ、どんどん退行していってしまう。主人公ジム(キリアン・マーフィ)は逞しくはなりますが、どっちかというと無表情で、内面の変化がわかりにくいタイプ。「前半はいいが……」という意見を散見しますが、その理由は、前半には目的(マンチェスターへ行く)が設定されるのに対し、後半それが消失してしまう点にあるでしょう。ジムの目的は「軍人たちを殺してでも女たちを守る」に切り替わるわけですが、観客が十分感情移入してないため、ついていきにくいのです……。等々、割と駄目なところばかり挙げましたが、私は6点つけました。本作には印象的な画がいくつかあります。屋上いっぱいのバケツ。炎上するマンチェスター。草原を走る馬。こういう瞬間的なイメージが秀逸で、物語の要所要所で全体を引き締めており、個人的に不快感が薄いのです。これは想像ですが、ダニー・ボイル監督もイメージ志向であり、最初から全体の構成は二の次だったのではないのかな……?
[DVD(字幕)] 6点(2006-10-12 23:05:24)
4.  Mr.インクレディブル
DVDには監督の解説が音声特典でついていますが、非常に興味深い。とにかく細部に手を抜いていないのがわかります。映画として面白くすることに全力を尽くし、その上でアニメに対するこだわりを捨てない。正しくプロフェッショナルの仕事です。物語や設定は、パロディの側面を考慮するにしても、割りとありふれていて、とりたてて斬新なアイデアというのはないのです。物語の骨子自体も『スパイキッズ』に似ていますしね。しかし、王道の話を正面から正々堂々と描くのは、力のある製作者にしか出来ないことです。「当たり前に面白い」ことの何と難しいことか。本作はそれに加え、CGの美しさも目を見張らせるので、「一粒で二度おいしい」嬉しさを感じますね。【余談】敵役のシンドローム、声は宮迫博之なんですが、外見が有田哲平なのが何とも……。ヘレンも何となく、黒木瞳に見えてきません?
[DVD(吹替)] 8点(2006-10-10 00:04:22)
5.  ロスト・ソウルズ 《ネタバレ》 
雰囲気のある映像は良です。薄幸そうなマヤ(ウィノナ・ライダー)もいい。しかし全体的に低調なのは、恐怖演出がその場その場でぷっつり切れているせいですね。だから徐々にクライマックスに至らず、全体が平坦になってしまっている。例えばヘンリーが襲ってくる場面、ピーター(ベン・チャップリン)の恋人が銃を向けてくる場面、それなりに盛り上がるんですけど、すぐに次の場面に行ってしまう。どこで一番怖がらせたいかが全然見えないんです。これは構成に問題がありますね。観客が感情移入するべきは、第一にピーターでありマヤではないでしょう。しかし物語はマヤから始まってしまい、カメラが必要に応じて二人の間を飛び交っている。そうじゃなくて、ピーターに固定した方がいいですよね。隣人が死んだりするなど、誕生日に向けて不吉なことばかり起こる。接近してくる謎の女。彼女は敵か味方かわからない……。こういう描き方だと、観客はピーターにすんなり同化できるはずだし、ウィノナ・ライダーの神秘的な雰囲気も生かせます。まあ『オーメン』と『ローズマリーの赤ちゃん』が混ざったような話には、もうひとふた工夫は必要でしょうが、少なくとも本作よりはわかりやすい、すっきりとしたサスペンスに仕上がると思いますよ。
4点(2004-12-20 00:08:43)
6.  タイムマシン(2002)
本作は公開前から「あの」『タイムマシン』ということで、イーロイ族とモーロック族をどのように描くか、ということに焦点が当てられていました。ウェルズの原作は古典SFの名作ですから、みんなが内容を知っていて当たり前、ということを前提に作られているわけです。従って後半の展開、私は驚かなかったのですが、何も筋を知らない人はさぞかし面食らったことでしょう。さてこの作品、結構おもしろく観ることができました。時間旅行の風景、思わずニヤリとしてしまう図書館員、恋人を救おうとしてタイム・パラドックスに陥るところはいいですね。しかし全体として低調なのは、前半と後半が決定的に乖離していて、消化不良を起こしているからです。ウェルズの作品をなぞっているのは後半だけであり――原作との比較は敢えてしませんが――前半は創作です。ところがこの前半、後半とベクトルが違うにもかかわらず、出来がよすぎるんですね。こっちだけ切り離して一本作れるじゃないかというくらい。皮肉にもこれでバランスが大きく崩れてしまってるんです。本作に対して「観客に対する説明が不足している」という評価をよく見ますが、おそらくどれだけ修正を重ねても、この前半と後半、綺麗にまとめることは難しいんじゃないでしょうか。
6点(2004-12-09 23:47:25)(良:2票)
7.  シャンプー台のむこうに
死と、家族の和解という深刻な問題を、ユーモアでコーティングした素晴らしい作品です。フィル(アラン・リックマン)とシェリー(ナターシャ・リチャードソン)の和解が主題になっていて、ヘアカット選手権はむしろ脇道なのですが、クライマックスでしっかり本筋となる辺り、脚本が本当に上手い。死体へのカラーリングや、悪ノリしていく市長など、嫌味にならない笑いどころもたっぷり。久しぶりによい映画を観させて貰いました。10点はよほどのことがない限りつけないのですが、謹んで贈呈させて頂きます。
10点(2004-10-10 01:48:52)(笑:1票)
8.  スナッチ
映画は脚本が命とよく言われます。ストーリーが面白いのが正道というわけです。一方でストーリーは平凡ですが、演出が面白いという作品もあります。『勝手にしやがれ』なんかがそうですね。後者の場合はいわば「中身がない」わけですが、それも一つの映画のかたちではありましょう。しかし、ストーリーが複雑なうえに、演出に凝っている作品は感心しません。両者が高いレベルで不可分に結びついてるなら別ですが、これは明らかにやり過ぎで、観客を置き去りにする危険性があります。『スナッチ』はその一歩手前でしょう。断片的に面白い場面があるからまだ救われてますが(リングが水に変わるシーンは素晴らしいです)、物語がわかりにくく、全体的な整合性を大きく欠いています。とりわけ、本作のような演出の凝り方は、相撲で言うネコだましみたいなもので、場当たり的に奇をてらっているように見えます。このシナリオなら「正道」として十分勝負できるじゃありませんか。何も奇策の方を前面に押し出さなくても、と私なんかは思うわけです。
4点(2004-10-09 22:34:03)(良:2票)
9.  スペース・カウボーイ
92年、クリント・イーストウッドは『許されざる者』でメガホンを取り、アカデミー作品賞を受賞しました。もともとマカロニ・ウエスタンで名を挙げた彼。歳を取ったガンマンは、イーストウッド自身のキャリアの象徴でもありました。一方本作も「カウボーイ」ものです――舞台は宇宙ですが(!)。ただし、10年前の作品にあった、枯れた空気は見られません。老いてなお宇宙へ旅立とうとする、爺さんの元気さばかりが前面に出ています。歳を取ったことに対して、前半こそ滑稽な描写が重ねられていますが、後半では「若者」の株を完全に奪ってしまいます。しかし「若い奴には負けんぞ」と肩肘を張ることだけが、老人の強さではないはずです。主題歌がフランク・シナトラなのは、そういうテーマを象徴しているのでしょうか……個人的には、「スペース・カウボーイ」というと、ジャミロクワイなんですけど。
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-10-07 01:12:36)
10.  チェンジング・レーン
これは非常によく出来たサスペンスです。ファイルが紛失した時点で、それが容易にギャヴィン(ベン・アフレック)の手元に帰らないことは想像がつくでしょう。結論は二つしかありません。すなわち、ファイルが戻るか戻らないか。しかし話が進むにつれ、どうやら偽造書類らしいことが判ってきます。ファイルが戻った場合には、ギャヴィンの事務所の詐欺がまかり通ってしまう。かといって戻らなければ投獄されて終わる。どっちに転んでも後味は悪いし、第一お話として面白くないのです。本作は意に反して、後半が徐々にヒューマンドラマと化していくわけですが、この展開は、サスペンスを着地させるために必要欠くべからざる「装置」として機能しています。物語的にベストの結末へ落ちてくれて、私は非常に満足しました。ただし上で述べたように、あくまでも私はヒューマンドラマの部分を添え物として評価しています。従って、後半に重きを置いた感想の方とは、同じ点数でも方向性は全く違うはず。本作は見事なサスペンスでした――私にとっては。110分のあいだ、ずっとハラハラさせて貰いました。高得点には十分な理由でしょう。
8点(2004-10-06 01:56:55)
11.  オーロラの彼方へ
観賞しながら『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズを連想していました。前半の1時間は、さながら「ミステリー・ゾーン」の1エピソード。ここで終わった方が整合性が高いのですが、さらに後半に突入していきます。残りの1時間も実は面白い。けれども方向性の違いから、全体として見た場合、バランスが悪くなってしまってるんです。「完成度の高い短編に、続編を追加して長篇にしました」というような構成が、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の「シリーズ全体」を思わせるのですね(3作目なんか西部劇ですから)。さて本作、私も大変楽しみました。父子二人、両方に花を持たせる構成、あのクライマックス、脚本も見事です。テーマを絞り込むより、とにかく面白くしようとした、製作者の姿勢も評価したい。しかし「もう少しうまくやれば、使い捨ての娯楽映画を越えた、歴史に残る傑作になったんじゃないか」どうしてもそんな気がしてなりません。本作を彩るのは、父と子、野球、サスペンス。整合性より娯楽性。こう見ていくと、非常にアメリカらしい、ハリウッドらしい作品なんですね――よくも悪くも。
7点(2004-09-28 01:24:06)(良:1票)
12.  ファイナルファンタジー
本作の敗因は二つあると思います。メッセージ性を前面に押し出しすぎて、ストーリーやアクションの面白さが欠けてしまったこと。もうひとつは、全てをSFで済ませてしまったこと。やはり剣と魔法が使われてこそ、ファンタジーを銘打つ意味があろうものだし、観客も当然それを期待するでしょうしね。本作は全編フルCGという挑戦的なものでしたが、映画は当たりませんでした。こういう映画を作ろうとした、そのチャレンジ精神には敬意を表したいです。いつかもっと技術が進んで、CGで簡単に映画が作れるようになったとき、改めて本作の価値が問い直されることでしょう。
3点(2004-09-11 22:12:00)
13.  ジュブナイル
本作は子供映画ではなく、大人のための映画です。普遍的な魅力を持っていると言いたいのではありません。明らかに観客の対象が大人なのです。主題歌に「永遠のあの夏の日に戻るのさ」というくだりがありますが、これに象徴されるように、過ぎ去ってしまった子供の頃へのノスタルジイが全編を貫いています。主人公の少年たちが、プレステこそやっていますが、どこか80年代を思わせる町に住んでいるのはそのせいでしょう。本作はなかなか面白いですし、後味もよい佳作だと思います。しかし、大人が子供時代を振り返るという物語を、子供映画と銘打って子供たちに見せる、この主役不在の構図には少し疑問です。本作の一般的な評価は、率直に言って、実に中途半端なポジションにあると思います。子供映画にしてしまったことで、作り手のメッセージが、届けたいところへ届かなかったせいでしょう。いっそのこと真正面から、夢を忘れた大人に訴えた方がよかったのでは?プレステの『ぼくのなつやすみ』も大ヒットしたんですから。
5点(2004-09-11 16:19:42)
14.  X-メン
いまいち盛り上がらない作品ですね。その原因は、少女ローグ(アンナ・パキン)を除くほとんどのキャラクターが、主人公ウルヴァリンに有機的に絡んでいかない点にあると思います。本作のキャラ同士は、強い感情で結びついていない。互いの愛や嫉妬、憎しみ、因縁で繋がっていない。マグニートーとプロフェッサーXが唯一の例外でしょうか。ウルヴァリンとサイクロップスも、最初から徹底的に犬猿の仲で、最後に力合わせた方が絶対盛り上がるでしょ。そういうキャラを生かす物語上の工夫が、全然足りてません。特にウルヴァリン=セイバートゥース戦がいけません。狼キャラが被ってしまっているのだから、そもそもこれは最初からミスマッチでしょう。
4点(2004-09-11 02:16:08)(良:2票)
15.  D-TOX
雪山の奥に建つ警官更生施設、という舞台は面白いのですけれど、それが生きていません。マロイがD-TOXに入るまでに映画の4分の1を使ってしまっているのが痛い(閉鎖空間劇である『ダイ・ハード』『シャイニング』『死霊のはらわた』などが、さっさと舞台へ移動していることを思い出して下さい)。これで時間が足りなくなってしまい、施設や人物をじっくり説明することはおろか、「誰が犯人なのだろう?」と観客に考えさせる余裕すらなくしてしまいました。落ち目とはいえ結構豪華な施設内の顔ぶれは、本来なら推理劇にうってつけの筈だったのですが・・・。映画全体の低調ぶりで、よけいに落ち目を強調することになってしまいました。D-TOX、警官のみならず、俳優の更生にも失敗したようです。
4点(2004-03-06 17:49:25)(笑:1票)
16.  ザ・ビーチ(2000) 《ネタバレ》 
楽園の持つ非情さは示唆的で面白いんですけれども、他のレビューにもあるように、楽園の魅力のなさは痛いですね。1ヶ月ぶりに街へ戻り、観光客の惨状を見てから、ああビーチに帰りたいとリチャードが漏らす下りがありますが、大して違うようには見えません。もしリチャードが(イカレた後で)そのことに気づき、共同体を破壊するという展開なら、逆に生きてきた部分だったのですが(とはいえ、私は圧倒的に後半の方が好きですけれど)。ディカプリオもせっかく猿状態で頑張ったのに報われていません。ビジュアル的に、髭や髪がボウボウの彼はNGだったのでしょうか? これはぜひ女の人に聞いてみたい。
4点(2004-02-28 19:10:26)
17.  ショコラ(2000) 《ネタバレ》 
原作を何とかうまくまとめたな、という印象ですが、ジプシーの出現がかなり遅れ、物語における比重が下がってしまっているあたり、無理をしている部分も目立ちます。逆に映画になって素晴らしかったのは、おいしそうなチョコのビジュアル。そしてレノ伯爵。原作では神父なのですが、信仰上逃げ場のない彼は残酷な結末を迎えています。伯爵にしたのは大正解。映画版のさわやかなラストは、この変更なくしてはあり得なかったでしょう。
5点(2004-02-28 14:31:16)
18.  ブリジット・ジョーンズの日記 《ネタバレ》 
「30代独身女性をターゲットにしながら、実はその中でもけっこう人を選んでしまう映画」とみました。例えば、主人公と同じような環境だからこそ、ブリジット(レニー・ゼルヴィガー)の意志の弱さや、自己改造することなく「成功」してしまうのが許せない、という意見も出るでしょうから。売り方としては「共感しますよ!」というので正解でしょうけど、楽しむには一定の距離が必要でしょう(ありすぎても駄目なわけですが)。スクリーンに表れたものだけで判断したいので、レニーの役作りに関しては評価の対象外としますが、彼女は泣き笑いの顔がキュートなんですよね。ブリジットはこのふたつの感情を同時に表さなくてはいけないキャラなので、彼女にはハマリ役だったと思います。続編が出るなら見てみたいですね。
8点(2004-02-26 20:31:24)(笑:1票) (良:1票)
19.  スパイダーマン(2002)
主人公が弱いという設定や、蜘蛛をモチーフにした数々のギミックなどにもかかわらず、正統派のヒーローものという印象を受けました。それはスパイダーマン自身の性善性から来ているのだと思います。ベン・パーカーはいじめられっ子ではありますが、ティム・バートンの『バットマン』のような、トラウマからの開放という意味合いは弱い。倫理から逸脱しかける展開でも、それほど深刻には揺れ動かない。「正義の味方でいること」という決意は固い・・・パーカーは凡人などではなくて、やはり本質的にヒーローなのです。これはトビー・マグワイアの功績で、繊細で頼りなさそうに見えながら、芯に強さを秘めた主人公を実に上手く演じています。観客は彼に感情移入し、一人の青年の心理の微妙な揺れ動きを、リアルに共有します。マグワイア以外の配役であったら、並以下の凡作になってしまっていたでしょう。
8点(2004-02-15 14:22:04)
20.  バイオハザード(2001)
もともとゲームの『バイオハザード1』は、洋館が舞台であり、テンポはゆったりとしていて、古典的な怖さを持っていました。映画は逆です。現代企業の地下施設で、スピードとアクションを中心にしたストーリー。ノリ的には2以降に近いでしょうか。主役のミラ・ジョヴォヴィッチが存在感を発揮していて、なかなか楽しめる作品になっています。それが佳作の域を出ないのは、勿体ぶった前半に問題があるからでは。アリス(ミラ)は記憶を一時的に失った工作員で、彼女の館にいた男も同じ。監督はインタビューで「誰が敵で誰が味方か判らなくした」と語っています。その試みは一定の成果を見せていて、序盤に張られた伏線が明らかになる場面では、ミステリ的な爽快感が味わえます。ただし、そういう灰色の演出のせいで、観客が主人公へ感情移入するのが遅れ、すんなりストーリーに入り込めなくなっているのです。前半のアリスは、工作員にただついて来ているだけであり、どんなことを感じ、考えてるのか判然としません。ミラの神秘性がマイナスに作用してしまってます。彼女のモノローグを取り入れるなど、内面を書く工夫をしていたら、とっつきやすかったでしょうし、評価ももう少し上だったでしょう。
6点(2004-02-08 17:14:04)(良:3票)
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