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1.  ヘアスプレー(2007) 《ネタバレ》 
タッチはコメディ。声を出して笑ったところも数箇所ありました。ヒロインはかわいらしく、ミシェルファイファーはいつもながら美しい。しかし一番はコーニーことジェームスマースデン。要所における彼の台詞と存在感が、映画全体を爽やかに引き締めています。 一見おちゃらけのこの映画、テーマは「差別やめよう!」。しかし、こと人種差別については、シリアスに観るべきなのか笑い飛ばしていいのか、ちょっとまごついてします。語り口が少しぼやけている感じ。 一番残念なのは、ダンスの見せ方。特にクライマックスの群舞は、楽曲もステキなため、大変盛り上がる力を秘めていると思います。しかしながら見切れるようなカタチでしかダンスが映らないため、ひじょうに欲求不満。ヒロインのダンスがいただけないこともあり。 総じて楽しめましたが、先にあげたバランスの悪さが少し足を引っ張った感がありました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-06-29 14:51:30)
2.  ラヂオの時間 《ネタバレ》 
 現場での台本変更というのは現実でもよくあることらしいが、この映画ではむしろ現実感を喪失して不出来なファンタジーとなっている。 千本のっこの言うことが絶対という世界なら、立場や役職によるヒエラルキーもまた絶対のはず。 そこにおいて、例えばPAの一言「シカゴだろ!」で設定を変更してしまうなど、話の根幹となる力関係を他方で曖昧にしてしまうため、自ずと説得力が落ちてしまう。  また、台本の変更に次ぐ変更の辻褄をどう合わせるかという問題に大して右往左往する関係者を描こうとしているのだが、その解決方法が現実的ではないため、劇中劇の前に地のドラマに違和感を感じてしまう。 途中まであれほど時間管理にシビアな会話をしておきながら、放送時間はどうやら途中で一同の頭から飛んでしまったようだった。   それでもこの点数なのは、人間の書き分けがウマいこと、全体として飽きずに見られること。
[DVD(邦画)] 6点(2008-06-27 02:25:38)
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