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はち-ご=さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 327
性別 女性
年齢 37歳
自己紹介 知的障害を持つ23歳女性です。
1週間に40時間働いているから多分社会人だと思うけど
今は旦那や発達障害者仲間とルームシェア生活です。

知能指数は11歳ですが、
この映画レビューサイトでは
見よう見まねで大人びた文章で気取らせて貰っています。

ちなみに登録自体は旦那がやっていますので
■妻投稿■がついているのが私です。
あ、でもそうじゃないので一人称が「僕」なのも
実は私が投稿していたものもあったり
「ドラえもん」とか「A」とか(^_^;)

インターネットの書き込みは初めてに近く
インターネットルールは一通り勉強したつもりですが、
「場の空気を読む」などの高度な技術は難しいので
そんな時にはスルーしてください。

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1.  ツイスター 《ネタバレ》 
妻投稿■アメリカで毎年多くの死者を出している竜巻を題材にした映画…といっても実は竜巻の面積当たりの発生率は日本(の平野部)もアメリカも大差はなくて、日本では毎年何十例どこかで発生し、特急電車を脱線させたり家を吹き飛ばしたりして多数の死者を出している災害でもあるんです(劇中のF2とかF5とかのF、つまりフジタ・スケールは日本人竜巻研究者の藤田哲也シカゴ大学先生の頭文字)。確かに、劇中描写は高頻度すぎる気はするけど、江戸川コナンや杉下右京、マクレーンだって高頻度で事件に巻き込まれているんだから無問題。■それよりこうした竜巻災害に対し、ハリウッドお得意の「ありえないくらいの巨大な竜巻が発生し、主人公カップル以外皆殺しになって云々」というような代物ではなく、「現実に存在する脅威に対し、人間はどう立ち向かうのか」という事に重点を置いた、濃厚ではないけど重厚ではある映画だと思います。実は私一回だけ竜巻を目撃したことがある(あと愛耕運機をありえないところにまで持って行かれた)のですが、その時の湿っぽい空気や天気の不安定な変化から、竜巻の渦に巻き込まれて吸い上げられるというよりは周辺の空気に引き上げられて持ち上げられるような破壊のシークエンス、データに観測されているのに目に見えないという緊張感などが物凄いリアルだったと思い、同時にこれってパニック映画というより技術者の映画なんだなと思いました。■実はドロシーのアイデアってオクラホマ大学研究チームががちでやっているものをネタにしているんですよね。恐慌状態になっていた主人公のフィアンセが単純な馬鹿で嫌な女ではなかったり、メグおばさんを助けるシーンで、竜巻予報を3分前から15分前にするというそれだけのことがいかに難しくて重要なことかをうまく描くことで、登場人物がなぜ危険にぶつかっていかないといけないかがストレートにぶつかってくる、良質な映画だと思いました。
[ビデオ(字幕)] 9点(2011-11-21 20:17:33)(良:1票)
2.  ドラえもん のび太とブリキの迷宮 《ネタバレ》 
妻投稿■ドラえもんの映画って、どうやって毎回違った「夢」と「異世界」と「不気味さ」「メッセージ」を提供してくれるんでしょうねえ。不気味さの種類も「なんでいちいち鍵をかけるのか」「なんで誰もいないのか」という小さなところから、ドラえもんの拷問、地下の恐怖の迷宮と繋がっている。夢の世界と同居するこういうさりげない不気味さが、私は大好きなんです。■今回のメッセージは「ロボットの反乱」「自分の力で何かをできる人間にならないといけない」というのが想定されていますが、そのほかに「考えること」をめんどくさがって他人(ナポギストラー)任せにすると、いつの間にか社会がとんでもないことになっているぞ」というメッセージもあると思います。今現に人間に電気を奉仕すべき福島の原発を、人間は制御できず暴走を許してしまっています。これ、政府と東京電力が責められていますが、原発のこういう危険性を予測した人はたくさんいたのに、無関心だった社会や私たちに責任はないんでしょうかね~。ナポギストラーを見ていると、人間の安全保障って、どう守るか自分で考えないと本当に守られない気がします。
[ビデオ(邦画)] 8点(2011-09-05 01:50:30)
3.  ドラえもん のび太と夢幻三剣士 《ネタバレ》 
妻投稿■養護学校時代の読み聞かせ、たまにOGとして私が今やっているんだけど、私が生徒として聞いていたときには、ワクワクとガクガクする冒険談をしてくれる大人って、トリフォーみたいな立ち位置なんですよね。夢の提供者として、恐怖の仕掛け人として活躍する正体不明の大人。子供に媚びたり教育的になるのではなくて、正体不明な存在として自分たちの住世界にふらっとやってきて、消えてしまうみたいな。■私が子供のころ、その頭では、小学校の特殊学級と職員室をつなぐ給油室とか、養護学校の電気室とかに、夢と恐怖の仕掛け人が異世界から出入りする空間が確実にあって、その向こうでは絵本に出てきた展開されているものと信じていました。■さらにこの映画は、だれもが体験する「殺されそうになる夢を見て飛び起きる」という夢がなぜ発生するのかという点まで説明しちゃっている。こうした小さいころに現実世界とは別に並行して存在した別世界、異世界を具体化することが、この映画の目的だったんだと思います。■これって、「夢の世界」を子供に媚びた世界、教育する世界と勘違いしている後世のアニメファンタジーへの風刺にもなってますよねえ。「夢の世界」=TDランド的「理想の世界」じゃない…。ただ私たちの頭と世界の片隅にさりげなく存在しているものだと思います。
[ビデオ(邦画)] 9点(2011-09-05 01:20:57)
4.  八仙飯店之人肉饅頭 《ネタバレ》 
妻投稿■この映画残虐な映画というイメージがあるけど、女性に対する拉致監禁、恐怖を味合わせた上での殺害、死体損壊はショッカーの方がたくさんやっている。でもその被害者の命乞いや将来を断ち切られる絶望、家族の悲しみは、仮面ライダーではスルーで、後は平成版では特にイケメンの主人公によるチャラ日常が展開される。この映画では残虐な暴力、殺人シーンがあるだけで、話の展開は基本的に仮面ライダーと一緒なのだ。ライダーとかの冒頭でよく生きたまま毒ガスとかで骸骨にされるモブの女の子もよっぽど痛かったんじゃないかと思うし、元民間人の怪人を殺戮するライダーのノリはこの映画の警察官を連想させる。■映画の残虐シーンだけど、私はヤギ解体した事があって、シメル時にヤギって「殺さないで殺さないで」と言うように泣くんですよね。知り合いの話だと牛や豚も古いやり方で〆ていた時代は同じだったみたいです。やっぱり人間だけじゃなくて、動物も痛いとか怖いとか死にたくないという感情はあるんですね。私たちはそれを肉まんやすき焼きや牛丼にしているわけです。■今回はたまたまそれが人間になっただけ。うーん、こういう映画を見て「命の重さ」という教材を見た気になっている私って・・・アセ(←ただし、これは映画の感想です。現実の殺人事件に関しては深い憤りを覚えます)。
[ビデオ(字幕)] 7点(2011-07-09 11:45:41)
5.  SLAM DUNK スラムダンク 湖北最大の危機!燃えろ桜木花道 《ネタバレ》 
妻投稿■赤い坊主頭の桜木君めちゃくちゃかわいいですね。先生と生徒が方針をめぐって対立し、最後にバスケが楽しいという原点に帰って試合をするという相手チームの様相は、なんとなく豊玉高校を連想させますね。マイケルはすごくいいライバルだけど、双子の敵選手はなんか構図的に美しくないかな。■スラムダンクの映画はこれでおしまいみたいですが、もし続編を作るなら、ぜひ山王工高との試合を3時間くらいかけて映画化してほしいです。あの試合はスポ漫画試合の歴史に残る試合で、映画化しない手はないです。
[ビデオ(邦画)] 7点(2011-07-09 03:58:52)
6.  もののけ姫 《ネタバレ》 
妻投稿■この映画はちょっと私と価値観が違うかな。私は絶望と破滅に遭遇したとき、戦わなくちゃいけないものは「憎しみ」という感情よりも「無力感」だと思う。無力感は本当に身を滅ぼすから。(「キリング・フィールド」の農場のシーンみたいに)。一方この映画は、憎しみと人間が持つ万能感を自然の反乱という物語を利用して批判している。■ただ人間が死や殺戮に憎しみを持ち、自然に対して万能感を持つようになった、つまり自分たちは自然の中ではなく、自然の外に生きているのだという認識が変化したころって、もののけ姫の時代じゃないかと思います。味噌汁を食べるジゴ坊さんとまったく子供がいないタタラ場、そこから終盤の優しい森とトキの台詞の変化にそれがうかがえるんじゃないかな。この映画は死者を埋葬ではなく屈葬していた時代からの意識の変化、自分の命と自然の命に対する世界観の変化を、実際は何百年もかけているのを数十分で表現しているのではないかなあと、知ったか妄想爆裂させている私です。
[DVD(邦画)] 7点(2011-07-02 08:33:13)
7.  少年時代(1990) 《ネタバレ》 
妻投稿■震災後、家が一部損壊し電気が通じなくなったため、視聴覚教室で使うような小さな映写機を借りて、小学校のジャングルジムに自宅のシーツをかぶせて即席の画面にして上映しました。もちろん上映会ではなくご家族内で楽しむためですよ。うしろにさらに人がいたような気もするのですが、多分不可抗力です(笑)■映画の中でも小学校でヒトラーの上映会をやっていましたが、これにみんながハイルポーズをするシーンを見て、何で武君が信二君にこんな屈折した愛情表現をするのかがわかった気がします。ここに出てくる子供たちは強力なリーダーが統括する多数派に身を置きたいわけで、決して友情で結ばれているわけではない。多分彼は信二君への友情と自分の地位との間で葛藤していたのだと思います。女の子に自分の矜持を試されて多数派リーダー大原君を拒否する信二君、しかしその信二君も須藤君の支配下に組み込まれて大原君を裏切ってしまう。■こうしたシークエンスが憲兵におびえて好きな事も出来ない大人や、日本が負けた途端に軍歌におびえる駅員といった子供たちの権力構造と変わらない日本社会と並行して描かれる脚本が「ほんものの友情の怖さ」を的確に表現していて凄くうまい。「軍歌しか知らない」と言う子供たちに「周りを気にせず軍歌を唄え」というシーンは新時代を生きる子供たちへのメッセージである前に、友情というものの前に戸惑う子供たちへのメッセージだと思うし、全てを許し合ってようやく最後に「友達」になれた大原君がトンネルに消えて行く場面は、「青春の1ページ」という文章表現では簡単にできる単語を、「いじめ→友情→別れ」という大人が勝手に考えている少年ジャンプシークエンスを見事に裏切った脚本とともに、最高の形で映像表現していると思う。
[ビデオ(吹替)] 8点(2011-04-20 11:03:20)
8.  運動靴と赤い金魚 《ネタバレ》 
妻投稿■うちらのルームシェアではみんな発達障害ゆえにダチの娘の4歳のチビに相当お手伝いさせてしまっているのですが、いやはやこういう映画を見せられるとチビに大変申し訳ないという気持ちと、これのどこに「貧しくも“美しい天使のような”世界」があるんだと英題つけた人に口泡飛ばしたい気持ちでいっぱいなのですが、とりあえずチビに運動靴はちゃんと買ってあげると心に誓いました(笑)。■私は映画の中で、おっちゃんとアリが自転車に乗って高速道路を走るシーンで、道路の両端にガラス張りのビルが建っているというシークエンスと、子供たちが走る区画されたコンクリートロードで名誉と栄光を叫ぶ大人たちが興奮している真ん中を走るsceneがかぶりました。子供が赤い靴の為に頑張るのと同じように、大人たちも同じくらいささやかな物の為に大人の世界で頑張っているのだと言う事が、メッセージとして表現されていたような気がします。金魚が足にまとわりつくラストと、高級住宅街で息子に自転車の上でしがみつかれて嬉しそうな父親の姿。あの父親の姿は、父親の物語のラストシーンだった気がします。父親が天使ではないように、子供も天使ではない。等身大。だからこそ美しいのだと思います。
[ビデオ(字幕)] 8点(2011-02-11 03:09:15)
9.  宋家の三姉妹 《ネタバレ》 
妻投稿■三姉妹が喧嘩をするたびに「ジャッキーに何とかして貰えよ」と隣で喚いている旦那。蒋介石のプロポーズを見て「ああいう気の利いた事する奴に限って、いざ結婚したら亭主関白になるんだぜ」とうるさい旦那。日中戦争が終わって映画も終了しそうな状況で、「これから戦前の何倍も虐殺があって中国の歴史はさらに拗れ切るのに、ここでおしまいかよ」とさじを投げる旦那。図書館で映画を見るときは黙っていろ(笑)■でも旦那の言う事も一理あって、三姉妹の評価は1945年以降の中国の激動でこそ決まるんですよね。まあ、中国の歴史を扱った中華圏の映画は、ここんところを描けないのか描きたくないのか、1945年で物語をおしまいにしちゃう映画が多いですよね。自動車で滑走路を照らし出すシーンはいいから、文化大革命や2.28、国共内戦、台湾で民主主義がやっと成立した時、共産党に保護された姉と、蒋介石の妻として台湾の前面に出た妹がどのように評価され、どのようなまなざしを国に向けるのか、その対比こそが三姉妹の話を2つの中国共和国の歴史物語に昇華する要素だと思うし、この映画の価値のある表現だと思うのですが。
[レーザーディスク(字幕)] 7点(2011-01-28 01:32:24)
10.  エビータ(1996) 《ネタバレ》 
妻投稿■エバと聞いてヒトラーと一緒に自殺した奥さんの話かと思いましたが、実際はアルゼンチンの大統領夫人のお話。尻の軽い女で偽善者、列車からカネをばらまくシーンなんてなんていやな女なんだろうと思いましたが(さらに言えばそういう嫌な女の部分が私およびおそらく女性なら誰でもあるから始末に負えない)、何で彼女がこんなにアルゼンチンで人気なのかと考えてみたら、最後の方の病床のエバの顔を見てなんとなくわかりました。彼女はアルゼンチン全体が見たショーの主演女優だったのですが、彼女自身も「アルゼンチン」という舞台演劇のたった1人の観客だったのだと思います。死の直前のエバの顔は、今までの腹黒偽善女ではなく、映画が終わった後の焦燥感の中にいる(彼女がかつて叩きだしたのような)思春期の少女そのものだったんです。33年というのは上映時間としては短かったかもしれませんが、富、名声、愛というものがどんなものか、十分彼女(そして彼女を視点を借りた私たち)に伝わった映画だったのではないでしょうか。私は人生の目的なんてものがあるとは思えませんが、仮にそれが間違いならば、人生の目的とは富でも名声でも愛ですらなく、一生懸命生きる事そのものなのかもしれません。■余談だけど、私が映画を見る限り、エバが民衆を扇動したと言うよりも、民衆がエバを良い気にさせて扇動した気がするのですが。民衆たちの「ペロンペロン」というフレーズには、こっちの方も映画見ながら舐めていたべっこう飴を舐めつくさなければいけない気にさせてくれましたしね(笑)  エバの傲慢さよりもこっちの方が問題があると思います。
[ビデオ(字幕)] 8点(2011-01-19 23:40:55)
11.  Coo/遠い海から来たクー 《ネタバレ》 
妻投稿■こういうテーマって大御所「のびたの恐竜」とどれだけ差異がつけられるかが勝負なんだけど、その差異というのがイルカが殺されたり村の老人が殺されたりと無駄にシリアスな所。うーん、+に働いているとは思えないなあ。こういうテーマって「少年が友情の為に大人の汚い部分と戦わなくてはならない」という、ある意味自分が存在する世界を否定する「シュール」さが求められるのであって、「シリアス」さが求められているのではないと思う。さらに軍艦や最新装備の軍隊や核兵器の話をされてもそれは「国際問題」の話で、「暮らしなれた等身大世界への挑戦」という少年の冒険談には絶対なりっこない。挙句にスピリチュアルに頼る後半は安っぽく見える。■フィジーという国はこの映画が出来てから今まで3回クーデターが発生している国だ。こういう日本ではあり得ないけどリアルに存在する「大人と子供の社会の日常」に潜む怖い問題を絡めた方がもっと奥の深い作品になったのではないかと思う。 ■とはいうものの、フィジーの自然と文化、情勢を濃厚かつ面白く描いた演出や、クーという生命体の動きの臨場感という名のかわいらしさ、映画前編の展開の面白さを鑑みれば6点はいける。
[ビデオ(吹替)] 6点(2010-11-28 16:23:08)
12.  中国の鳥人 《ネタバレ》 
妻投稿■中国と言えば毛沢東、チャイナマネー云々といったイメージがあるが、この映画は初っ端の「毛沢東知らない」の台詞でそれらを排除。よくイメージされる現代中国とは違う「もう一つの中国の世界」を描いたんだと思う。この映画は「純粋」「健気」な社会を不自然で偽善的なエピソードに頼らず描き出している稀有な映画。「迫力」と言う意味では似たような設定のトンマッコルとは格が違う。「のどか」「癒し」というキーワードに「甘え」ではなく「迫力」を与えるなんて、かなり凄い映画じゃないだろうか。旦那の友達が戦争があったバルカン半島の国に行ってきた人がいるが、「向こうの女性の大半が強姦され子供を産まされていたような国のラブコメドラマは、設定は日本の下らないドラマ以上に下らないが、下らない物事に対する意味の与え方が凄い」と言っていた。これはそういう映画なのではと思う。ラストの方で傷ついた羽を背負ってがけを登るシーンから日本の通勤電車風景にガラッと変わるシーンで私は確信した。■でももう一つ言わせてもらえれば、こういう世界、地球上のどこにもないです。映画の題材としては穴ぼこチーズのような厭らしさがあると思う。
[インターネット(字幕)] 6点(2010-11-25 06:39:10)
13.  危険な遊び(1993) 《ネタバレ》 
妻投稿■仕事が終わるときに待ち合わせ、4歳の友達の娘(以下チビ)さんとそのお母さんと私の3人という凄まじい面子で鑑賞。しかも観賞場所は夜の図書館。夜勤前の旦那は横のブースで眠気覚ましに「宇宙怪獣ガメラ」のタイツ姉さんのダンスを見ている。なんかチビさんが劇中のヘンリーと違う意味で壊れそうな気がしてきた((^_^;)あとどうも私イヤホンをしたまま「廃墟マニアとしてガラスを割るなんて暴挙は許せん!!」とか喚いていたらしく、図書館のスタッフ&利用者さんごめんなさい<(_ _)>■内容は大人が無邪気に信じている「道義的責任」という概念を見事あざ笑ってくれたなあというもの。ワンちゃんをナット発射装置で虐待する下りは犯罪少年の最初のステイタスとして日本ではすっかり定着した猫いじめそのものだが、その前に何で「ヘンリー君の心にそこまでの闇が広がったのか(と、ここまで書いて「心に闇のない人間なんているのか」という疑問がわいてきた)」の結論を映画では描いていない。描いたところでこれは「親の愛に飢えていた」「虐待した」「放置された」「甘やかされた」といった類い、つまり世間の「大人」が望む結論にしかならない事を、監督は知っているからだと思う。ラストシーンの結果はその究極。私が思うに母親(=大人)が下した結論は、息子がああなったという事実を受け入れられないという人間として当然の選択だったのだと思う。■それにしても隣のブースでマッハ文朱を見て喜んでいるクソ旦那。私が母親の立場で両手に旦那と赤西仁君がぶら下がっていたと仮定して、間違いなく旦那の方を落っことす(*^^)v
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-11-25 03:00:04)
14.  みんな~やってるか!
妻投稿■この映画は「馬鹿」を描いている。つまりは、馬鹿なたけしが確信犯的に馬鹿なことをすると「馬鹿だ」ってみんなに馬鹿にされないという事を。馬鹿の異次元トライアングル。たけしと私たちの双方にあるジレンマ。
[ビデオ(吹替)] 6点(2010-11-19 16:34:19)
15.  ミクロコスモス 《ネタバレ》 
妻投稿■私の住環境はげじげじやチャタテムシやカマドウマや「G」がうようよしていて、それ対策に旦那が女性ルームメイトの承諾なしに近所からアシダカ軍曹を投入していて、そいつがカエルを捕まえて血を吸い取っているのを目撃してヒイイイイイイイイイという住環境なのだが(旦那は「地獄すら生ぬるい」罪を犯したと思う)、この映画ではそんな虫ちゃんたちの躍動を描いたドキュメンタリー。青虫やバッタ、チョウチョ、カマキリ、蜂の子など、考えてみたら少年ジャンプの作者ですら造形できないような「ありのまま」を、私はじっと見入ってしまった。旦那の友人のО君や彼になついている4歳のYちゃん(女の子)は、「○○ちゃんも来ればよかったのに。虫取りをすればこういうのに触る事も出来るんだよ。鴨川シーワールドみたいに数秒触るだけで何千円も取ったりしないよ」と私を振り返って目をキラキラさせていた(か、完全に取り付かれている(^_^;))。■でも私は騙されない。パールハーバーや丹波の出る007には騙されてもいいが、みつばちマーヤの世界に出てきそうな昆虫ばっかり撮影して「昆虫の素晴らしさ」を説く悪質なプロパガンダには、日本人なら騙されてはいけない。妻または彼女のいる日本人男性諸君には是非学研昆虫図鑑の最後の方のページに必ず出てくる「家のなかにいる虫」、「昆虫でない虫」の造形の凄まじさも勉強してほしい。その凄まじさを音で表現すると。ピシュピシュピシュ、チョワチョワチョワ、プシュプシュプチュ・・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2010-11-19 04:10:21)
16.  ジャンヌ・ダルク(1999) 《ネタバレ》 
妻投稿■ええ、今の世の中と映画のジャンヌが良く似ているんですが(^_^;)。ジャンヌの「神の言葉」が「正義と自由の為」に、ジャンヌの「私は神様の鐘で今ジャンジャンなっている」は「国民みんながそれを望んでいる」に、ジャンヌの「ああああああああ」が「テロとの戦い」にかぶって見える。これが1999年に作られた映画だと言う事は結構驚くべき事実ではある。お城の虐殺死体が烏についばまれているシーンで、「私が目指していたものはこんなもんじゃない」と立ち尽くすジャンヌは、5年後イラクで女子供のバラバラ死体の前で立ち尽くす米兵とその姿に衝撃を受ける米国社会そのものを予見しているのではないかと思えてくる。■ジャンヌがいかに「そんなはずじゃなかった」と言ってもお城を攻撃すればこうなる事はちょいと考えれば幼稚園児でもわかる。でも神の栄光や復讐と言う名の正義は時にこういう「常識」を忘れさせるらしい。私は「いかなる時でも暴力はいけない」とか「戦争はいけない」という考えは持っていない(そもそも善悪が意味があるのなら戦争は起きない)。しかし戦争というものは「見たいもの」つまり「明確で凶悪な敵」を見出すことで行われ、死体の山の上にいるのは「人がゴミのようだ」というムスカ大佐ではなく「こんなはずじゃなかった」という私たちなのだ・・と言う事を映画は訴えているのだと思う。■戦闘シーンは迫力はあるんだけど、石が転がってくるシーンで、何列も兵士がいるのにその部分にだけ兵士が1人吹っ飛ばされる役でしかいないのが笑えた。あと王様のお母さんが指輪物語の洞窟のシーンでいたような。「いとしいしと・・・・」
[ビデオ(吹替)] 8点(2010-10-22 11:51:14)
17.  ジュラシック・パーク 《ネタバレ》 
妻投稿■8歳の男の子(ただし知能指数の話、実際は身長193cm、体重100kgのガタイのいい28歳の農民)が目を輝かせてdvdに出てくる恐竜の説明を全部してくれた。彼はほとんど普段はあまり言葉を発しないリアルトトロみたいな青年だが、、そんな彼が中生代白亜紀と言う私ですら知らない単語を駆使して、トリケラトプスやブラキオサウルスやなんかを私に説明してくれるのだ。■彼は完全に私たちを連れてジュラシックパークの探検に出かけていた。それはもちろん彼の想像力と感受性にもよるのだが、映画が彼を含めた男の子のそういったものにきちんと応える姿勢を取っているのが大きいだろう。それはゲートをくぐってテーマパークなら必ず入り口近くにある情報センターみたいなところでのビデオ鑑賞(コハクのあれ)や、レーン付きのRV車に乗って園内を回るシーン。肉食恐竜の餌はどうしているのかという疑問に「ストレート」に応えてくれるシーンなど、単に「恐竜を見せればいいだろう」という考えとはまるで違う、「観客に恐竜公園を体験してもらう」という作り手の方向性に現れている。さらに製作陣が最新のcgを駆使して「怪獣」ではなく現実に大昔に確実に生きていた「恐竜」に命を吹き込んだ事も、彼を大きく感動させたに違いない。あの筋肉の動きや、生物として理にかなった体の構造、生態を見ていると「こんなのに襲われたらマジで喰われる」と私も本気で思ったし、ただ怪物が車を追いかけたり研究所で人間を追い回したりするシーン、ヤギさんが飛んでくるシーンに、普通のパニック映画とは違う臨場感を感じた。■よく東京ディズニーランドとかで「現実を忘れさせることで夢を実現させる」というエンターテイメントがあるけど、これは「現実を突き詰める」という逆の方法論で、夢を実現したんだと思う。
[DVD(吹替)] 9点(2010-09-28 15:58:22)(良:3票)
18.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 
妻投稿■最初の上陸シーン。説明不要。カメラは常に殺される、あるいは必死で銃弾から身を守ろうとする兵士の視点。音声も戦場で戦友が悲鳴を上げ、肉が引きちぎれ、球の乾いた音がピュンピュン入ってくる、これまた兵士の耳線(じせん)だ。さらに装備の重さや撃たれる痛みまで感じるような描写。観客は一人の兵士になって、戦場において「命令」の名の下に人は簡単に人生を断ち切られる(死ぬ…という表現にしようと思ったけどこっちにする)事を容赦なく突きつけられる。■この現実の下で、兵士たちが「ライアンのお母さんが可哀そうだから、息子を助けてあげて」というふざけた命令を遂行させられる本編が始まる…というコンセプトは、観客から見れば「映画としてふざけるな」というものなのだが、映画は観客に対し、そういう不条理やその他どうしようもない部分にとことんつきあってほしかったのだろう。■この映画は単純な反戦映画ではない。もしそうなら乱暴な憲兵や馬鹿な政治家、女性や子供へのレイプシーンが出てきただろう。この映画がそういうものではなく、敢えて「ふざけた人道主義」「そこから引き起こされる不条理」を描き続けるのは、戦死した一人一人の兵士たちへの敬意と鎮魂であり、往々にして戦争を、「閉塞感や不条理を無くしてくれる特効薬」だと勘違いする政治家や一般市民に対する警告なのだと思う。
[ビデオ(字幕)] 9点(2010-09-05 04:29:23)(良:2票)
19.  鉄塔 武蔵野線 《ネタバレ》 
妻投稿■旦那は鉄塔が大好きで、私と軽トラで見に行った事が2回あります。でもね、こういう作業って実は「何もしていないをしているんだよ」というくまのプーさん精神を極めないといけない。どういう事かと言えば、「どうでもいい事」というものに意味を見出す作業、感動を見出す作業なんですよ。それって案外難しいよ。個人がそういう作業をすることを誰も良くは思わないから。でもこの作業が物凄く新鮮な、一番近い日本語で言えば「感動(なんだと思う)」を持ってきてくれるんだと思う。■この映画の監督はこの作業を舐めているだと思う。私は原作未読だけど、やっぱり映画ってのは、「どうでもいい事に意味を見出す」というのではなく、「(話題的に)意味のある」ものを描くしかないのかね(-。-)y-゜゜゜←勝手に悟っている私(^_^;)。貧しいです。
[DVD(邦画)] 3点(2010-07-20 01:03:18)(良:1票)
20.  メンフィス・ベル(1990) 《ネタバレ》 
妻投稿■東京大空襲の下の人を描いた作品は多々あれど、上の人を描いた作品は多くなく、舞台がドイツとはいえこの映画はそうした上の人を描いた数少ない作品だ。「下の人を描いていない!!」と怒られる事の多い映画だけど、この映画は「下の人」を描く映画ではないし、そもそも登場人物だっていつ迎撃されるか、高射砲という爆弾でまっさかさまにたたき落とされるかという恐怖のなかで「下の人」の事を考えている余裕はない。「目標は軍事施設だ」という主人公たちの「納得」は極限状態での「自分に対する落とし所」にも見え、極めて人間的でリアルだと思った。■確かにアメリカにとってみれば「戦意高揚」「愛国映画」なのかもしれないが、日本人にとって無価値な映画だろうか。戦死した兵士に勝手に高揚して涙を流す上官や、その「物語」を利用しようとする軍部。こういった連中によって、実は空爆する方も命がけの無差別爆撃が行われたのだ。■私は憲法9条に必ずしも賛成はしないけど、でもいつか日本人だってこういう戦争をするかもしれない。そうならない為の教材が「空爆で焼け死んだ無垢の人々」というテーマだけでなければいけない理由はない。むしろ大空襲の場合は「下の人」と「上の人」両方を日本人は見るべきだと思う。この映画は入門編だ。
[ビデオ(字幕)] 8点(2010-07-20 00:49:18)
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