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1.  ハロルドとモード 少年は虹を渡る 《ネタバレ》 
カルト的な人気を誇 る1971の米国作品。日本にもファンが多く、浅丘ルリ子/西島隆弘の舞台が上演している。 ロンドン出身のシンガー・ソングライターであるキャット・スティーヴンス(後にユスフ・イスラムに改名)の曲が、印象的に使われている。名曲は、映画への思い入れを強くする。本作にもそれが当てはまる。 80歳のヒロインであるモードは、亡命者であり、革命家というバックグラウンドがあるものの、70年代の強いアメリカ女性そのものだ。ハロルドもまた典型的な70年代の思春期から脱出できないでいる19歳の青年。それぞれに奇行癖があるものの、身近に感じるのが容易な人物だ。やがてこの2人は結ばれる。 本作は、「この世界にある複雑な問題のほとんどは、とても単純な方法で解決できる」というメッセージを強く押し進めてゆく。だがこれは、キャット・スティーヴンスの甘い歌声に乗せた70年代という時代へのラブソングでもある。
[映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2008-08-13 08:45:40)
2.  火垂るの墓(1988) 《ネタバレ》 
子供たちにトラウマを植え付けるための作品。「裸足のゲン」で使われた手法であり、広島の原爆記念館に行った人間も同じような体験をする。 敗戦で真っ先に犠牲になるのは体力のない子供たちで、私の父も栄養不良で妹を亡くしている。街のあちこちには、戦争孤児たちの姿があった。こうした日本を体験した人たちは、あと20年もすれば日本から消えてしまう。映像という形で彼らの見たもの、聞いたものが残るのは、意味のあることだ。 だが私は、自分の子供に本作を積極的に見せたいとは思わない。本作は、やはりフィクションでしかないからだ。 苦難や苦労は死ぬための儀式なのだろうか。本作はドラマ性を優先させるため、2人を殺してしまった。私は、子供たちの感情を揺さぶり、思考を停止させ、無条件に反戦を唱えさせようとする、本作のその洗脳手段に不安を覚える。
[DVD(邦画)] 2点(2008-08-08 09:10:51)(笑:1票) (良:3票)
3.  博士の愛した数式 《ネタバレ》 
赴任した教師のルート(吉岡秀隆)が生徒への自己紹介の中で、数学博士(寺尾聰)と過ごした日々を話すという物語。この安易で適当な設定は、いったい何なのだろうか。話の中に出てくる数学知識を説明するという趣向は、哲学を扱った小説「ソフィーの世界」のようでおもしろい。しかし吉岡秀隆の教師役、生徒たち、あらかじめ用意された教材の何もかもが嘘くさい。 博士(寺尾聰)に関する未亡人(浅丘ルリ子)の告白も、ドラマ性を高めようとしたのだろうが、薄っぺらい。原作を無視して、無理に掘り下げることはなかった。観客を過小評価し、いらない説明までしてしまっている。 本作を救ったのは、寺尾聰と深津絵里の演技。きれい事尽くしの本作だが、独自の雰囲気で説得力を持たせてしまった。 脚本は観客を混乱させる不要な台詞が多く、原作を誤解したまま完成させてしまったのではないかとさへ思う。たいへん残念な作品だ。
[映画館(邦画)] 4点(2008-08-08 06:05:57)
4.  犬神家の一族(2006) 《ネタバレ》 
当時91歳となる映画監督(故・市川崑)の作品。映画制作という体力勝負の世界で、無茶にも程がある。つまりこれは、巨匠・市川崑に勝手に人が集まり、勝手に作られていった作品だ。この「勝手に人が集まる」というもの、監督の力である。 脚本はもちろん、カットまでも、30年前(1976年)の旧作を踏襲している。まったく出鱈目に選んでいるのではないかというキャスティング以外は、前作に見劣りするところはない。スタッフの気の入りようは、相当なものだったのだろう。 ヒロイン(珠世)の松嶋菜々子は、大きすぎる(172cm)。劇中、たびたびピンチにあうのだが、その肩幅の大きさ故に危機感が感じられない。小夜子(奥菜恵・155cm)に責めてられるシーンは、ギャグのようだった。なぜ奥菜恵に踏み台を使わせ、松嶋菜子をしゃがませなかったのだろうか。 息子を亡くした竹子が飯をむさぼるシーンは、彼女が普段ものをあまり食べそうにない痩せた女だからこそ映える。だがこの役を演じたのは、まるまる太った松坂慶子。 石坂浩二演じる金田一耕助(65歳)、等々力演じる加藤武(77歳)に、仙波刑事が加わるシーンがある。この若手刑事を演じたのは、尾藤イサオ(63歳)。金田一と等々力にあわせてのことではあるのだが、見ている方は苦笑いするしかない。もっとも市川崑は、旧作や、ほかの横溝映画でも、回想シーンに平気で30~40歳も若い役を役者に演じさせているのだが。 本作で、確実に旧作を上回っていると感じた点が1つ。それは、風景だ。30年前と比べて撮影機材の品質が格段に向上したことにより、美しい湖畔を撮影することができた。旧作よりもとても丹念に撮影されている。 ひょっとして市川崑は、この日本の風景を撮影したくて、本作の監督を引き受けたのではないだろうか。そう思い込みさへしてしまう美しさだった。
[映画館(邦画)] 5点(2008-08-06 01:07:18)(良:2票)
5.  崖の上のポニョ 《ネタバレ》 
本作には、子供を乗せた車でのスピード違反など、無意識な児童虐待を行うシーンが肯定的に挿入されている。こうしたことは、親としてとても腹立たしい。現実に、車に残した子供が死亡するなどの無意識な児童虐待による事件が、何度も起きているのだ。また、子供に自分を名前で呼ばせる親、街破壊をしからない大人たち、金魚鉢に水道水を当たり前のように使わせるなど、「しつけ」を放棄しているとも思える本作への制作者たちの姿勢が気になる。米国では子供を家に置き去りにする行為は、違法となる。欧米市場はこうした児童虐待に敏感で、編集、改編なしに本作を輸出するのは無理なのではないだろうか。 本作の設定は、かねてより他社が企画している「金魚姫」に共通する部分が多い。「砂の惑星」の設定から多くをいただいた「風の谷のナウシカ」もそうだったのだが、ジブリは知的所有権に関してずさんなところがある。「ゲド戦記」の歌詞の引用問題も記憶に新しい。一企業として、もっと配慮すべきなのではないか。 大人の事情を棚上げすると、本作の価値は子供が楽しめるかどうかに委ねられる。試写会での子供の反応は、微妙なものだった。しかし私は、ポニョの主題歌を歌う子供たちの声を何度も聞いているので、子供が楽しめないアニメと真っ向否定する気はない。変化に乏しい本作がどう受け入れられるかは、子供たちのその日の体調とご機嫌にかかっている。
[映画館(邦画)] 5点(2008-08-04 11:35:25)(良:3票)
6.  バットマン ビギンズ 《ネタバレ》 
ヒーロ映画の多くは、まずヒーロを見せ、それからヒーローになるまでの過程を描く。そして前半のうちにボスキャラが顔を出し、それにたどり着くまでにヒーローは幾人かの敵と対決する。例外は「スーパーマン」だが、あれはコスチュームを着る前からすでに超人であるので、同じことだ。だが本作でバットマンが登場するのは、上映から1時間が過ぎて、ようやく。 バットマンを知らない観客が、人間ブルース・ウェインの物語や、忍者だの、無法地帯のゴッサムだのに興味を持つことができるかどうかは、難しいところだ。バットマンになるまでの過程はコミックをベースにしているため、リアルに描写しようとすればするほど雑な印象を受ける。退屈に感じる人もいることだろう。 つまり、本作はバットマンファンにターゲットをしぼった(居直った)作品であると考えて鑑賞するのが良い。 本作でのバットマンの目的は、悪人退治ではない。無法地帯となったゴッサムシティに、司法を取り戻すことだ。だからこそ彼のパートナーは検事であり、警察官だった。ただその過程において、ゴッサムと人間を見限るラーズ・アル・グールの登場は、少々はやいように感じた。 本作でのバットマンには、精神的な弱さと甘さがある。ヒロイン・レイチェルを女性として扱ってしまったことで、さらにバットマンを俗物にしてしまった。そもそもバットマンのキャラクターの魅力は、個人としては決して報われない戦いに挑むそのストイックさにあるのではいだろうか。このあたり、賛否両論がありそうだ。 ともあれ、本作は続編「ダークナイト」の重要な複線となっている。 またリスチャン・ベールの出世作でもあるので、押させておいても良いだろう。
[映画館(字幕)] 6点(2008-08-04 04:48:05)(良:1票)
7.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 
ノーラン監督とヒース・レジャーは、徹底的にジョーカーをサイコパスとして描いた。アメコミ「ダークナイト・リターンズ」のフランク・ミラーのジョーカーからすると、その解釈は間違いではない。しかしリアリティを求めたことにより、ジョーカーの器の大きさを限定してしまい、旧シリーズのニコルソン、あるいはレクター博士のポプキンズの見せた「つい憧れてしまいそうになる恐怖」が希薄になってしまっているのは残念。はやくもオスカーの噂が出ているヒースの演技(故人)自体は、評判通りのものだった。ただし役者にとってサイコパスほど演じやすいものはない。身近な例では、日本のお笑い芸人である鳥居みゆき。 映画の印象は、「セブン」に似ている。だが本作の主人公であるブルースは、しっかりとした意志を持っている。少なくともマスクをかぶったときのバットマンには、心の葛藤というものがない。そうした強さこそが人間・バットマンの魅力である。 ふんだんなアクションシーンに加え、全体的にカット数が多く、スピード感がある。しかしどんなに楽しいジェットコースターでも、2時間半も乗り続ければ疲れる。カットするシーンがないと思えるほど緻密に作られているので、「短くしろ」と簡単には言える問題ではないのだが、このことからも「観客を選ぶ映画」になっている。前編、後編にわけるのも1つの手だったかもしれない。 本作でのバットマンの真の敵はジョーカーではない(そもそもジョーカーは狂犬であり、バットマンの眼中にはない)。ゴッサムという架空都市にはびこるマフィアたちであり、汚職であり、不正があたりまえのものだと思う市民の心なのだ。バットマンが信じるのは復讐や暴力的解決ではなく、あくまで司法だ。こうしたドラマは、これまでのアメコミ映画を期待した観客には重いと感じられるかもしれない。 脚本と演出は細かい一方、ずいしょに説明不足であったり乱暴であったりするところが見られる(2人の選択の件や、船の選択の件など)。しかしかつて黒澤明が「七人の侍」で時代劇を壊し、新しい時代劇を作ったように、本作がアメコミ映画の金字塔となることは間違いないのではないかと思う。
[映画館(字幕)] 8点(2008-08-03 15:17:33)(良:4票)
8.  スターシップ・トゥルーパーズ
本作ほど「悪趣味」という言葉が似合う作品はない。ただしそれはポール・ヴァーホーヴェン監督への最大の賛辞となる。本作の原作は、右翼的とも評されたロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」。ヴァーホーヴェンはこの作品の(軍歴がないと市民権を得られない)世界観を茶化す一方、主人公リコが戦わなければならない道理を説く。このため本作は、いったい何を主張しているのかがはっきりしない。 戦争の無意味さと、生存するためには殺し合わなければならないという矛盾。さらに、男女の裸、ばらばらの死体、虫の内蔵、悪趣味なビジュアルが無造作に散りばめられている。そんな混沌こそが私たちの住む世の中なのだ。 ヴァーホーヴェンの皮肉は、自虐でもある。私たちは反省などすることなく、ただそれを黙って楽しめば良い。 とは言っても、本作はエンターテーメントでありながら観客を選ぶ。彼の悪趣味について行けるなら、本作は珠玉の一本となり得るだろう。
[DVD(字幕)] 9点(2008-07-26 00:27:13)(良:1票)
9.  ルパン三世 カリオストロの城
テレビ番組「未来少年コナン」と本作が世に出るまで、宮崎駿はアルプスの少女ハイジなどの児童向けアニメで知られる監督で、マニアには見向きもされていなかった。コナンも本作も、商業ベースでは成功に縁遠かった。が、その作画枚数を無視したような動画によるスピード感は、ほかの作品にはないものだった。 公開時、宮崎駿の柔らかいキャラクターデザインは拒絶され、本作は興行的に失敗した。しかし本作は劇場公開終了後、口コミにより、長い時間をかけて評価が改められていった。 ルパン三世はもともと、大隅正秋と大塚康生のコンビニより大人向けアニメとしてスタートした。宮崎駿のルパンは、ハードボイルドとはかけ離れ、甘く、生活感がなく、おとぎ話のようだ。その後の宮崎駿の成功と、本作の完成度の高さにより、本作はルパン三世というタイトルの最高作品として捕らえられることが多い。だがそれは必ずしも正しくはない。ルパン三世という冠をかぶった中期の宮崎駿作品だという見方もある。 あくまでも泥臭いルパン三世にこだわるのでなければ、本作は多くの人が気楽に楽しめる。ロジックに裏打ちされた大衆性こそが、児童向けアニメで培われた宮崎駿の最大の特長であり、欠点でもある。
[映画館(邦画)] 8点(2008-07-25 21:58:23)
10.  スターシップ・トゥルーパーズ3 《ネタバレ》 
監督は1作目のポール・バーホーベンではなく、エド・ニューマイヤー。1作目と2作目で脚本を手がけた人物で、本作が初監督作品となる。 バーホーベンの魅力は、その悪ふざけにあった。エロ、グロ、皮肉、批判が同じ重さを持っていた。しかし本作では、まじめに風刺をしてしまったところに、ニューマイヤーの勘違いがある。 スターシップ・トゥルーパーズのテーマは、その混沌にある。物語が軍国主義を笑う一方、主人公のリコには戦わなくてはならない理由があった。こうした2つの主張を、甲乙付けずにそのままぶつけたところに1作目の凄さはあった。エロ、グロ、皮肉、批判が同じ重さであるが故に、主張にリアルな重さを感じることができた。 だが本作は、手垢のついた主義主張が何度もリピートされ、いかにも説教くさい。せっかくの見せ場のアクションシーンが、妙な登場人物の乱入で邪魔されたりもする。 1作目の主人公リコの復活はファンにとって嬉しい限りだ。パワード・スーツにも心躍らせることだろう。ニューマイヤーには、そういったファンの気持ちを、もっともっと汲み取って欲しかった。
[映画館(字幕)] 5点(2008-07-25 20:14:00)
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