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1.  月形半平太(1952)
 「月さま、雨が‥‥」、「春雨じゃ、濡れていこう」、というのは、まだわたしの世代では「名文句」としてだれもがしっていたものだとおもう。しかし、この「月形半平太」というのがいったいもってどういうおはなしなのか、ちゃんと理解していたわけではない。‥‥まるでしらなかったけれども、この「月形半平太」というのは、「国定忠治」とならんで、「新国劇」のあたり演目だったらしい。なんども映画化されているらしいけれども、ここで半平太を演じているのは市川右太衛門。この人、ちょっと太めな印象もあるけれども、チャンバラがかっこいいのね。さすがむかしの俳優さんはちがう、というかんじ。これに山田五十鈴(やはりすばらしい!)だとか、喜多川千鶴(この人のことはまるでしらないけれども、風情のあるすてきな女優さんだとおもった)などがからんでちょっとした色恋ざたもあるし、その心情が当時の幕末京都の緊迫した情勢を背景に屈折した展開になる。わきの男優陣もみなさん、しゃらっとしていいかんじ。  監督の内出好吉という方はこののち職人監督として活躍される方のようだけれども、これが監督第二作。ラストのクレーンを使った長廻しがすてきだし、あれこれと才気ばしったキレのいい演出はたのしめる。ただ、さすがに美空ひばりさんにはあれこれと演出のうえでくちだしできなかったのか、芸妓という設定なのにこのじゃらじゃらとした歩き方には興ざめもはなはだしい。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-04-02 18:28:04)
2.  昼下りの情事
いくら映画でダイレクトな描写がないといっても、このふたりがセックスレスな交際とは考えられないわけで、じっさいにオードリーが「終わったわん」とばかりにゲーリー・クーパーの部屋で髪にブラシしてるシーンもあるんだけど、つまり、いくらなんでも百戦錬磨のプレイボーイが床入りして、オードリーが処女だったと気がつかないはずがないのであって、ここで、「性的な描写はオミット」というアメリカ映画のコードが、その脚本にまで影響しちゃってまんがな、という感じである。まさにそういう規制があるからこそ成り立っている作品という感じで、「スクリーンのなかの世界は別モノ」という絶好の見本だろう、と思う。まあこれも50年代だからこそ成立した映画で、今ならぜったいに、リメイクも不可能だろう。古き良き時代の、古き良き映画ということである。「スクリーンのなかの世界は別モノ」なんて、なんてすてきな世界がこの世には存在したことか。そこで、脱いだりしなくってもベッドシーンを演じたりしなくっても輝くことができたオードリー・ヘップバーンって、なんて幸せな女優さん、だったことだろう。  ヘップバーンとモーリス・シュヴァリエの家の、倉庫みたいな仕切りのドアとか、その家の間取り、ゲーリー・クーパーの滞在するホテル・リッツの間取りとか、こころ憎いほどにうまく演出するビリー・ワイルダー節も絶好調。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-01-12 18:35:33)
3.  イタリア旅行
 序盤の粗いつくりが気になって、こんなことでどういう仕上がりになるんだろうと思っていたら、妻と夫が別行動を取って、妻があちこちのイタリアの遺跡や博物館を見てまわるようになる展開で、がぜん面白くなる。ここで、どこの遺跡でも博物館でも、ガイドを職業とする人物と妻が行動を共にするのだけれども、たいていは初老の男性であるそのガイドと妻との描写が、とにかく面白い。そして、まさに「イタリア旅行」というぴったりの、そういう遺跡や博物館の映像、これが物語にひそやかに絡んで行くあたりの展開がとってもいい。映画ならではの表現でのストーリーテリングを堪能できる。小さなベスビオ火山の噴火の再現、カタコンベ、ポンペイの新たな発掘(ここはちょっと「フェリーニのローマ」を思い出した)、そして市街の中での祭礼のクライマックス。素敵な映画だと思う。
[DVD(字幕)] 8点(2010-05-08 11:16:01)
4.  張込み(1958) 《ネタバレ》 
警察権力が、被疑者でもない一般市民女性を監視するという、トンでもない監視カメラ映画。おまけに盗聴まがいの盗み聞き情報も加味して、勝手に他人の人生を想像し、「あんたにはこういう生き方がイイ」と押し付ける。その押し付けようとする人生が、「ただひたすら自分を殺し、男の影で耐えて生きよ」というものであるから、見ていて開いた口がふさがらない。まあこれくらい権力の眼に同化して、権力意識を露にした映画というのも、凄いと言えるかも知れない。人の魂を捨てた、日本映画史上最低の作品、ではないかと思う。
[ビデオ(邦画)] 0点(2010-01-31 14:29:08)
5.  雨の朝巴里に死す 《ネタバレ》 
男性主人公の奇怪な感情表現演技/演出が延々と続き、ほとんど笑い出したくなるほどコミカルな印象になってしまう。これはフィッツジェラルドであるわけがない。おそらくこの映画の背後には、規範としての「幸福な家庭生活」というものが思い描かれていて、そこから崩れ落ちて行く男女のドラマを想定しているのではないかと思えるのだけれども、フィッツジェラルドはそんなことは書かないだろう。もっと狂おしいまでのデカダンスの世界であるべきでないのか。   作家志望のジャーナリストという設定、セレブらの享楽的世界に巻き込まれて行く主人公というのは、フェリーニの傑作「甘い生活」を想起させられる。そう見ると、ヴァン・ジョンソンとマストロヤンニとの格差、リチャード・ブルックスとフェリーニとの力量差のみ目立ってしまうことになる(リチャード・ブルックスには、もっと良い作品もあるのだけれども)。   舞台がパリなのに、あまりそういうヨーロッパらしさも感じられない映像でもあった。
[ビデオ(字幕)] 2点(2010-01-28 08:32:52)(良:1票)
6.  地獄門 《ネタバレ》 
「平治の乱」の時代を背景に、平家に代表される粗野な武士階級の擡頭と、貴族階級と共に没落して行く平安文化の姿を、三人の男女の悲劇として象徴的に描いた作品とみる。もちろん、琴のつま弾き手である袈裟(京マチ子)が平安文化を象徴する存在で、おそらくは(自分を庇護してくれた)夫の階級の無力さ、以後の没落を予想し、権力で美の世界を牛耳ろうとする武士階級の隆盛を予測しての行動であろう。それでも、登場人物の誰一人として是認し得る行動を執れていないと思える辺りに、悲劇の悲劇である処の美学が美しく描かれているだろう。 終盤の公卿の屋敷を歩く三人の登場人物の背後の影、色彩が、それぞれの人物の心理をも顕わしているようで、観ていて息を呑む。色彩設計(近代美術館に作品も展示されている画家、和田三造が担当)も見事な、日本映画の傑作だと思う。この時代の日本映画の隆盛振りは素晴らしい。
[ビデオ(邦画)] 8点(2010-01-18 11:43:28)
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