リリイ・シュシュのすべて の やましんの巻 さんのクチコミ・感想

タイトル名	リリイ・シュシュのすべて
製作国	日
上映時間	146分
劇場公開日	2001-10-06
ジャンル	ドラマ,犯罪もの,青春もの,音楽もの,小説の映画化,ネットもの

岩井カントクの映画って、『スワロウテイル』でさえ評価してきたんだけど…これは…。破綻を恐れず、「今」の少年少女たちの「闇＝病み」と直視しようとした真摯さは、よしとしよう。けれど、それが所詮は未成年者による非行例のサンプリング（！）に終始して、ひとつとして彼らの「闇＝病み」を実感させるものではなかった。ただ、不愉快なだけだ。結局、新しいタイプのストーリーテラーである岩井カントクに、この作品のテーマはおよそ不似合いだったと。残念だけど、そう結論せざるを得ない、完全なる不完全作（とは、語義矛盾ですが）。唯一、８ミリビデオで撮った沖縄のシークエンスは、異様な衝撃を持っていたとは思うのだけど…。