二十日鼠と人間(1992) の ともとも さんのクチコミ・感想

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二十日鼠と人間(1992) の ともとも さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 二十日鼠と人間(1992)
製作国
上映時間111分
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 素晴らしく、悲しく、かつ恐ろしい映画だ。人間は、邪魔な他者を排除することによって生き延びてきたのだという、お綺麗な社会の中で忘れ去られていた現実を、まざまざと見せつけられた。ラストのジョージの行動を、善とも悪とも描かずに、ただ深い悲しみで描いたことにより、切り取られた人類の歴史の中のある現実のひとつの悲劇が、胸に痛みを残す。「人は泣きながら生まれてくるのだ」という言葉を思い出した。レニーもジョージも、牧場主もその妻も、泣きながら生まれ、少しの楽しい出来事と、たくさんの辛い出来事が起きる人生を、悩みながらも生き、けれどその生はふとしたきっかけで、紙切れのようにちぎれてしまう。生命を持つものなら誰もが感じながら、忘れたふりをして日常を送っている哀愁に、正面から向き合った、勇気ある作品だと思う。スタインベックの世界を表した色調も素晴らしかった。
ともともさん 10点(2003-09-25 11:03:10)(良:1票)
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