ザ・ドライバー の 鱗歌 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > サ行
 > ザ・ドライバー
 > 鱗歌さんのレビュー
ザ・ドライバー の 鱗歌 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ザ・ドライバー
製作国
上映時間91分
ジャンルアクション,ドラマ,犯罪もの
レビュー情報
《ネタバレ》 とにかく不愛想な映画でして。登場人物には誰も名前が与えられておらず、タイトルの「ザ・ドライバー」ってのも、これすなわち主人公の役名。登場人物は皆、単なる“駒”扱い。
で、ライアン・オニール演じる「ザ・ドライバー」が、夜の街を走りまくる。他の車が避けるのはまだしも、何だか柱までもが彼の車を避けるみたいに、魔法のごとくスイスイと飛ばしまくる。車さえあれば、もはや不可能なし。
まあ、あまりカーチェイス映画という期待を持ちすぎると、さほどクラッシュシーンがある訳でもないので、肩透かし、という事になりかねませんが、そういう派手さよりも、本作の魅力は、シブさ。夜の雰囲気。
正直、久しぶりに観てみて、アレ、昼間のシーンも結構あったんだなあ、と、意外にも感じたんですけどね。そのくらい、夜のイメージが強い映画、なんです。もっとも、主人公をつけ狙う刑事の役がブルース・ダーンで、これがまあ、頼りないというか、何というか。一見、主人公のクールさに対して、不釣り合い、なんですけどね。でもこれが、ラストシーンではピタリとハマる、まさにハマり役中のハマリ役。
そしてもちろん、イザベル・アジャーニの妖しい魅力も、忘れられません。帽子が似合いすぎ。
終盤のカーチェイス、運転するライアン・オニールの横で、助手席に黙って座っている彼女に、ついつい視線が釘付けになってしまい、スミマセン、このシーンでライアン・オニールがどんな表情で運転しているのか、私はまだ確認できたタメシがありません。何にせよ、二人並んで、言葉も交わさず感情もあらわにせず、激しさと静けさが同居したような不思議なカーチェイスシーンになっていて、妙に印象的。その彼女も最後には悲鳴を上げて、チェイスは終わりを告げるのですが。
で、ラストシーン。ここに至るまでの、主人公とは対極のような下世話な印象のブルース・ダーンが、ここでは何だかやたらカッコいい。登場人物たち全員が、物語における“駒”に徹していて、徹したが故のカッコよさ、とも言えるでしょうか。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2020-08-10 17:41:07)
鱗歌 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-06ベイビーわるきゅーれ7レビュー6.71点
セルラー9レビュー7.09点
騎兵隊8レビュー6.00点
風来坊探偵 岬を渡る黒い風7レビュー6.00点
恋愛準決勝戦8レビュー7.10点
2024-05-05悪魔の赤ちゃん3 禁断の島7レビュー4.75点
2024-05-04アルティメット7レビュー6.22点
2024-05-04ゆすり(1929)9レビュー5.63点
2024-05-01デッド・ドント・ダイ7レビュー4.88点
2024-05-01ストレンジャー・ザン・パラダイス8レビュー7.13点
ザ・ドライバーのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS