狐の呉れた赤ん坊(1945) の 彦馬 さんのクチコミ・感想

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狐の呉れた赤ん坊(1945) の 彦馬 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 狐の呉れた赤ん坊(1945)
製作国
上映時間85分
劇場公開日 1945-11-08
ジャンルドラマ,コメディ,時代劇,モノクロ映画
レビュー情報
捨て子を拾う→苦労して育てる→父子の愛情、これはどうしてもチャップリンの「キッド」を思い出しますね~。「キッド」は最初から捨てた母親を見せることで演出していきますが、こちらは狐退治に出かけたら赤ちゃんが捨てられていた、と親が誰なのかを謎めかすことで後半へとつなげていきます。まずは阪妻演じる“張子の虎八”が赤ちゃんの泣き声を聞いた後、そこに挿し込まれる張子の虎、頭がゆらゆら・・・カメラが引くと橘公子が張子の虎の頭を揺らしている、なんかこの冒頭のシーンだけでお互いに反目し合うもののほのかな二人の愛情をがにじみ出て、こちらもゆらゆらといい気分です。そして圧巻は、この子供、善太の具合が悪くなり虎八が名医を連れてくるシーン。脈をとる医者、心配そうに見守る虎八たち、頷きながらこつんと張子の虎の頭を揺らす医者、ゆらゆらとした張子の虎のアップ、少し表情をゆるめる医者、その表情を見てなんともいえない笑みを浮かべる虎八。いっさい台詞なしで語られる名シーンであります。また年の経過を相撲人形で語ったり、丸根賛太郎さんは初めて見ましたがセンスある人ですね~。後半はもうお涙頂戴の人情話ですが、けっしてべとつくことのない佳作へと仕上がっております。狐につままれたような話ではございませんのでご安心ください。う~ん「キッド」も久々に見たくなってきたぞ、ということでこの後「キッド」も見たのでありました。
彦馬さん 9点(2004-09-29 00:11:20)(良:2票)
彦馬 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2007-02-17Gガール/破壊的な彼女6レビュー5.71点
幸せのちから8レビュー5.51点
2007-01-10かもめ食堂9レビュー6.62点
2007-01-10スワンプ・ウォーター8レビュー8.00点
2007-01-10結婚の夜8レビュー7.00点
2007-01-10ガラスの脳8レビュー5.12点
2006-12-12小早川家の秋9レビュー7.10点
2006-12-12東京の宿7レビュー6.44点
2006-12-12戸田家の兄妹9レビュー8.18点
2006-12-12淑女は何を忘れたか10レビュー7.73点
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