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「畜生、やられた、畜生!」と、その才能に嫉妬しました。素晴らしい。セットは箱1個、終始それの使いまわし。やるなあ。物体的には全く無駄がなく、内容的にも然り。不条理というものを極限まで凝縮して無駄なものを排除した、非常に完成度の高い映画であると思う。人物描写や展開がステレオタイプであるのはおそらく確信犯的に行われた事であり、私個人としてはその描き方には納得しています。むしろそのことにより、人間が普遍的に持つ愚かしさをシンプルかつダイレクトに表現していると思う。「不条理であること」に徹底し、不条理を煮詰めて煮詰めてこれ以上ない程に純粋な形で示した、不条理映画の傑作ではないでしょうか。アートフィルムとしての存在価値も高いですね。
【ひのと】さん 10点(2003-12-30 20:13:11)
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