サイン の エスねこ さんのクチコミ・感想

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サイン の エスねこ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 サイン
製作国
上映時間107分
劇場公開日 2002-09-21
ジャンルドラマ,ホラー,サスペンス,SF,ミステリー
レビュー情報
やられた! もう感動で涙が止まらねえ…! 何年かぶりに書き込みに来ちゃいましたよ!
全体を通して流れる、リヤカーで戦車を引っ張るようなアンバランス感と、その出来すぎなまでの完全解決。まるで他人事のような醒めたカメラワークの産むギャグが、ラストでロジカルな美と融合する事で、陰画のように巨大な存在を浮かび上がらせる。映画全体をバランスするためには、その(画面には決して登場しない)存在を最初から仮定しておかなければならなかったのだ。
神話からメルヘンを通って教養小説に至る物語技法の原動力に、直接触れてエネルギーを取り出したような感じ。この絶妙なバランス感覚は天才的で眩しい。
ホントなら10点でもいい感じなんだけど…でもまあ結局、日本人にはほぼ他人事なんよねえ。なんかモーツアルトの音楽を聞く時のもどかしさに近いかもです。
●2012/3/10 追記:
良票来たのでついでに。『アンブレイカブル』では街の色使いの変化が主人公世界の変化に呼応していた。本作では、主人公が物語の手綱を握っている時(つまり大半の時間)で、カメラは固定になっている。そして家族と心が通じて「家族の物語」となる時だけカメラが動く、という隠れルールがある。
これ、主人公の心理をカメラで表現しているとも言えるんだけど、言葉通りの「神の視点」を表現できてると思うんですよね。クライマックスが来て、観客が「自分は今まで神の目線で一人の男を見つめていたんだ」と気付く瞬間、それまでの様々な不幸や、怪異や、ギャグが吹っ飛んでいく。自分はこの物語を超えていたんだ、超上から目線で見ていたんだと理解する。そうすると、人間ってモノの小ささが見えてきて、同時に人への慈しみが湧いてきます。
キリスト教的な意味での「神」の気持ちになれる稀有な映画だと思うんですよね。
エスねこさん [インターネット(字幕)] 8点(2011-07-27 00:44:45)(良:2票)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2017-06-12コードネーム U.N.C.L.E.6レビュー6.56点
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2016-08-08理由(1995)4レビュー5.78点
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2016-05-15ファースト・スクワッド7レビュー5.00点
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