ガス人間第一号 の なにわ君 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > カ行
 > ガス人間第一号
 > なにわ君さんのレビュー
ガス人間第一号 の なにわ君 さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
ガス人間てっゆういかにも小学生が考えそーな題名につられて観てみたんやけど、脚本は小学生には書けない深い脚本やった(失礼)。でもガス人間ってゆーのはありえへんし、ガスになってしゃべれるわけないんやけど、その辺は荒唐無稽そのもの。でも、この映画はそんなところはあんまり気になれへん。その他の描写が意外とリアルなんで。例えば、ガス人間なんてゆう無敵の人間が現れた時の世間の反応とか(犯罪を犯して全てガス人間のせいにするため犯罪率がふえちゃう)、無敵になったゆえに(自由に普通の人間にもなれる)その能力をいかしてやりたい放題する男のあんちょくな考え方とか。映画は冒頭、銀行ギャングを警察が追いかけるシーンでスピーディーに始まる。ただ、その後は派手な展開を期待するとちょっと肩透かしかもしれん。前半はサスペンスなノリやけど全体的には淡々としてるし。後半、特にガス人間が登場してからは、彼と衰退する家元を中心に描くラブストーリーやし。しかもラストは藤千代(八千草)の舞をじっくり見せられるんで、そーゆうのを観るのがダルイ人にはちょっと退屈かも。ガス人間と警察のテンション高い攻防を期待する人にも不向きかな。しかし人間ドラマは味わい深く不気味ですごくくるものがある。こんな秀逸なドラマが古い特撮映画の中に埋もれてたやなんて。今の時代の映画にも全然負けてないと思うし、特撮すらも、そのちゃちさがむしろ味わい深い。特別な力を手にいれたことで、なんでもできるよーになった屈折した男。社会的に孤立化し夢を実現できない美しき家元、そこに愛があったかどーかは見る人にゆだねられると思うけど、「美女と野獣」が生ぬるいと思う人には、ある意味「美女と野獣」リアルバージョンのこの映画オススメ(美女とガスやけど)。最後の展開は警察のやり方がちょっと非現実的やけど、怖いくらい印象にのこった。最後のシーンを見て、この映画の評価があがった感じ。幸せを手に入れ笑う男と覚悟を決める藤千代と爺の悲しい顔が映画を観終わってもしばらく残った。ちなみに藤千代の舞の題名が「情鬼」。ガス人間はいわば「蒸気」。こーゆうセンスはありがちやけど好きやねん。
なにわ君さん 7点(2004-11-02 21:51:36)(良:4票) (笑:1票)
なにわ君 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-02DUNE デューン/砂の惑星 PART210レビュー6.81点
2024-04-27怪物の木こり7レビュー5.50点
2024-04-27名探偵コナン 100万ドルの五稜星10レビュー10.00点
2024-04-12おまえの罪を自白しろ5レビュー5.00点
2024-04-12映画 としまえん0レビュー3.80点
2024-04-11ノイズ(2022)5レビュー5.00点
2024-04-03生きちゃった5レビュー4.80点
2024-03-29リゾートバイト7レビュー6.20点
2024-03-11ザ・ディープ・ハウス5レビュー5.75点
2024-03-08カラダ探し7レビュー5.62点
ガス人間第一号のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS