ロボコン の 皮マン さんのクチコミ・感想

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ロボコン の 皮マン さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ロボコン
製作国
上映時間118分
劇場公開日 2003-09-13
ジャンルドラマ,コメディ,青春もの
レビュー情報
《ネタバレ》 もともとマサチューセッツ工科大学の文化祭イベントのサルマネから始まったロボコン。オリジナルは限られた材料とシンプルな課題で創造力を最大限発揮できるように考えられた素晴らしいイベントだった。それが管理社会日本を体現するかのようにナンセンスなテーマと複雑すぎるルールでがんじがらめにされ、自由な発想はスポイルされまくりなのが高専ロボコンの現実だ。意表を突いたブロック行為さえルールに取り込もうとするNHKの官僚主義体質の事なかれ主義と傲慢さ加減には毎年怒りを新たにするがそれでも見所は残っている。想定される敵の様々なロボットに対し臨機応変に対応できるかどうか。押しつけられたルールはいかにくだらなくてもとりあえず工夫と工夫のぶつかりあいではある。根性ではなく知能の戦い。そこがロボコンというゲームの肝であるはずだ。ところがこの映画はそのわずかに残されたロボコンのアイデンティティをも完全に黙殺している。「敵がそうならこっちはこう」といった設計面での争いは全くといっていいほど描かれないのだ。設計者は観客はおろかチームメイトにさえメカの解説をしない。これでは題材にロボコンを持ってくる意味などないではないか!ロボコンの本質を描けていない制作者のうしろめたさと比例するかのように必要以上に画面に踊るロボコンの文字。“のぼりにロボコンと書きましたから、いっぱいのぼりを立てましたから”ってか?みっともない。問題はそれだけではない。●都合3回仲間割れがあるのだが同じ調子のどつきあいに終始し、すべて大人が仲裁にはいることによって終了という安易さ。●地区予選から全国大会にステップアップした時のカタルシスがまったく無い一本調子の演出。会場の司会者のノリひとつ変わらない●バトル場面でのやる気の感じられないカメラワーク。なにより不愉快なのは●本大会に至って唐突に自機が故障し、それさえ解決すればすべてうまくいくという安易なながれ(それも続けて2度!)。主人公のチームの他のマシンに対しての優位性を説明しないまま突然のりこえるべきハードルが下げられたわけだ。あまりの出来の非道さにエンドロールをチェックしていて合点がいった。最後に現れる文化庁のロゴマーク。これはお上からの助成金をあてにしたむりやりな企画だったのではないか?監督を初めスタッフの誰一人としてロボコンに思い入れなどないのではないか?
皮マンさん [映画館(字幕)] 1点(2004-07-21 23:56:31)(良:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
2024-01-15フロッグ9レビュー7.15点
アンテベラム10レビュー7.66点
2023-05-20NOPE/ノープ10レビュー6.32点
2022-08-30マリアンヌ6レビュー6.74点
2022-06-15ライトハウス6レビュー6.66点
2022-06-12女中ッ子4レビュー7.57点
2022-01-04ビューティフル・マインド0レビュー7.13点
2021-12-06ゴーストランドの惨劇1レビュー6.00点
2021-12-03静かなる叫び1レビュー5.42点
2021-09-13ともしび(2017)5レビュー5.00点
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