TAKESHIS’ の 哲学者 さんのクチコミ・感想

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TAKESHIS’ の 哲学者 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 TAKESHIS’
製作国
上映時間107分
劇場公開日 2005-11-05
ジャンルアクション,ドラマ,コメディ,ファンタジー,バイオレンス,パロディ
レビュー情報
《ネタバレ》  とても面白かった。初老期に達したエンタテイナーの厭世感が根っこにある。北野武という人は、ホントは木賃アパートに住んで、コンビニで店番して、レートの低い麻雀打って、センベイ布団でふて寝してたいんだろう。今さらそういう境遇に落ちるのは怖いけど、それが自分の青春だったんだから、そこへ戻りたくもある。っていうか、戻ってみんなを撃ち殺してやりたい。でも、そういう甘ったれを許さないのが岸本加世子。彼女は、要するにオカンですね。あらゆる場面に顔を出して、タケシのたくらみを必ずくじく。この映画は、全知全能のオカンに見守られて緩慢に死んでゆくタケシを、ホントはそうなってたかもしれない色々なシチュエーションで見せているわけだ。功成り名遂げた男の厭世感を、映画のキャラでなく現実の「ビートたけし」を使って表現した点が、欠陥と言えば欠陥だろう。だから「ビートたけし」という日本限定のポップ・ヒーローを知らないと、映画の意図が分からない。でも、そういうやり方で「ビートたけし」こと北野武が、ヨーロッパのTakeshi Kitanoファンを切り捨てた映画とも言える。すべての虚像を切り捨てたいという気持ちが根本にある。痛ましいくらい分かりやすい映画。
哲学者さん [映画館(字幕)] 8点(2005-11-11 19:11:29)(良:2票)
哲学者 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2005-11-11TAKESHIS’8レビュー4.10点
2005-07-24パットン大戦車軍団4レビュー7.09点
2005-07-24ヴァキューミング4レビュー6.25点
2005-05-04バーバー8レビュー6.65点
2005-05-04プレッジ8レビュー7.04点
2004-12-04ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲8レビュー7.30点
2004-09-01アバウト・シュミット8レビュー6.56点
2004-08-22ドグマ7レビュー5.56点
2004-08-20ブルース・オールマイティ7レビュー6.43点
2004-08-10HANA-BI8レビュー6.36点
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