チャーリーとチョコレート工場 の 郁 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > チ行
 > チャーリーとチョコレート工場
 > 郁さんのレビュー
チャーリーとチョコレート工場 の 郁 さんのクチコミ・感想
作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 映画にリアリティを求めない私にとって、ティムバートンは好きな監督の一人。この人はこういう寓話的というか、ファンタジーを撮らせたら本当に上手。以前の作品よりメッセージがわかりやすく、より童話的な感触だったが、この辺は原作に拠る所もあるのだろうか(原作未見)色彩感覚が素敵。前半の雪降る町のモノトーンな雰囲気と、工場内の原色溢れる悪趣味満載な画面の対比が良。シザーハンズ的な雰囲気が懐かしく。チョコレート工場を見学するために、ゴールデンチケットを得ようと悪戦苦闘するチャーリー少年とその家族。このジョニーデップすら出てきていない超前半部分で、すでにうるうるしている私。客観的に見ずともきもい。にしても、デップは素晴らしいね。デップの子供を見る表情ったらもう。その軽蔑の眼差しっぷりにヘキサゴン。工場に入ってからはさすがバートン。シュールでブラック。どうやって悪趣味に子供を嬲るかに全力を注いでいる、その姿勢が気持ちいい。ウンパ・ルンパの顔も踊りも歌も絶妙。2001年宇宙の…パロディににやけつつ、かわいいリスにうっとり。少年時代のデップが家出をするシーンが印象的。家出から帰ってみたら、家ごと無くなってるデタラメっぷり。全体的に悪趣味なんだけど、子供にも耐えられるであろうレベルのブラックさに留められるバランス感覚が、監督のファンタジー作家たる所以。家出のシーン一つとっても、しっかり親子の確執を描きつつ、作品のテンションを落とさずにファンタジーの世界観のまま進行していく。さすがである。ラストで、郊外にぽつんと昔のままの家が建っているのも示唆的。父親と男の子供の関係性が端的に現れている様に思う。全体的に二時間しっかり楽しめる作品。誰でも楽しめる作品であるし、映画は娯楽なんだなと再確認できる一本。
さん [映画館(字幕)] 8点(2005-10-31 16:09:47)(良:1票)
郁 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2007-02-08時をかける少女(2006)9レビュー7.24点
2006-05-23かもめ食堂9レビュー6.62点
2006-03-10耳をすませば(1995)7レビュー7.08点
2006-02-23シムソンズ8レビュー7.41点
2006-02-05ある子供8レビュー6.30点
2006-01-22THE 有頂天ホテル8レビュー5.80点
2005-12-11ランド・オブ・プレンティ8レビュー6.72点
2005-11-08シン・シティ8レビュー6.53点
2005-10-31チャーリーとチョコレート工場8レビュー6.50点
2005-10-31ハウルの動く城8レビュー5.65点
チャーリーとチョコレート工場のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS