ロード・トゥ・パーディション の パブロン中毒 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ロ行
 > ロード・トゥ・パーディション
 > パブロン中毒さんのレビュー
ロード・トゥ・パーディション の パブロン中毒 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ロード・トゥ・パーディション
製作国
上映時間119分
劇場公開日 2002-10-05
ジャンルドラマ,犯罪もの,ヤクザ・マフィア,漫画の映画化,ロードムービー
レビュー情報
《ネタバレ》 この映画の核となるシーンを一つ上げるとしたら、それはまちがいなく聖堂の地下でジョン・ルーニーとサリヴァンがサシで話をする場面でしょう。
この短いシーンのルーニーのセリフにすべてが集約されていて、マイケルがどうしてこんなことになっているのかが簡潔に説明されているし、このさきのマイケルの行動はここでルーニーが言ったことを実行しているにすぎず、ここからさきのシーンは「ほらルーニーが言ったようになったでしょう」という説明のようなもの…になっている。
この話の人間関係はジョン・ルーニーを中心とした衛星群のようなので、彼がすべてのものごとの中心となっている。亡きニューマンを思いきりフィーチャーした映画…と私は思います。
人殺しを職業にしている人間が普通の幸せを達成する権利は無いのであって、いつもそのことを念頭に生きているはずなのにマイケルは自分にも幸福な家庭を営む権利があると勘違いしていたので、ジョン・ルーニーはそのことを言っています。「わかっているだろ。俺たちは天国には行けないんだ。」なんというシブくて重い言葉でしょう。カトリックの彼(やお仲間)がすでに天国に行けないとわかっている人生を生きているというのは、想像を超えるほど無茶なことなんでしょう。
基本的にルーニーにしろマイケルにしろ他にちゃんとした職業に就ける見込みがあったなら、好き好んで裏の世界の仕事をするようにはならなかった人間たちなのでしょう。
けれどそういう(天国に行けないような)人生を生きるならば、人並みの幸せはあきらめなければいけないのです。マイケルはプロとしてワキが甘い男だったのです。
天国に行けない彼らは、せめて息子を天国に行けるようにしてやることが務めなので、ジョン・ルーニーはすでにその望みは絶たれたが自分が罪を背負って墓の下に持っていこうとします。
マイケルはやはり最後にひとがんばりして禍はすべて自分が背負っていく。
とてもクッサい話…といえばそれはそうなのだが、罪深い二人の父の最期はなぜか心に残ります。特にニューマンは死んでいるし。トム・ハンクスは人殺し顔ではないので難はあるが、逆に意外なほどフツーぽいほうが闇の仕事人としては実践的といえなくもないかもしれない。
なぜか視聴後に後を引く作品です。
ジュード・ローはこれで頭頂部の毛を抜いたのがあとでたたったというのは本当だろうか。
パブロン中毒さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-01-01 14:13:20)
パブロン中毒 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2012-06-13オアシス8レビュー7.36点
2012-05-20フィリップ、きみを愛してる!8レビュー5.88点
2012-05-20瞳の奥の秘密7レビュー7.27点
2012-05-13渇き(2009)8レビュー6.35点
2012-05-05プレシャス8レビュー5.66点
2012-04-10シェルター5レビュー4.42点
2012-04-06人生万歳!7レビュー6.75点
2012-01-15ブエノスアイレス9レビュー5.84点
2012-01-03ハンサム★スーツ5レビュー5.95点
2011-12-19リダクテッド 真実の価値5レビュー5.94点
ロード・トゥ・パーディションのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS