北北西に進路を取れ の トント さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ホ行
 > 北北西に進路を取れ
 > トントさんのレビュー
北北西に進路を取れ の トント さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 北北西に進路を取れ
製作国
上映時間137分
劇場公開日 1959-09-17
ジャンルアクション,サスペンス,コメディ,アドベンチャー,ミステリー
レビュー情報
《ネタバレ》 サスペンス職人ヒッチコックの脂ののりきった題材。「三十九夜」からヒッチコックが繰り返し創ってきた巻き込まれ型の観光サスペンスである。この時代から流行り出した007などのスパイ物と見比べても、こっちの方がユーモアも演出もまだまだ分がある。また列車の中のキスシーンは、上品でかつ目が釘付けである。「汚名」における映画史上もっとも長いキスシーンなど場数をこなしてきたヒッチコックならではの一流のラブシーンだ。この映画の演出で、宮崎駿の「カリオストロの城」を思い起こさせる場面がいくつかある。女性が油断ならぬ存在と思った時のケーリーグラントの抱きしめるのをためらうシーンは、クラリスを抱けないルパンのラストシーンだし、別荘をよじのぼったり、ラッシュモアでの崖同然のよじ登りシーンも宮崎ルパンの目玉シーンだ。きっと宮崎監督も影響受けてたに違いない。それにしてもこの頃のヒッチコックの名作連発ぶりはスゴイ。「めまい」「サイコ」「鳥」とあらゆるサスペンスの古典を一気に創り出してる。新しいメディアは生まれると、すぐ可能性をあらゆる角度や方向でためされて、完成されてしまう。ラッシュモアなど他の映画で使われてもいい名所だが、もうヒッチコックは使ってる。もっともここはアメリカ民主主義の象徴みたいなところなので、こんな暴力シーンに使われることにかなり色々言われたらしいけど・・。何でもヒッチコックはあの大統領の顔の鼻の部分でケーリグラントにくしゃみさせたかったらしい。いたずらっ子らしいヒッチならではの着想だ。実現しなかったけど(笑)
トントさん [ビデオ(字幕)] 7点(2017-06-24 21:26:21)
トント さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-05-13あの愛をふたたび7レビュー7.00点
2024-05-12ブラッド・イン ブラッド・アウト8レビュー8.15点
2024-05-11ビクター/ビクトリア7レビュー6.56点
2024-05-08曽根崎心中(1978)7レビュー6.62点
2024-05-05愛にイナズマ8レビュー8.00点
2024-05-04カード・カウンター7レビュー6.00点
2024-05-04アンダーカレント7レビュー5.66点
2024-04-29あのこは貴族7レビュー6.71点
2024-04-28せかいのおきく7レビュー6.00点
2024-04-27スイート・チャリティ7レビュー7.18点
北北西に進路を取れのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS