パッション(2004) の だみお さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ハ行
 > パッション(2004)
 > だみおさんのレビュー
パッション(2004) の だみお さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 パッション(2004)
製作国,
上映時間127分
劇場公開日 2004-05-01
ジャンルドラマ,歴史もの
レビュー情報
《ネタバレ》 家族や大事な人に「右の頬を打たれたら左の頬を差し出しなさい」なんて絶対教えたくないから、僕はキリストの教えは信じない。けれど、キリストに起きた出来事をとても悲しく思います。僕はこの映画を「宗教」の映画としてより「政治」の映画だと感じました。この映画が公開された頃のアメリカや日本のリーダーを思うと、自分には「恐怖政治」に近いノリを感じていたので。キリストは捕まる前にすごく怯えていたけど、あの怯えた姿が一番印象に残ってます。あれほど怯えていたけれど、キリストは決して暴力に屈しなかったところがスゴイ! そう思います。同監督が後に『アポカリプト』を発表したけれど、その作品で主人公の父が「恐れるな」と言うシーンがあります。なにかそういうところをすごく感じてしまうんですよね・・・公開当時のアメリカや日本の政治とかメディアとか、それに乗せられてる民衆とか、この映画の状況にそっくりだと感じていたので、単に約2000年前の遠い歴史を見ているだけのように思えませんでした。キリストを吊るし上げていく過程は、ヒトラーがユダヤ人を憎むよう煽動していくのとダブりもしました。狂気に煽動する者がいて、操られる愚民たちがいて、理不尽すぎる行為を誰も止められない・・・「みんなで力を合わせれば」なんてものも、怒りをどこかに向けたい狂気の群衆の力だとタチが悪くて、そいつらを取り込むことでしか維持できない良識持った権力者も歯が立たない・・・「うわぁ、現代への警告だ」と思いました。という公開当時を思うと、今のアメリカ大統領がオバマ氏なのも、「俺に従わない奴はみんなクビ!」と暴君ぶりを見せた小泉が日本のリーダーじゃないのも、ほんとに有り難いです。誰かや何かをぶっつぶすことじゃなく、自分たちには何かができる力が備わってるって前向きなことで国民を説得したオバマさん素晴らしい! 何の話じゃ? というわけで、自分にとっては印象深い作品ですが、この作品で勇気や希望が湧くかというと、それはないし、むしろ萎えます(ラストにキリスト復活させても弱い)。だから一度しか見てないし、点数は7でも他人には勧めません。
だみおさん [映画館(字幕)] 7点(2010-07-16 18:43:59)
だみお さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2016-11-16ザ・ブリザード7レビュー5.75点
レヴェナント 蘇えりし者4レビュー6.48点
メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮3レビュー4.78点
2016-11-08追憶の森2レビュー5.58点
2016-10-30ムーン・ウォーカーズ4レビュー5.16点
2016-10-28ダラス・バイヤーズクラブ5レビュー6.95点
2016-10-28サウルの息子0レビュー5.65点
2016-10-17グラスホッパー6レビュー4.94点
2016-10-17グッド・ライ いちばん優しい嘘8レビュー7.60点
2016-10-15独裁者と小さな孫1レビュー6.00点
パッション(2004)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS