怪猫トルコ風呂 の かっぱ堰 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > カ行
 > 怪猫トルコ風呂
 > かっぱ堰さんのレビュー
怪猫トルコ風呂 の かっぱ堰 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 怪猫トルコ風呂
製作国
上映時間81分
劇場公開日 1975-01-29
ジャンルホラー,エロティック
レビュー情報
《ネタバレ》 DVDの最初に「現在では不適当と思われる表現」があるとの警告が入るが、そもそも題名からして不適当である。映画の冒頭から、売春防止法の施行により昭和33年3月31日限りで吉原の遊郭が廃止され、その後は風俗店に転換していったという歴史的経過が描写されるが、後年さらに来日トルコ人からの抗議がもとで一斉に名前が変わったことまでは当然出ていない。

内容としては風俗営業をからめた独自色のある怪奇映画かと思っていたが、終盤で猫耳を立てた人型の化け猫が出現したのを見ると、伝統的な化け猫映画のバリエーションということかも知れない。
序盤からの出来事を劇中ネコがずっと見ていたが、悪人に対抗しようにもネコだけでは非力だったようで終盤で惨殺されてしまう(なんとネコの首が飛ぶ)。その直後に出た化け猫は、黒ネコだったはずが白装束なのは変だったが猫耳だけは黒かったので、これは死んだネコが殺された者の死体に乗り移って化け猫になったという意味か。あるいは人とネコの魂が一体になって悪人を成敗したのかも知れないが、それならラストの昇天時に人がネコを抱いている形にしてもらいたかった。
終盤の破滅に至る展開には緊迫感が一貫しておらず、劇中人物が次々に殺害されて2人だけになり、いつまた化け猫が襲って来るかわからない状況なのに「泡踊り」を始めたりするのは気が抜ける。結果的に何ともいえない映画だったが当時はこの程度でよかったのか。ちなみにエロい場面は特に目を引かなかった。

なお人の悪事をネコが見ている場面で、ネコの目から見た光景を映像化してみせていたのは悪くない。人の目で見るより明るさがあり、またモノクロームだったのは当時ネコには色が見えないと考えられていたからかも知れない。ほか人が倒れていた場所が白と黄の菊のある植え込みだったのは、すでに死んでいるのを一瞬でわからせる効果があった。この菊のほかに古井戸もそうだったが、これから何か起こる場所を予告的に一瞬映す場面があったのは当時の映画制作の一手法ということか。
かっぱ堰さん [DVD(邦画)] 3点(2023-01-14 14:42:21)(笑:1票)
かっぱ堰 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-06-01一分間タイムマシン(2014)6レビュー6.66点
2024-05-25ゴジラ-1.06レビュー7.26点
2024-05-25怪獣王ゴジラ4レビュー3.75点
2024-05-04アナベル あいのきずな5レビュー5.00点
2024-05-04ブラッディ・ホステージ5レビュー5.00点
2024-04-20オクス駅お化け5レビュー4.66点
2024-04-20オンマ/呪縛6レビュー5.50点
2024-04-13リゾートバイト6レビュー6.20点
2024-04-13“それ”がいる森4レビュー3.44点
2024-04-13事故物件 恐い間取り6レビュー3.56点
怪猫トルコ風呂のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS